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悪魔と踊ろう

犯人は警察幹部の親類だった。身内をかばう獣道で、犯人を割り出した警察官は、ミミズのように蒸し込まれた。ここは日本か?  

警察の腐敗・・「悪魔と踊ろう」                ~尋問の儀これあり~

2007年12月06日 05時03分30秒 | 悪魔と踊ろう  vol 1-7~8
                ●悪魔と踊ろう  vol 1-8          タンス係長



 
私は台風に期待していた。

台風で四万十川が増水すれば、
オートバイが捨てられていた舟着き場付近の水が“逆巻き”現象を起こす。

木の葉でも下流に流れない。
いくら増水しても~いや増水すればするほど~流れないんだ。
  
それを見れば、いくら何でもオートバイが流れてきたとは言わないだろう。
それなら事件だ。失踪した銀行員が、現金を持ち逃げしたのではない。

見れば判る、と期待していた。

 1つ目カラスは、見事に裏切った。
どう控えめに考えても、あまりに常識から逸脱した思い付き放題の動きしかなかった。

どんな場合でも「上」の言うことは正しい、神々の御命令に絶対服従し、
1日中・藻屑(もくず)→(ゴミ)と格闘したアホらしさと疲労から、
重い足取りで刑事課への階段をのぼった。

部屋に入るとタンス係長は、あいかわらず机のワープロで、ゲームの真っ最中だった。
今日も1日・涼しいクーラーの中で、マージャンゲームをお楽しみだ。

これで捜査の係長として、メシを喰い・大きな顔をして座っておれる、
まことにコネの力は絶大である。~こんなヤツを目の前にしながら何ができる。

 1にコネ、2に銭、3に要領、“タンス”をワイロに、組織幹部に飛ばした成果だ。
この男を“人の名前”で呼ぼう~などと思った事はない。「タンス」と言えば充分だ。

もっとも警察で出世するヤツは、50歩100歩で~根本的な違いはない。1つ目カラスだ。
  
 
 台風一過、台風が土佐に接近する2日、四万十川が増水し、水が引くまで5日
あわせて1週間ぐらい、期待したり失望したり又あきれたり、
結局~何の成果もないまま時間だけが過ぎた。

この間~私は、ほとんど現場で活動していたので、
捜査状況が、どのような展開をしているか知らなかった。
が、この間に大変な情報が入っていた。

もっとも~大変だと思ったのは私だけだろうが、眼を見張り眠気がすっ飛ぶ様な話だ。

しかも電話連絡で、相手側から警察に通報されたものだった。
それは、銀行員が失踪した当日、8月24日の午前10時過ぎ頃、

パチンコ店の事務所・入り口付近で、失踪した銀行員が、“ある男” と立ち話をしていた。
・・・~と、言うものだった。

 目撃者は、パチンコ店の景品交換所に勤務する女性で、
景品やお金を出し入れする~小さな窓口(窓と言うより、出し入れ口)から目撃した~ との事だった。

詳しい内容は、今田刑事が・目撃した女性から取った供述調書に全て書かれていた。

まず、その調書をコピーして何回も読んだ。
内容は、パチンコ四万十の裏側にある同店事務所出入り口に

一国銀行の銀行員が、オートバイでやって来て、
バイクをパチンコ店事務所出入り口に向け~建物に対して直角に→真っ直ぐとめた。

 その「直後」に灰色の大きな車に1人だけ乗った、40歳ぐらいのガッチリした体格の男が
車を銀行員のバイクに→直角になる角度にとめ~運転席から体を助手席側に倒し、

・・・窓ごしに~車内から~銀行員と長い間、立ち話をしていた。

この状況を景品交換所の小窓から一部始終見たもので、
小窓から銀行員までの距離は、約20メートル。充分確認できる距離である。

時間について、目撃者は・テレビの刑事ドラマ「はぐれ刑事純情派」を見ながら
~仕事をしていたので、このドラマの放映時間・・午前10時から午前11時の間に限定される。

銀行員は、最後にガス屋に寄っている。・・~ガス屋に言った

           「近くに用事ができたので、寄りました」とは、

このパチンコ屋で、立ち話した男とは考えられないか~いや、充分可能性がある。

ガス屋に寄る1時間ないし・1時間30分前~「寄って」と顧客から声がかかれば
銀行員は必ず行く。~銀行員がよく言う「お伺いします」と言う言動だ。

パチンコ屋の男は、極めて重要である。ただ納得できない点が2箇所ある。



     目撃女性の供述では


              「銀行員が、こんな場所で立ち話をするのは、
                       ・・・・・・おかしいと、思ったので~注意して見た」・・と、ある。

・・・・・なぜ「おかしい」。

銀行員は、どんな所でも顧客と話す。
~人と関係を造る糸口をつかみ、
やがて自分のお得意さんにするためだ。~それが判らない~はずがない。

・・・教師や警察なら判らないだろうが、・・・~長いあいだ、パチンコの景品交換をしている女性、
・・鉄火場の女に~わからん・わけがない・・今までに、色んな人間を見たはずだ、

~博打場の裏方なら、見たはずだ。~世の中の裏を見たはずだ。

その裏方が、立ち話をする銀行員を「不自然」と感じたから “注視” したと~書いている。
が、~「なぜ」そう感じたか?・・書いてない。・・・・・・・・「なぜ」の部分が無い。


 次に銀行員と・その男は「5分位」~“長話” をしていたので “おかしい” と思い、
男が乗っている車のナンバー「4707」を “メモ” して~人に話し、・・・~警察に通報した。
~・・・~との事だ。

しかも~車のナンバー “高知○○・4707” の全部をメモした。
~普通~は、数字だけだ。それをナンバープレートの全部をメモした??・・まるで~警察官みたいだ?

それに?~女性の感覚で~“5分”~は、長いだろうか

・・~それで、ナンバーを~“メモ書き” するだろうか?
~「なぜ」そうした。・・・~「ナゼ」がない。

・・・・・・・・・・・・・・コノ目撃調書は、相手の言いなりに書いた~「伝言板」にすぎない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・少なくとも~警察官の供述調書ではない。まぁ~こんなもんだ。~普通だろう~


 さらに、もう一つ

~銀行員がオートバイで来た“直後”に、灰色の大きな車に乗った男が
銀行員のオートバイと、直角になる位置に車を停め~車内から銀行員に話しかけた・・と、ある。

・・なぜ?“直後” に~“直角” になる位置に “侵入” できた?~
・・・パチンコ屋には~いつでも駐車車両が多いはずだ。

よほどタイミング良く~パチンコ屋に入って来なければ~このような図柄には成らない。
・・近くで見ていたのか





  昔、選挙違反のタレコミがあった。警察は、情報に飛びつき違反者を逮捕した。
~が、私が調べたところ~・・タレ込んだ者は、
それまで支持していた立候補者を裏切り、敵の陣営に寝返りした

~その手土産に、警察に通報したわけで。
警察は、ただ利用されただけだった。が、そんな事はどうでもいい。

逮捕して成績を上げれば、それでいいのだ。~確かにそれで、いいのかもしれない。
が、しかし、警察官ともあろうものが、人の裏の感情を見抜けないでどうする。

 そんな感覚では、犯人は・コノ人、被害者は・コノ人、目撃者は・コノ人、~と、全て完全にそろった。
出来上がった事件しか処理できない。単なる処理屋・事務屋でしかない。
現に迷宮入りになった・殺人事件が高知県や全国にどれだけある。

これ以上言わなくても統計的な数字が全てを物語っているし、
犯人が第2・第3の事件をおこした場合、たまたま運悪く全国的に話題になり

マスコミ報道された場合にのみ、警察の不祥事として報道され、
数週間だけ評論家と言う~知識人であろう人々が、テレビで小銭を稼ぐ日々が続くが、

現実的には処理屋と事務屋が処理した事件が、その後~発展するか否か。
これだけの違いで、~丸く収まるか~話題になるか~不祥事になるか?

