(1995/リチャード・リンクレイター監督・共同脚本/イーサン・ホーク(=ジェシー)、ジュリー・デルピー(=セリーヌ)/102分)
NHK・BSオンラインの解説が簡潔なので、まずはそちらから。
<ブダペストからパリへ向かう列車の中で偶然出会ったアメリカ人の雑誌記者ジェシーと大学生のセリーヌ。ジェシーは翌朝アメリカへ、セリーヌはパリへ戻る予定だが、意気投合した二人はウィーンで途中下車し、14時間だけ一緒に過ごすことにする。翌朝には別れなければならない二人の間に芽生えていく恋をロマンチックに描く。1995年ベルリン映画祭監督賞受賞。>
車窓の風景が美しいヨーロッパ横断鉄道の中で、ドイツ人夫婦の口喧嘩に嫌気がさしたセリーヌが席を移り、彼女の新しい席の通路を隔てて反対側に座っていたジェシーと、あの夫婦は何で喧嘩しているんだろうなどと話すうちに、ジェシーがセリーヌを食堂車に誘い、意気投合した次第。簡単に言えば美しいセリーヌにジェシーが一目惚れしたわけだが、セリーヌもジェシーに好感をもったことが後で分かる。
セリーヌはソルボンヌの大学生。ブダペストに住むお祖母ちゃんに会いに行った帰りで、ジェシーはウィーンで降りてそのまま空路、アメリカへ帰る予定だった。
会話、会話、会話。
冒頭こそ列車の窓から見える移りゆく景色が心地よい雰囲気でしたが、食堂車の会話が長く続いて『ン?』と思い始めた頃にジェシーの思い切ったデートの誘いがあり、これは面白そうな展開になるかと思いきや、またもやウィーンの街中でも会話、会話、会話。
二人の家族構成やら両親との関係、それぞれの人生観や仕事、恋の経験など会話には重要な内容が含まれるものの、映画的にはスリルが無くて減点ですな。個人的にはジュリー・デルピーは可愛くて色っぽいし、イーサン・ホークも嫌みが無いのでロマンチックな雰囲気を楽しんだのですが、中には退屈だったという人も出てくるかも。
そう言う意味で監督賞受賞というのは少し疑問ですね。脚本賞(リンクレイター&キム・クリザン )なら分からないでもないですが。
てっきり女性の監督だなと思いながら観ていたら、リチャード・リンクレイターという60年生まれの男性監督でした。レンタルショップのでかいポスターが記憶に残っている「スクール・オブ・ロック(2003)」も彼の作品で、ジェシーとセリーヌの続編「ビフォア・サンセット (2004)」ではアカデミー賞の脚色賞にノミネートされたそうです。
続編も放送されたのに、録画しなかった。もう一度あるだろうからその時は観てみよう。因みに、今作の原題が「Before Sunrise」なのは夜明け前までの14時間の物語だからで、続編は日没までの数十分の話なのだそうです。
お薦め度は若い二人の好演とラストの余韻で★一つおまけ。
尚、ジュリー・デルピーは「ブロークン・フラワーズ」で最初に主人公から離れていくピンクのスーツの彼女でした。
▼(ネタバレ注意)
翌日の朝、予定通りウィーンの駅で別れる二人。これっきりのつもりだったが、やはりまた逢いたい。
半年後の再会を約束して、二人はそれぞれ車中の人となる。
二人の思いを映すかのように、ウィーンで過ごした場所が数秒ずつ流れては消えて行く。このラストシーンは映画的で、余韻のあるショットでしたな。
ジェシーはマドリードの大学に留学している恋人に振られ、傷心の一人旅の途中。両親が離婚していて自分は望まれて生まれた子供ではないと聞かされている。
セリーヌには過干渉気味の父親がいて、彼女も半年前に恋人と別れたところでした。
好きなシーンは、二人がお互いに友達に電話をかける真似事をしながら、相手に対する気持ちを告白するシーン。予告編動画(↑)にも有りました。
▲(解除)
NHK・BSオンラインの解説が簡潔なので、まずはそちらから。
<ブダペストからパリへ向かう列車の中で偶然出会ったアメリカ人の雑誌記者ジェシーと大学生のセリーヌ。ジェシーは翌朝アメリカへ、セリーヌはパリへ戻る予定だが、意気投合した二人はウィーンで途中下車し、14時間だけ一緒に過ごすことにする。翌朝には別れなければならない二人の間に芽生えていく恋をロマンチックに描く。1995年ベルリン映画祭監督賞受賞。>
