
三彩の切込焼が展示されているというので、東北福祉大学にある芹沢介美術工芸館に行ってきた。
あった。工芸館の一階の右側に。それも三彩の六角、八角の皿、輪花鉢、二彩の盃、染付の徳利や皿などが。どれもが、大胆な図柄でありながら繊細で優美。すばらしい!! 焼き物にうとい自分でさえため息が出てくる。
※そのひとつを紹介。他の作品は、工芸館のサイトの方でごらんください。
芹沢芹沢介美術工芸館は → こちら(作品は拡大して見ることができます。)

切込焼は、宮城県を代表する伝統工芸品に選定されている磁器。陶芸では、ほかに堤焼があるのみ。ただし、堤焼は陶器。ここ工芸館もこの2つの焼き物が向かい合うように展示されている。
ところで、堤焼はまさに仙台城の足元で作られてきた。一方、切込焼は城下から北西にずっと離れた宮崎の奥「切込地区」で焼かれてきた。
磁器であることに伴う創作の苦労は大変なものであったろう。特に、厳しい寒さの冬は、釜焼き前の乾燥時に凍結しないようにしなければならない。もちろん釜焼き用の木材の確保、陶土をこねる凍える手、雪に埋もれ活動が制約されるなどなど想像するに難くない。
こうした思いで三彩の色鮮やかな作品を眺めていると、ジーンと感傷的になっていく。でも、それもまた好きだ。