まるで株価が上がるか下がるか、~どこの株で・どれだけもうかったか、
全く予想もできない変化と、同じレベルの話であり、処理屋がやっている事は、
いつも同じ、~結果は神様にも解らない~それまでは・・・・~そのままだ。

 

 私は「ナゼ」が理解できるまでは、全てを調べる。
パチンコ店前で銀行員と立ち話をしていた男の件について、通報した目撃女性の「ナゼ」は

私にとっては不可解である

目撃女性を数回尾行し、パチンコ屋の近くにある店に、出入りしているのをつきとめた。
その店は裏で~金貸しをしている「焼き肉屋」~絵に描いた様な“お店”だった。

さらに金貸しを尾行すると、何とパチンコ屋で銀行員と話していた男が現れた。

つまり初めから~この3人は、ひとつのサークルにいた事になる。

だから、100パーセントの確信を得たのだ。~が、・・・・・・・それは、まだ先の事だ。
まだまだ、1つ目カラスと、うんざりするような、おつき合いをした後で、たどり着いた結論だが

~そこまで行ったとき、私は突然飛ばされた。

まさに信じがたい悪魔が、この時から私の回りを遠巻にユルユルと踊っていたが、
まだ姿は見えなかった。

 ただ、1つ目カラスだけは、このあたりから、数がしだいに増えて
私の回りを 下品な飛び方をするようになっていた。

下品なだけに、手の内がよく見え、おかげでたすかった。
だから私も、悪魔と一緒に踊ることにしたのだ。

これ以降私は、警察組織から蒸し込まれ万年巡査を継続中だが
悪魔のおかげで、退屈はしなかった。





    1つ目カラスがやった事は、パチンコ屋の目撃女性が見た車、
             
         灰色の大きな車「4707」から

              所有者  四万十市荒川  
                         田岡 大  


~を、割り出した。ここまでは誰でもできる。



 その後が一眼国だ。
1つ目カラスが “直撃インタビュー” に走った。・・・インタビューとは何か?

捜査とは思えないから、直撃インタビューと言ったんだ

・・・・・なんと~田岡 大 ・・本人に、2つの質問を行った。

 

 <1つは>
      8月24日 パチンコ屋の事務所出入り口付近で、自分の車に乗ったまま銀行員と、
                                    ・・・・・・・・・・「お話した事は、ないか

  <次に> 
      8月下旬、渡川大橋下付近の四万十川河川敷にあった
                ナンバープレートのない ・・オートバイのところまで、
                                       ・・・・・・・・・行った事はないか

           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・<この2つだ


しかも、本署まで任意同行して質問したのではなく、田岡 大 ・・本人の家まで
                            ~刑事さんが行って、聞いてきたものだ。

・・・・・~だから “直撃インタビュー” と言った。


  

・・~常識で考えてみろこの 田岡 大 が、もし・・・「本ボシ」ならどうする?
 この“2つ” は、犯人を自供さすためには、絶対必要な内容だ。

この“2つ”を、まだ何も調べてない白紙の状態で、どうして本人に言う必要がある。

 こちら(警察)の手の内を相手に見せ、しかも相手の解答を求めた。
この質問に・正直に答える人間が、この“地球の中” にいるのか

・・・・・・・・・・・・・・・この2つの質問に「はい」・・と言えば

           「全部、私がやりました」と、全てを認めたのと同じだろう。


小学生でも判りそうな事で、もし本ボシなら喋るわけがない。
また、この段階で質問の必要性もない。


   ~当たり前の解答が、本人から帰ってきた

               「ナンバーの無いオートバイのことは知りません。
                         銀行員と逢って話したことは、ありません。
                   
                  私の車を誰かが乗って行ったのかもしれませんが、誰だか判りません」


この解答に対し、本人の家の中では、何の追求もできないし、また・する気もなかった様だ。

  ~だから直撃インタビューと言った。


少なくとも警察官が、やる仕事ではない。


  しかも 田岡 大・・の ~ご本人の家から前を見て、何とも思わないのか・・・前だ

御本人の家は、四万十市荒川の道路沿いにある~その、前を見ろ




(四万十川)

(赤鉄橋)



前には日本最後の清流 四万十川が朗々と流れている。さえぎるものは何もない。

・・だから前を見ろ・・眼が見えたらわかる。~その眼前に何がある・・あるだろう

・・・目の前・・・直線で約300メートルの四万十川沿いに

     ~青色のビニールがドロドロに融け、その下に一国銀行の名前が入った
                伝票様の書類が捨てられていた場所が、見えるはずだ

 私は、過去6年間の被害届を一枚一枚調べた。
その結果、四万十市具同の会社員宅から盗まれた、現金入りの手提げバックが
金を抜き取られた後・捨てられていた。

~・・・捨てられた場所は~ソコダ~・・今、現在・・あなた方の眼で見る事ができる。
その青色のビニールが、ドロドロに融けていた場所の近くだ

その場所は、・・地元住民のゴミ焼き場と、目と鼻の距離しか離れてない。
普段から~田岡が、ゴミを燃やしている場所だ。ヤツの川舟は~その前に係留している

・・・・・盗んだモノを・いつものように~いつもの場所で、~処分していた場所だ

そこから少し、目の角度を右にやると、オートバイのナンバープレートを捨てていた
渡川大橋付近が網膜に写るだろう。

・・・・・・・・・・・・そして、少し上半身を前のめりにして、首を右に向けると、
・・・さらに300メートル位上流のオートバイを捨てていた・鉄道高架橋が見えるだろう。・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・全て一望できるはずだ

    ~3つの点が、日本最後の清流、四万十川の素晴らしい景観の中で、~御観覧できる。
        ~その~3点の要となる~1点が
                         ・・・刑事さんが御質問の田岡の御家だ

       ~本件強盗殺人犯人の御家に、おじゃました刑事さん・・
             ご親切に~警察の手の内を全て ~ご披露し、やさしく御質問した後、
               ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・~いったい何と言って~お帰りになったのか?・・・

                   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・バカバカしくて、~聞くのを忘れてしまった。



 一眼国の1つ目カラスさん、
あんたがたは、なんでも「上」から言われた通りに~やって・おればいい。

「上」が~銀行員は失踪したと言えば、「上」が期待する解答を持って帰ればいい。
本人に~「聞いてこい」と言われたら、行って~「直撃インタビュー」・・・か?

