●悪魔と踊ろう vol 2-7 バカとハサミ
私が仕事をした土佐清水市の人達は、私以上にあえいでいた。
昭和50年のオイルショック・ドルショック以来、
漁業は急速に落ち込み、
過疎化が大津波 の様に進み、毎年1000人位の人口減が続いていた。
すでに市と呼ぶには、あまりにひなびている。
船を港にあげ、漁師を廃業する人が後を絶たず。
私の仕事も、一人暮らしの老人が居間で死んでいたとか、
風呂で死んでいたのを4・5日たって見つけたとか、足摺岬から飛び降り自殺したとか、
腐乱死体を取り扱う機会が多くなった。
鬼というものは、腐乱する死体現象から創造した表現らしい。
車の中で排ガス自殺したら、一酸化炭素中毒で体が赤身を帯びる赤鬼、
風呂など水の中に長くいた死体は、ふやけて腐乱し・体中の皮がズルズルむける白鬼、
風通しの良い場所で、腐乱しながら乾燥したら・黒くなる黒鬼。
鬼というのは人間の煩悩を表したものらしいが、私に言わせれば、人が勝手に創りだした
仏教の宣伝材料にすぎない。
みんな尊い仏さんだが、この土佐清水市では気候が温暖で、無防備に何も考えず気楽に
風呂に入る人が多いせいか?風呂で死ぬ老人が多かった。
浴槽の中で亡くなった腐乱死体を取り出すのは、何ともやっかいなもので、
力で~死体を持ち上げると、体の皮膚がズルズルむける。
かといって、力を入れず~死体を持ち上げる事はできない。
1人しか入れない、狭い浴槽の両端に足を乗せ、滑らない様に踏ん張り、
両手の指の力を・抜いた状態で、脇に力を入れて~死体を持ち上げた途端、
死体に止まっていたハエが、ブーンと飛んできて、私の鼻に止まった事があった。
両手両足をフルに使い、引っ張っている最中、ハエを追い払う事もできず
鼻に止まらせたまま、死体を運んだ。
きれいな海で死にたいと遺書に書き、足摺岬から飛び降り自殺した人は、
頭が潰れ脳が、飛び出していた人もいた。
身体の外に飛び出した脳を、
かわいい小鳥が、チュンチュン鳴きながら飛んできて、
小さなクチバシで可愛く突っつきながら、
食べている姿を何度か見た事がある。
テレビか映画なら、不気味なカラスが登場するだろうが、現実には、なんであろうが
喰えるモノは喰う~ただそれだけのことだ。
足摺岬が自殺で有名になったのは・小説と映画だろうが、人の死をあれ程きれいに
表現するのは、~どうかと思う。
~死とは何か?とか、~死の美学とか、
死について、昔から色んな事が言われているが、
そんなきれい事を言う人は、死体を見たことがない、
・・・自称知識人と名乗る~青白い理想論者だろう。
一生懸命生き、やっとここまでたどり着いた挙げ句、不慮の死を迎えた仏さん、
その死体さえ、迷惑そうに引き取っていった家族もいる。
また、親の死を確認すると直ぐ、警察電話をタダで拝借して~役所の福祉課に連絡した者もいる。
生活保護を受けている人が死亡した場合。葬儀費用がでるらしい。
ソレはソレで大事な事だ。
が、いくらなんでも~「今、死にました」と、即・電話することでもないだろうが。
即、金がほしい人も・世の中には~いるもんだ。が、身内の死体でも即座に動けるものか?
鬼と言うのは、こう言うのを鬼と言う。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・生きている人間だ。
昭和50年の不況以来、高知県は過疎化が進んでいるが、不況と言うとらえ方が・おかしい
不況ではなく、生産形態の変革の一部が「不況」と言う現象になっている。
これを理解するには~戦後からの物流の変革を知る必要があるのだが、ココではまず無理。
1979年イギリスでマーガレット・サッチャーが首相に就任して以来、国営企業を民営化
する動きが世界の主流になりつつある。
1989年ベルリンの壁が崩れた。ソ連が崩壊してロシアになり、中国では工業化が急速に進んでいる。
国家が存続するには、地球規模の競争力が不可欠である。
~なければ、つぶれるだけだ。
そのためには、何がどう変化するか?この根本が判らず、タダ闇雲に権力志向に走って
市議会、県議会を通じ~お祭り騒ぎをするのが日本の地方行政である。
~いつか、かならず、つぶれる。明確に断言できる。・・・~必ず・つぶれる
毎年8月になれば、どこかの教育者が「戦争反対、教え子を戦場に出すな」と気勢を上げている。
反対勢力は、国から予算を取り付け~公共事業で大儲け。
又別のグループは、国の予算を引っ張り~福祉優先だという。
全て国の金を目当てに、選挙戦に勝ち政権を維持するための~綱引きしかできない。
世界は逆方向に回転しているのが、眼中に入らんらしい。
いつまで経っても、権力者の周りに群がる人だかりができ、渦を巻いて流れている。
酒を飲みコネとツルにまとわりついて、天下を取った様な気分でいるが、いつか行き詰まる時が必ず来る。
そうなるまでは判らない。これを権力と呼ぶには、あまりにお粗末である。
・・やはりコネと呼んだ方がいい。
地方行政のコネは、田舎に行くほど深い。
都会なら独特の優れた技術で、独自に世界を渡り歩く企業がある。
行政のコネより、市場をにらんだ強者である。“市場対国家”この2つは、
いつか真剣に論議される時代になるだろう。が、高知県にはこの強者がいない。~論議もない。
あっても1・2社のチャレンジャーである。~論議は酒の中。
大多数のモノは、政治家や地方行政にへばりつき、コネの力で生きているのが、ほとんどである。
田舎でコネと言うのは、万能の神に匹敵する。この世を創造するかの様に。
天地の創造者は、あらゆる角度から、あらゆる方面に、又あらゆる部門に食い込んでいる。
まるでアメリカのマヒィアだ。
ただアメリカには、パイオニアスピリット があり、国民が妥協を許さなかった。
が、大和魂の国では、国家の予算を地方行政が引っ張って、国が成り立っているものだから
「お上の矛盾」は、ナーナーで済まされる。
組織の中で何かが起きたら、マーマー・マ~と言う「マ」一族が現れ、
ナーナ~で終わらす、ナーナ~現象が発生する。
これが一世紀も続いたら、マ族・ナーナ~原人が一眼国を創世する。
創始者の権力は絶大であり、オーム教ではグルと呼び、誰でも判るようにしている。
が、一眼国では国家の名前を無断で借用し、一般人には判らない様に、カモフラージュしている。
一種の擬態である。
警察官は、この様な問題点を感じない方がいい。言われた事だけ処理しておればいいのだ。
しかし国家とは誰のものか?
私のオヤジが亡くなってから1年が過ぎた、平成4年頃だった。
以前から噂のあった四万十市の建設業者が贈賄で、市の建設課の役人が収賄の容疑で逮捕
されたと新聞紙上をにぎわせた。
久し振りの贈収賄事件である。この当時の市長は要求型の役人、
つまり「リベートを持ってこなければ、建設業者に仕事をさせない」とのタイプだった。
しかも公然と「要求」が行われていたので、市役所内部からも反発が強く。
実際、市長と業者の癒着ぶりを知らないのは、警察ぐらいだった。
この内部のタレコミによって、発覚した事件が表に出れば、
四万十市の99パーセントの業者が矢面に出る。当然、市長まで逮捕されるだろう、
との前評判が~町中を駆けめぐり、夜の飲み客が激減した中。
この贈収賄事件に、全く関与してない業者が警察に協力を申しこまれた。
「どの位の建物につき、一平方メートルにイクラ」のリベートが要求されたか
賄賂の公式を警察に教える様。協力をお願いされたわけだ。
中村警察署の取り調べ室で、公式が伝授された隣の部屋は、
数時間前まで逮捕された業者が、取り調べを受けていた。
その取調官が「公式の伝授」を受けたわけだ。取調官は意気込んでいた。
これで四万十市の贈収賄事件は、完璧なモノになる。と、意気込んだ挙げ句
「公式の伝授」を受け御足労をかけた協力者に、一言もらした。

