水が欲しい

センターから町に入ったあたりで、今春から区画整理事業が始まった。また３ｋｍ先に左旗の現地政府が移転してくることになり、急遽ショベルカーの作業があわただしくなってきた。段々と町が拡張してきているようだ。まだ３ｋｍあると安心してはいけない。でもまず心配なのは水道管で、5年前に町から５ｋｍあまりを引っ張ってきたのだが、時々ショベルカーによって見事に切断されてしまう。そして修理もしてくれない。今回も水がストップしてしまった。またかと思い、冷や汗を垂らしながらマンホールをあけて調べると幸いコックが閉まっていただけだった。ただ、しばらく工事がストップする気配がない。ずっと水が来ないのも不便なのでセンターの井戸の水に切り替えたのだが、この水が今年の旱魃で徐々に減ってきている。以前は12時間で溜まっていたのが、20時間を越すようになってきている。水がなくなれば全く生活が出来ない。ここでは死活問題だ。何とか持ちますようにと天を仰ぐ日々が続く。そういう訳でセンターでも水の節水実験を行っている。砂地の下にビニールシート層を敷いて下からの水分が蒸発しないような仕組みだ。上から水を撒いているが、節水効果がどのくらいになるのか確かめている。こちらで有効なのは保水剤と節水灌漑パイプだ。ただパイプはすぐに砂が詰まってしまう。いかにして節水して効果を出すか。将来はこうした乾燥地での節水技術がますます求められる。水がない中でいかにして緑化を進めていくか。シャワーも節水のため、最近は3日に一度くらいになっている。水が欲しい。

寒冷紗

寒冷紗をご存知でしょうか？そうです。芝生の養生やしいたけ栽培等で使っているのを見たことがあるでしょう。日本ではすだれやゴーヤのカーテンなどが流行っていますが、一番手っ取り早いのは実はこの寒冷紗です。張るだけでとても涼しくなります。すだれは竹で出来ているので熱を反射しますが、この寒冷紗は黒くなっていて熱を吸収してくれ、かつ隙間から風を通すので周囲は涼しくなるのです。ゴーヤを育てるのは面倒だなあ～という方はこの寒冷紗がお勧めです。一気に涼しくなります。センターにもようやく設置しました。一気に気温が下がり涼しくなりました。

パジェロ来了！

今日、いよいよパジェロが正式にセンターに来ました。お祝いのために上海から三菱自動車販売の飯田総経理以下7名の方々、地元からパンダ汽貿集団の方々、阿拉善政治協商会議の巴主席や莫鎮長、額秘書長、モンゴル小学校の校長先生、児童らが休みの中を参加し、皆さんでお祝いしてくれました。そして、記念植林を行いました。その後、三菱の森の視察に行きました。今後、中国国内の三菱自動車販売店舗にて砂漠化防止募金を募る予定です。中国の人たちも環境問題に関心が高くなってきていて、先日の暴動も土地の環境破壊と関係があります。巴さんが、私に阿拉善だけでは砂漠化は止められないけれど、世界中の研究者らが集まって砂漠化防止の研究拠点をここに作って頑張れば、将来抑えることができるかもしれないと言ってくれました。この模様は地元テレビで7日の夜の7時40分から放映されるそうです。ここは一日700ｋｍくらい沙漠を走ることもあり、これまで冷や冷やしながら20万キロ走った中古の車を運転していました。これで安心して車が運転できます。本当にありがとうございました。

ハマヒルガオ

道端にハマヒルガオの一種が咲いていた。薄いピンク色の花で、日本では海岸沿いに生えているものだ。日本のものと比べると葉が乾燥に耐えられるように細くなっている。これを塩分を含む土壌や乾燥にとても強く、ずぼらな方向けの園芸品種としてもいい。ただ日本で植える場合は水はけの良い砂地に植えなければ育たないだろう。こちらでは珍しく、堂々ときらびやかに咲くというよりかは日本的に、ひっそりと目立たずに生えていた。