これも “事件ではない~失踪だ” ・・・との~大前提を基に、
それぞれが “愚直” に動いた結果だ。
優秀な警察官は、いかなる場合でも・・常に “愚直” である。“コロシ” の感覚は、全く無かった。


・・・・・一眼国の常識と世間の常識は違う、違う所で何を言っても始まらん。
                     ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もういい・帰ってクソして寝ろ。

 
 何一つ納得できる動きは無かった。妥当な動きをし、結果・何も無いのならまだしも、
~動きそのものが無かった。



  時々失踪した銀行員の父親が刑事課を訪れ、陣中見舞いのジュースやドリンクを置いて帰る。
この時の数分間だけ、刑事課の雰囲気が緊張した。

      「~やっています。~ガンバッテマス」課長をはじめ、一丸となってお礼を言って、

陣中見舞いをいただいた。

父親が帰ると途端に~1つ目カラスが飛び出した。

          「この銀行員、おかしな事を言うちょる。スーパーに行ったとき店員に、
          
                 『僕はタバコをやめたい。
                      僕がタバコを持ったら~コラ言うてオゴッテや(しかって)』

             と、言ったらしい。             
            
               ~大の大人がこんな事を言うか、子供みたいに。
                        ・・・・・・頭ぁ~オカシイ ん-じゃぁ~ないか?コイツ」


                「フィリピン人ホステスの彼女がおったらしい。
                           ・・・・・・・・・・・体格がいいから、酒も強いじゃろう」
           
           「“女”と、逃げたがじゃぁ~」


 一眼国の1つ目カラスが、何の根拠も無いウワサ話に花を咲かせながら
陣中見舞いのドリンクを飲んでいる。 ・・・これは、すべて捜査幹部が音頭を取った。

失踪した銀行員 佐田 伸一は、ほとんど酒が飲めない。
こんな基本的な事も、まだつかんでない。

“タバコをやめたい”~と言う銀行員の会話のどこがおかしい、
禁煙中の銀行員に、スーパーの店員が注意したら、この店員は銀行員の話題の中に入り込み、

いつか銀行員の顧客になる可能性を含んでいる。

これが「畑」をつくり、人を造る切っ掛けとなる。
こんな仕事をした事が無いから、常識的な動きが判らず、全て子供の様に言葉そのものを
鵜呑みにするバカが多い。

根拠があるんなら、ウワサでも何でも、多少汚いことでも言えばいい。
が、いやしくも警察でメシを食らう人間が、~コウだろう、~アアだろう、~コウらしい、

・・・等と、~「だろう」とか~・・「らしい」~と言う言葉は、絶対~口に出すものではない。

・・・・・ 目や耳は2つあるが、口は1つしかない。数が少ない。

1つしか無い口を使うなら、
~よくよく頭で考えて、口を使うことだ。

まして、人の命を調査中の警察官がだ。
口が裂けても  ~「らしい」等と言うべきではない。命の言葉だ。・・・・・・・・・

・・が、優秀な~愚直な警察官は、常に「上」が期待する雰囲気を創造する。

少しでも通常と異なるモノは~全て「上」の期待に~誘導した。
~愚直な・・誘導だ。~誘導も、ゴマすりの演出だ
            ・・・・・・・・・・・・これが、警察が創る “冤罪” の源流である。
 
 

 「押忍」と言う言葉がある、一番すきな言葉だ。
オッスと言えば御婦人には聞こえが悪いだろうが、押忍とは空手の言葉で、
押して押して、 ~なおかつ押して、更に忍べ、との教えである。

相手に攻撃され、何も出来ないぐらいに叩き伸ばされた時「押忍」の一言でまた動ける。
・・・・一歩前に、さらに前に、押忍。

相手に殴られたら、蹴り殺せ。「押忍」。大の男が口先で喋るな。と、言いたいところだが
あいにく妻子がおるので、黙って喫茶店でジャズを聞く時間が増えた。
 
1つ目カラスが、巷からくわえて来た一眼国の情報を1つ1つ整理し
ファイルに閉じられ~ロッカーに仕舞われた。

資料には、一国銀行・銀行員失踪事件と表題が書かれ、すでにコロシなどと言う言葉は
・・・・・・どこにもなかった。

 失踪から、もうすぐ~1ヶ月たつと感じた日~それしか記憶に無い。
~確かに、まだ30日は、経過していなかったと思う。

全署員が、会議室に集められた。そこで型どおりの署長訓示の後~ ・・・
署長から~ “民主的” な~“意見交換” が、なされた。
  
 私が警察官になってから~・・始めて経験した、極めて “民主的” な “出来事” だった。

・・・・・・・~署長が~全署員に・・・意見を聞いた。・・・・・・こんな事は、一度も無かった。

  ・・・・・・・・・・・・・「銀行員の失踪事件を~どう思うか??」・・・・涙が出るほど民主的だった。

                                                   ・・・・・・・署長が「どう思うか」・・と、署員に聞くこと事態、・・・・・・・



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これは事件じゃない失踪だ

と、言っているのと同じだ。

空気は口ほどに物を言い、もともと「失踪」の空気の中で意見を聞かれたら

~反対意見を出す者は、いない。
              
                  みなさん~愚直な~優秀・警察官だ~アホは、一人しかいない
                    ・・・・・・・・・・また、意見を出すほど~根拠ある調査は、していなかった。

現に、現場で聞き込みする際に~「事件と決めて、聞き込みするな」~との御命令であった。

つまり、世間の住民に対し~「事件」~として警察が捜査していたら、

        「あの銀行員は殺された」との噂をつくる。

だから、ただ単に「失踪した銀行員の行き先」について調べたにしか過ぎない。

何も言わず、ただ銀行員の写真を見せて「この人」を知りませんか?と言う、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・家出人風の取り扱いしか、していなかったので、


  私に
     「この前、刑事が店に来て~銀行員の事を聞いて帰ったが、アレは、どうしたの」
                        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・との、問い合わせが数多くあった。


 人は、~特に田舎では、他人に対する中傷はしない。悪口は言わない。
 
   悪く言えば、回り回って本人や親類・友人・知人に話の内容が抜けるからだ。


           「誰々が、アンタの悪口を、・・・と言っていた」こんな事が本人に抜けたら、


喋った人が大変な事になる。

まして「大金を持ち逃げした」「フィリピン人ホステスと逃げた」と、
刑事課が~“オンみずから”・・・ ~噂を立てた後で、~「家出人」の事を聞きに行っても、
喋る人はいない。

   しかも、この根も葉も無い・オカシナ噂は、誰が立てた・・・・・
      ・・・・・・・警察の中の・刑事課の刑事・が、刑事課長を中心に噂したものだ。

~・・警察が噂を立て、・・「家出人」の聞き込みをして、
             ・・「何にも~ありませんでした」と、報告して終わりか?・・・・・
                         ・・・・・・・・・・・作為的に、噂を立てたのだろう

・・・・・アンタ・猿か?・・・・・

 ・・・・・・・・・・・・猿でも~まだ1ヶ月も~たってない、
            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まさかこの時期に、意見も何も無いものだ。

