日本の心・さいき

日本の文化を通じて、世界平和を実現させましょう。

私の教育改革

2006-10-31 07:27:53 | Weblog
校長先生が、いじめに?!
神奈川県と私の今いる熊本県以外で、450校以上で、未履修科目が問題になっている。まだまだ、出て来そうだ。校長先生、「申し訳ない」って感じで、生徒の前やマスコミの前で、詫びている。これは、いじめだ。
 親御さんは、学校をかばう。学校は、生徒の進学を良くする為に、良くないことだと知っていても、親御さんと生徒の間にはさまって、せざるを得ない。ある県の教育委員会の委員長でさえ、ある時、「我が県が、今と違ってもっと東大などの名門大学に沢山進学できる様にしたいと思います」と言っていた。
 で、大学に入って、遊び、卒業しても、仕事なく、挙句の果ては、心身症かニートとなる。そんな若者が全てではないが、その予備軍がかなりの数になることだけは、確かなこと。
 アメリカとドイツとカナダの方式のいい所を一緒にした感じで、日本式に新たに作るしかないと思う。
 つまり、教育学部や医学部や法学部は、大学を卒業してから、進学する、つまり、大学院にするのだ。大学は、どこも、レベルを同じにする。旧帝大は、全て、大学からなくし、研究機関にする。学校は、開かれたものとし、教師は、一般社会を経験した人を積極的に採用し、校長の選考も、公にして選考され、教育委員会は、校長に権限を沢山与える。
 以上を断行して、学校は、とても楽しい場所、学問を学ぶことは、とても意義あること、義務教育でも、成績の悪い場合は、落第させると言ったことを勇気を持ってすれば、解決できるだろう。

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熱さまし

2006-10-30 11:06:52 | Weblog
熱で来院した場合の、当院での処置、処方に付いて
平成18年10月30日(月)(記載責任者:小児科医 田原正英)

自分の方法でどうしてもしたいと言う先生方は、その方法でもいいのでしょうが、当院小児科では、既に、漢方薬で処置をしてきていることが多いので、それを加味して、以下の如くに整理して、書いてみました。

熱さましとして、黄連解毒湯を温めた10mlの生食と一緒にして注腸。エキス剤の量としては、症状により、多少の増減はありますが、大まかには、乳児2分の1~3分の1、それ以上は、3分の2~1包です。乳児半包、それ以上は1包と覚えて頂いても結構です(錠剤が服用できれば、内服に)。
「黄連解毒湯」の使い方、・・・・・解熱剤としては、非常に強いものです。興奮を抑える作用もあります。熱証に使用しますが、一番いい症例としては、逞しい感じの人(大半の子どもに使用できます)で、熱が既に悪寒状態でなくて上がり切っていて、39度前後の高熱で、手や足も熱く、顔も赤ら顔で、咽頭も舌も赤く、眼も充血気味で、脈も強く(洪脈)、熱で不機嫌であれば、一番証が合うと考えて下さい(例えば、アデノウイルス感染症や川崎病の場合です)。以上の全てが揃わなくても、興奮気味で、高熱で、手足が熱く、喉が赤ければ、いいと思います。恐らく、30分経たない内に、顔色も良くなり、穏やかになり、脈も来院時よりも良くなっていることと思います。もしも、高熱なのに、顔色青白く、手足も冷たく、興奮気味で、熱できつそうにしていれば、葛根湯を同じ量加えて注腸(中医学では、黄連葛根湯と言う治療法あり)。
「葛根湯」の使い方、・・・・・・原則的に、初期に用います。悪寒があり、熱が完全に上がり切っていない感じで、手足が冷たくて、首筋や関節や頭を痛がる時が、一番証が合うと思います。脈は、(右の寸が一番初めに浮脈となる)強く触れます。インフルエンザでは、よく効きます。但し、か細い人では、桂枝湯の方が無難かも知れません。
「桂枝湯」の使い方、・・・・・・脈が風邪の初期でも弱く、汗をよくかく人で、少しか細い感じの人であれば、特に、汗をかいた後であれば、葛根湯よりも桂枝湯の方が、証が合っている場合が多いかも知れません。桂枝湯で、時に、皮膚を痒がる子がいますので、その既往があったり、シナモンを嫌がれば、処方を避けて下さい。
「白虎加人参湯」の使い方・・・突発性発疹症によく使用しますが、他のウイルス疾患でも、高熱で、喉の渇きが強く、汗が良く出る、顔色が青白い感じの時に、使用出来ます。
「柴胡桂枝湯」の使い方・・・・迷ったら、柴胡桂枝湯を使用すると、無難かと思います。小柴胡湯+桂枝湯の合剤で、こじれた風邪に使用されますが、風邪の予防にも、初期の風邪にも、使用できます。