(警察は知らないだろうが、私が・コノ業者に~・・・
・・・~
警察へ行く様に頼んだ。
早い話~私が行かせた。~だから間違いない。
そして~後から、
全てを、コノ業者から聞いた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・~ありがとう)
漏らしたと言っても当時は、当たり前の事を言ったまでだ。
「逮捕した●●は、
すべて歌った
(白状した)」
全て自供した。その上
「公式の伝授」があった。
だから、
この事件は完璧だ。警察に協力して頂き、誠にありがたいことです。
~との、お礼を込めた言葉が、この~「すべて歌った」~の一言にある。
極当たり前の儀礼的作法だ。なんの問題もない。
~現場の取調官は、全て完了したと断言した。
・・・・・・・・・・・・・・・むしろ、何も言わない方が礼儀知らずである。
ところが、この贈収賄事件は1週間後、突然に新聞紙上で収束宣言をしたのだ。
理由は、逮捕事実の否定である。
この贈収賄事件において、逮捕の要件は建設業者が
四万十市役所の役人に“船”を「贈り物」として与えた。
役人は貰って自分のモノにした。
贈収賄事件である。
ところが船の登記は、車ほど完璧なモノではなく
所有権の移行が曖昧であり、ただちにこれを
・・・・・・・・「贈り物」として認定出来ない。
と言うものであった。
・・・・子供騙だ。・・・・・・・・・・・・・・・・
業者が役人に船を「やった」と言う逮捕事実は、単なる「引きネタ」である。
「船」で逮捕。留置場に入れた後、取り調べ。
つまり「船」は、逮捕するためのエサである。目的は、その後だ。
取調官は
「●●は全部歌った(白状した)」と言いながら「汚職の公式を伝授した業者」に
~お礼の挨拶をした。
その1週間後、突然新聞に収束宣言をのせた。
まさかの収束宣言である。
私が調べたところ、業者が市の役人に「贈り物」として「やった」“船”について。
警察官が、この船を近くの四万十市下田港にある造船所まで乗り付け
船の価値判断というか~価格査定を造船所の経営者に依頼したそうだ。
贈収賄の金額を現場の警察官は正確に、はじき出していたのだ。
何者かが現場に圧力をかけ、押しつぶしたのだが、潰された以上、確定的な事は言えない。
ただこの当時、建設途中の建物があり~
完成までの施工・管理は、法的には
“設計事務所”も責任が問われる。
四万十市には以前から~通称
「コネ設計」と言われる“設計事務所”がある。
仕事をやらせたら、ミスだらけ計算間違いの設計図しか書けない事務所だが、
県議会議員と親類関係で、“コネ” があり・・~公共事業の多くの建物を設計した事から。
実力のないヤツが仕事だけは取る。
との意味合いで~「コネ設計」と呼んでいる。
市内の業者に、
このコネ設計の「コネ」の筋を聞いてみると、なんと銀行員失踪事件を
蒸し込み、叩きつぶした。
あの警察幹部 西田秀男 と同じルートであるのに
~2度ビックリ
~
とてつもない相手を敵にまわしたものだ、と改めて肝に銘じた。
四万十市始まって以来の汚職事件に発展するはずだった。が、一瞬にして公の新聞を
利用し堂々と収束宣言をした安心感あふれる態度。いかにも一眼国。
見事なほど、涙がでるほどの芸術的バカ。
世間では、「アレで終わった」と噂話が後を絶たず。
巷では、酒のサカナにもてはやされ。夜の社交界では、これまで落ち込んでいた営業実績
を取り戻そうと、ホステスさんにハッパをかけている。
「あの、建設課長サンの奥さん、この前まで元気なかったけど
・・・・・・・・・・・急に元気になったネ。よかったネ」
なんて言う世俗の噂話なんか、一眼国には届かない。
昔の刑事さんなら、町に張り巡らせた情報網から、鋭敏にキャッチしたであろうが
今は、そんな刑事は1人もいない。発生した事件を処理するだけの処理屋ばかりだ。
この時ふと気づいた。今の警察では、この現状がベストではなかろうか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?
一眼国の独立国家としての憲法のなかに「問題なければ問題なし」との明文がある。
つまり、世間がいくら騒ごうが、誰が何と言おうが。問題が公にならなければ、
全て問題なし。との意味である。
つまり、
世間に情報網なんか持って、色んな事を知っているヤツより、何も知らず
真面目に事件処理だけに~全精力を費やすヤツの方が便利なんだろう?
清水警察署には、私が転勤になる以前から、銀行員失踪事件に関する私の風評が
伝わっているかの様に思えた。
署長は原田というヤツで、
中村警察署で捜査係長をしていた「タンス」係長。
上役にタンスやら現金を送りつけ、上手に出世したクソバカ野郎だが、
この「タンス」係長からタンスを受け取ったのが「原田」だ。
県警随一の嫌われ者だが、コネのルートは掌握している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・弱い者には、とことんエライ。
まるで戦国時代の殿様のような振る舞いで、
・・・・・・~「ナニィ~」と~その場の全てを威嚇するように、なぎ倒す。
が、逆に~自分より「上」の組織人には“オカマ”か“お茶汲み坊主”の様に
へりくだり~やたらカッコウをつける「カッコマン」であった。
有名な医者と付き合っている、とか。どっかの政治家と仲がよい、とか。
オレは署長だから~魚屋で一匹いくらの魚を・タダみたいな値段にしてもらった、
お前ら(下級警察職員)なら無理だ。とか、
聞くに耐えん幼稚な事を平気で言い、本人は得意げに大笑いしてる。
かと思えば、県本部のエライ幹部には土下座するほど、ヘリ下った物腰で応対し、
自分にシッポを振って来る者だけを可愛がる。
金には細かく、タクシー券(タダで乗れる)を持って、出かける出張先へ「乗せていけ」と
言われ、公用車で運んだことが何回もあった。タクシー券を懐に入れたわけだ。
極貧で育った野心家が、金貸しになったような人物とよく似ていた。
土佐清水市下川口の駐在所が新築された時、付近の地域住民が、お祝いに駆けつけてくれ、
料理や魚を全て自分達で用意し酒宴の席が設けられた。
漁場で培われた住民は、飲む以外にも、あちこちから「祝い酒」が大量に持ち込まれ、
駐在所の将来を大漁旗で祝ってくれた。
90パーセント以上・地域住民のお世話になった。
私と地域住民の常識的な感覚では、この時集まった「祝い酒」は、地域住民が持って帰り、
明日からの漁を祝えばいい。と、常識的に誰も~何にも言わなかった。