すでに演出されていた。~警察は何も~やりたくない。「事件と言うな」~「失踪だ」
~このリズムで町中に聞き込みに走る。~町中が「失踪」で落ち着く~
                        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・仕上げは民主的な話し合い。

「ヤレ」と一言いえばまだしも・・~「どう思うか」などと言う、
・・・アイマイな初めて聞く ~民主的な御言葉を頂いた、一眼国の1つ目カラスは、

・・みな~それぞれ~手持ちの仕事に帰っていった。


 祭りの後で、露天商が早々と店じまいを済ませ、
店の屋台骨を取り外し、運び去った後には、路面に食べカスやら、汁が落ちたシミだけが ・・・残った。

やがて雨が降り、風が吹けば、もとの路面に戻り何事もなかったかのように
一眼国の1つ目カラスが、歩き回っていた。・・・・・・・・・・~めでたし、めでたし、一件落着。

一眼国の祭りが終わった。が、~形式的には継続捜査を強調した。
・・・・・・継続捜査 “強化中” 「~やっています・~頑張っています」の形骸化した形を指し示す為、

専用の~“情報用紙”~が印刷され、部屋の隅に置かれていた。
形だけの継続捜査の小道具である「やっています、頑張っています」の形を取り付ける、

見せ掛けの道具は、使ってはいけない。・・・・・・・・・・・・そんな事は充分判っている。
~が、これをホントに使いだした~2つ目のバカ野郎がいた。

                  一眼国に迷い込んで、見世物にされた、2つ目のバカ野郎だ。

 


    2つ目・野郎は夜動いた。

昼はおとなしく自分の仕事をこなし、1つ目カラスが寝静まってから~ノソリと外に出た。
普通なら時間外勤務手当てを請求できる時間帯だが、そんな事をしたら、

動いていることがバレルから、決定的な確信を得るまでは1人でいく。
1人のほうが、1つ目カラスに荒らされないで仕事が出来る。

 これまでにも殺しの現場で世間話をしながら、重要な情報を取っていた矢先、
 ・・・・1つ目カラスが2羽やって来て、・・・・自分達の感覚だけで、喋りまくったために

私が取ろうとした相手が、途端に無口になり、押し黙ってしまった、いやな経験がある。
どうして相手の感情を考えないのか、人には~それぞれ立場がある。相手の立場に立ち、

まず~相手が最も喋りやすい状態を演出することが先決だが、公務員にはその感覚が無い、
~特に、教師と警察にはない。



 いまだに記憶に残る、いやな想い出がある。私が警察官になって2年目だった、
当時は、まだ夢や希望も人並み以上にあり、新天地で燃えていた時代だった。

深夜、1時ごろになると、近くの中華料理店からラーメンの出前を頼むのが常だった。
都会なら午前1時でも営業時間だが、

この田舎で、深夜ラーメンの出前を注文するのは、警察ぐらいなものだ。

 ・・飲酒運転の取り締まりで、ラーメン屋の客が、警察に捕まったことがある。
店でケンカがあって、 包丁を持っていた男が、逮捕された事もある。・・~何があるか、わからない。

~だから、警察から注文があれば~イヤでも出前をする。

田舎で午前1時といえば閉店時間~そのころ、警察からラーメンの注文が入ってくる。

・・・・・・・・・しかも~ 一杯か・二杯。
・・これで~どれだけの “もうけ” がある?

が、イヤでも~何も言わず、一杯でも・ラーメンをもってくる。~なぜ持ってくるのか?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これが・警察には、判らんらしい。

 この時、私は警察を理解して、いなかった。

だから言った~
  ・・・「夜中に出前を頼んだら気の毒だ」と、散髪屋のセガレが先輩を意見した。

~途端に~

        「いやなら出前を断ればいい。電話で話しができるだろう~お前が偉そうに言うな」

~と、・・ナントも・すごい答えだ。

                 「いやなら断れ」
                     ・・・・・・・・そんな事では、商売はできない。

薄利多売で利益を上げ、自分の力で生きているのが小さな商売人。純ナマだ

税金で、給料をもらっている公務員とは、わけが違う。
警察官と言う生き物の感覚が、だんだん~わかってきた。
その後、一緒に仕事をする度に~数限りなく、見せていただきました。


 私がいつも思う事は、「世間がわからん」と言うのならまだいい。
問題は、~わかろうとする~感覚が~欠落している。
  
感覚そのものが無い。

だから一眼国の1つ目カラスと言う、・・・へんな中傷で、言うわけじゃない。
まかり間違っても、オーバーに欠点だけを前面に出しているワケではない。
  
 感覚が、世間の常識から欠落している。欠落だ。
こんな感覚で・死体なき強盗殺人事件~一国銀行・銀行員失踪事件を追え~と、言っても

どだい無理だった。


 1つ目カラスが直撃インタビューした、

四万十市荒川 田岡 大 は、誰がどう 考えても普通じゃない。

私は、もう少し~ニヒルに書きたかったが、これまで読んでいただいた内容から、
これだけの材料がありながら~何もしない警察が異常で、

容疑者の 田岡 大は、ただおかしいだけだ。
変な言い方だが~直訳すればこうなる。

これまでの材料を1つ1つ並べた場合、いまさらドラマのように奇抜な推理を書けば、
~それこそ吉本新喜劇になる。

  これで何も感じない人間は、正常ではない。

が、警察には警察のモノサシがある世間の非常識は、警察の常識だ。

警察では「矛盾」とかいて「常識」と読む。

正常とは「上」から見た観念的競合を作為的に判断する言葉のアヤだ?・・・・
・・・・・・・・・自分でも何を言いたいのか・よくわからない、まさに吉本新喜劇。

 吉本の寛平師匠と、お話し、している様なものだ。
吉本探偵団と言う名前で、売り込んだら、うけるかもしれん。

私はなぜか妄想の中で、笑いにしたがる。おそらくこれも逃避の1つだろう。
どうしようもない現実からの逃避行である。

 まず田岡 大の職業から調べた。喫茶店経営とある~どこの “きっさてんや”?。
と、寛平さんの~物まねをしながらフト見ると、寛平の「アヘ~」が凍り付いた。

         「喫茶 よってや」これが店の名前だ。

 失踪した銀行員が最後に寄った。~あのガス屋、
銀行員は「近くに行く所ができたから、ついでに寄った」と言った、

                 ~あのガス屋から直線で、100メートルも離れてない

歩いて2・3分、オートバイなら30秒。

後で調べたら、喫茶店で使っているガスは、銀行員が最後に寄った~ガス屋から取っていた。ガス屋の顧客だ。


     この男がパチンコ屋の~事務所出入り口付近で、銀行員と話していた男・・・・・

と思うと、今更ながらに直撃インタビューが悔やまれる。
現に、本人は否認しているが、パチンコ屋で使われた車は、田岡の車だ。

何ともお粗末。確かに状況証拠だ、しかしコソドロでも~これだけの状況証拠は残してない。

 まるで状況証拠のブローカーだ。
これで~何もしないとは、不可解極まりない。理解しがたい警察のうごきだ.





