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科学はおもしろいぞ!

身の回りのことから、科学のおもしろさを発見してみよう。

小惑星探査機「はやぶさ」が帰還できるかも・・

2009-11-20 14:04:44 | 科学もろもろ
はやぶさJAXA(航空宇宙研究開発機構)が2003年に打ち上げてから、2年以上かかって2005年に小惑星イトカワに着陸して(地面にちょっとタッチしただけ)、そのイトカワの表面のサンプルを採集して(成功したかは不明ですが)持ち帰ってくるはずの「はやぶさ」という探査機が、いろいろな故障しながらも地球に戻ってこれる可能性が出てきたそうです。
私としては、このけなげなさに目頭が熱くなってきてしまいます。
はやぶさに4つあるエンジンのうち、出発してすぐに1基(A)故障し、2007年にはもう一基(B)、そしてさらに先日の11/9にまた一基(D)が故障し、現在は残りの一基(C)だけになってしまった・・たとの報道があありました。
4つあるエンジンの内3つが故障しては、さすがに地球にはもう戻れないのでは・・と思われていたのですが、凄いものですね・・ああいう衛星は莫大な費用がかかるので、いろいろな安全策が盛り込まれているのですね。
JAXA(航空宇宙研究開発機構)の方で、いろいろいろとトライをして故障してしまった(A)と(B)のエンジンの配線を切り替えて・・こういうことがリモートで出来るというのも凄いですが・・この二基のエンジンで一基分のパワーを出して、推力が確保できる見通しが立ったとのことです。
なんとか、このまま来年の6月まで動いて、地球に帰還してほしいものです。


ジュネーブで見たケーブルカーの写真

2009-11-14 12:08:31 | 科学もろもろ
スイスで見たケーブルカーこの写真も、前回ご紹介したライン川の渡し舟と同じく38前のヨーロッパ貧乏旅行中の時に見つけたケーブルカーの写真です。
場所はスイスのジュネーブだったと思うのですが、インターネットで探しても見つかりませんでしたので、私の記憶違いだったかもしれません。でも、とりあえずジュネーブとしておきます。
このケーブルカーはジュネーブ市内の高い地域と低い地域を繋いでいるケーブルカーです。

普通のケーブルカー構成はよくあるケーブルカーと同じで、2両のケーブルカー車輌が、上の駅にある滑車をはさんで1本のワイヤーで繋がっていて、つるべ井戸のように片方の車輌が上がってゆくと、反対側の車輌が下って行くという構成です。
通常は、上の駅の滑車をモーターで回してケーブルカーを動かしています。

しかし、私が見たこのケーブルカーは、そのようなモーターなどの動力は使っていないのです。では、どうやって動いているかというと、その地域に流れている小川の水を利用した「水力エネルギー」なのです。その仕組みはとてもうまく出来ています。

ジュネーブで見たケーブルカーケーブルカーの客室の下は大きな「水タンク」になっています。
ケーブルカーの車輌が上の駅に到着すると、上の駅のホーム下から突き出している給水パイプから、タンクに水が流れ込みます。タンクの水が満タンになると発車準備が完了します。
車輌はタンクの水で重くなっているので、ケーブルカーの運転手さんはその車輌のブレーキを緩めます。するとズルズルと下がり始め、当然、反対側の車輌も登り始めます。
そして、ケーブルカーは下の駅へと到着します。
下の駅に到着したケーブルカーの車輌は、バシャ~とタンクの水を排水します。同時に、反対側の車輌は上の駅で、タンクに水をため始めます。

▼下の左側の写真は、上の駅の写真です。ホームの下にレールをはさんで両側にパイプが突き出しているのが見えると思いますが、このパイプが給水用のパイプです。中の写真は登ってゆく車輌を下から写したものです。レールが3本あって、真ん中のレールが上り下りで共用しています。レールの間にある細かい横スジがある部分はブレーキ用のギヤが噛むギザギザだと思います。
右端の写真、ケーブルカーのタンク部分横には給水用の水を受けるパイプが見えています。
上の駅の様子 上ってゆく車輌を下から ケーブルカーの横面
同じ方式で走るケーブルカーがありました。構造についても書かれています。「ドイツの水力鉄道
こうして、自然エネルギーをうまく利用した水力エレベーターは、日常の市民の足としさりげなく使われていることに、とても感動しました。
繰り返しになりますが、こういう技術を普通にさりげなく利用出来ることが本当に科学的な考え方だと私は思っています。
そういう話をしたいと思って、手帳にこの写真も入れていて、人に見せたりしているのです。

