67camper's Blog

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驚異的テクニック,フィニアスのピアノ

2007-04-10 04:06:13 | jazz & vocal
Here Is Phineas/Phineas Newborn Jr.
(Atlantic 1235 jp.reissue)


 ツーハンドスタイルのピアノで有名なフィネアスはハードバップ隆盛期にあり,パウエル直系のピアニストばかりがもてはやされる中、そのやや特異なスタイルでっ注目されたプレーヤーだと思います。そのスタイルは両手で同じフレーズ、コードをたたき出すいわゆるツーハンドスタイルと言う驚異のテクニックである。そういうテクニカルな面では、テイタム,ピーターソンに匹敵しますし、ノリから言うとエロール・ガーナーをも思わせるプレイが特徴で自分が敬愛する日本人ピアニスト菅野邦彦氏らもこの延長線上にあるプレーが特徴だと思います。本日はこのフィニアスの事実上のデビューアルバムをアップしますね。

 後のコンテンポラリー盤やRCAの録音がポピュラーかも知れませんが、何と言っても彼の演奏で現在も一番好きなパーカーのバルバドスをA-1に収録するこのアルバムは自分にとっては彼のベストである事には変わりありません。A-3の"The More I See"とB-2の"Newport Blues"はソロピアノでそれ以外のトラックはベースのOPことオスカー・ペティフォードとMJQのケニー・クラークと言う当時の名手をぶつけて来ており彼らのタイトなプレイも聴き逃せませんね。またアルバムカバーには弟でギタリストのカルビン・ニューボーンJr.のクレジットがありますが、彼のギターは聞こえないんですよね・・・本当にプレイしたのでしょうか?。トリオの収録曲には,パウエルの"Celia", ブラウニーの"Dahoud", エリントンの"I'm Beginning To See The Light", ジョン・ルイスの"Afternoon In Paris"などジャズメンのオリジナルが趣味良く配されているところも二重丸ですね。

 カバーは池のほとりにたたずむフィニアスのカットが使われている有名なモノですが,このカバー,Burt Goldblattなのですよ!フロントカバーにしっかりとそのクレジットがあります。この辺りにもデビューにかけるAtlanticの気迫が伝わる人選です。所有盤は国内盤再発です。