東京新聞の社説【高速炉開発会議 サイクルは切れていた】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016120702000136.html)
《増殖炉がだめなら高速炉、「もんじゅ」がだめなら引退した「常陽」を引っ張り出せばいい。そんな簡単なものなのか。核燃料サイクルの輪は、二十年以上も前に切れていた。もう元には戻せない》。
いつもながらの委員会構成の酷さ…東京新聞の社説は高速増殖炉「廃炉」会議・核燃サイクル「断念」会議ではなく、高速炉「開発」会議であることを指摘している。《経済産業省と文部科学省、電気事業連合会、そして原子炉メーカーなど、核燃料サイクルを維持し、原発を存続させたい役所、企業ばかりが顔を並べるメンバー構成からも、あからさまなほどに明らかだ》。
再度掲示すると以下のようなメンバー構成。
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『高速炉開発会議の設置について』
(http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy/fr/pdf/001_01_00.pdf)
高速炉開発会議メンバー(平成28年10月7日時点)
経済産業大臣 世耕弘成
文部科学大臣 松野博一
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構理事長 児玉敏雄
電気事業連合会会長 勝野哲
三菱重工業株式会社代表取締役社長 宮永俊一
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まさに、高速炉「開発」会議。
閉じない環に縋る、命を賭す高速炉「開発」会議。その名称として、愚かな核発電「麻薬」中毒患者の計り知れない大罪を後世の教訓として残すために、新高速炉「アベシンゾウ」を提案する。
『●高速増殖炉もんじゅ…ニッポンでは、
巨額の「エサ代」を支払い続けるつもりらしい』
『●「(悪)夢の高速増殖炉」もんじゅの延命に向かって着々と
…ドブガネという巨額の「エサ代」は続く』
『●予想に反して「もんじゅ」廃炉へ、一方、
「閉じない環」核燃料サイクルは維持するという無茶苦茶』
『●「核発電は安い」と言っておきながら、
「原発の電力を使っていない消費者にまで負担を強いる方針」』
『●「ふげん」、「もんじゅ」…次の高速炉は
「こくうぞう」、「みろく」? 「白象」とでもしますか??』
『●新高速炉「アベシンゾウ」…愚かな核発電「麻薬」中毒患者・
核燃サイクル教信者の罪を後世に残すために』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016120702000136.html】
【社説】
高速炉開発会議 サイクルは切れていた
2016年12月7日
増殖炉がだめなら高速炉、「もんじゅ」がだめなら引退した「常陽」を引っ張り出せばいい。そんな簡単なものなのか。核燃料サイクルの輪は、二十年以上も前に切れていた。もう元には戻せない。
何か勘違いしてないか。
そもそも「高速炉開発会議」という名称が、おかしくないか。
トラブル続きで働けず、「金食い虫」の汚名をまとう高速増殖原型炉の「もんじゅ」(福井県敦賀市)。第一に問われているのは、そのもんじゅを中心とする核燃料サイクルの“進退”だ。
多くの人は“引退”、つまり廃炉を求めている。
たとえばもんじゅ、あるいは核燃料サイクルの対策会議というなら、まだ分かる。
開発会議の議論は、明らかに核燃料サイクルの存続が前提だ。
経済産業省と文部科学省、電気事業連合会、そして原子炉メーカーなど、核燃料サイクルを維持し、原発を存続させたい役所、企業ばかりが顔を並べるメンバー構成からも、あからさまなほどに明らかだ。
核燃料サイクルを断念すれば、使用済み核燃料は、ただのごみ。青森県六ケ所村の関連施設で保管してもらえなくなり、宙に浮く。核のごみに対する世論の風当たりが強くなり、原発の再稼働に支障を来す。だから断念はしたくない-。思惑が透けて見えるようではないか。
