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●➀内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、そして、愚者にさらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ

2020年03月06日 00時00分59秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



その②へ】

リテラの記事【安倍首相“たった36分”会見はマスコミの責任だ!記者クラブは八百長に応じ、記者は打ち切りに無抵抗、NHKは会見後に岩田明子が…】(https://lite-ra.com/2020/03/post-5287.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/首相の記者会見と言うべきでない「台本劇」】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202003030000064.html)。
吉田央記者による、沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]首相会見は「台本営発表」?】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/542461)。

 《参院予算委員会ではこの問題についても追及が及んだ。立憲民主党の蓮舫参院議員は「江川紹子さんの質問になぜ答えなかったのか」と質問すると、安倍首相はこう答弁した。「あらかじめ記者クラブと(官邸)広報室側で、ある程度の打ち合わせをしているというふうに聞いているが、時間の関係で打ち切らせていただいた」 会見が茶番劇であることを自ら暴露する答弁もびっくりだが、この答弁に対し、蓮舫議員は「(会見の)そのあと重要な公務がありましたか?」と質問すると、安倍首相は平然とこんなことを言い出したのだ。「そのあとも打ち合わせをおこなった」 まったくよく言ったものだ》。
 《★2月29日の首相・安倍晋三の会見の評判が悪いことは国民の知るところだが、この政権を自民党や財界と共に支えてきた政権の共犯者がいる。内閣記者会官邸記者クラブだ。最近も東京新聞の女性記者の質問を官房長官・菅義偉が遮ったり、無視したりとあの手この手を使っていたことが話題となったばかりだ》。
 《▼用意された原稿を20分ほど読み上げ、記者の質問は広報官が5問で打ち切った。よほど大事な日程があったのかと首相動静を見ると、30分後に帰宅していて目を疑った…▼首相は、記者の質問にも原稿を読んで答えた記者側が事前に通知していたからだ。「台本ありきの茶番ではないか」と批判がある。回答に疑問が残る時、重ねて聞く更問(さらと)もなく、丁々発止とほど遠い》。


 2点。1点目は、内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、もう一点は、愚者にさらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ。

 《安倍首相は平然とこんなことを言い出したのだ。「そのあとも打ち合わせをおこなった」 まったくよく言ったものだ》…次から次にデタラメを…《首相動静 29日…6時、記者会見。7時12分、自宅。》

   『●#COVID19 記者会見モドキから「逃げるは恥だし役立たず」…
      《首相動静 29日…6時、記者会見。7時12分、自宅。》


 《この政権を自民党や財界と共に支えてきた政権の共犯者がいる。内閣記者会官邸記者クラブだ》…。内閣記者会官邸記者クラブ)が支える《台本劇》《台本営発表》《ヤラセ会見》《首相の説明を記者が支えて聴く会。《江川紹子の「まだ質問があります」の声が聞こえなかったのは記者クラブの面々か》。《だが、目も当てられなかったのは、NHKだ。…政治部の岩田明子記者が解説者として登場し、安倍首相の主張を無批判に繰り返して代弁。これでは北朝鮮の報道と何も変わらない大本営発表だ》。もう、アベ様広報社も広報者も「報道」「ジャーナリスト」を名乗らないでください。
 そして、さらなる問題は、案の定、《2日の参院予算委員会では…と首相が答弁し、首相の権限で自由権を剥奪することができる緊急事態宣言の発動を示唆した。あの会見はこれを言うためのお膳立てだったと言えまいか》…。内閣記者会官邸記者クラブ)が支える《台本劇》《台本営発表》によって、独裁者に愚かな凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与えるなどもっての外だ。

 日刊ゲンダイの記事【安倍首相も国会で認めた 会見は大手メディアとの“ヤラセ”】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/269863)でも、《なぜ学校を閉じさせるのか、官邸で会見したが、最後まで具体的な説明はなし。フザケた話だが、ナント、2日の参院予算委員会では、会見自体がヤラセだったことが分かった。…すると安倍首相は悪びれもせず、「詳細な回答ができるように通告を受ける場合がある」と認めたから驚きだ。何を聞かれるか事前に分かっているのなら「与党質問と何ら変わりはないだろう》。


 日刊ゲンダイの記事のタイトルは【コロナで国民に相次ぐ悪夢 まもなく始まる「安倍戒厳令」】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/269862)である。
 憲法で保障されている主権在民をニッポンで大声で叫べなくなるのでは? 琉球新報のコラム【<金口木舌>権力は国民に由来するでは】において、《▼日本国憲法は国民主権を定めている。…「全ての権力は国民に由来する」と胸を張って言える状況にあるのだろうか》、と問うている。