が、これら「祝い酒」は全て、その日の内に
警察が持って帰った。署長命令だそうだ。
署長が帰るとき、そう言い残して帰ったらしい。
明日から、ここで勤務する駐在さんは、さぞかし肩身の狭い思いをするだろう。
そう思いながら、私がこの地で酒を飲む事は2度となかった。
私の背中にある「警察」という看板が、はずかしいからだ。
が、こんな署長でも署長であれば、周りにゴマスリは後を絶たず。
ホテルの娘と結婚した某氏は、嫁の実家(つまりホテル)に度々署長様を御招待して
御接待に余念がなかった。タダで飲み食いさせた挙げ句、料理の差し入れも忘れなかった。
後日、このホテルの小学校5年になるバカ息子が、事もあろうに閉店後のスーパーに
盗みに入り、捕まえて取り調べた少年係は、署長に呼び出され
「協力者の
息子を、ワシの許可無しに取り調べた」と大目玉を食らった。
普通、事件を解決したら誉めるのが当たり前。
が、この署長はタダで飲み食い出来るのが、最高の協力者だから、そこの(協力者)の
バカ息子が大切なワケだ。
まるで落語のオチだ。この事件以来、少年犯罪の被疑少年(犯人の少年)を取り調べるには、
新しく決済用に作った簿冊に、少年の住所・氏名などを記入し署長に提出して了解を得た後、
取り調べを開始しなければならなくなった。
確かに正式にはそうするのがホントであるが、少年犯罪は突発的で軽い事件が多い。
これを1つ1つ決済をもらっていたら、現実にはやっていけない。
事実この少年用の簿冊は、その後一度も使われなかった。
結局、一時的な感情で燃え上がり「ワシの許可を受けれ」と命令したにすぎん。
エライ署長もいたもんだ~よほど育ちが悪いらしい。が、育ちの悪さと出世とは無関係。
むしろ悪い方が一眼国では有利な様だ。~・・・なり{形(なり)}振り・構わず出世したがる。
言い方は悪いが、一眼国では上に行く程~この手合いが多い。銭虫、出世虫が。
ま、この署長を語れば別に一冊ぐらいの本ができる。
芸術的バカとキチガイが同居した様なヤツだったが、一眼国のルートは完全に
押さえていた。当時、銀行員失踪事件の犯人 田岡 大を任意で取り調べ、
蒸し込み工作をした中村署の署長と同じ派閥らしく。
署長同士、頻繁に連絡を取っている様で、私が机に向かい何か書き物をしていると
不意に後ろから・のぞき込む様な仕草が時々見られた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・この男らしい、
陰険な手口だ。
職場の机で何が出来る?~ソレをわざわざ・のぞきに来るとは、いかにもわざとらしい
嫌がらせ、としか思えなかった。
まぁ~戦前・戦中・戦後~日本の公務員の待遇が悪い時代、
市役所の給料より~炭焼き~の方が、良かったらしい。
その時代~警察官になる者は~言い方は悪いが~あまり居なかった。
この時代に警察官になった連中が、その後~自分達が造ったコネ系のルートを
いまだに死守してる。
で、昔々~あまり育ちの・よろしくない人が、
必死で成り上がった~ルートが、そのまま存続した証跡で、この署長が、その典型だろう。
クソ署長の~私に対する・風当たりは、相当なものだったが、
一切意に介さず、仕事するしかなかった。
が、刑事課長の~
作文調書~には、何ともやり切れない思いだった。
被害者・被疑者(犯人)から供述調書を取るわけだが、初めから「型」があるようで。
~この犯罪には、これ~・・・。
~この被害者には、これ~・・・。と、
それぞれ模範的な「書き方」~通りに書かなければ、~全て書き直しが命じられた。
確かに、必要なことではある。
犯罪が成立するためには、構成要件が必要である。が、何がどうでも教科書通りの文章を
書くには無理がある。
人の行いを現実に自分で行う事は容易であるが、ソレを口で伝えるのは、
余程の注意を要する。
さらに文章に表すのは~なお困難である。
その文章をやたら・カッコウをつけて書けば、文章で表現するのは、ほとんど不可能に近い。
この「カッコウ」と思いこみの激しい人だった。
ある時、落雷があり火災になった。
車で現場に急行していたら、無線で「松の木」を探せと言う御指示があった。
雷様が地上に落ちる時は、必ず松の木に落ちる。と、思い込んでいるらしい。
ヒョウキン・バカとは、この事だろう。
刑事課員がいくら調書を取っても、課長様のお気に入りの調書は無かった様である。
次から次に~書き直しが命じられた。写真の報告書もしかり、結果、用紙が足らなくなり、
臨時に紙の注文を取り続けた。課長様の御指示で、相手不在のまま机の上で書き直した
供述調書は、課長様のお気に入りの文章に書き直され、
最初の文章は~跡形も残らない様に直してからやっと合格。
同時に次ぎの仕事が待っていた。
この課長様の特癖を如実に現す「準強姦事件」が発生した。
精神病院から退院した若い女性が、遊びに行った家で酒を飲んだ後。
60歳ぐらいの男に強姦されたと言う訴えだった。
強姦なら女性の子宮内、あるいはその付近に何らかの証拠があるはずだが、
医師の所見は「全く何もない」と言うものだった。
準強姦とは、酒や薬などで意識がモウロウとなるか、抵抗不可能になった状態で強姦する。
最も悪質なものだが、飲んだ酒の量など、当然、酔いの状態が問題になる。
が、この時「酒を飲んだ後、強姦された」との被害者の言い分を、
ウノミにしていた課長サンは・即~「準強姦」なる罪名を用意して、
全員の調べを~「準強姦」に仕上げた。
犯人の60歳男性は、女性を触った事は認めたが強姦は否定した。
被害の女性は、精神病院(被害妄想)から退院したばかりだった。
医師の診断からは「証拠となる所見は、皆無」。これだけの条件がそろっても、
なお「準強姦」を押し通すには無理があるが、
無理矢理、調書を作成し検事に送致した結果は~不起訴だった。
門前払いと同じだ。~ここまで来るのに20日間、毎日遅くまで作業を繰り返した。
それはいいとしても課長からは、「準強姦」とは何か?と
毎日、歌舞伎役者がミエを切るように大上段に振りかざした
「準」と言う講義を聴かされながら~人が取ってきた調書を~・・・「これでは、準強姦にはならん」
と、書き換えを命じられ司法罫紙(紙)を破りすて、お気に入りの方向に曲げて、曲げて、
やっと済んだと思えば~不起訴だ。
この事件は、女性の体に無理矢理触った、強制猥褻で処理すべき内容だった。
が、自称名刑事の誉れ高く、他人が暴き出した「強姦殺人事件」さえ「オレがやった」と