 ・・~ほんとは・理解していた。~「動く」とは「事件だ」~これは「失踪」で決まりだ。

・・・誰が決めた?
・・・・・・・・・~神々の神・警察幹部だ。~なぜか?~「お役人」の目的は出世だ。
定年までに~どこまで出世できるか・これが問題だ。

~そのためには「失点」「失策」を極限まで回避する。~目の前の御栄転が逃げないように
徹底した保身を計るのが王道である。主義も思想もない。ただ自己保身あるのみ。

・・・~今年一杯。今年だけでいい~何事もなく、可もなく不可もなく過ごせば、来年は県本部に御栄転だ。
・・・このチャンスに~なにやらワカラン “失踪” を “事件” にする必要はない


このクソ役人の~ “保身” が冤罪事件の原点・源流だ。
むずかしいことではない、まかり間違っても「国家権力」と表現するような大袈裟なモノではない。

 「冤罪」の発端は、糞役人の「損」「得」である。ただ、それだけだ。

しかし、出した結論を「間違い」であると~「非」を認めたら糞役人が困るから、
その後は、国家権力を最大限に「悪用」して“隠ぺい工作”にかかる。

~やっぱり主役は糞役人。~絶対に「非」を認めない。国も被害者の1人だろう。

「非」は兔(うさぎ)にある。
兔が逃げない様に、公の冠で囲えば、冤罪の「」になる。

 罪は罪にあらず。・・・・・ただの兔だ。・・・~たいした事ではない。
                    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・非はウサギにあり。


警察の腐敗・・「悪魔と踊ろう」                ~尋問の儀これあり~

2007年12月03日 11時34分52秒 | 悪魔と踊ろう  vol 1-7~8
            ●悪魔と踊ろう  vol 1-7          一つ目カラス
        
       



  最近、夢の中に変な鳥が出てくるようになった。

カラスだ、普通のカラスじゃない。眼が1つ。
1つ目カラスの眼は、縦長に切れている。
・・・・・・・・・・・・・何とも卑猥な眼だ。
  
黒いカラスは警察の制服の色、
眼が1つなのは、世間を見る視野が半分しかない 狭さを象徴している。

足は4本。鳥やら獣だか判らない。
~なんとも不気味であり、こっけいでもある。
 
このカラスが夢の中で、私を見てニターと笑う。
追えば飛んでいき、またすぐ戻ってくる。
またニターと笑う、なんともイヤミなカラスだ。

なんでこんなカラスが、夢に出てくるようになったのか?自分なりに分析してみるに。

「一眼国」と言う古典落語があった。
腕っ節の強いソソッカシイ男が、山を歩いているとき1つ目小僧を見つけ、
驚いて立ち止まった隙に逃げられた。

1つ目小僧がいると言う事は、そいつの親がいるはずだ。
捕まえて見せ物小屋に売り飛ばしたらカネになる。
そう思った男は充分な支度をして、1つ目が住む国へ乗り込んで行った。

ところが、あっさり捕まってしまって、オリに入れられ見せ物にされてしまった。

         「さあさあ、これが~眼が2つある2つ目野郎だ、代金は後でいいから見ていきな」と

客寄せの1つ目小僧に威勢良くはやし立てられ、大勢の見物客が押し寄せて来た。

一眼国では、2つ目野郎が金になる。と言う小話だ。
まるで自分の事を言われているようで面白かった。
一眼国(警察)に迷い込んだ ひょうきん者。ここは一眼国だ。
~そう思う・・・・・・その続きが夢の中のカラスだ。

 カラスは断言する。オートバイは上流から流れて来た。
川は流れるものだ、流れて何がおかしい。どっかで~オートバイを岸から投げ捨て、

その後・オートバイの荷カゴに付いているビニールカバーを燃やし逃走したもので、
・・・・・・・・・・・事件ではなく失踪だ。

銀行員が金を持ち逃げしたんだ。~どっかに女がいる。・・・・・・・
・・・などなど・・・何の根拠も無い推測が渦を巻いて流れ出した。

・・・しかし、失踪するのに
~なんで~ビニールカバーを~“燃やす”~必要がある


 型どおりの聞き込みは依然続けられているが、
二人一組の刑事さんが車で乗り付け、ある日とつぜん訪問してくる。

そして「事件」とも~何とも言わず、
ただ・・銀行員を見なかったか?と言う質問を、あちこちで繰り返すのみ。

・・・初対面の刑事さん、お二人が突然現れ、
見ず知らずの人に、そんな聞き方をしても喋るわけがないだろう。

~失踪である、「事件」とは言うな。上からの厳命である。
・・・刑事の最初の言葉が“失踪”なら、
~次の発言として、地域住民が“事件情報”を出すか・・~出すわけがない。

 昔の刑事なら、あちこちに自分の情報網を持ち「畑」と言って
~普段から、大事に耕し育ててきた。

いざ事が起きたら無数の「畑」から情報を吸い上げ、事件のにおいを嗅ぎ分ける。

~それが刑事だった。

今・そんな刑事はいない、
ただ目の前の・分かり切った事件を「上」の言う通り処理しておればいい。
~処理屋だ。

後は上手に酒を飲んで、軽くゴマがすれたら御の字、コネと昇任試験で出世する。
何の魅力も感じない、~よい子の動物園だ。

毎日毎日・ただ“真面目”に聞き込み捜査が実施された。

      今日は、あの角から~そこの曲がり角まで、明日は川沿いに聞き込み。

  日本人よ~マジメとはなんだろう?~茶化して言う訳ではない。本気だ。マジメとは何か?
右を向けと言われたら、朝から晩まで右を向き、左を向けと言われたら
~朝から晩まで、 左を向くのが真面目か?


「上」から失踪だといわれたら、何の疑問も感じず「はい失踪です」と言うのが真面目か?

                                  ・・・・・・・・・・クソして死ね~クソボケが。

 「事件」とも言わず、いくら聞き込みしても~何が出る出る物も出ない。出るわけがない。

憤慨に値する聞き込み捜査が、報告されていた。 

情報網 “畑” がない刑事が、100人・200人~いても~いなくても、結果は同じ~なにも出ない。
また、これを理解する幹部は、一人もいなかった。
 


 失踪した銀行員が~失踪する最後に訪れた取引先。最も重要なポイントの1つだ。

この日、銀行員は四万十市の~あるガス屋に、定期預金証書の期限更新の手続きの為、

わざわざ、この店に立ち寄っている。
これは一国銀行の調査から判明した事実である。

 重要なポイントは、直ぐさま刑事課に報告された。
報告を受けた刑事さん~やはり二人一組で~このガス屋に行き銀行員が何を言ったか、

どちらに帰ったか~“ネホリ・ハホリ”~聞きまくって、帰って来た。
~その内容を報告する。

報告を受けた・ボス猿が・・・報告内容を詳細に分析する・・・重箱の隅を~ツッツク様に。


        報告内容に、聞き抜かっていたことがある。

                   定期預金の内容は・・聞いてない。


幹部の指摘を受け、即、別の刑事さんが車で走る。

   ・・・・・~帰って報告する。・・・しかし、定期預金の金額や内容?が~なんの意味がある?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・それは??ガス屋の勝手だ???・・・・・・・・?