   『●《全ての権力は国民に由来する》(韓国映画『弁護人』)…
      憲法で保障されている主権在民をニッポンで大声で叫べるか?
    《「全ての権力は国民に由来する」。韓国で大ヒットした映画「弁護人」で、
     主人公の弁護士が法廷で叫ぶ場面がある。…▼日本国憲法は国民主権を
     定めている。…「全ての権力は国民に由来する」と胸を張って言える
     状況にあるのだろうか》

   『●緊急事態条項? ご冗談を。こんないい加減なことしかできない
        独裁政権にさらに凶暴な武器を与えるなんて危険極まりない

    「「北海道の鈴木直道知事が非常事態宣言を…」…アベ様ら無為無策
     無能な政権は壊憲して、
     「国民主権の縮小、戦争放棄の放棄、基本的人権の制限」、さらに、
     「緊急事態条項」の導入を…という内心がミエミエでウンザリします」

 愚者で、かつ、独裁者に凶器を与えてはいけない。
 海渡雄一さんの警鐘。レーバーネットでの意見表明【安倍政権による緊急事態宣言、新型インフルエンザ対策特別措置法改正に異議あり!】(http://www.labornetjp.org/news/2020/0303kaido)より。《昨日(3/2)の参院予算委員会で、安倍首相が新型インフル特措法の改正と緊急事態宣言を発すると発言しました。野党の立憲民主党の議員の方々も賛成される方向性だと聞き、大変な危機感を持ちました。この法律と、それを安倍政権が行使することの問題点について、与野党の心ある国会議員の皆さんは自覚してほしいと考え、次のとおり、意見を表明します。この法律では次のような措置が可能となります。全国的かつ急速なまん延により、国民の生活及び経済に甚大な影響を及ぼし、又はそのおそれがあるものとして政令で定める要件に該当する事態となった場合、内閣総理大臣は新型インフルエンザ等緊急事態宣言を行う(第32条)。新型インフルエンザ等緊急事態において、以下の措置が可能になる外出自粛要請、興行場、催物等の制限等の要請・指示(潜伏期間、治癒するまでの期間等を考慮) 都道府県知事は住民に対し外出の自粛を要請できる(第45条第1項)。(海渡雄一)》。
 戒厳令。独裁者気取りで、自身に酔いしれてアベ様が御命じになる…。

   『●「トンズラ総理」の広報機関やオトモダチ、取巻き連中…
         どの辺が「中間中立」的な立ち居振る舞いなのか?
    《〈政府がヘリパッド「完成」を宣言する12月22日までの165日間、
     あらゆる国家権力が動員され、暴圧の嵐が吹き荒れた。それは
     辺野古で記録された最大瞬間風速をはるかに上回る〉
     〈ここは日本なのか、と目を疑うことがしばしば起きた。戦後日本が
     表向き保障してきた人権や市民的自由が否定され、権力が意のままに
     振る舞う。これは戒厳令なのだ。そう説明するほかになかった〉》

   『●《全ての権力は国民に由来する》(韓国映画『弁護人』)…
      憲法で保障されている主権在民をニッポンで大声で叫べるか?
    「アベ様は、ますます「緊急事態条項」に涎ダラダラでしょう。
     東京新聞の記事【香港の緊急条例 「悪法」には道理なし】…によると、
     《香港政府の林鄭月娥行政長官が「緊急状況規則条例」を発動した。
     立法会(議会)の承認を経ない独善的かつ恣意的な強硬策である。
     これでは、市民の反発と抗議行動は強まるばかりであろう。
     「緊急条例」は行政長官に非常権限を委ねるもので、「公共の安全」を
     理由に、集会や通信など市民の権利を幅広く制限できる。問題は、
     長官らが立法会の承認を得ずに一方的に発動できるとしている点だ。
     手はじめに五日、デモ参加者のマスクを禁じる「マスク禁止規則」を
     制定した。当局は、デモ参加者がゴーグルやマスクで顔を隠しているため
     違法性の認定が難しく、抗議行動が暴力化していると主張。
     禁止規則を正当化しようとしている》」