ライン川で見つけた渡し舟の写真

2009-11-05 16:58:04 | 科学もろもろ
ライン川で見つけた渡し舟の写真この写真は私が学生時代に(38年も前の事です・・)ヨーロッパに貧乏旅行をしていたときの写真で、かなり汚れていますが、とても大切にしている写真で、いつも私の手帳に入れてあります。
スイスかドイツだったかのライン川で見つけた渡し舟の写真です。
この渡し舟は、手前の桟橋から船に乗ると、船頭さんが「よっこらしょ!」と舟の前にある大きなL字型のレバーのような物を、バッタンと倒します。
渡し舟のズームアップすると、舟は音も無く静かに動き始めて、対岸へと進みます。その間、船頭さんはタバコをふかしているだけで、魯を漕ぐわけでも、舵を取るわけでもありません。
やがて、しずかに対岸に着いてお客さんは降ります。
つまり、全くエネルギー(人力や動力エネルギー)を使わないで、河を行ったり着たりと渡るのです。
このエネルギー不要の秘密は、この舟が川の流れのエネルギーを利用しているからなのです。

無エネルギーの渡し舟図で説明しますと、舟の先頭にあるL字型のレバーのような装置がカギなのです。
1番の図のように、桟橋に接岸しているときは、川の流れに対して船は斜めになっていて、桟橋に押されるような力が働いているので、桟橋から離れる事はありません。
2番のようにレバーをバッタンと反対側に倒すと、3番のように舟の傾きが逆になって、川の流れの力で反対側へと移動する力を受けます。
そして、4番のように、船頭さんは何もしないでも河をわたって、5番のように反対側の桟橋に接岸するのです。
もちろん、帰りは、またレバーを反対側にバッタンとすればシズシズと動き始めます。

とても素晴らしい工夫ですね。
いろいろな科学の法則等を頭で理解しているだけではなくて、このようにさりげなく生活の道具として利用出来ることが、本当に科学的な考え方だと私は思っています。
そういう話をしたいと思って、いつも手帳にこの写真を入れていて、人に見せたりしているのです。

この渡し舟は今でもあって、今では写真のようなさびれた船着場ではなくて、立派な観光地となって、豪華な舟になっています。
バーゼルの渡し舟
レバー部分が写っている写真
また、日本でも明治30年頃に「岡田只治」という人が、このような渡し舟を発明していてます。岡田只治の渡し舟

上海の地下鉄の光の演出

2009-10-27 09:26:14 | 科学もろもろ
上海の地下鉄上海にある「上海タワー」に行くための河を渡る地下鉄というか、新交通システムです。(だったと思う・・)
河を渡るだけの交通なので、長さもせいぜい1km程度だと思いますが、そのトンネル内の光の演出がすごいのです。さすがに中国、ハデですね・・
車両も大きなガラス面のある未来的な造形で、無人運転されていて、河の下のトンネルを往復しています。
こんな車両でトンネルを走ると、なんとなく期待感がもりあがりますね。
上海の地下鉄 上海の地下鉄
上海の地下鉄 上海の地下鉄



ルビンの壷

2009-10-03 18:13:43 | 科学もろもろ
ルビンの壷ルビンの壷とは、1921年にデンマークのルビンという人が発表した「盃と顔の図形」という写真のような画像です。
この画像は、白い部分に注目すると、二人の向かい合っている人の顔が見えますが、黒い部分に注目すると、壷のような高い台の突いた食器に見える・・という、人間の目の錯覚というか、脳が図形を認識するしくみを突いた面白い図形です。

このルビンの壷を立体にしたものがあります。作家によっていくつかのバリエーションがありますが、下の写真は、東京銀座の松屋デパートの地下鉄のウィンドウケースのディスプレーで作られていたものです。(だいぶ以前の写真ですから、今はありません)
松屋のルビンの壷 松屋のルビンの壷
背景が、真ん中で黒地と白地に塗り分けられていて、目や口が描かれています。
そして、その中央に黒い壷が置かれていて、正面から見ると黒い顔の男性と、白い顔の女性の顔が見えてきます。
さすがにプロのデザイナーが作ったものですから、とてもオシャレで、ロマンチックな男女の絵に見えます。なかなかにオシャレなディスプレーでした。