大ミエを切る様なヤツが、県本部にアピールしたかったんだろう?
不起訴は、この一件だけではない。
この様な事を言えば、私が警察の悪い点だけ、寄せ集めているかのように思われるだろうが、
・・・逆だ。
色々ありすぎ、全部並べたら本題の銀行員失踪事件が吹き飛んでしまう。
この刑事課長についても署長同様、全部話せばキリがなく本一冊は充分必要であり、
何が主体かわからなくなる。が、バカとハサミは使い様である。
バカは自信過剰の人間が多く、この課長さん・酒を飲むと太っ腹になり「本音」を喋り出す。
民間企業の営業マンなら、酔う程に相手の裏側に、あるいは斜め方向に回り込み、
敵方の情報を引き出すか、契約を取り付けるものだが、公務員の汁が染みこんだ自信過剰の
バカは簡単に本音を吐いた。
私は警察官を拝命してからすぐ警備課に入ったが、当時の次長(副署長)・
(10年後、私方の留守番電話が盗聴された際の県本部・警備課幹部)に駐在所へ
飛ばされた後、長い間留置場で看守係として勤務の傍ら捜査の仕事を手伝い、
やっとこさ鑑識係として仕事が出来る様になった。
普通より2・3倍の下積みを重ねやっと捜査に入ったが、この課長に言わせると
「お前は、人を押しのけて、捜査に入って来たらしいが、・・」
と、言う事になっているらしい。
私は、自慢じゃないがコネを使った事はない。使うコネがない。
お中元や、お歳暮を上司に持って行った事もないが、逆に酒を貰ったことは、何度かある。
上司の頭を平手で叩いた事は有るが、上手に持ち上げた事は一度もない。
私がいつ、どこで、人を押しのけて捜査に入ったのか?・・・
一眼国は、この程度のものだ。ウソだろうが、何だろうが 、その時々、上役の御言葉が、
そのまんま悪性の下痢の様に直通し、本人の知らないとこで一人歩きを始める。
逆もしかり、コネがあれば、バカだろうがアホだろうが、欠陥人間だろうが「優秀警察官」である。
これも民間企業のように、自分で利益を上げる必要がないから、都合の良い方向に動くわけだ。
今更驚くことはないので、ひたすらアホに酒を飲まして歌わせた。
人妻を表現したエッチな演歌も良く歌うが、本音も歌うアホが更に歌った。
イヤミ風に、目線をそらして反対方向を見ながら・・・・・
とぎれ、とぎれに、第三者が聞いても何の事か理解できない様に、
部分的な文言のみを強調し、肝心な点は横目で私の方を見、
上目使いでアゴをしゃくりながら~「オマエダ」と合図を送り。目と言葉を器用に使い、
真綿で相手の首を絞める様相でボツリ・ボツリ喋り出した。
・・・・まるで姑の嫁イビリだ。
「お前は、
真面目ながやろう~
(融通が利かないから、事件を出そうとしている)
共産党に知り合いがおるらしいが、(第三者を指摘する様に)
・・・今は、タレ込むヤツが多いから、
事件を処理するにも注意せんと、えらいことになる。
・・・・・・・・何かあったら、
“共産党に頼め” と言うモンがおる」
と、暗に私が共産党に働きかけている。と、この男どくとくの、
俗に言う女の腐った様な物言いで、悦に入って話したことがある。
その場、その時、何らかの都合で警察幹部の中の誰かが、「カラスは白い」と言えば、
その時点で「カラスは白くなる」その様な反応を即座に示し、
上向きにシッポを振れるヤツが、優秀な警察官だ。
自分の主体性なんかどうでもいい。
したがって誰かが「カラスは白い」と言った場合、ほんとに「白い」のか?「黒い」のか?
真実を調べて判断する能力は必要ないのだ。
いや、ない方がいいのだ、現にこの清水警察署の刑事課長は、銀行員失踪事件に関する内容は、
カケラも知らないはずだ。それなら、~どこから結論を出す?
「結論」なんて言う大げさな感覚は必要ない。
上が「白」と言えば白、「黒」と言えば黒いのがこの社会だ。
やはり私の考え方は正しかった。私が銀行員失踪事件の情報を取った女は、
すでに中村署の刑事、女ゴロシの中田、今田に寝返っているだろう、
詐欺女なら無理もないと思っていた。
そして女のウソ~「共産党に御願いする」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・“~全て暴露する”
を「天下の一大事」として
県警本部に報告しているだろうし、女を動かしているのは私だ。
と、言うウソも同時進行しているにちがいない。
~私は、共産党の党員か
~・・で、なかったら
我が家の電話が、
盗聴されるはずがないのだ
“女の腐った様なヤツ”、土佐の方言で「ネショウが腐った」と言うが
・・・・アホの警察幹部は~本人の性格そのものが、色んな事を教えてくれた。
・・・・・・・・・・・・・・・・
バカとハサミは、使いよう。
私が仕事をした土佐清水市の人達は、私以上にあえいでいた。
昭和50年のオイルショック・ドルショック以来、
漁業は急速に落ち込み、
過疎化が大津波 の様に進み、毎年1000人位の人口減が続いていた。
すでに市と呼ぶには、あまりにひなびている。
船を港にあげ、漁師を廃業する人が後を絶たず。
私の仕事も、一人暮らしの老人が居間で死んでいたとか、
風呂で死んでいたのを4・5日たって見つけたとか、足摺岬から飛び降り自殺したとか、
腐乱死体を取り扱う機会が多くなった。
鬼というものは、腐乱する死体現象から創造した表現らしい。
車の中で排ガス自殺したら、一酸化炭素中毒で体が赤身を帯びる赤鬼、
風呂など水の中に長くいた死体は、ふやけて腐乱し・体中の皮がズルズルむける白鬼、
風通しの良い場所で、腐乱しながら乾燥したら・黒くなる黒鬼。
鬼というのは人間の煩悩を表したものらしいが、私に言わせれば、人が勝手に創りだした
仏教の宣伝材料にすぎない。
みんな尊い仏さんだが、この土佐清水市では気候が温暖で、無防備に何も考えず気楽に
風呂に入る人が多いせいか?風呂で死ぬ老人が多かった。
浴槽の中で亡くなった腐乱死体を取り出すのは、何ともやっかいなもので、
力で~死体を持ち上げると、体の皮膚がズルズルむける。
かといって、力を入れず~死体を持ち上げる事はできない。
1人しか入れない、狭い浴槽の両端に足を乗せ、滑らない様に踏ん張り、
両手の指の力を・抜いた状態で、脇に力を入れて~死体を持ち上げた途端、
死体に止まっていたハエが、ブーンと飛んできて、私の鼻に止まった事があった。
両手両足をフルに使い、引っ張っている最中、ハエを追い払う事もできず
鼻に止まらせたまま、死体を運んだ。
きれいな海で死にたいと遺書に書き、足摺岬から飛び降り自殺した人は、
頭が潰れ脳が、飛び出していた人もいた。