当院の外来の小児救急箱には、熱さましとして、黄連解毒湯(15番)(錠剤も)以外に、葛根湯(1)(錠剤も)や麻黄湯(27、原則的には、1日分)(錠剤も)や桂枝湯(45)や柴胡桂枝湯(10)(錠剤も)や白虎加人参湯(34)や小青龍湯(19、アレルギー)(錠剤も)や川きゅう茶調散(124、頭痛)や香蘇散(70、胃腸の弱い人の風邪の初期)や参蘇飲(66、胃腸の弱い人の風邪のこじれ)や竹じょ温胆湯(124、インフルエンザのこじれなど)なども用意しています。
原則的に、深夜は、1日分で、翌朝、かかりつけか小児科を受診すべきでしょう。
*発疹疾患の熱には、葛根湯でなく、升麻葛根湯(101)を使用すべきでしょう。

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自然と人との共生

2006-10-30 07:18:19 | Weblog
Hundertwasser(1928-2000)
フンデルトヴァッサー展が、11月12日まで、メルシャン軽井沢美術館で催されている。彼は、人間と自然との共生を表現し続けた芸術家として世界規模で活躍し、自然保護を訴え、反核を強く表明した。
彼の考えは、ユニークで、第1の皮膚は、生物の皮膚、しかし、第2の皮膚は、洋服であり、第3の皮膚は、家であり、第4の皮膚は、自然であり、第5の皮膚は、自然環境と考えた。
らせんを自然の持つ力を表現する形と考え、直線を模倣の線と考えた。ヒトの家も、自然が主体で、それに家があるべきだとの考えである。
直線を邪道と考え、不道徳と考えている。そう言われれば、人間の体にしても、角が90度で出来ているものって、ないなあ。自然を見てもそうだ。それに引き換え、人間は、四角のもので囲まれてばかりだ。これでは、自然でないので、ストレスも溜まるのが自然だろう。


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学会発表

2006-10-29 07:32:46 | Weblog
平成18年10月 28日(土)の14時半から、本渡の地域医療センターで、第23回の「天草郡市医師会医学会」があった。演題5「当院小児科外来での時間外患児1188名についての統計」と演題6「当院小児科入院患児238名についての統計」の二つを発表した(この時、上天草総合病院から、4人発表した)。
平成17年9月~平成18年6月までの10カ月間の統計であるが、自分なりに執ったのだ。で、鋭い質問を覚悟していたのだが、全く別で、フロアからは、「数は少なくても、小児の救急は大変で、体を壊さない様に・・・」と言われ、又、最後には、会場から大きな拍手を頂いた。
今まで、少なくとも、20回は、発表していると思うが、拍手をもらうなんて、しかも、自分だけもらうなんて、なかった。驚いた。「地域医療センターに送らないでいいように、自分なりに努力しています。夕方は、毎日、17時~18時まで、夜は、19時半~20時まで、して来ました」と言う実績に対する評価だと思う。
3年ぐらい統計を執って、又、出して見ようかなあ。こんな感じで、30年間も統計を執り続けているケース、もう、これは、趣味だな。

