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●『合祀はいやです。こころの自由を求めて』読了(3/3)

2008年03月14日 08時00分35秒 | Weblog
田中伸尚著、『合祀はいやです。こころの自由を求めて』
最高裁で、中谷さんに認められた陳述の時間はわずか五分間 (p.364)。判決言いわたしは、わずか九秒足らず (p.370)。「裁判だけで十五年間、非常な一瞬」(p.370)。中谷さんの心の自由を踏みにじった最高裁判事達、その大半が、大正や昭和初期が人間形成に決定的影響を持ったであろう「大正裁判官」(p.371)。「逆転判決のポイントは事実の歪曲(p.376)であり、自衛隊 () による合祀申請への関与を全く消し去るという酷さ。15人中、判決主文にただ一人反対した伊藤正巳裁判官。その反対意見は、「・・・多数者の賛同するものは特に憲法上保障がなくても侵害されるおそれはないといってよく、その保障が意味を持つのは多数者の嫌悪する少数者の思想や信条である」。他の14名は、「行政追随というより政治先取り」と断ぜられても仕方あるまい。その結果どうなったか? 「「合祀はいやです」と中谷康子さんが訴えられて三〇年にもなります。その間多くの人たちが最も危惧していた「戦争のできる国」になってしまいました」(p.403)


(つよ) 人々 (p.347) はいるが、どうしようもない方向に進んでいる。
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