竜と竪琴師 アン・マキャフリイ,小尾 芙佐 早川書房 このアイテムの詳細を見る |
どの書評だったか忘れたけどアン・マキャフリイの作品は”シュガーキャンディー”なんだそうな。しょうもないと思いながらも手が止まらないということらしい。その通りです、後半は一気に読み上げました。寝不足です。
この後ネタばれあり
いつもながらストーリーテーラーとしては天下一品、特に今回はずるいですな。知ってる名前が要所要所で出てくる。こんなところにあの人が、そんなところにこの人が、ってな具合。その分お話が淡白なような、概略説明だけのような、そんな気のする仕上がりです。全3巻ぐらいで、もっとコッテリやっても良かったのかも。「少年編」「青年編」「ファックス編」ぐらいか?それで、それぞれ「母視点、子供視点」「妻視点、夫視点」「師視点、徒弟視点」。ほーらこれで正伝・外伝合わせて6冊。これで五年は戦えるな。
読み終わって感じた違和感たち
1 ロビントン以外の年齢って怪しくない?例えばシルビナ、ロビントン(10)がベンデンから帰ってきたときローラが「幼いシルビナを抱えなおしながら」との一節があるから年齢差が最大10歳。またその前に、「糸胞降るまで後50巡年」とあるので、概算で第9次接近期の始まりではロビントン60歳、シルビナ50歳である。その10年後にメノリが竪琴師ノ工舎を訪れる。この時点でロビントン70歳、シルビナ60歳。・・・いやいや、ここでシルビナ40歳ぐらいだと思ってたんだけど。さらにロビントンが亡くなるのがこの6~8年後。80歳前の爺さんを70歳前の婆さんが看病してたことになる・・・。おかしくねーか?ちなみにマノラはロビントンとほぼ同年代らしい、こちらもどうも怪しい・・・。
2 かなりシンドイ設定。まず後半大活躍のニップ。彼は接近期が始まってからはどこに?糸胞にやられたんでしょうか?情報収集を専門としてる人間が糸胞の降る場所を知らないとは思えないし、避け方を知らないとは思えない。その他、カモの出生、最後のルアサのシーンでのロビントンの登場、そもそもロビントン作の曲って今までの作品に出てきてないと思うんだけど・・・そんなに作曲の才能があるとは思わなんだ。
なんだかんだ書いてますけど。早く次のThe Skies of Pernの翻訳お願いします。
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