    またその次に、

        ~オートバイは、どちらの方向に~向かって、止めていたか


            ~と言う質問を思いついた。・・・・・・・・・・・・・・・・・・聞いてない。・・・・・


また別の刑事が走る。・・・・・・オートバイを止めていた~角度~が問題らしい?

~しかし・・これは、交通事故か?・・・・・・・角度がどうしたの?・・・・・・

~・・・犬が西むきゃぁ~シッポは東よ~?・・・・オートバイが、西むいて止まっていたら、

・・・・・・・・・・・・・・必ず西へ帰るのか???・・
                ・・・・・それが~どうしたの???????・・・・・



・・こうして次から次ぎに、このガス屋さん宅に、刑事さんが延べ10人前後 ・・・走り込んだ。

 

  田舎の商売人と言うものは、他人の眼や体裁をことのほか気にするものだ。
次から次ぎに刑事さんの訪問を受けたガス屋さんは、

困り果て~知人に・・・~こう言ったそうだ


      「刑事が、次ぎから、次ぎから~、~店に来て、~色んなことを聞いて帰る。
               ワシが、なんかやったようで、気味が悪い、~めったなことは言われん」


 刑事が店に入った事は、近所の人が見ている。

 あの店に入った。~と、・・・・・・・・・・~何を調べている。~何かあったか?

近隣の者は平静を装い、一部始終観察している。そんな状況の中で、ガス屋が喋るわけがない。

・・・~まして~「事件」とは言ってない。~・・・

こんな事、テレビや映画の刑事ドラマしか知らない人は、信じないだろうが、
現実にはよくある話で、

 大きい事件になればなるほど、バカ幹部が~必要ないことまで
・・・・・・・・・・・「あれはどうだ、これはどうだ」と、思いつき放題に指摘してくる。

捜査の経験がある人が、指摘するならともかく、
田舎の警察では、全く経験のない者が、 どんどん出世して署長になる場合が多々ある。

そう言うヤツが偉そうにふんぞり返り、さも捜査の指揮官たる眼光で、あれやこれや
指摘すると、現場は大混乱の形相を示すが、世間の常識を知らない公務員諸君は、

一般住民が迷惑している、などと言う観念は全くない。~かけらもない。

      ひどい場合は、犯人の親戚の家で聞き込みしたバカもいた。・・・犯人に筒抜けだ。



 私は散髪屋の息子だ。
子供の時から、人のつながりがいかに大事か、メシを食いながら 見て来た。

つながりの中に自分があり、生活の糧がある。
公務員、~特に教師や警察には~この観念が無い者がいる。

たしかに全部ではない、立派な人もいる。が、子供のように~全く何もない人も見かける。

何も気にしてないバカが、同じ人として生きている。
まことに嘆かわしい事だが~どうしようもない。



  定期預金証書の中身や、まったく必要無い事まで聞かれたガス屋さんは、
すっかりヘソを曲げて、肝心な事を喋ってない。こうなったら誰が行っても無益。~ムダだ。

しかし、いくら無益であっても・最も必要な情報が眠っている。~との思いは、警察には無かった。


~恐ろしい事だ。

 恐ろしいとは、オーバーな表現と思うだろう。ソレは違う、~まことに恐ろしい。

・・・・・・・・・・・・・・・・・まずガス屋が喋ってない、と言う観念が無い。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・次にナゼそうなったか?~と言う、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・思いやりが欠落している。

欠落とは、無いわけではない。~それ以上だ、・・感情がない・感覚がない・観念がない・
全てがない、~だから、「悪い」とか、「問題」だ、とか、・・・何の疑問も思い付かない、感じない。


・・・いわゆる欠落だ。~もともと~何にもない。「落とす」前に~「ない」~ ・・・。

まさに欠落、~感じない・~感じる事ができないから~「恐ろしい」と言った。

警察が持ち帰ったガス屋からの情報は、何時に銀行員が来て、何をして、
どの方向に帰った。と言う内容だった。それ以上必要と思わないらしい。

一眼国の1つ目カラスは、これでいいらしい?・・・・アホォ~、アホォ~と鳴いて帰れ


 ガス屋が一番・大事にしているのは何か、言うまでもなく“お客さん”だ。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・~散髪屋のセガレは、そう思う。
“お客”が第一・・~そんなら“お客さん”に聞いてもらう。

相手が最も大事にしている人~「主婦」だ。
知りあいの主婦に頼み込み、ガス代の支払いに行かせ、
その場で~銀行員が喋った事について、ガス屋から聞いてもらった。

失踪した銀行員が、その日・なぜガス屋に立ち寄ったか?
相手がお得意さんの主婦なら、ガス屋は警戒せずに喋るだろう。~そいつを受け取る。

・・・私の得意な手だ。



  昔、江戸時代から明治初期にかけて“デコマワシ”と言われる忍者の一群が 土佐にいたそうだ。
四万十の忍者にリンク

(デコ)

 デコとは人形のことで、デコ(人形)を操り漫才のような芸を披露して人々を楽しませ
民衆の中にとけ込み人気者になる。

芸をすれば人々から、わずかな米や干し魚をもらい
貧乏なその日暮らしをしながら、旅から旅の毎日をくりかえす。

が、真の目的は情報収集にあった。地域住民の中にとけ込み、
人から物をもらう事から始め、やがて敵地の重要な極秘情報を取り、即座に報告する。

一日に 100キロ位の山道を平気で歩き、武芸にも通じていたが、

人と接するときは、常に笑いの中で、笑(しょう)をもって勝(しょう)を制したと言う。
歴史に名を残さず、姿も見せず、強さを隠し、無名の百姓として死んだ、まことの英傑である。

(デコまわし)

命のやり取りが日常茶飯事の時代なればこそ、
このような英傑が・お国の・お役人の端くれに、 生まれたのであろう。

 世の中、平和になれば、まず~お役人がアグラをかく。出世をしたがり銭を欲しがる。
さらに進めば~世間的な常識が無くなる。
見事なものだ、限度のない底無しの奈落に落ちていく。

やがて~“一眼国の国歌”が出来上がり、
お気に入りの~1つ目カラスが、我が物顔で飛び交うようになる。

役人刑事が滅茶苦茶にしたガス屋さんから~情報を取るには、警察ではだめだ。
主婦をデコにして動かし、取った情報を受け取る。



   後は待つ・・・・・数日後、主婦から連絡があった。


 ガス屋の定期預金証書は、期限切れまでに・まだ~4・5日の余裕があった。
まだ日があるのに・わざわざ、~なぜ、銀行員がガス屋に寄ったのか?