 最後に、佐高信さんによる書評。日刊ゲンダイ【週末オススメ本ミシュラン/「汚れた桜」/毎日新聞「桜を見る会」取材班 毎日新聞出版】(https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/book/269762)にて、《昨年11月20日に開かれた首相官邸記者クラブの「キャップ懇談会」である。完全オフレコで首相と会うこのキャップ懇に「毎日」のキャップは参加しなかった。同紙の政治部長、高塚保によれば、「内部で検討した結果」だという。「毎日」以外は参加したことについて、「ニューヨーク・タイムズ」の元東京支局長、マーティン・ファクラーは「信じられない。桜を見る会が批判されている最中に、内閣記者クラブのキャップが今夜、安倍総理と会食したそうである。メディアの信頼性を考えていないよね」とツイートしたとか。驚き、呆れてだろう。これには2回戦があった。翌12月17日に今度は首相と番記者の懇談会が開かれた。これにも「毎日」は参加せず、今度は「東京新聞」も参加しなかった…「言論の自由は各新聞の共同戦線なしに守れるものではない」と強調する緒方の忠告に従って、「朝日」の幹部は「毎日」や「東京」と共同して安倍の横暴と戦うべきではないか。 ★★★(選者・佐高信)》。

   『●『記者会見ゲリラ戦記』読了
   『●小林節氏…《職業としての権力監視機関として、報道が発達し、
              憲法の重要な柱のひとつとして確立され》た
   『●「紙面や番組ではっきりと「嘘つき」…
    「最悪の返答」と批判を浴びせ」る矜持もなく…民主主義の危機
   『●三宅勝久さん《報道・言論の自由を標榜しながら
      じつのところ会見参加者を選別している…巧みな情報操作》
   『●《オーストラリア各紙は黒塗り紙面で「政府があなたから真実を
       遠ざけるとき、何を隠しているのか?」と読者に問い掛けた》
   『●新聞労連・南彰中央執行委員長による声明【オープンな
     首相記者会見を求める】…「質問をする機会はすべての取材者に…」
   『●内閣記者会政治部記者の露骨な本音は? Passiveな《官邸による
       「望月いじめ」を「黙殺」する形で「加担」》かと思いきや…
    「もう、そんな内閣記者会政治部記者達には《報道》を名乗らないでほしい」

 《神保哲生もツイッターで「僕は手を挙げ続けても当てられない7年間の前に、会見に入ることさえできない20年がありますから、これくらいは大したことないって思えますけど。その間にフリーでも記者クラブと対等に質問ができた民主党政権の3年間がありますが、それが既存メディアを安倍政権に走らせる一因にもなってるわけです」》。アベ様口癖の「悪夢のような旧民主党政権」…あらゆる意味で、悪夢のような最悪な政権はもはや明白です。

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https://lite-ra.com/2020/03/post-5287.html

安倍首相“たった36分”会見はマスコミの責任だ!記者クラブは八百長に応じ、記者は打ち切りに無抵抗、NHKは会見後に岩田明子が…
2020.03.03 07:02

     (会見する安倍首相(安倍晋三Facebookより))

 2月29日土曜日の安倍首相の記者会見に批判が集まっている。それはそうだろう。本サイトでもすでにお伝えしたが、一斉休校要請の具体的な根拠も一切説明しないまま会見はたったの36分で終了。そのうち記者との質疑応答はわずか16分で、ジャーナリストの江川紹子氏が「まだ質問あります!」と声をあげているにもかかわらず、「予定時間をだいぶ過ぎている」という理由で会見は強制終了されてしまったのだ。

 じつは、昨日2日の参院予算委員会ではこの問題についても追及が及んだ。立憲民主党の蓮舫参院議員は「江川紹子さんの質問になぜ答えなかったのか」と質問すると、安倍首相はこう答弁した。

「あらかじめ記者クラブと(官邸)広報室側で、ある程度の打ち合わせをしているというふうに聞いているが、時間の関係で打ち切らせていただいた

 会見が茶番劇であることを自ら暴露する答弁もびっくりだが、この答弁に対し、蓮舫議員は「(会見の)そのあと重要な公務がありましたか?」と質問すると、安倍首相は平然とこんなことを言い出したのだ

「そのあとも打ち合わせをおこなった

 まったくよく言ったものだ。首相動静を確認すると、安倍首相は会見終了の21分後には官邸をあとにし、そのまま私邸に帰宅しているからだ。そうやってすぐに家に帰る時間があるのなら、記者の質問に最後まで答えるのが当たり前だが、しかし安倍首相は「基本的にいつも総理会見はおこなわれている」と開き直ったのである。