ところが、エネルギーを増やしてくれる増殖炉、もんじゅなしではサイクルはなりたたない。
高速炉は核のごみを燃やす単なる“バーナー”だと言う学者もいる。家庭ごみの焼却処理を「リサイクル」と呼ぶ人はいないのと同じである。
核のごみの処分技術を研究するのはいい。だが、六ケ所村の再処理施設も、もんじゅ同様、莫大(ばくだい)な国費を投入し、歳月を費やしながら、失敗と稼働延期を繰り返す。もんじゅを廃炉にするのなら、当然、核燃料サイクル全体を断念すべきではないか。
もんじゅは、科学の夢だった。だが、核燃料サイクルが破綻したのは現実だ。これ以上、傷を深めるべきではない。
立地地域の福井県や青森県ともよく話し合い、もんじゅと核燃料サイクルをまず円満な“引退”に導くべきだ。
そして、核のごみの処分をどうするかという緊急課題に議論を切り替えて、正面から取り組むべきである。
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東京新聞の記事【核燃サイクル延命 新高速炉の開発具体化 政府骨子案 工程表年明け着手】(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016113090135814.html)。
新高速炉「アベシンゾウ」(「増殖」しなくなるのね?)…その名称、愚かな核発電「麻薬」中毒患者の計り知れない大罪を後世の教訓として残すために。「暴走」「増殖」が止まらぬ狂気、ニッポン。
高速炉の新たな名前は政治家の名前を付けては? 愚かな麻薬中毒患者の罪を後世に残すために…「後世」が続けばの話ですが。
臨時ニュース…「20××年××月××日××時××分、ニッポンの××県××市の「アベシンゾウ」が暴走する人災が発生。強烈な死の灰が世界中に飛散しました…世界の皆さん、ゴメンナサイ、そして、サヨウナラ…」。
『●高速増殖炉もんじゅ…ニッポンでは、
巨額の「エサ代」を支払い続けるつもりらしい』
『●「(悪)夢の高速増殖炉」もんじゅの延命に向かって着々と
…ドブガネという巨額の「エサ代」は続く』
『●予想に反して「もんじゅ」廃炉へ、一方、
「閉じない環」核燃料サイクルは維持するという無茶苦茶』
『●「核発電は安い」と言っておきながら、
「原発の電力を使っていない消費者にまで負担を強いる方針」』
『●「ふげん」、「もんじゅ」…次の高速炉は
「こくうぞう」、「みろく」? 「白象」とでもしますか??』
TPP・年金削減・カジノ…虚しき強行採決三連発かな? すごい人たちです。
そんな中、予想には反して、悪夢の高速増殖炉・もんじゅは止めるものの、でも、核燃料サイクル教信者は死なず、なようです。
《廃炉が濃厚な高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)に代わる高速炉開発について話し合う「高速炉開発会議」の三回目の会合を開き、新たな高速炉の開発計画を年明けから具体化させる骨子を固めた。高速炉の開発方針を前進させて核燃料サイクルを延命させる》。
色んな核発電「麻薬」中毒患者が群がり続ける核燃料サイクル。もはや宗教。「閉じない環」を信教する「核燃料サイクル教信者」達。
『●日印原発輸出・輸入の狂気: 「安倍政権は
インドが核実験した場合は協定を破棄する」という「空手形」』
『●「唯一の被爆国」で原発人災も起こしたニッポンが
「原発は『プルトニウムをつくる装置』」を理解できず…』
核発電「麻薬」中毒患者、「核燃料サイクル教信者」達が群がり続ける核燃料サイクル、どうもその狙いは核兵器にあるとの指摘。