     銀行員が、ガス屋に~こう言った

         「近くに “行く所” ができたので、ついでに寄った」と言ったそうだ。

               ・・・・・・・・・・・・”近くに用事ができた”。と、確かにそう言った。

    ・・・~ガス屋の近く。

近所に~予定外の臨時にできた仕事ができ、
そのついでにガス屋に寄って、定期預金証書に 更新手続きをした。

もともと~ガス屋に行く必要はなかった。~ガス屋もそれを認めている。



      だからガス屋は、銀行員が来た時~・・・・・「どうした」と聞いた。
            
・・・・・・・・・・・・・「どうした」~?????・・・・・・この次に~行き先がある。 

               近くとは~どこか?~大変な問題だ。


その場所不明の“ある所”に寄った後~失踪したか・行方不明になったか??・・2つに1つ、

問題は「どこに寄ったか?」この一点である。
・・~その場所が、ガス屋の近くにある。

時刻は昼前、あとわずかで昼メシと昼休みになる。
   ・・・・・・・・・・~・・・昼メシが食える所か???“メシ”

あと数十分で銀行員の仕事が終わり、
~銀行に帰る事が出来る場所だ。これが判ればこの事件は解決する。

        ただ1つだけ~疑問に思う事がある。

   

  銀行員の会話として

           「近くに行く所ができたから、ついでに寄った」などと、
                         そんな「~ついで」の話をするだろうか

~相手に失礼だろう?

客商売の銀行員が、そんな物の言い方をするだろうか?~と言う疑問だ。

~たぶん、しないだろう。

        「近くの ◯▼●さん~のお宅に寄る急用ができましたので、
          

              今日は~まだ書き換えの日が来ていない、
                  定期預金証書の期限を更新させてもらいに来ました。・・・ 
                              ・・・・・・・・・~今後とも、よろしくお願いします」


これが普通の銀行員の挨拶だろう。

定期の期限が切れるなら、もしかしたら解約されるかもしれない。

別の銀行に移される可能性もある。

そんな時期に「~ついでに寄りました」では銀行員は務まらない。

おそらくガス屋は、銀行員の行き先を聞いた。が、~警察には言えなかった。
~そして・・・警察に~話されたら困るから~主婦にも喋ってない。

言えば相手方に~根も葉もない噂がたつ。・・逆に~充分可能性(殺害)がある相手だった?

そうなれば~警察が押し掛けて、刑事が何回も行くようになる。
話し方を知らない木っ端役人に~・・・
次から~次に来られたら、“誰がこんな事を喋ったか”と、 ~騒ぎ出す。

           「あそこのガス屋に刑事が出入りしていたから、 
                      あのガス屋が~・・・・
                            銀行員がどこへ~行ったか喋った」~となったら・・・


商売に影響する。
           

おそらくガス屋は、警察には話して “ほしくない”。
                ~それ以上に、知られたくない。・・~これを警察は感じてない。


・・・・・・私は、散髪屋の息子だ。  
・・・・・・・・・・・ガス屋は、銀行員の行き先を知っている。
                 


 小さな商売人は、いつも世間を気にしている。~世間が全てだ。
~それがいやで家業を継がなかった。

今では後悔している、どうして警察なんかに入った。と、

一時の感情と刑事ドラマしか知らなかった。・・・それだけで警察に入った。
~くだらん~いつも・ここまで考えて、また本題に戻る。
なぜか回り道を繰り返す。・・さあ、もっと考えてみろ・・・私は散髪屋のせがれだ。・・

 銀行員は、このガス屋の近くに行った。ガス屋は言い渋っている。
だとしたら、相手は、ガス屋のお得意さんか?又は、同じ商売人だ。~その両方かも知れない。

が、これをガス屋にきくのは酷だ。ただでさえ刑事の訪問にうんざりしている。

こんな聞き込みは、夜~コッソリ人目に付かないように行き、
~まず、ガス屋の不安を払いのけてから行うべきだ。~これは~“事件じゃない”失踪だ。

もし~この聞き込みが成功していたら即・解決している。
何もかも瞬時に砕け、銀行員の遺体が 見つかったであろうが、
こんな事を警察で話しても~まったく響かない、一眼国では無理だ。

商売のなんたるか、そんな事を“わかれ”と言っても・まったくダメだ。~・・欠落集団には無理。

一眼国を飛んでいる1つ目カラスには響かない。馬の耳に念仏とはこのことだ。
無益なバカ、いくら嘆いても仕方ない。とにかくやるしかない。

まずこの事件の根っこは四万十川に、そして葉っぱがある場所は、ガス屋付近だ。
四万十市を取り巻く西の四万十川、そしてガス屋のある東の・後川この東西両側に
根っこと葉っぱがあり、真ん中に警察がある。面白い縮図、一眼国の絵図面の様だ。
 





  南方海上で発生した台風が、土佐沖の海上に向かっている。
台風が上陸するか、 高知県をかすれば四万十川は大荒れになる、


川が増水すれば、オートバイを捨てていた、
あの舟着き場付近が、逆巻き現象を起こし 水が逆流する。

それを見てもらえば、いくら警察のバカ幹部でも、
まさかオートバイが川上から流れたとは、言わないだろう。

流されたと言う意見は撤回し、それに私が調べた聞き込み内容をそなえ付ければ、
「事件」として取り上げてくれるだろう。と、1人で台風が来るのを楽しみにしていた。

・・しかし、愚かな子供じみた願望だった。



                         
川下                     〔舟着き場付近〕                    川上

   【 台風の四万十川~“舟着き場”も完全に水没。これでは解らない! 
     しかし、写真手前側の水流は、ゆるやかであり~さざ波風の細かな波は、川下から川上へ~
       ~そして、水没した草は、真っ直ぐ立っているのが、確認できると思います。
 
     これは、四万十川が最高に増水した状態です。
      ~この状態から、水が引き出すと、 この場所は、湖の様に流が無くなります。】

 


 台風は3日後に高知県をかすめた。四万十川は暴れ川に変身し荒れ狂った。
が、オートバイを捨てていた舟着き場だけは、
逆流により小枝等が流れ込み、大きな池の様になって、朝早くから川漁を楽しむ人が数人集まった。

逆巻する場所に魚やウナギが逃げ込んで来る、それを捕まえるためだ。
四万十川がいくら増水しても、この場所に投げ込んだオートバイは流れない。

まして普通の水量では、鉄の塊であるオートバイが、流れるはずがない。
警察幹部に、よく見てもらうことだ。

見ればわかる、机の上で理屈を言わず、とにかく見てくれ。祈るような気持ち、
まるで保育園児を動物園に案内するようだった。

動物園を横目で見ながら、私は聞き込みを開始した。
この舟着き場を知る人達に、最も合理的に会える機会は川が増水した時だ。

  魚が集まれば、この場所を知る人間も集まる。また~増水した後は、大事な舟が気にかかる。


泥濁りの四万十川に、ぽつりぽつり人が現れ、それらの人達に片っ端から聞き込みした。


    結果~ただひとつ、これはと思う情報があった。

8月下旬頃・オートバイが発見された場所から300メートル位下流の橋、
~つまりオートバイのナンバープレートが発見された、渡川大橋下の河原の~竹藪の中で

ナンバーのない50シーシーのオートバイを見た。と言うもので
オートバイの色は
銀行員が使用していた物と同じだ。

ナンバーが無いから不審に思い、誰のだろうと思いながら見ていると
下流の四万十市荒川地区の方向から~白い軽四トラックが走って来て

オートバイの前で停まったので、この人のバイクだと思い立ち去った。

車を運転していたのは~“中年の男だった” が、どこの誰だか “知らない”
~と言う興味ある 内容だった。
  
 ただ顔を知らないと言うのは、おかしいと思った。1週間位前の新聞には、
四万十川からオートバイが発見されたと言う記事が、デカデカと写真入りで出たばかりだ。

この田舎町の出来事が、ニュースになる事はめったにない。

~ナンバープレートを発見した~目と鼻の先で、
ナンバープレートがない ~オートバイを目撃したわけである。

これだけ条件がそろえば、子供でもオカシイと思うだろう。
しかも、お互い四万十川で漁をする川仲間だ、知らないわけがない。
                            (田舎では~絶対に、ありえん
    