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形式的に進む日本の学校教育

2006-10-28 07:22:44 | Weblog
  必修科目の履修漏れ、どんどん発覚している。これって、各学校からの自己申告なのだろうか?実際は、当の卒業生に聞いているものが確実と思うが。例えば、今年東大に合格した生徒から、資料を取り寄せれば、直ぐに実態が解明できること。
恐らく、進学高校で、それも、一流大学を目指している私立に多いのではないだろうか。今頃になって、必須の科目を受けなければいけないとしていることも問題だが、最も問題とすべきことは、履修していないのに、嘘の記載を学校がしてきていることだろう。推薦など、学科の試験が課されない場合などは、最も問題とすべきことになるだろう。
 自分の時から、あまり改革が進んでない様に思える学校教育。いじくればいじくるほど、どんどんおかしくなっている気もする。大学に行っても、専門学校に通ったり、大学卒業後に、再び、学校に入り直したり、せっかく一流大学を卒業しても、それが殆ど効を発揮していないケース、多いと思う。
 自分の場合、高校前から、既におかしかった。中学3年生で、試験が、何と1年間に18回もあった。それも、100番まで(500人以上いたが)、成績が公にされる。学期ごとの中間試験や期末試験以外が、12回もあった。それも、全ての科目で、例えば、音楽や美術や、40点で、英語は、65点で、国語は85点でと、科目ごとに細かく配点がなされていた。出来ない生徒は、学校側が、夜遅くまで補習をしていた。
 (アメリカの高校と大学を卒業した)娘が日本の受験のことを説明しても、多くのアメリカ人は、信じてくれないとのこと。知っての通り、アメリカでは、医学部や法学部は、大学を卒業してから入る。カナダでは、義務教育の先生は、社会に一度出た先生ほど、いい先生と思われている様だ。ドイツでは、どの大学もレベルは、同じだ。外国では、卒業は、厳しい。義務教育だって、留年しているぐらいだ。
 日本は、形式的にことが進んでいるだけで、実態は、伴っていない。今の日本の子ども達、本当にかわいそうである。

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どこまでおかしのか、日本の教育!

2006-10-27 07:35:30 | Weblog
 高校での履修必須科目(世界史が大半)がしていないくて、2万人以上の高校生が卒業できない?!
 どこまでおかしいのか、って言いたい。
 大学入試自体が、競争で、どんなに頑張っても、入れる器は、決まっているので、誰かが落ちることになる。そんな中で、土台、いい教育なんてありっこない。
 年金未納問題と一緒で、ある高校が、履修してないと発覚すると、あちこち、全国で、出てくる。これが、今の教育現場の実態なのである。厳密に追求していけば、どの高校も、受験生の為と言う名目で、履修必須科目以外の問題でも、多くの矛盾を抱えた問題が出てくると思う。
 そんなこと、ずっとずっと昔からあること。もう、日本国民も、いっかげん、目を覚ました方がいい。
 いい進学率を上げる為に、美術や音楽など、全くしてない私立の高校、現実にある?!

  昭和61年(今から20年前の記事)2月18日の大分合同新聞の記事内容には、
・・・
 「補習」の言葉は、32,33年頃から目立っている。34年は、冬休みの補習として、大分上野丘3年生の進学組では、大晦日と正月三が日を除いて、 計8時間、毎日、6時間が、組まれていた。同11月には、「入学試験や就職試験に追われる中学生や高校生が、生徒会役員を敬遠している」と言う話題も。こうし受験体制の疲労によるのか、同年の県調査で、高校生の結核患者が中学生の倍以上という実態も報告されている。
・・・・
 県教育百年史第二巻通史編によると、昭和40年当時の主な普通科高校10校の授業時間数の平均は、正課、補習合わせて1年生で週42.4時間、2年生で44.6時間、3年生で45.6時間。春、夏、冬の休み中でも全学年にわたって補習が実施され、特に夏休みは、20~25日間というすさまじさ。 40年7月には、大分舞鶴3年生の国立大コースで夏休みのうち27日間が補習、「生徒も先生もクタクタ。夏休みという名の新学期」という記事もあった。 (原文のまま)  