リテラの記事【もんじゅ廃炉は目くらまし、安倍政権が新たな高速増殖炉計画! 背後に櫻井よしこら右派の核武装圧力が】(http://lite-ra.com/2016/11/post-2734.html)によると、《原発容認派の専門家の間でさえ、「核暴走や爆発の危険性が高く、開発を見送るべきだ」との慎重論が強いものだ。一歩間違えれば、北半球が壊滅状態になるとの指摘もある》、《ところが、安倍政権はその一方で、この危険な高速炉開発に新たに着手するというのだ。正気の沙汰とは思えないが、どうやら、安倍政権には核燃料サイクル構想をどうしても中止できない理由がある。そういうことらしい》、《その一つに“原子力ムラ”の利権構造があることは言をまたない。周知のとおり、目下、安倍政権と経産相は原発の再稼働と海外輸出にやっきとなっている。が、この核燃料サイクル構想については、もうひとつ、安倍首相をはじめとした右派の“悲願”ともいえる野望が内に秘められている》、《実際、今月の17日から19日にかけて、その“右派の野望”があらわとなった意見広告が、読売、朝日、日経、産経の全国4紙に掲載された。広告では、“右派の女神”こと櫻井よしこが微笑みながらこう主張している。
〈「もんじゅ」の活用こそ日本の道です〉
〈もんじゅ廃炉ではなく、日本独自の技術で打ち立てた高速増殖炉完成を
目指すべきです〉
〈高速増殖炉を巡る日本国内の議論は、誤った方向に行こうとしている
のではないでしょうか。私たちは「もんじゅ」の開発継続を求めます〉
この“もんじゅ礼賛”の意見広告を出稿したのは、櫻井が理事長を務める「国家基本問題研究所」(国基研)なる社団法人だ》。
…寒気を覚えます。正気の沙汰じゃない。もはや「宗教」、「ビョウキ」。
東京新聞の別の記事【新高速炉 負担増大も もんじゅ代替 18年に工程表】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201612/CK2016120102000141.html)によると、《政府は三十日、廃炉が濃厚な高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)に代わる新たな高速炉を国内で建設するため、今後十年程度で必要になる作業をまとめた工程表を二〇一八年中に示す方針を固めた。一兆円の国費を投じながら、ほとんど稼働していないもんじゅの反省もないまま、さらに天井の見えない負担が国民にのしかかる恐れが出てきた》、《日本では(2)の原型炉のもんじゅの段階でつまずいたが、政府は仏政府が計画する実証炉「ASTRID(アストリッド)」に資金を出して共同研究したり、(1)の実験炉「常陽」(茨城県、停止中)を活用すれば、(3)の実証炉での研究に進むために必要なデータを集められると判断。国内に新しい実証炉を建設する方向で調整》。
…「屋上屋を架す」…核発電「麻薬」患者が作ったボロ屋の屋根の上に、これまた、ドブガネで巨大なボロ屋を架けるつもり。ホントに正気の沙汰なのでしょうか?
アベ様のお作りになった「高速炉開発会議」のメンバーは以下の通りです。…そりゃぁ、そんな結果になりますわな。
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『高速炉開発会議の設置について』
(http://www.meti.go.jp/committee/kenkyukai/energy/fr/pdf/001_01_00.pdf)
高速炉開発会議メンバー(平成28年10月7日時点)
経済産業大臣 世耕弘成
文部科学大臣 松野博一
国立研究開発法人日本原子力研究開発機構理事長 児玉敏雄
電気事業連合会会長 勝野哲
三菱重工業株式会社代表取締役社長 宮永俊一
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【http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2016113090135814.html】
核燃サイクル延命 新高速炉の開発具体化 政府骨子案 工程表年明け着手
2016年11月30日 夕刊
(↑ブログ主注; 誠に勝手ながらコピペさせて頂きました