身体の外に飛び出した脳を、
かわいい小鳥が、チュンチュン鳴きながら飛んできて、
小さなクチバシで可愛く突っつきながら、
食べている姿を何度か見た事がある。
テレビか映画なら、不気味なカラスが登場するだろうが、現実には、なんであろうが
喰えるモノは喰う~ただそれだけのことだ。
足摺岬が自殺で有名になったのは・小説と映画だろうが、人の死をあれ程きれいに
表現するのは、~どうかと思う。
~死とは何か?とか、~死の美学とか、
死について、昔から色んな事が言われているが、
そんなきれい事を言う人は、死体を見たことがない、
・・・自称知識人と名乗る~青白い理想論者だろう。
一生懸命生き、やっとここまでたどり着いた挙げ句、不慮の死を迎えた仏さん、
その死体さえ、迷惑そうに引き取っていった家族もいる。
また、親の死を確認すると直ぐ、警察電話をタダで拝借して~役所の福祉課に連絡した者もいる。
生活保護を受けている人が死亡した場合。葬儀費用がでるらしい。
ソレはソレで大事な事だ。
が、いくらなんでも~「今、死にました」と、即・電話することでもないだろうが。
即、金がほしい人も・世の中には~いるもんだ。が、身内の死体でも即座に動けるものか?
鬼と言うのは、こう言うのを鬼と言う。

