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綿井健陽さんのWP『逆視逆考PRESS』(http://watai.blog.so-net.ne.jp/)の記事(http://watai.blog.so-net.ne.jp/2011-03-25)の一部を紹介させていただきます。
福島第一原発がメルトダウンしただけでしょうか? 何がメルトダウンしているのでしょう?
ここに紹介されている最後の3つの標語。我々が選択してしまった原子力の「安全利用」という選択肢、被爆労働者の犠牲なくして成り立たない社会という選択肢・・・、その選択ははたして正しかったのでしょうか?
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【http://watai.blog.so-net.ne.jp/2011-03-25】
メルトダウン
・・・・・・。
地震発生翌日(12日)から東北に向かって、先週にいったん東京に戻ったが、また明日(26日)から現地に向かうことになった。
恥ずかしながら私は車の運転免許を5年ほど前に失効してしまって、一人では車さえ動かすことができない身だ。一人では何もできない。今回は日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(JVJA)の皆さんに助けられた。あらためて自分の身の丈を知る。自分自身の程度を知る。そして、この地震・津波・原発被害で、あらためてこの国の身の丈を知る。特に核、放射能、原発の恐ろしさとそれに対する無知に対して。
東電の対応や説明、テレビに出てくる学者の原発・放射能解説を聞きながら、イライラしたり怒ったり苦笑したりする自分だが、「じゃあ、君は今まで本気で核や原発に反対してきたのか?何かしてきたのか?」と聞かれれば、恐らく自分も何も答えられない。東電の大々的な広告・CMや「日本の原発は安全・必要」キャンペーンは、マスメディアが全面的に協力してきた。作家・広瀬隆さんがこれまで警告し続けてきたことを、この地震が起きる前から真摯に受け止めた人はどれだけいるのだろうか。
http://www.ourplanet-tv.org/
「アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない、恥辱のあまり崩れ落ちたのだ」(現代企画室)というタイトルの本が今から10年前に出版された。「9・11同時多発テロ」の後だった。
http://www.jca.apc.org/gendai/onebook.php?ISBN=978-4-7738-0112-5
今年はあれから10年などど回顧する間もなく、「3・11震災・津波・原発事故」(と勝手に命名)が起きたが、「福島の原発は地震と津波で破壊されたのではない、原発に対する無知と地方への押しつけのあまり、いま自らメルトダウンしているのだ」とでも言おうか。
歴代内閣や首相が掲げたキャッチフレーズはたくさんあるが、「人にやさしい政治」「美しい国」「いのちを守りたい」など、何もかも空虚で実態のない言葉だったことをいまの政治と政治家が表している。しかし、それを、その人たちを選んできたのは誰なのか。あるいは本気で反対したのか、拒否したのか。あのボロボロになって鉄骨がむき出しの原子炉の建屋。あれは自分だ。自分が住んでいる国なんだ。この国の機能のすべてがいま“メルトダウン”に向かっているようにも見える。その一方で、小さな一人ひとりの人間はいま新しい力と輪を築き上げているようにも見える。
3月13日に原発から約3キロほどにある双葉町周辺に行ったとき、大きな標語が掲げられたゲートを3つ見た。
それはまるでアウシュビッツ収容所の入口にある「労働は自由をもたらす」の標語のようだった。ブラック・ユーモアを通り越して、寒気を感じた。
「原子力郷土の発展豊かな未来」
「原子力明るい未来のエネルギー」
「原子力正しい理解で豊かなくらし」
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綿井健陽 WATAI Takeharu
Homepage [綿井健陽 Web Journal]
http://www1.odn.ne.jp/watai
映画「Little Birds~イラク戦火の家族たち」
公式HP http://www.tongpoo-films.jp/littlebirds/
DVD発売中
月刊「創」『逆視逆考』
http://www.tsukuru.co.jp/
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