 あの茶番劇会見を正当化したのは安倍首相だけではない。菅義偉官房長官も昨日の会見で、総理はていねいに説明したと評価した上で、「事前の案内は20分程度で会見をおこなったが、結果的に35分間だった」と説明している。安倍首相や菅官房長官は、「事前に20分」と時間をあらかじめ区切り、「記者クラブと(官邸)広報室側で、ある程度の打ち合わせ」した上でおこなっている、総理会見はそういうものなのだと主張しているのである。

 たったの20分で「ていねいな説明」だと言い張る総理大臣に国民が納得できるはずがないが、しかし問題なのは、そのたったの20分の会見に抗議をするでもなく受け入れている、記者クラブの記者たちの姿勢だ

 実際、江川氏が「まだ質問あります!」と声を上げている最中、他の記者たちは会見場を立ち去る安倍首相を黙って見過ごし江川氏をシラッとした様子でチラ見している記者もいた。いや、そもそも新型コロナにかんして安倍首相が記者会見を開くのはこの日が初めてだったというのに、用意された記者席には空席もあったほど。つまり、最初から「どうせいつもの茶番だ」「質問で手を挙げても当てられない」という諦めが、記者席には漂っていたのだ。


■長野智子がトランプと闘う米メディアと比較し「日本の現状ひどすぎる」

 『サンデーステーション』(テレビ朝日)キャスターの長野智子は、〈発言内容はともかく、私が出席したトランプ大統領の会見では「時間の限りいくらでもどうぞ」と何度も対立してきたCNN記者含め丁々発止質疑応答している。日本の現状ひどすぎる〉とツイートしていたが、これはトランプ大統領でさえ記者の質問に答えているというよりも、記者たちがトランプ大統領が質問に答えないのを断じて許さないからだ

 現に、質問に答えないトランプ大統領やホワイトハウスの広報体制に対し、記者たちは怯むことなくガンガン質問を浴びせかけ、政権に批判的なCNNやニューヨーク・タイムズなどを会見から締め出した際には、AP通信やタイム誌は一緒になって会見をボイコットし、ホワイトハウス記者会も抗議声明を発表。また会見でトランプを厳しく追求したCNNの記者が記者証を取り上げられた際も、ライバル社でありトランプ寄りのFOXニュースも含め記者を支援した。報道官が菅官房長官のようにまともに質問に答えず批判的なメディアには強権的な姿勢を見せても、記者たちは食い下がって何度も質問を繰り返し、ときには紙面や番組ではっきりと「嘘つき」「バカ」「大バカ」「最悪の返答」と批判を浴びせている

 これこそが不誠実な政権担当者へのジャーナリズムの本来のあり方だが、かたや日本の官邸記者クラブは、たったの20分間しかセットされていない会見を「短すぎる!」「こんなものは受け入れられない」と突っぱねることもせず、挙げ句、打ち合わせにまで応じ、質問を求める記者に白い目を向ける有様。そして、まんまと安倍首相に「基本的に総理会見はそういうもの」と逃げ道を用意してしまったのだ。朝日や毎日新聞といったリベラル系メディアは会見を打ち切ったことを批判的に伝えたが、記者クラブとしてそれに加担しておいて、何を言っているのだろう。

 だが、目も当てられなかったのは、NHKだ。NHKは記者会見を生中継したが、会見後には「安倍首相にもっとも近い記者」とも呼ばれる政治部の岩田明子記者が解説者として登場し、安倍首相の主張を無批判に繰り返して代弁。これでは北朝鮮の報道と何も変わらない大本営発表だ。

 手柄を立てたいというだけで後先考えずに一斉休校要請をおこなうという独断政治に対し、直接声をあげることさえできないメディア……。こんな状態のままでは、国民の生命と安全を守れない無能政権をただのさばらせるだけだろう

(編集部)
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●②内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、そして、愚者にさらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ

2020年03月06日 00時00分00秒 | Weblog

[※ 「こんな人たち」 報道特集(2017年7月8日)↑]



その①へ】

リテラの記事【安倍首相“たった36分”会見はマスコミの責任だ!記者クラブは八百長に応じ、記者は打ち切りに無抵抗、NHKは会見後に岩田明子が…】(https://lite-ra.com/2020/03/post-5287.html)。
日刊スポーツのコラム【政界地獄耳/首相の記者会見と言うべきでない「台本劇」】(https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202003030000064.html)。
吉田央記者による、沖縄タイムスのコラム【[大弦小弦]首相会見は「台本営発表」?】(https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/542461)。