昭和50年の不況以来、高知県は過疎化が進んでいるが、不況と言うとらえ方が・おかしい

不況ではなく、生産形態の変革の一部が「不況」と言う現象になっている。
これを理解するには~戦後からの物流の変革を知る必要があるのだが、ココではまず無理。
1979年イギリスでマーガレット・サッチャーが首相に就任して以来、国営企業を民営化
する動きが世界の主流になりつつある。
1989年ベルリンの壁が崩れた。ソ連が崩壊してロシアになり、中国では工業化が急速に進んでいる。
国家が存続するには、地球規模の競争力が不可欠である。
~なければ、つぶれるだけだ。
そのためには、何がどう変化するか?この根本が判らず、タダ闇雲に権力志向に走って
市議会、県議会を通じ~お祭り騒ぎをするのが日本の地方行政である。
~いつか、かならず、つぶれる。明確に断言できる。・・・~必ず・つぶれる

毎年8月になれば、どこかの教育者が「戦争反対、教え子を戦場に出すな」と気勢を上げている。
反対勢力は、国から予算を取り付け~公共事業で大儲け。
又別のグループは、国の予算を引っ張り~福祉優先だという。
全て国の金を目当てに、選挙戦に勝ち政権を維持するための~綱引きしかできない。
世界は逆方向に回転しているのが、眼中に入らんらしい。
いつまで経っても、権力者の周りに群がる人だかりができ、渦を巻いて流れている。
酒を飲みコネとツルにまとわりついて、天下を取った様な気分でいるが、いつか行き詰まる時が必ず来る。
そうなるまでは判らない。これを権力と呼ぶには、あまりにお粗末である。
・・やはりコネと呼んだ方がいい。
地方行政のコネは、田舎に行くほど深い。
都会なら独特の優れた技術で、独自に世界を渡り歩く企業がある。
行政のコネより、市場をにらんだ強者である。“市場対国家”この2つは、
いつか真剣に論議される時代になるだろう。が、高知県にはこの強者がいない。~論議もない。
あっても1・2社のチャレンジャーである。~論議は酒の中。
大多数のモノは、政治家や地方行政にへばりつき、コネの力で生きているのが、ほとんどである。
田舎でコネと言うのは、万能の神に匹敵する。この世を創造するかの様に。
天地の創造者は、あらゆる角度から、あらゆる方面に、又あらゆる部門に食い込んでいる。
まるでアメリカのマヒィアだ。
ただアメリカには、パイオニアスピリット があり、国民が妥協を許さなかった。
が、大和魂の国では、国家の予算を地方行政が引っ張って、国が成り立っているものだから
「お上の矛盾」は、ナーナーで済まされる。
組織の中で何かが起きたら、マーマー・マ~と言う「マ」一族が現れ、
ナーナ~で終わらす、ナーナ~現象が発生する。
これが一世紀も続いたら、マ族・ナーナ~原人が一眼国を創世する。
創始者の権力は絶大であり、オーム教ではグルと呼び、誰でも判るようにしている。
が、一眼国では国家の名前を無断で借用し、一般人には判らない様に、カモフラージュしている。
一種の擬態である。
警察官は、この様な問題点を感じない方がいい。言われた事だけ処理しておればいいのだ。
しかし国家とは誰のものか?
私のオヤジが亡くなってから1年が過ぎた、平成4年頃だった。
以前から噂のあった四万十市の建設業者が贈賄で、市の建設課の役人が収賄の容疑で逮捕
されたと新聞紙上をにぎわせた。
久し振りの贈収賄事件である。この当時の市長は要求型の役人、
つまり「リベートを持ってこなければ、建設業者に仕事をさせない」とのタイプだった。
しかも公然と「要求」が行われていたので、市役所内部からも反発が強く。
実際、市長と業者の癒着ぶりを知らないのは、警察ぐらいだった。
この内部のタレコミによって、発覚した事件が表に出れば、
四万十市の99パーセントの業者が矢面に出る。当然、市長まで逮捕されるだろう、
との前評判が~町中を駆けめぐり、夜の飲み客が激減した中。
この贈収賄事件に、全く関与してない業者が警察に協力を申しこまれた。
「どの位の建物につき、一平方メートルにイクラ」のリベートが要求されたか

賄賂の公式を警察に教える様。協力をお願いされたわけだ。
中村警察署の取り調べ室で、公式が伝授された隣の部屋は、
数時間前まで逮捕された業者が、取り調べを受けていた。
その取調官が「公式の伝授」を受けたわけだ。取調官は意気込んでいた。
これで四万十市の贈収賄事件は、完璧なモノになる。と、意気込んだ挙げ句
「公式の伝授」を受け御足労をかけた協力者に、一言もらした。


・・・~


そして~後から、

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・~ありがとう)

漏らしたと言っても当時は、当たり前の事を言ったまでだ。



全て自供した。その上

だから、

~との、お礼を込めた言葉が、この~「すべて歌った」~の一言にある。
極当たり前の儀礼的作法だ。なんの問題もない。
~現場の取調官は、全て完了したと断言した。
・・・・・・・・・・・・・・・むしろ、何も言わない方が礼儀知らずである。
ところが、この贈収賄事件は1週間後、突然に新聞紙上で収束宣言をしたのだ。
理由は、逮捕事実の否定である。
この贈収賄事件において、逮捕の要件は建設業者が
四万十市役所の役人に“船”を「贈り物」として与えた。
役人は貰って自分のモノにした。
贈収賄事件である。
ところが船の登記は、車ほど完璧なモノではなく
所有権の移行が曖昧であり、ただちにこれを
・・・・・・・・「贈り物」として認定出来ない。
と言うものであった。

業者が役人に船を「やった」と言う逮捕事実は、単なる「引きネタ」である。
「船」で逮捕。留置場に入れた後、取り調べ。
つまり「船」は、逮捕するためのエサである。目的は、その後だ。
取調官は
「●●は全部歌った(白状した)」と言いながら「汚職の公式を伝授した業者」に
~お礼の挨拶をした。


私が調べたところ、業者が市の役人に「贈り物」として「やった」“船”について。
警察官が、この船を近くの四万十市下田港にある造船所まで乗り付け
船の価値判断というか~価格査定を造船所の経営者に依頼したそうだ。
贈収賄の金額を現場の警察官は正確に、はじき出していたのだ。
何者かが現場に圧力をかけ、押しつぶしたのだが、潰された以上、確定的な事は言えない。

完成までの施工・管理は、法的には

四万十市には以前から~通称

仕事をやらせたら、ミスだらけ計算間違いの設計図しか書けない事務所だが、
県議会議員と親類関係で、“コネ” があり・・~公共事業の多くの建物を設計した事から。
実力のないヤツが仕事だけは取る。
との意味合いで~「コネ設計」と呼んでいる。
市内の業者に、

蒸し込み、叩きつぶした。
あの警察幹部 西田秀男 と同じルートであるのに


とてつもない相手を敵にまわしたものだ、と改めて肝に銘じた。
四万十市始まって以来の汚職事件に発展するはずだった。が、一瞬にして公の新聞を
利用し堂々と収束宣言をした安心感あふれる態度。いかにも一眼国。
見事なほど、涙がでるほどの芸術的バカ。
世間では、「アレで終わった」と噂話が後を絶たず。
巷では、酒のサカナにもてはやされ。夜の社交界では、これまで落ち込んでいた営業実績
を取り戻そうと、ホステスさんにハッパをかけている。

・・・・・・・・・・・急に元気になったネ。よかったネ」
なんて言う世俗の噂話なんか、一眼国には届かない。
昔の刑事さんなら、町に張り巡らせた情報網から、鋭敏にキャッチしたであろうが
今は、そんな刑事は1人もいない。発生した事件を処理するだけの処理屋ばかりだ。
この時ふと気づいた。今の警察では、この現状がベストではなかろうか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?
一眼国の独立国家としての憲法のなかに「問題なければ問題なし」との明文がある。
つまり、世間がいくら騒ごうが、誰が何と言おうが。問題が公にならなければ、
全て問題なし。との意味である。
つまり、