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ミニバレー

2006-10-26 07:17:44 | Weblog
  10月25日(水)の夕方から、院内の「ミニバレーボール大会」が、病院の近くの体育館であった。6コート全てを使って、上手な順に、ABCと別れ、それぞれ、8チームづつが参加した。
  夕方、17時から、10人来て、入院(他の小児科医が主治医になった)もあって、18時半から始まっていたので、参加できないかなあと思っていたが、診療が終わったのが19時10分過ぎであったが、間に合った。
  男性ばかりのチームで「おもしろおかしく」チームであったが、メンツが足りなくて、6人のメンバーが5人になる時が多く、4人の時もあり、それでも、何故か、4戦2勝で、Cグループでは、5位の成績で、商品券をもらった(ミニバレーを見るのも、初めてであったが)。
  いい汗をかいた。チームワークが良く取れている所は、強い感じだ。勝った時は、お互いの手を打ち合って喜んだ。チームプレーって、個人プレーと違って、独特の面白さがある。自分は、もっぱら、最後の人にトスをすることに専念したが・・・。来年は、も少し練習して参加しようと思う。


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The-T

2006-10-25 07:15:25 | Weblog
ホテルに泊まった時に、部屋に置かれていた「The-T」、わずか4つのピースで、Tの字や、家や、ひし形などをどんどん作っていく。何と、この単純な形で、47も出来るのだ。ホテルの部屋でしたが、恥ずかしながら、一つも出来なかった。それもかなり時間を掛けてしたのだが、・・・。で、帰る時に、それを、ホテルの売店で買った。てっきり解答があると思って買ったのだが、帰って、開けて見ると、含蓄のある天の声って感じの意外なことが書かれていて、目が覚めた感じがした。
「パズルは、自分で解いてみてこそ、価値のあるもの。ぜひパズルを解く苦しみをじっくりと楽しんでください。でも頭は悪くなくても、根気も根性もなく、意地も名誉も捨てたい方は、必ずいます。そんな方は、下記まで80円切手を2枚と商品名を書いたメモをお送りください。解答例を送らせていただきます。」とあった。
で、死ぬまでに解けなくてもいい、と思って、久し振りに、必死になって考えて行ったら、3日間で、その半分が解けてしまった。嬉しかった。まだ、半分もあるが、自分なりに、じっくりと解き、出来たら、複数回答にも挑戦し、又、新たなる形が出来ないかと、それにも、挑戦してみようと思う。

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ハーローの実験

2006-10-24 05:58:11 | Weblog
10月22日(日)に、「赤ちゃん(成長の不思議な道のり)」が、NHKスペシャルであった。
3カ月の乳児が、ハングル語の口を尖らせて「ウ」と言う発音と、口をイを言う時よりももっと横に引いてイを言う形で「ウ」と言う発音を、ちゃんと区別している。(この発音は、ロシア語やトルコ語やタイ語などにもあるが、日本語では、同じウに聞こえてしまう)その能力が、半年経つと、次第になくなって行く。
6カ月の乳児に、サルの顔を見せ、ちょっと違えて新しいサルの顔を見せたところ、ちゃんと区別している(大人は、同じに見える)。この能力も、9カ月経つと、次第になくなってしまう。
生まれて間もない赤ちゃんに、眠っている状態で(赤ちゃんは、大人よりも圧倒的に眠る時間が多く、その中でも、REM睡眠が多いと言われているが)、日本語を聞かせると、ちゃんと脳が活動している。日本語のテープを逆に回すと、反応が乏しくなっている。これは、恐らく、生まれる前から、日本語を聞いていたことによると思われる。
神経のシナプスの数が、生後8カ月~1歳までが、人間のピークになっている。それ以後は、減少しているのだが、その過程で、出来たシナプスが単純に減少するのではなく、絶えず、小さければ小さいほど、沢山壊され、それ相応に作られ、総計として、減少していると思われる。
赤ちゃんの動きを見ると、生後14日目よりも、2カ月目の方が、動きが少ない。しかし、6カ月目になると、14日目よりも、多くなっている。つまり、動きが2カ月目に後退している様に見えるが、それにより次の新たな動きを獲得していると思われる。つまり、後退も、赤ちゃんにとっては、発達の一過程の一部となっているのであろう。
言語学習の研究では、アメリカの赤ちゃんに、全く知らない中国語をビデオを4週間も見させているのに、効果は、予想に反して全くゼロ、それが、実際に同じビデオに出ていた中国人と接触させて対面遊び的にすると、はっきりと効果が出たのである。このことは、人間と言うのは、社会的な人と人との関係で、学習して行くということの証なのであろう。
育てた人の話だと、自分よりもちょっと上の子のハイハイや歩くのを見て、急に自分の子も、今まで出来てなかったその動作が、急に出来る様になったと言われた。
チンパンジ一の母親は、赤ん坊が無力な時代には、胸に抱いたりして一時もそばから離れずに養育している。子どもは、抱かれながら親の肌の温かみを感じて安心する。又、母親が移動する時には、揺り籠のような心地良さをその体から感じている。しかし、子どもが大きくなってくると、局面は、一転する。わざと子どもを地面に置き去りにするし、子チンパンジ一が転んでも、母親は知らん顔である。親とは、いつも自分の思い通りになるものではないのだと言うことを理解させんが為にか、ある時期になると突き放すのである。

