雨の日曜日

お芝居の感想などを

スーパー歌舞伎Ⅱ ワンピース(御園座)

2018年05月26日 | 歌舞伎
 本当は御園座は前楽1回のみ予定でしたが、我慢できなくてその前の週にも行っちゃいましたー。でも松竹座と御園座、各2回ずつの観劇だから少ないですよねえ。次があるか分からないから、もっと見てしっかり目に焼き付けておきたかったな。4月末に手術した関係でコンタクト入れられなくて、不自由な遠征でした。ううう。何より眼鏡してるとオペラグラス使えないから、面倒なことこの上ないですよ!

 でもね、猿之助さんルフィの可愛さがさらにマシマシで幸せでしたー! 松竹座初日はかなり慎重な印象でしたけど、御園座前楽ではすっごく自由に舞台の上でルフィとして生きてました。勿論きっちり計算されてはいるのでしょうが、あの可愛らしさはご本人が本来持ってるものを解放されてるんじゃないかなーなんて思うのですよね。取り敢えず、体育座りした膝の上に両腕重ねてそこに頭載せて上目遣いでエース見るの最強。そしてエースに小突かれてコロンと転がるのですよ。なにそれずるい! くるくると表情が変わって、可愛いだけじゃなく、格好良くて色っぽくて。やっぱり私にとってのワンピース歌舞伎は猿之助ルフィだなあ。

 下村イワンコフは、全体的にたっぷりもったりしていて、作品のテンポに合ってないような気がしました。出来上がった中に入るのって、こういう所が難しいんだねー。でも美声が効けて楽しかったです。あの原作のキャラを上手く自分の身体に落とし込んで最初からあのレベルだった浅野さんは本当に演劇神だなあ、なんて改めて思ったりも。

 嘉島ウソップは、とっても可愛いのだけどつい「でも本当はお強いんでしょう?」とか思ってしまうのよ(笑) 赤犬はやっぱり大好きで、エースの「この時代の名が白ひげだー!」に「よし釣れた」って顔するの格好良すぎる! あとね、初演から見ていると、隼人君が成長したなーって、本水の立ち回りでの自信に満ちた顔を見て思いました。

 

図書館的人生vol.4 襲ってくるもの(シアターイースト)

2018年05月25日 | その他舞台
 池袋でイキウメ公演観劇して参りましたー。

 短編3つということで、どんなものかと思ってたのですが、これがすっごく良かった! エッセンスがギュッと濃縮されてる感じ。

 「箱詰め男」では、前川さんの描く不老不死がとうとうこんな形に…。どこからが人間なんだろう、とか、生きていることの定義って何だろう、とか、今だからそんな感想も出てくるけれど、見ているときはすごく怖かった。お父さんの置かれている状況が怖いのか、お父さんが怖いのか、よく分からないのですけども。

 「ミッション」は、社会に転がってる不可解なもの理不尽なものを開いて見せてくれてる感じ? 中見てもやっぱり分からなくて怖いよう。思い込みとドミノってどうやって見分ければいいのかしらね。大窪さんのお芝居って恐ろしいほど前川さんの作風に合うよねー。

 「あやつり人間」で奇妙な形で最初の話につながるのが鮮やかでした。お母さんの選んだ道が「お父さん」のと逆っていうのもね。さっきは面倒見の良い同僚だった佐久間君が、ここではうざい彼氏に。そして浜田さんの踊りは、今回はタップダンスでした。