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/economics/list/201611/images/PK2016113002100137_size0.jpg】)
政府は三十日、廃炉が濃厚な高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県)に代わる高速炉開発について話し合う「高速炉開発会議」の三回目の会合を開き、新たな高速炉の開発計画を年明けから具体化させる骨子を固めた。高速炉の開発方針を前進させて核燃料サイクルを延命させる。さらに、もんじゅと同じデータは高速炉でも得られるとして、もんじゅの再稼働は見送る方向を打ち出した。
政府は、原発の使用済み核燃料から出る放射性廃棄物(核のごみ)を減らせるとされる高速炉は必要だと強調。骨子では、もんじゅに代わる高速炉の具体的な開発計画を来年から作り始め、二〇一八年をめどに工程表を策定。今後十年ほどかけて、実用できる高速炉の設計思想と開発体制を固めるという。
世耕弘成経済産業相は会議の冒頭に「技術をどのように獲得していくのか、もんじゅ以外の方策も含め幅広く検討したい」と述べ、高速炉の開発に意欲を示した。
もんじゅについて文部科学省は前回の会合で、再稼働すれば放射性廃棄物を減らすために必要なデータが得られるなどと説明して再開に意欲を示していた。しかし、フランス政府が計画する高速炉の実証炉「ASTRID(アストリッド)」に参画したり、最も初期段階の研究に使われる実験炉「常陽」(茨城県、停止中)などを活用することで同じようなデータが得られると判断。もんじゅの再稼働は見送り、当面は停止したまま研究を続ける方向となった。
政府は近く正式な方針としてまとめ、年末に閣僚会議を開いて決定。併せてもんじゅの廃炉も決めるとみられる。
会合は非公開で、中には「国民の納得が必要」との意見もあったという。しかし、もんじゅの廃炉や新たな高速炉の開発に向けて必要な費用について具体的な議論はなく、国民の負担額は不明。高速炉に詳しい九州大大学院の吉岡斉(ひとし)教授(科学技術史)は「高速炉は構造が複雑で技術的に難しく、もんじゅも出力二十八万キロワットで建設に六千億円かかっているから、百万キロワットで三千億円といわれる一般的な原発よりも七倍ぐらい高い」と指摘している。
◇高速炉開発方針の骨子案
▼核燃料サイクルを推進し、高速炉の研究開発に取り組む方針を堅持
▼世界最高レベルの高速炉開発、実用化、国際標準化を実現
▼国内に蓄積した技術・知見・人材を徹底活用
▼国際ネットワークを利用して最先端の知見を吸収
▼メーカー、電力、研究機関が連携し、責任を一元化した体制を構築
▼高速炉開発方針を具体化する工程表の策定作業を2017年初頭から開始。高速炉開発会議の下に作業部会を設置し、18年をめどに策定。
▼実証炉に向けた今後10年程度の開発作業を特定
<高速炉> 核分裂反応を起こすために、飛ぶスピードが速い「高速中性子」を使う原子炉の総称。炉心の熱を取り出す冷却材に水を使う一般の原発(軽水炉)と異なり、中性子を減速させないために液体ナトリウムを使う。炉心の周りに増殖用の燃料を置き、使った以上の燃料を生み出すものを「高速増殖炉」と呼ぶ。政府は当初、一般の原発から出た使用済み核燃料を再処理して、高速増殖炉などで使うエネルギー政策を推進。2050年までに高速増殖炉の実用化を目指すとしていた。
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東京新聞の記事【もんじゅ廃炉へ 政府、年内に結論 核燃サイクルは維持】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201609/CK2016092202000156.html)と、
社説【もんじゅ、廃炉へ 大転換の時代に移る】(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016092202000181.html)。