アメリカの心理学者ハ一ロ一が、興味ある実験をした。生まれたばかりのサルの赤ちゃんを一頭だけにして隔離飼育してみた。成長してから全く社会性を喪失したサルになり、仲間関係を結ぶことも出来ず、いろんな神経症状を起こした。
一方、赤ちゃんと母とだけで育てると、社会性もそれなりに健全に発達するのであるが、ただ一つ、決定的な障害が残った。
それは、青年期になってから、性行動の異常が起こり、異性と正常な性関係を結べないのである。
このサルの隔離飼育実験は、子どもの健全な成長には、母親の役割が大きいことを明らかにしているが、それにも増して、仲間との遊びが非常に大切なことを示唆している。


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赤ちゃん

2006-10-23 07:57:33 | Weblog
10月22日(日)に、「赤ちゃん(成長の不思議な道のり)」が、NHKスペシャルであった。
3カ月の乳児が、ハングル語の口を尖らせて「ウ」と言う発音と、口をイを言う時よりももっと横に引いてイを言う形で「ウ」と言う発音を、ちゃんと区別している。(この発音は、ロシア語やトルコ語やタイ語などにもあるが、日本語では、同じウに聞こえてしまう)その能力が、半年経つと、次第になくなって行く。
6カ月の乳児に、サルの顔を見せ、ちょっと違えて新しいサルの顔を見せたところ、ちゃんと区別している(大人は、同じに見える)。この能力も、9カ月経つと、次第になくなってしまう。
生まれて間もない赤ちゃんに、眠っている状態で(赤ちゃんは、大人よりも圧倒的に眠る時間が多く、その中でも、REM睡眠が多いと言われているが)、日本語を聞かせると、ちゃんと脳が活動している。日本語のテープを逆に回すと、反応が乏しくなっている。これは、恐らく、生まれる前から、日本語を聞いていたことによると思われる。
神経のシナプスの数が、生後8~1歳までが、人間のピークになっている。それ以後は、減少しているのだが、その過程で、出来たシナプスが単純に減少するのではなく、絶えず、小さければ小さいほど、沢山壊され、それ相応に作られ、総計として、減少していると思われる。
赤ちゃん動きを見ると、生後14日目よりも、2カ月目の方が、動きが少ない。しかし、6カ月目になると、14日目よりも、多くなっている。つまり、動きが2カ月目に後退している様に見えるが、それにより次の新たな動きを獲得していると思われる。つまり、後退も、赤ちゃんにとっては、発達の一過程の一部となっているのである。
言語学習の研究では、アメリカの赤ちゃんに、全く知らない中国語をビデオを4週間も見させているのに、効果は、予想に反して全くゼロ、それが、実際に同じビデオに出ていた中国人と接触させて対面遊び的にすると、はっきりと効果が出たのである。このことは、人間と言うのは、社会的な人と人との関係で、学習して行くということの証なのであろう。
育てた人の話だと、自分よりもちょっと上の子のハイハイや歩くのを見て、急に自分の子も、今まで出来てなかったその動作が、急に出来る様になったと言われた。



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