車窓の風景が美しいヨーロッパ横断鉄道の中で、ドイツ人夫婦の口喧嘩に嫌気がさしたセリーヌが席を移り、彼女の新しい席の通路を隔てて反対側に座っていたジェシーと、あの夫婦は何で喧嘩しているんだろうなどと話すうちに、ジェシーがセリーヌを食堂車に誘い、意気投合した次第。簡単に言えば美しいセリーヌにジェシーが一目惚れしたわけだが、セリーヌもジェシーに好感をもったことが後で分かる。
セリーヌはソルボンヌの大学生。ブダペストに住むお祖母ちゃんに会いに行った帰りで、ジェシーはウィーンで降りてそのまま空路、アメリカへ帰る予定だった。
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会話、会話、会話。
冒頭こそ列車の窓から見える移りゆく景色が心地よい雰囲気でしたが、食堂車の会話が長く続いて『ン?』と思い始めた頃にジェシーの思い切ったデートの誘いがあり、これは面白そうな展開になるかと思いきや、またもやウィーンの街中でも会話、会話、会話。
二人の家族構成やら両親との関係、それぞれの人生観や仕事、恋の経験など会話には重要な内容が含まれるものの、映画的にはスリルが無くて減点ですな。個人的にはジュリー・デルピーは可愛くて色っぽいし、イーサン・ホークも嫌みが無いのでロマンチックな雰囲気を楽しんだのですが、中には退屈だったという人も出てくるかも。
そう言う意味で監督賞受賞というのは少し疑問ですね。脚本賞(リンクレイター&キム・クリザン )なら分からないでもないですが。
てっきり女性の監督だなと思いながら観ていたら、リチャード・リンクレイターという60年生まれの男性監督でした。レンタルショップのでかいポスターが記憶に残っている「スクール・オブ・ロック(2003)」も彼の作品で、ジェシーとセリーヌの続編「ビフォア・サンセット (2004)」ではアカデミー賞の脚色賞にノミネートされたそうです。
続編も放送されたのに、録画しなかった。もう一度あるだろうからその時は観てみよう。因みに、今作の原題が「Before Sunrise」なのは夜明け前までの14時間の物語だからで、続編は日没までの数十分の話なのだそうです。
お薦め度は若い二人の好演とラストの余韻で★一つおまけ。
尚、ジュリー・デルピーは「ブロークン・フラワーズ」で最初に主人公から離れていくピンクのスーツの彼女でした。
▼(ネタバレ注意)
翌日の朝、予定通りウィーンの駅で別れる二人。これっきりのつもりだったが、やはりまた逢いたい。
半年後の再会を約束して、二人はそれぞれ車中の人となる。
二人の思いを映すかのように、ウィーンで過ごした場所が数秒ずつ流れては消えて行く。このラストシーンは映画的で、余韻のあるショットでしたな。
ジェシーはマドリードの大学に留学している恋人に振られ、傷心の一人旅の途中。両親が離婚していて自分は望まれて生まれた子供ではないと聞かされている。
セリーヌには過干渉気味の父親がいて、彼女も半年前に恋人と別れたところでした。
好きなシーンは、二人がお互いに友達に電話をかける真似事をしながら、相手に対する気持ちを告白するシーン。予告編動画(↑)にも有りました。
▲(解除)
・お薦め度【★★★=ロマンチックな“若人”(←ヒャーッ!完全なる死語)には、一見の価値あり】
十瑠さんは続編を録画しなかったんですね。わたしはこの作品はもう観たからと録画せず、後悔しました(笑)
続編はもっと会話ばっかりですが、見劣りしないものになっていると思います。
それで、録画してないのを後悔したんですよ。^^
>続編はもっと会話ばっかりですが・・・
なんか、ショットの長いシーンもあるみたいで、映画的には期待しませんが、なんとなく二人の事が気になりますから・・。
もしかしたら、こんな出逢いもある?
なぁんてちょっぴり期待しましたが、こういう出逢いはやはり現実には滅多にないようで(^^;
結局、観覧車は遠目で見ただけだったしなぁ。
2人がしたことで僕がしたことといえば、市電に乗ったことぐらいでありました(^^ゞ
行き当たりばったりの旅は経験がありまして、20年以上前ですが、ジェシーが言うように確かに思い出す事は結構あります。
>こういう出逢いはやはり現実には滅多にないようで
あらっ、ポンッと弾ければ良かったのにですねぇ
ところで、あの観覧車って「第三の男」のアレのリニューアルなんでしょうか?
電話ごっこのシーンも大好きです!
続編は録画してなかったので、宿題にしてるんですが、コチラはまだなのかなぁ。
最後の現れては消えるウィーンの風景は素敵でしたよね。上手い着想と編集でした。
電話ごっこ!