《「廃炉を含め抜本的な見直しをする」とした。一方で核燃料サイクルは維持し、新設の「高速炉開発会議」で、年末までに今後の方針を出す》。
《「もんじゅ」がようやく廃炉に向かう。高速増殖原型炉。使用済み燃料を再利用する核燃料サイクルの要の石だ。日本の原子力政策は転換すべきである》。
東電核発電人災からでさえ5年以上、《九五年にナトリウム漏れ事故》から20年以上、無為な月日を費やし、お金をドブに捨ててきました。予想に反して、プルトニウムを燃やしつつ「増殖」させるという「悪夢」から、ようやく目覚め、「閉じない環」である第2の「環」が終わりを迎えることになりそうです。
一方で、「閉じない環」である第1の「環」を継続し、プルトニウムを取り出す六ヶ所村の再処理工場の稼働を目指すことを続けるそうだ。恐ろしいリスクを抱えつつ、瀕死の「ホワイト・エレファント」にエサを与え続け、エサ代を支払い続けるつもり。「もんじゅ」という悪夢に目覚めるのにこれだけの月日を費やし、誰も責任をとらず…、「第1の閉じない環」の悪夢からいつ目ざめるのだろうか? あまりに愚かすぎる。
『●原発人災、犯罪者を追求すべし:
なぜ自民党議員は口を閉ざし、マスコミは黙り込むのか?』
『●原子力ムラは土台から腐ってる』
「河野太郎氏のブログより…」
《やっぱり日本の原子力の土台は腐っていた…
自民党本部に九大、東工大のエネルギー、原子力関係の教授を
招いて、原子力関連の人材育成についてのヒアリング…
あきれるというよりも、その象牙の塔ぶりに笑いが出た…
シビアアクシデント対策とか、放射性物質の除去とか、
核のゴミの処分や廃炉のために必要な人材を供給しよう等
ということは一言もない。
もちろん、使命感や倫理感に欠けた人材を供給してきたこと
に対する反省など全くなし。
こういう人間達に、原子力を任せたくないし、こういう人間達に、
原子力に関わる人材育成を任せたくない。
日本の原子力、根底の根底からおかしい》
『●湯水のごとくカネ浪費:核燃料サイクルに十二兆円を
ドブガネし、今後も毎年千六百億円ずつ増えていく悪夢』
『●「もんじゅ」の知恵ではなく、
「絵に描いた餅」に「一日当たり五千五百万円」!』
『●もんじゅ「エサ代」の無残さ: 《ナトリウムを使う
原子炉の解体技術は確立されておらず》…無責任過ぎる』
『●全く知恵の無い「もんじゅ」は発電もせずに、
「年間の電力消費量は一般家庭約二万五千世帯分にも上る」』
『●核燃サイクル=「ホワイト・エレファント…
私たちはいつまで、エサ代を払い続けなくてはならぬのか」?』
『●「夢の高速増殖炉」もんじゅ、「夢から覚める時が来た」
……とっくに目覚めの時は過ぎている』
『●談合: 原子力「ムラ寄生」規制委員会から運営交代を
申し付かったあの日本原子力研究開発機構』
『●「核兵器廃絶」に対するニッポンの歯切れの悪さ…
原発は『プルトニウムをつくる装置』、双子の兄弟の一人』
『●高速増殖炉もんじゅ…ニッポンでは、
巨額の「エサ代」を支払い続けるつもりらしい』
『●「(悪)夢の高速増殖炉」もんじゅの延命に向かって着々と
…ドブガネという巨額の「エサ代」は続く』
『●ナトリウムを取り扱う技術を持つ日本原子力研究開発機構…
ナトリウムを使う原子炉の解体技術は?』
『●NHK解説委員長、原発は人間の手に負えないモンスター…
「アベ様のNHK」発の核発電政策への波紋』
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201609/CK2016092202000156.html】
もんじゅ廃炉へ 政府、年内に結論 核燃サイクルは維持
2016年9月22日 朝刊
(↑すいません、コピペさせて頂きました
『もんじゅを巡るこれまでの主な動き』
【http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201609/images/PK2016092202100047_size0.jpg】)