 2点。1点目は、内閣記者会が支える《台本劇》《台本営発表》、もう一点は、愚者にさらなる凶器《緊急事態宣言》《緊急事態条項》を与える愚かさ。


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https://www.nikkansports.com/general/column/jigokumimi/news/202003030000064.html

コラム
政界地獄耳
2020年3月3日8時19分
首相の記者会見と言うべきでない「台本劇」

     (会見場を後にする安倍首相(左から2人目)(2月29日=共同))

★2月29日の首相・安倍晋三の会見の評判が悪いことは国民の知るところだが、この政権を自民党や財界と共に支えてきた政権の共犯者がいる。内閣記者会官邸記者クラブ)だ。最近も東京新聞の女性記者の質問を官房長官・菅義偉が遮ったり、無視したりとあの手この手を使っていたことが話題となったばかりだ。

★この会見の時に配布された「内閣総理大臣記者会見の幹事社質問」(案)には幹事社ほか新聞、テレビ、海外メディアの質問が首相から受け付けられたが、いずれも指名される者が決まっており、質問と答弁が書かれていた。ツイッターで東京新聞労働組合が「台本通りの首相会見を許してる官邸詰めの記者たち恥を知らねばならない。突如の休校要請ひとつ取っても何も答えてないに等しいではないか。なぜ幹事社は聞いたことに答えろと言わないのか?」の意味が分かった。

★ビデオジャーナリスト・神保哲生もツイッターで「僕は手を挙げ続けても当てられない7年間の前に、会見に入ることさえできない20年がありますから、これくらいは大したことないって思えますけど。その間にフリーでも記者クラブと対等に質問ができた民主党政権の3年間がありますが、それが既存メディアを安倍政権に走らせる一因にもなってるわけです」と指摘する。今更記者クラブの弊害や問題点をあげつらう気はないが、2日の参院予算委員会では「あらゆる可能性を想定し、国民生活への影響を最小限に、最小化するために緊急事態宣言の実施も含め、新型インフルエンザ等対策特別措置法と同等の措置を講ずることが可能となるよう、立法措置を早急に進めることとする」と首相が答弁し、首相の権限で自由権を剥奪することができる緊急事態宣言の発動を示唆した。あの会見はこれを言うためのお膳立てだったと言えまいか

★その台本劇が内閣記者会のルールだというなら、もう記者会見などと言うべきではない首相の説明を記者が支えて聴く会というべきだ。答えの用意されている質問しか答えないことをいくら今まで許容していても、「この会見だけはできる限り質問に答えてもらう」とその場で幹事社が言えばよかったのではないか。ジャーナリスト・江川紹子の「まだ質問があります」の声が聞こえなかったのは記者クラブの面々か。(K)※敬称略
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https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/542461

[大弦小弦]首相会見は「台本営発表」?
2020年3月4日 08:1

 1月に発生した新型肺炎への対応で、安倍晋三首相による初めての記者会見は2月末だった。「1~2週間が終息できるかの瀬戸際」なので「第2弾の緊急対策を10日程度で取りまとめる」と言う

▼7~14日が重要なのに、対策のまとめに10日かけたら遅いのでは行政府の長の会見が、なぜ発生から1カ月半もたってからなのか。疑問が次々に浮かぶ

▼用意された原稿を20分ほど読み上げ、記者の質問は広報官が5問で打ち切った。よほど大事な日程があったのかと首相動静を見ると、30分後に帰宅していて目を疑った

▼日本中が驚いた一斉休校が必要な科学的根拠は休業補償の詳細は。知りたいことが山ほどあるのに消化不良が募る。こんな会見を許した記者クラブにも風当たりが強い。なぜ時間制限を受け入れるのか

▼首相は、記者の質問にも原稿を読んで答えた記者側が事前に通知していたからだ。「台本ありきの茶番ではないか」と批判がある。回答に疑問が残る時、重ねて聞く更問(さらと)もなく、丁々発止とほど遠い

▼フリージャーナリストの江川紹子さんは「まだ聞きたいことがあります」と食い下がったが、無視された。ここは大手の記者が一緒に声を上げてほしかった首相会見がシナリオに沿った台本営発表では知る権利に応えられず、メディアが国民の信を失う。(吉田央
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