真面目に事件処理だけに~全精力を費やすヤツの方が便利なんだろう?
清水警察署には、私が転勤になる以前から、銀行員失踪事件に関する私の風評が
伝わっているかの様に思えた。
署長は原田というヤツで、

上役にタンスやら現金を送りつけ、上手に出世したクソバカ野郎だが、
この「タンス」係長からタンスを受け取ったのが「原田」だ。
県警随一の嫌われ者だが、コネのルートは掌握している。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・弱い者には、とことんエライ。
まるで戦国時代の殿様のような振る舞いで、

が、逆に~自分より「上」の組織人には“オカマ”か“お茶汲み坊主”の様に
へりくだり~やたらカッコウをつける「カッコマン」であった。

オレは署長だから~魚屋で一匹いくらの魚を・タダみたいな値段にしてもらった、
お前ら(下級警察職員)なら無理だ。とか、
聞くに耐えん幼稚な事を平気で言い、本人は得意げに大笑いしてる。
かと思えば、県本部のエライ幹部には土下座するほど、ヘリ下った物腰で応対し、
自分にシッポを振って来る者だけを可愛がる。
金には細かく、タクシー券(タダで乗れる)を持って、出かける出張先へ「乗せていけ」と
言われ、公用車で運んだことが何回もあった。タクシー券を懐に入れたわけだ。

土佐清水市下川口の駐在所が新築された時、付近の地域住民が、お祝いに駆けつけてくれ、
料理や魚を全て自分達で用意し酒宴の席が設けられた。
漁場で培われた住民は、飲む以外にも、あちこちから「祝い酒」が大量に持ち込まれ、
駐在所の将来を大漁旗で祝ってくれた。
90パーセント以上・地域住民のお世話になった。
私と地域住民の常識的な感覚では、この時集まった「祝い酒」は、地域住民が持って帰り、
明日からの漁を祝えばいい。と、常識的に誰も~何にも言わなかった。
が、これら「祝い酒」は全て、その日の内に

署長が帰るとき、そう言い残して帰ったらしい。
明日から、ここで勤務する駐在さんは、さぞかし肩身の狭い思いをするだろう。
そう思いながら、私がこの地で酒を飲む事は2度となかった。
私の背中にある「警察」という看板が、はずかしいからだ。
が、こんな署長でも署長であれば、周りにゴマスリは後を絶たず。
ホテルの娘と結婚した某氏は、嫁の実家(つまりホテル)に度々署長様を御招待して
御接待に余念がなかった。タダで飲み食いさせた挙げ句、料理の差し入れも忘れなかった。
後日、このホテルの小学校5年になるバカ息子が、事もあろうに閉店後のスーパーに
盗みに入り、捕まえて取り調べた少年係は、署長に呼び出され


普通、事件を解決したら誉めるのが当たり前。
が、この署長はタダで飲み食い出来るのが、最高の協力者だから、そこの(協力者)の

まるで落語のオチだ。この事件以来、少年犯罪の被疑少年(犯人の少年)を取り調べるには、
新しく決済用に作った簿冊に、少年の住所・氏名などを記入し署長に提出して了解を得た後、
取り調べを開始しなければならなくなった。
確かに正式にはそうするのがホントであるが、少年犯罪は突発的で軽い事件が多い。
これを1つ1つ決済をもらっていたら、現実にはやっていけない。
事実この少年用の簿冊は、その後一度も使われなかった。
結局、一時的な感情で燃え上がり「ワシの許可を受けれ」と命令したにすぎん。
エライ署長もいたもんだ~よほど育ちが悪いらしい。が、育ちの悪さと出世とは無関係。
むしろ悪い方が一眼国では有利な様だ。~・・・なり{形(なり)}振り・構わず出世したがる。
言い方は悪いが、一眼国では上に行く程~この手合いが多い。銭虫、出世虫が。
ま、この署長を語れば別に一冊ぐらいの本ができる。
芸術的バカとキチガイが同居した様なヤツだったが、一眼国のルートは完全に
押さえていた。当時、銀行員失踪事件の犯人 田岡 大を任意で取り調べ、
蒸し込み工作をした中村署の署長と同じ派閥らしく。
署長同士、頻繁に連絡を取っている様で、私が机に向かい何か書き物をしていると
不意に後ろから・のぞき込む様な仕草が時々見られた。


職場の机で何が出来る?~ソレをわざわざ・のぞきに来るとは、いかにもわざとらしい
嫌がらせ、としか思えなかった。

市役所の給料より~炭焼き~の方が、良かったらしい。
その時代~警察官になる者は~言い方は悪いが~あまり居なかった。
この時代に警察官になった連中が、その後~自分達が造ったコネ系のルートを
いまだに死守してる。
で、昔々~あまり育ちの・よろしくない人が、
必死で成り上がった~ルートが、そのまま存続した証跡で、この署長が、その典型だろう。
クソ署長の~私に対する・風当たりは、相当なものだったが、
一切意に介さず、仕事するしかなかった。
が、刑事課長の~

被害者・被疑者(犯人)から供述調書を取るわけだが、初めから「型」があるようで。
~この犯罪には、これ~・・・。
~この被害者には、これ~・・・。と、
それぞれ模範的な「書き方」~通りに書かなければ、~全て書き直しが命じられた。
確かに、必要なことではある。
犯罪が成立するためには、構成要件が必要である。が、何がどうでも教科書通りの文章を
書くには無理がある。
人の行いを現実に自分で行う事は容易であるが、ソレを口で伝えるのは、
余程の注意を要する。
さらに文章に表すのは~なお困難である。
その文章をやたら・カッコウをつけて書けば、文章で表現するのは、ほとんど不可能に近い。
この「カッコウ」と思いこみの激しい人だった。
ある時、落雷があり火災になった。
車で現場に急行していたら、無線で「松の木」を探せと言う御指示があった。
雷様が地上に落ちる時は、必ず松の木に落ちる。と、思い込んでいるらしい。
ヒョウキン・バカとは、この事だろう。
刑事課員がいくら調書を取っても、課長様のお気に入りの調書は無かった様である。
次から次に~書き直しが命じられた。写真の報告書もしかり、結果、用紙が足らなくなり、
臨時に紙の注文を取り続けた。課長様の御指示で、相手不在のまま机の上で書き直した
供述調書は、課長様のお気に入りの文章に書き直され、
最初の文章は~跡形も残らない様に直してからやっと合格。
同時に次ぎの仕事が待っていた。
この課長様の特癖を如実に現す「準強姦事件」が発生した。
精神病院から退院した若い女性が、遊びに行った家で酒を飲んだ後。
60歳ぐらいの男に強姦されたと言う訴えだった。
強姦なら女性の子宮内、あるいはその付近に何らかの証拠があるはずだが、
医師の所見は「全く何もない」と言うものだった。
準強姦とは、酒や薬などで意識がモウロウとなるか、抵抗不可能になった状態で強姦する。
最も悪質なものだが、飲んだ酒の量など、当然、酔いの状態が問題になる。
が、この時「酒を飲んだ後、強姦された」との被害者の言い分を、
ウノミにしていた課長サンは・即~「準強姦」なる罪名を用意して、