政府は二十一日、高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)について関係閣僚会議を開き、「廃炉を含め抜本的な見直しをする」とした。一方で核燃料サイクルは維持し、新設の「高速炉開発会議」で、年末までに今後の方針を出す。もんじゅにはこれまで国費一兆円以上をつぎこんだ。再稼働には数千億円の追加費用が必要。成果を得られないまま幕引きとなる。
菅義偉官房長官は閣僚会議で「高速炉開発は、原発の新基準の策定など大きな情勢変化がある。本年中に、高速炉開発会議で、廃炉を含めて抜本的な見直しを行う」と述べた。
核燃料サイクルは、原発の使用済み燃料からプルトニウムを取り出し、再利用する。プルトニウムを燃やすもんじゅはサイクルの柱だ。もんじゅに代わるものとして、フランスとの共同開発や、実験炉「常陽」(茨城県大洗町、停止中)の再稼働が検討される。
廃炉も容易ではない。もんじゅを運営する日本原子力研究開発機構の試算によると、三十年の期間と三千億円の費用がかかる。地元の福井県には、松野博一文部科学相が陳謝し、直接出向いて事情を説明した。
もんじゅは、消費した以上の燃料を生み出す「夢の原子炉」とされた。半面、危険なナトリウムを冷却材に用いる必要があり、構造も複雑。一九九四年に本格稼働したものの九五年にナトリウム漏れ事故を起こして停止した。その後もトラブルが相次ぎ、稼働日数は二百五十日にとどまる。停止状態でも一日あたり約五千万円の維持費が必要だ。
原子力規制委員会は昨年十一月、約一万点の機器点検漏れなどを受け、所管する文部科学省に新しい運営組織を示すよう勧告した。運営主体は、動力炉・核燃料開発事業団に始まり、すでに二回変更されている。文科省は新しい受け皿を探したが、電力会社は難色を示し、引き受け手はなかった。
◆核燃、既に12兆円 本紙調べ
高速増殖原型炉「もんじゅ」を中心とした核燃料サイクルには、少なくとも十二兆円以上が費やされてきたことが本紙の調べで判明している。施設の維持・運営費で年間約千六百億円が新たにかかる。
本紙は一九六六年度から二〇一五年度までのもんじゅや再処理工場、取り出したプルトニウムを再利用する混合酸化物(MOX)燃料工場、高レベル廃棄物の管理施設の建設費や運営費、必要になる廃炉・解体費などを積算した。立地自治体への交付金も足しているが、通常の原発向けと判別が難しい場合は、全額を除外している。
その結果、判明しただけで総額は計約十二兆二千二百七十七億円。主なものでは、もんじゅは関連施設なども含めると約一兆二千億円。青森県六ケ所村にある再処理工場はトラブル続きで稼働していないが、七兆三千億円かかった。
核燃サイクルのコストを巡っては、電力会社などでつくる電気事業連合会が〇三年、建設から最終処分までの総額は約十九兆円と試算している。
<もんじゅと核燃料サイクル> 普通の原発は、主な燃料に「燃えるウラン」を使う。それに中性子をぶつけて、核分裂の連鎖反応を起こし、生じた熱を取り出し、タービンを回して発電する。
もんじゅでは、主な燃料がプルトニウム。中性子を高速でぶつけ、燃料周囲に置いた「燃えないウラン」をプルトニウムに変える。燃料が増えるので、「高速増殖炉」の名がある。
中性子を減速させないよう、炉内は水ではなく、高温の液体金属(ナトリウム)で満たされている。ナトリウムは水などと激しく反応し危険だ。
核燃料サイクルは、原発で燃やした使用済み燃料からプルトニウムを取り出し、もう一度高速炉で燃やそうという試み。青森県六ケ所村に、巨費を投じて再処理工場が建設されている。だが高速炉がいつまでもできないので、普通の原発にプルトニウムを含む燃料を装填(そうてん)する「プルサーマル」が行われている。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016092202000181.html】
【社説】
もんじゅ、廃炉へ 大転換の時代に移る
2016年9月22日
「もんじゅ」がようやく廃炉に向かう。高速増殖原型炉。使用済み燃料を再利用する核燃料サイクルの要の石だ。日本の原子力政策は転換すべきである。
