雨の日曜日

お芝居の感想などを

外伝ベルサイユのばら アンドレ編/EXCITER!!(東京宝塚劇場)

2009年10月31日 | 宝塚
 ええと、よく分かっていないのですが、以前全国ツアー用にベルばら外伝が何作か作られて、そのうち宙組が中日で上演したアンドレ編を花組本公演用に手直ししたのが今回のベルばら…ということでよいのでしょうか?

 実は私、ベルばらを本公演で見るのは初めてだったりします。チケットが取り難いから、というのもありますが、多分「植田版ベルばら」アレルギーなんだと思うんですよね。

 そんなわけで今回も恐る恐る見に行ったのですが、「星が綺麗だ」「生きてて良かった」等お馴染みの台詞を散りばめつつ、全体的にスッキリした演出になっていて驚きました。私が昔舞台や映像で見たのと大分違う! やっぱり時代とともに変わっていかなきゃですよねー、うんうん。特に今宵一夜とアンドレ最期の場面で歌を入れなかったのは、高く評価します(笑)。

 ただやっぱり、ベルばらってオスカルが中心になるように話が出来ているので、他のキャラクターを主人公にすると不自然になってしまうんじゃないかなーとは思いました。あと、暗転が多いのは何とかして欲しい。

 真飛さんは、アンドレ役者ではないような気がするのですが、さすがにコスチューム物は似合いますね。特にフィナーレの白い軍服姿でのせり上がりは、ハッとするくらい美しかったです。

 桜乃さんのマリーズは、損な役柄でお気の毒です~。ヒロインなのに振られ役…。でもドレスもお似合いで可憐でした。

 壮さんのアランは黒髪が素敵で格好良かったです。もっとアンドレとの友情をじっくり見たかったな。

 愛音さんのオスカルは、放って置けないと言うか守ってあげたくなると言うか、原作とはイメージ違うんですけど、何か妙に可愛くて結構好きです。

 色悪のイメージが強い夏美さんが女役っていうのもびっくりでした。でもお綺麗でしたね~。高翔さんの伯爵夫人も、落ち着いた雰囲気が素敵でした。

 ショーは、藤井大介先生作・演出のスパークリング・ショー「EXCITER!!」。ラテンありタンゴあり、三角関係の果てのナイフ沙汰あり、ととってもオーソドックスな作品でした。もっと藤井色強めでも良かったのになー。
 クラブの場面がやっぱり好きですね。簡単な観客ですみません。

1月&2月

2009年10月27日 | 日常
 私の住んでいる辺りも、朝夕大分寒くなってまいりました。秋の夜長、ついうっかり録画した「アナザースカイ」をリピートしたりしています。だって白くてつるんとした御曹司仕様の亀治郎さんと、ひげ+サングラスのワイルド系(…とは違うような気もしますが)と両方見られてお徳なんですものー。

 などとぼんやり過ごしてましたら、いつの間にか1月浅草とさらに2月博多座の演目が発表になっていましたね。

 浅草のほうは「将門」以外は初めて見る演目ばかりなので楽しみです。「将門」も亀治郎演出ではない普通バージョン(?)ってどんなのか気になりますし。
 ただ亀治郎さんが全部立役っぽいのがちょっと残念。女方見たかった…。これはやはりあれかな。「文句があるなら博多座へいらっしゃい!」ということかしら?

 博多座は、夜の部「竜馬」におりょうさんは出るのかなー?とか「三社祭」やったー!とかあるんですけど、それより昼の部の「金幣猿嶋郡」「双面道成寺」がすごく気になります。とりあえず亀治郎さんがガッツリ見られるって期待して良いんですよね…? 浅草の「悪太郎」は猿翁十種でこちらは猿之助十八番なんですね。私は猿之助さんを拝見したことはないんですけど、こういう作品を通して少しでも感じることが出来たら嬉しいなーって思います。

蛮幽鬼(新橋演舞場)

2009年10月12日 | その他舞台
 ゲキシネの「SHIROH」や「朧の森に棲む鬼」がすっごく良かったので、いつか生で見てみたいものよのう、と思っていましたが、やっと念願かなって行ってまいりました。劇団☆新感線2009秋興行「蛮幽鬼」。

 華やかで楽しい舞台でしたよー。「にこやかな殺人鬼」とか「女装の美少年」とか、まんま少年漫画のキャラみたいな人達が続出なんですもん。派手派手で素敵~。

 ストーリーはもう一ひねり欲しいかなと思いましたが、もしかしたら私がキャラに気を取られててちゃんと内容分かっていないせいかも。もう一度見たら印象変わるかな? ゲキシネになったら絶対行くんだー。

 上川さんはやはり存在感というか求心力がありますね。稲森さん演じる美しいヒロインともお似合いでした。あと、初めて舞台で拝見しましたが、早乙女君の殺陣はさすがに華麗ですね~。出来ることなら刀衣vs調部なんて見てみたかったな。本当に少年漫画だったらありだと思うんですよ。「生きていたのか…!」みたいな展開。

