テアトル十瑠

1920年代のサイレント映画から21世紀の最新映像まで、僕の映画備忘録。そして日々の雑感も。

ブリジット・ジョーンズの日記

2006-02-11 | コメディ
(2001/シャロン・マグアイア監督/レニー・ゼルウィガー、コリン・ファース、ヒュー・グラント、オナー・ブラックマン/97分)


 ヘンリー・フィールディング・・・いや、ヘレン・フィールディングという女性が書いたベストセラーを映画化した作品で、日本でもヒットしたらしい。本も書店に並んでいたし、レンタル・ビデオもずらりと並んでいた。Book Off にも沢山ありましたな。

 太めのレニーと二人の男優のジャケット写真で、ありきたりのラブコメ映画だろうと全然食指が伸びなかったのですが、ご贔屓にしていただいているブロガーanupamさんが薦められていましたし、元ネタが「Pride and Prejudice」というのを最近知り、丁度レンタル店で100円の中古品で売り出してもいましたので買って観ることにしました。

 レニーを最初に観たのは、確か「ザ・エージェント(1996)」。アメフト選手のエージェントをしている、トム・クルーズとくっついちゃうシングル・マザーの役で、個性的だけど主役になるような女優ではないと思っていましたがネ。「シカゴ」のロキシー・ハートがとっても可愛くて、お気に入りにしてしまいました。“ブリジット”はその前年の映画で、噂には聞いていましたが、ロキシーと同じ人とは思えない太さでありましたな。

*

 ロンドンの出版社に勤める32歳のブリジットは、この男とだけは絶対に付き合わないと決めていたプレイボーイの上司ダニエルからセクハラメールをもらい、口では断っていたものの、積極的な彼のアプローチに、ついに体型補正用のデカパンまで見せてしまう間柄になってしまう。
 クリスマスに久しぶりに会った幼なじみのダ-シーを両親は勧めるが、人権派の売れっ子弁護士の彼とは合わないと思ったし、彼からも嫌われているようだった・・・。

 と、ストーリーを書いても、殆どの方はご存じですよね。しかも、元ネタが「Pride and Prejudice」で、コリン・ファースの役名がダーシーという事で、話の先はバレバレです。

 女性の本で女性監督ですので、話の流れよりは、婚期を逃しつつある現代ロンドン娘の私生活を覗いている感じで観るのが楽しみ方としては合っているようですな。(モテナイ女性の話だと思っていたのに、結構もててるじゃん)

 笑えます。特にブリジットが少しばかりお間抜けなところが。
 出版記念パーティーで司会を務めた彼女が、上司を紹介するところで名前をど忘れ、頭に浮かんでくるのは自分が勝手に付けてる下品な上司のあだ名、っていうシーンは大笑いしてしまいました。キッチンに立っていた我が妻が『何?!』って聞きに来たくらい。
 TVのリポーターになって消防署に行ったシーンでは、ミニスカートで緊急出動用の金属ポールを降りてきて、パンストに包まれたでっかいお尻が丸見えになるのも笑えましたな。
 ま、こういうお笑いのツボは個人差があるので、これ以上は上げませんが、他にも結構笑えるシーンがありました。

 さて、お相手のヒュー・グラントって顔はよく見るけど、多分映画で観るのはコレが初めてじゃないかな。最初にその名前を知った時、リー・グラントの息子かななんて思ってしまいましたが・・・(ケイリー・グラントの息子でもいいのに、なんでリー・グラントだったんだろう?)。昔はロマンチックなハンサム顔と思っていたけど、この映画を観てたら段々とキモイ顔に見えてきました。顔の大きなエモやん。も少し突っ込むと、ゴージャス松野みたいな・・・(アレっ? 沢田亜矢子つながりか?)。

 コリン・ファースは特に個性的では無いと思うけど、悪役も古典劇も出来そうな感じ。「真珠の耳飾りの少女(2003)」がお薦めのようだが、キーラちゃんの出ている「ラブ・アクチュアリー(2003)」もある。オっ!これには、ヒュー・グラントも出てますな。

 原作者フィールディングは脚本にも参加しているようで、やはり、映画は後半が少し引きずり過ぎの感がありました。一旦ここでハッピーエンドかなと思ったら、続いちゃった。

 ラブコメらしく色々なボップ・ミュージックが流れてきます。聞いたことがあっても曲名は知らないものばかり。唯一、ダイアナ・ロスの「♪エイント・ノー・マウンテン・ハイ・イナフ」は知っておりました。

 尚、レニーはこれでアカデミー主演女優賞にノミネートされたようです。

・お薦め度【★★★=一度は見ましょう、ラブコメファンなら】 テアトル十瑠

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4 コメント

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ご覧になりましたね!! (anupam)
2006-02-12 17:31:53
結構楽しめるでしょ?ブリジットの日記の内容が笑えるし、減量したキロ数、結局増えちゃったキロ数のあたりは、女性ならみんな共感しちゃいますね。



「あ~~わかる、わかる!!」って感じで。



でも、あんなにプレイボーイのヒュー君がなぜブリジットに惹かれたのか、ちょっと謎。2作目にもしつこく登場するし。

2作目は、いささか悪乗りすぎ。推薦度Dでしたな~~
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2はやめときましょうかネ (十瑠)
2006-02-12 22:08:41
オンチのブリジットが唄っていたのは、「Without You」でしたね。これも知ってる曲でした。



冷静に考えると、料理も下手くそな彼女の何処にダーシーが惚れたのかも納得のいく説明はなかったと思うけど、つまりは、開けっぴろげな性格というか、生き方にホッとするものを感じた、ということですか。



オープン・カーのドライブの後の爆発した髪にも爆笑しましたな。
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コメントしておりますな (anupam)
2008-12-05 21:16:58
レニーがさらなるステップアップした作品ですね~

「ザ・エージェント」に彼女を出そうと強く推薦したのは、トムクルと当時の彼の妻、二コールだったそうですよ。

その後の活躍を見ると、「なかなかお目が高い」ということかな?
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ですね~ (十瑠)
2008-12-05 22:23:32
トムヤムクンとニコキンのご推薦ですか。

お目が高いというか、『こいつの個性は面白い!伸び~る』と踏んだんですな^^

個人的には、最近ご無沙汰ですが・・・
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