犯人の60歳男性は、女性を触った事は認めたが強姦は否定した。
被害の女性は、精神病院(被害妄想)から退院したばかりだった。
医師の診断からは「証拠となる所見は、皆無」。これだけの条件がそろっても、
なお「準強姦」を押し通すには無理があるが、
無理矢理、調書を作成し検事に送致した結果は~不起訴だった。
門前払いと同じだ。~ここまで来るのに20日間、毎日遅くまで作業を繰り返した。
それはいいとしても課長からは、「準強姦」とは何か?と
毎日、歌舞伎役者がミエを切るように大上段に振りかざした
「準」と言う講義を聴かされながら~人が取ってきた調書を~・・・「これでは、準強姦にはならん」
と、書き換えを命じられ司法罫紙(紙)を破りすて、お気に入りの方向に曲げて、曲げて、
やっと済んだと思えば~不起訴だ。
この事件は、女性の体に無理矢理触った、強制猥褻で処理すべき内容だった。
が、自称名刑事の誉れ高く、他人が暴き出した「強姦殺人事件」さえ「オレがやった」と
大ミエを切る様なヤツが、県本部にアピールしたかったんだろう?
不起訴は、この一件だけではない。
この様な事を言えば、私が警察の悪い点だけ、寄せ集めているかのように思われるだろうが、

色々ありすぎ、全部並べたら本題の銀行員失踪事件が吹き飛んでしまう。
この刑事課長についても署長同様、全部話せばキリがなく本一冊は充分必要であり、
何が主体かわからなくなる。が、バカとハサミは使い様である。
バカは自信過剰の人間が多く、この課長さん・酒を飲むと太っ腹になり「本音」を喋り出す。
民間企業の営業マンなら、酔う程に相手の裏側に、あるいは斜め方向に回り込み、
敵方の情報を引き出すか、契約を取り付けるものだが、公務員の汁が染みこんだ自信過剰の
バカは簡単に本音を吐いた。
私は警察官を拝命してからすぐ警備課に入ったが、当時の次長(副署長)・
(10年後、私方の留守番電話が盗聴された際の県本部・警備課幹部)に駐在所へ
飛ばされた後、長い間留置場で看守係として勤務の傍ら捜査の仕事を手伝い、
やっとこさ鑑識係として仕事が出来る様になった。
普通より2・3倍の下積みを重ねやっと捜査に入ったが、この課長に言わせると
「お前は、人を押しのけて、捜査に入って来たらしいが、・・」
と、言う事になっているらしい。
私は、自慢じゃないがコネを使った事はない。使うコネがない。
お中元や、お歳暮を上司に持って行った事もないが、逆に酒を貰ったことは、何度かある。
上司の頭を平手で叩いた事は有るが、上手に持ち上げた事は一度もない。
私がいつ、どこで、人を押しのけて捜査に入ったのか?・・・
一眼国は、この程度のものだ。ウソだろうが、何だろうが 、その時々、上役の御言葉が、
そのまんま悪性の下痢の様に直通し、本人の知らないとこで一人歩きを始める。
逆もしかり、コネがあれば、バカだろうがアホだろうが、欠陥人間だろうが「優秀警察官」である。
これも民間企業のように、自分で利益を上げる必要がないから、都合の良い方向に動くわけだ。
今更驚くことはないので、ひたすらアホに酒を飲まして歌わせた。
人妻を表現したエッチな演歌も良く歌うが、本音も歌うアホが更に歌った。
イヤミ風に、目線をそらして反対方向を見ながら・・・・・
とぎれ、とぎれに、第三者が聞いても何の事か理解できない様に、
部分的な文言のみを強調し、肝心な点は横目で私の方を見、
上目使いでアゴをしゃくりながら~「オマエダ」と合図を送り。目と言葉を器用に使い、
真綿で相手の首を絞める様相でボツリ・ボツリ喋り出した。
・・・・まるで姑の嫁イビリだ。


(融通が利かないから、事件を出そうとしている)
共産党に知り合いがおるらしいが、(第三者を指摘する様に)
・・・今は、タレ込むヤツが多いから、
事件を処理するにも注意せんと、えらいことになる。


と、暗に私が共産党に働きかけている。と、この男どくとくの、
俗に言う女の腐った様な物言いで、悦に入って話したことがある。
その場、その時、何らかの都合で警察幹部の中の誰かが、「カラスは白い」と言えば、
その時点で「カラスは白くなる」その様な反応を即座に示し、
上向きにシッポを振れるヤツが、優秀な警察官だ。
自分の主体性なんかどうでもいい。
したがって誰かが「カラスは白い」と言った場合、ほんとに「白い」のか?「黒い」のか?
真実を調べて判断する能力は必要ないのだ。
いや、ない方がいいのだ、現にこの清水警察署の刑事課長は、銀行員失踪事件に関する内容は、
カケラも知らないはずだ。それなら、~どこから結論を出す?
「結論」なんて言う大げさな感覚は必要ない。
上が「白」と言えば白、「黒」と言えば黒いのがこの社会だ。
やはり私の考え方は正しかった。私が銀行員失踪事件の情報を取った女は、
すでに中村署の刑事、女ゴロシの中田、今田に寝返っているだろう、
詐欺女なら無理もないと思っていた。
そして女のウソ~「共産党に御願いする」



県警本部に報告しているだろうし、女を動かしているのは私だ。
と、言うウソも同時進行しているにちがいない。


~・・で、なかったら




・・・・アホの警察幹部は~本人の性格そのものが、色んな事を教えてくれた。



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