芸術祭十月大歌舞伎 夜の部(歌舞伎座)

2009年10月11日 | 歌舞伎
 現歌舞伎座に入るのはもしかしたらこれが最後かも…いや後一回くらいは来たいよなあ、とか思いつつ見てまいりました。「通し狂言義経千本桜」。

「渡海屋」「大物浦」
 この演目を見るのは多分3回目です。最初は團十郎さんの知盛で、次は獅童さん、で今回の吉右衛門さん。
 実は博多座で観劇したときに、獅童さんの知盛がみんなによってたかっていじめられてる可哀想な人に見えてしまってですね。軽く困惑したんですけれども。(多分義経がすごく強そうで偉そうだったのも一因かと思われます)(お屋形様!とお呼びしたいくらいでしたよ亀義経)。
 吉右衛門さんの知盛は格好良かったです~。vs武蔵坊弁慶の場面がおじさま好きとしてはかなりときめきました♪ でも幽霊のふりをして襲う、って随分お茶目な趣向ですよね。
 四天王の中に男役顔の人がいるなあ、と思ったら種太郎さんだったみたいです。お化粧のせい?

「吉野山」「川連法眼館」
 両方初見のつもりで見てたんですけど、「吉野山」は何となーくどことなーく見たことあるような無いような?と思ったら、どうも私碇知盛と同じときに團十郎さんで見ていたようです。
 菊五郎さんと菊之助さんには「ご両人!」って声が掛かってましたけど、あんまり男女に見えなかった気がする。親子だと思って見ちゃうせいかなあ? それとも主従だからカップルに見えなくてもいい?
 松緑さんの逸見藤太が明るくて良かったです。
 「川連法眼館」は、色々な仕掛けがあって楽しいですね。でもそれでびっくりさせるというより、狐忠信が仕掛けで遊んでいるようなほのぼのとした印象を受けました。「蜘蛛絲」座頭の出の元ネタはこれか~なんて感心したり。今回は「音羽屋型」でしたが、来年夏には「澤潟屋型」が見られるのも嬉しいです。

劇的3時間SHOW

2009年10月06日 | その他舞台
 表参道のスパイラルホールで行われた市川亀治郎さんのトークイベントに行ってまいりました。

 前半はライターの清水まりさんと今までの映像を見ながらの対談。15分休憩を挟んで後半は、田村雄一さんも加わって「亀治郎の哲学=亀哲」についてのお話、という構成でした。

 やっぱり亀治郎さんは面白いですねえ。めちゃくちゃパワフルだし、頭の回転速いし、キャラたってるし。

 上手くまとめられないので箇条書きにしちゃいます。順不同。

・初お目見えは安徳帝。ご両親と那須に行かれた際、みんなが「天皇陛下」を待っている、と聞いて早く拵えをしなくては!と慌てたというエピソードがかわゆいです♪

・「実盛物語」太郎吉の鬘が嫌だった、というのはまあ分からなくもないですが、男の子でも女方の綺麗な鬘が嬉しかったりするものなんですねー。

・前シテと後シテの間に吐いちゃうくらいハードだという澤潟屋の連獅子、是非見てみたいです。

・本当にラスベガスがお好きなようで、結構話に出てきました。「失っても惜しくない程度の金額を賭けるのでは面白くない」そうで。ギャンブラーですね。

・「亀哲」は本を読め、とか一に健康二に健康、みたいな普通のものから、車はベンツ・新幹線はグリーン車・飛行機はビジネス以上、なんて「らしい」ものまで色々。

・無理をしてでも良いもの・本物に触れるべき、という亀治郎さんの教えは肝に銘じておきます。実践は困難ですが。まあ気持ちだけでも。

・「白洲次郎」の映像も用意されてたんですけど、時間の都合で見られませんでした。残念。青山二郎についてのお話聞きたかったなー。

・オペラ座での口上で触れてたミュージカル「オペラ座の怪人」ってフランスミュージカルじゃないですよねえ? 母国語を大切にするお国柄だそうですけど、そういうのは気にしないのかな。

・小野寺右京の釘踏み実演が見られました。感激!

・それにしても本当に手が綺麗! 話しながらの何気ない手振りがいちいち絵になるんですよー。アンディ役の時はそれが嫌だったそうですが。

・現代モノのドラマでは刑事役が多い、という話になって、今も刑事役で撮影中なのだそうです。ということは、ひげ無し髪長め(本人比)というこのビジュアルなんですよね? ということは、今までよりも若めの役柄なのでしょうか? 楽しみ~♪

 …えー、多分もっと色々良いお話をされてたと思うんですけど(そしてきっとメインはそっち)、何しろわたくし理解力と記憶力がアレな人なので、これくらいでご容赦ください。

 とにかくとっても楽しい3時間でした。またこういう機会があるといいな。