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インフルエンザ(その4)

2017-01-31 12:42:43 | Weblog
 インフルエンザの診断や治療、実際に、医師はどの様にしているのでしょうか?
 医師のインフルエンザに対しての考え方、それなりに違うので、難しいのですが・・・。
 まずは、診断ですが・・・→
 昔は、検査がなかったので、それなりに説明して、「インフルエンザの疑い」って病名をしばしば付けていました。すると、その数が多かったこともあって、レセプトを審査する上の方から、「インフルエンザの疑いと言う病名はない!」何て言われて、お叱りを頂きましたが・・・。
 兄弟が、同じ時期に同じ様にインフルエンザになり、同じ様な症状になっているのに、一方は、インフルエンザ検査陽性で、他方は、陰性何てことも、ありましたが・・・。
 インフルエンザの人が周りにいて、風邪にしては症状が強過ぎる感じで、高熱あり、咳嗽あり、頭痛あり、咽頭通あり、関節痛ありで、凄くきつそうな感じで来院すれば、(検査をしなくてもいい感じで)インフルエンザと思われますが・・・時に、こんな感じで、熱が出て12時間以上経過しているのに、更には、その後も検査しても、インフルエンザの検査で陰性の事、現にあります。
 綿棒での鼻汁の検査では、そこにインフルエンザが少なければ、陰性となっても不思議でないし、それに、症状は、サイトカインの量で決まりますから・・・その結果も、一応納得?!
 中には、微熱で、咳嗽はっきりせず、しかし、検査で、インフルエンザ検査強陽性って例もあります。又、数時間しか経っていないのに、親御さんの強い希望で検査をして、こちらとしては、陰性と思っていたのに、陽性の事もあります。
 検査も、100%でない訳で、溶連菌感染症でも、時に、陰性になることを何度か経験していますし、アデノウイルス感染症では、しばしば、検査で陰性になっています。
 で、年齢と見た目で、溶連菌かアデノかインフの鑑別をと言われれば・・・→(私なりには)年齢がとても大切で、乳児や小さい幼児では、溶連菌のケースは少なく、扁桃腺(正確には、口蓋扁桃)がはっきりと赤くて白苔がある場合、まず、アデノですね。アデノの場合は、しばしば、鼻閉があり(時に、ひどい鼻閉が)、咳もあることが多いのですが、熱が続く割には、元気ですね。
 溶連菌は、乳児や低年齢の幼児には少なく、喉が赤いのですが、鼻汁や咳は、ないことが多いですね(アレルギーのある児は、別ですが)。溶連菌は、細菌なので、とてもきつがる感じですが、あまりきつそうにしていないことも時にあります。
 それと対照的に、インフの場合は、アデノや溶連菌と比べて、喉があまり赤くありません。特に、乳幼児の場合は。
 口蓋扁桃が発赤したり(元々、正常でも、その口蓋扁桃が赤く見える児もいますが)するウイルスには、それ以外に、ヘルペスウイルスやEBウイルス(伝染性単核症)やそれ以外のウイルスのこともありますが。
 で、どうしてもインフルエンザと病名を付けてもらいたい親御さんもいて(インフルエンザだと病名が付けられれば、休んでも、記録上、休んだことにならないので)、皆勤を目指す親御さんのケースでは、しつこく、検査を要求されます?!
 今は、昔と違って、治療薬も、飲み薬(タミフル)、注射(ラピアクタ)、吸入(イナビル、リレンザ)とあります。
 軽いインフルエンザであれば、必ずしも、抗インフルエンザ薬を使用しなくもいいと私は思っているのですが、予防的にタミフルを上げるケースもあったりして・・・。何せ、西洋医学の薬、副作用もありますから(極端なことを言うと、インフルエンザのワクチンでも、死亡例の報告もありますから)。
 で、医療機関にどうしても掛かりたくなければ、ゾクゾクっとしたら、直ぐに葛根湯を飲んで(初めのみ、少し多めに)、直ぐに布団をかぶって、安静第一で汗をかいて治すって手も、ありますが。


http://d.hatena.ne.jp/masatahara/20091125/1259140421(←7年前の内容ですが)
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