原発停止、火力による代替が長引くと、石油や天然ガスの輸入がかさんで「国富」が消えていくという。
だとすれば、展望なき核燃料サイクル計画による長年の国費の乱用を、どのように説明すればいいのだろうか。
原発で使用済みの燃料からウランとプルトニウムを取り出す再処理を施して、新たな核燃料(MOX燃料)にリサイクルして、もんじゅでまた燃やす-。それが核燃料サイクル計画だった。
◆色あせた原子力の夢
もんじゅは、計画の要とされた新型の原子炉で、理論上、燃やせば燃やすほどリサイクル燃料が増えていく“夢の原子炉”というふれ込みだった。
現在の運営主体は、文部科学省が所管する独立行政法人の日本原子力研究開発機構、正真正銘の国策である。
一九七〇年代の計画当初、もんじゅにかかる費用は、三百五十億円という見積もりだった。
ところが、ふたを開けると、深刻なトラブルが相次ぎ、費用もかさむ。本格稼働から二十二年、原子炉を動かせたのは延べわずか、二百数十日だけだった。
そんな“夢”というより“幻”の原子炉に、政府は一兆円以上の国富を注ぎ込んできた。止まったままでも、もんじゅの維持には年間二百億円という費用がかかる。
冷却材として、水ではなくナトリウムを使うのが、高速炉の特徴だ。ナトリウムは固まりやすく、停止中でもヒーターで温めて絶えず循環させておくことが必要だ。月々の電気代だけで、一億円以上になることも。
◆飛べない鳥のように
発電できない原発が、日々大量に電気を消費する。むだづかいを通り越し、皮肉と言うしかないではないか。
米国や英国、ドイツは九〇年代に、高速増殖炉の実験から手を引いた。もんじゅでナトリウム漏れ事故が発生し、当時の運営主体による隠蔽(いんぺい)が指弾を浴びた九五年、日本も夢からさめるべきだった。
青森県六ケ所村の再処理工場も九三年の着工以来二十三回、完成延期を繰り返し、建設費用は当初の三倍、二兆円以上に膨らんだ。核燃料サイクルという国策も、ほとんど破綻状態なのである。
二〇一〇年策定の国のエネルギー基本計画は、高速増殖炉を「五〇年より前に実用化する」とうたっていた。ところが一四年の計画からは目標年が消えていた。
政府の中でも、もんじゅは終わっていたのだろうか。
それなのに、廃炉の決断は先延ばし。科学の夢を塩漬けにする愚を犯しただけでなく、金食い虫の汚名を着せて放置した。その責任は軽くない。
プルトニウムは核兵器に転用できる。日本は日米原子力協定で、非核保有国では例外的に、プルトニウムを取り出す再処理を認められてきた。政界の一部には「特権を手放すべきではない」との声も根強くある。
日本は現在、四十八トン、長崎型原爆六千発分とも言われるプルトニウムを国内外に保有する。
核不拡散を主導する米国も、再来年に迫った協定の期限を前に、日本の「核の潜在力」に対する警戒感を強めている。
プルトニウムは増殖どころか、そもそも減らすべきものなのだ。
日本はおととし、フランスが、核廃棄物の減量や無害化をめざして開発を進める高速炉「ASTRID(アストリッド)」への技術協力に合意した。核燃料サイクルのシステム自体、減量に軸足を移すべきである。
3・11を経験した日本で、もはや原発の新増設などあり得まい。これ以上ごみを増やさないように脱原発依存を進めるべきである。しかし、最終処分場の選定が容易ではない以上、保有するプルトニウムや、一時保管されている、すでに出た使用済み核燃料を減らす技術は必要だ。
先月に再稼働した四国電力伊方原発3号機のような、MOX燃料を通常の軽水炉で燃やすプルサーマル発電だけでは、とても追いつかない。
◆雇用や経済は維持を
廃炉にしたもんじゅの設備を核廃棄物減量の研究拠点に転用できれば、地元の雇用や経済は維持できる。もんじゅと共生してきた自治体も納得できるに違いない。
いずれにしても、もんじゅがなければ、核燃料サイクルは根本的に行き詰まり、日本の原発政策の大前提が崩れ去る。
それは、核のごみを増やせない時代への転換点になる。
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