ずーみんのはがき絵七十二候

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第67侯 芹乃栄

2022-01-03 20:44:56 | デザイン書芸

 芹は水辺に生える植物です。春の七草の筆頭にも数えられる、この時期に貴重なビタミン源です。冷たい沢の水に芹が生え始める時候です。「芹乃栄」という字をデザインして書いてみました。

 

 

 七十二侯中第六十七侯「芹乃栄(せりすなわちさかう)」は、1月5日から1月9日に当たります。空気が冷えて寒さが最高潮に達しようかというこの時期、自然は休むことなく営みを続けているのですね。


くわい

2022-01-02 00:38:54 | 日記

(「ねこやなぎ」からの続き)

 我が家では「くわい」も作っています。お正月のおせち料理の煮しめに入っている、芽が特徴的なあの野菜です。

 我が家では米も作っているのですが、くわいはこのあたりで米を作っている家ではたいてい育てている野菜です。

 山峡(やまかい)の土地である我が家の田んぼはいわゆる棚田で、形が矩形ではありません。そのため田植え機などの機械が使えず、田植えも稲刈りも人の手でしています。田植え機を使う場合は稲の苗を田植え機にセットするために長方形に整える必要があり、そのため、長方形の苗床に籾をまくことになります。ところが我が家のように棚田に田植えをする場合、田植え機は使いませんから、田植えのための稲の苗は田んぼの片隅で育てることとなります。

 この場所を「苗代場(なえしろば/なわしろば)」という意味でしょうか、私たちは「なしろば」と呼んでいます。「なしろば」で育てた苗を田植えで使ってしまった後、「なしろば」を遊ばせておくのは惜しいので、くわいを植え付けると時期的にちょうどいいわけです。何が時期的にちょうどいいかというと、お正月に向けて出荷時期がちょうどいいと、こういうわけです。

 

 

 「芽が出る」ということから立身出世につながると言ってくわいは縁起物として扱われます。はがき絵にも「芽出たい」と書き添えました。お正月のお節料理の煮しめにも必ずと言ってよいほど入っています。逆に言うとおせちでしかくわいにはお目にかからない、とも言えますが。まあ、なにはともあれ正月前のくわいはよい値で扱われます。

 くわいにも花が咲きます。黄色い花が咲く種類もあると聞きましたが、この辺りでで育てているのは皆、真っ白な花が咲く種類です。花弁に見える部分が3枚です。珍しいと思います。

 我が家では煮しめにもしますが、炭火でじっくり焼いたものが私は好みです。プシュウっと湯気が噴き出すまで焼いて、お塩をつけていただきますと、ほろ苦さにお酒が進みます。こんな食べ方はくわいを作っている家しか知らないと思いますが、いかがでしょうか。


ねこやなぎ

2022-01-01 13:28:06 | 日記

 ネコヤナギの絵を描きました。俳句では春の季語ですが、私は冬に咲く花というイメージを持っています。

 

 

 ハングルは「我が家の花です」と書いてあります。我が家の「我が」の部分は英語でいうと「my」ではなくて「our」を表す言葉です。「私の」ではなく「私たちの」と表現しています。

 詳しくは申せませんが、私たちが住んでいる家にはネコヤナギが生えています。これは植えたものではなくて、もともと生えていたものです。この絵に描いたように芽が赤いので「アカメヤナギ」という種類なのかな、と思っていますが、詳しくないのでわかりません。赤い芽を脱ぐように皮を脱いで、綿のような花(?)が咲くのは確かに早春ですが、この赤い芽が花のようにも感じられるので「冬の花」という印象を持っているのでしょう。

 最近話題の「持続可能な○○」というのを目指したわけでもないのですが、できるだけ自給自足でいきたいと思っています。電気は使っています。水道は引いておらず井戸水と山からの湧き水の2系統です。井戸水は電気のポンプでくみ上げていて、蛇口をひねれば出てきます。湧き水の方がおいしいと感じるのですが、湧出量が安定しませんので業者の方に頼んで井戸を掘ってもらいました。ガスはなんと「都市ガス」を引いています。炭や薪も使っていますが、火力の調節とかを考えるとガスの方がエコな気もします。

 野菜は完全に自給自足です。これにもからくりがあり、狭い畑ではありますが、我が家では消費しきれないほどの野菜がとれますので、ご近所にお分けするのです。すると、ご近所から我が家では作っていないような野菜が届く、というわけです。留守中にドアノブにかかっていたり、玄関に置いてあったりすることもあります。大らかな話です。野菜を見ればどちら様からのいただきものかはすぐにわかります。何かお礼をしたいと思って、我が家の畑と相談しても、思うに任せない時もあります。そんな時には感謝の気持ちを込めて、はがきや色紙に書をしたためて差し上げることもあります。私のような拙い書でも喜んで受け取っていただけると、それでこちらもうれしい気持ちになります。

 (「くわい」に続く)