おそらく~知りすぎているはずだ
話題にならないはずがないが、それ以上強制的に聞く事はできず
お礼を言って分かれた。

その人も地元の川漁師だ、この田舎で~川に集まる人間を知らないわけがない。
まず、知っている。が、今はここまでだ、この川漁師は~何かを言おうとしているが、

あまりに身近な人物の名前を本人の口から、喋るわけにはいかんのだろう。

・・・・・・・・「知っているから、~知らないと言った」が、~まだ聞けない。今はここまでだ、

トドメは後から刺す。

ナンバーのないオートバイに軽四トラックの男。この取り合わせが面白い。
その男が現れた時間は夕暮れ時。

ナンバーとバイクの後部荷箱を取り外し、川へ投げ込んで、あたかも廃車の様に
見せかけ・竹藪に隠し・後日、舟で運び川底に沈めた。

荷箱は金属製の箱だから水に押され流れる。そう考えた場合、
四万十川左岸に点々と続く証拠隠滅の足跡が全て証明できる。

 ひさしぶりに興味の持てる事件に出会った。警察で面白いと思えるのは、こんな事件だけだ。
自分で言うのも何だが、子供がお気に入りのオモチャを手に入れたようなもので、
このオモチャを取り上げられたら。大声をあげ、泣き叫び反抗するだろう。

何の理屈も無い。主義主張もない、ただ警察にアキアキしていただけだ。





 四万十川の濁流がおさまり “四万十の碧” と言われる、青く清い流れに戻った時
~さらなる捜索が始まった。

 まことにコッケイな捜索が、
なんと、台風通過時における四万十川の水位を調査し始めたのだ。
誰の発案か判らない、台風は事件のあと発生した物だ。

その四万十川の水量を調査してなんになる。・・・~クソにもならん


“現場100回”~警察官は、ヒマさえあれば~何回も現場へ~足を運べ~これが鉄則だ。
が~増水した四万十川の現場に、足を運んだ警察官は誰もいなかった。

 なにも見ず、思い付きで、四万十川の~水位の調査が始まった。
が、命令が出れば「はい」と言うしかないのが・この一眼国だ。

四万十川の上流から~コノ橋で水位何メートル、ここでいくら、左岸と右岸で水位が違う、
等とバカバカしい調査が続いた。

川は生き物だ~水の流れは、それぞれの川幅や曲がり型で異なる
四万十川の様な大河になれば、想像以上の落差がある。それが~どうしたと言うんだ。
                    ・・・・・・・・・・・・・・・・・銀行員失踪事件と何の関係がある

おそらく、普段は気にもしてない四万十川の濁流を目の当たりに見て、
~誰かが思いつき放題に発案したものだろう。
この作業は、警備課長が積極的に動いていた。・・・・・~このバカが発案者か
                     (このバカ~20 数年後に文化勲章を受章した)
   

 くだらん水位の報告を~逐一~署長様に報告するのが日課だった。
都会の警察なら、こんな事はありえんだろうが、田舎では大きな仕事が入ったら全署員が動き出す。

署長も警備(公安)畑の出身で、警備課長とは馬合いだ。
常識で考えても馬鹿げているが、ここでは~どうでもいい事だ。

良かろうが~悪かろうが、署長様の発案であれば何でもやる、
メカケの様に穴を出せと言われたら、すぐに出すんだ。

・・・それができるか否か~これで決まる。
ここは一眼国、1つ目カラスの天下だ。~一つ目カラスになって文化勲章を貰おう

足が4本、縦長に切れた眼が1つしかない、夢に出て来る1つ目カラスは、
最近では現実の生き物として、私の回りを飛ぶようになっていた。

1つ目カラスは、次から次ぎに常識を逸脱した~信じられん提案を出した。
ナンバープレートが発見された渡川大橋付近から→直線で3キロ位下流、

今では遊覧船乗り場になっているが~この当時、通称 “千本グイ” と呼ばれた深みだった。

四万十川が大きくカーブしているこの場所~川が直線からカーブに差し掛かった箇所では、
暴れ川になった時、想像を超える水の力が~カーブの外側にかかる。

この場所で、川の水が岸辺に~もの凄い勢いでぶつかり~方向転回する箇所である。
濁流が渦を巻くように、怒濤のごとく押し寄せる様は、まさに龍だ。

護岸工事の技術がなかった時代、
こんな所に、セメントを使用して工事をしても直ぐ壊れた。

千本グイとは、無数のクイ(丸太)を川底に打ち込み、
積み上げた大石が動かないようにした、昔の護岸工事である。

無数に立てたクイを総称して~「千本ある」“千本グイ” と呼ばれたわけだ。

だから・この場所では、川が増水すれば・岩だろうが何だろうが、全て押し流してしまう。
水深5メートル位ある、このあたりで最も深い淵になっている。

1つ目カラスは、この “千本グイ” に潜って、捜索しろと命令を出した。

なぜだ?~なぜ、なにを捜す?その場所は~全てを流す場所だ
車でも押し流す~巨大な龍の住みか~ゴミひとつ無い。

しかし、そこが深いから~何かありそうだと言う。
~深いから見たいと。~見えないから見たい
             ・・・・・・・・・・・・・・・~まるで女風呂の探索だ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・~カラスがそう言う。
・・・・・・・・・~何もアルワケガナイ~、常識で考えろ~バカが。

隠れているから~見たいと言う、保育園児程度の頭しかない~1つ目カラスの顔面に
回し蹴りでも、ぶち込んでやろうかと思ったが、

子供と女房の笑い顔が見える家庭があるから、どうしようもない。
素潜りで潜って、捜索できる場所ではない。

半日がかりで論議した結果、アクアラング隊を再度派遣する様にした。~との事であるが
結果は馬鹿馬鹿しいから聞いてない。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・龍の住み家には、~ゴミ一つ無いはずだ

・・・・・・・・・・・・~四万十川の聖地だ。

私はブルーノートで、ジャズを聞きながらコーヒーを飲んでいた。


 その罰が、次の日にやって来た。
四万十川の増水と~海の満潮が重なった場合、それも大潮での満潮の場合。

四万十川が海に流れ込む河口では、川の水と~海の水が~互いにぶつかり合う、

海は満潮の潮が~高潮となり岸に押し寄せ、四万十川は、寄せる潮を突っ切る様に流れる。

すると、すごい現象が起こる、

 川の水が盛り上がり、海に攻め込み、海は海で・これを阻止するがごとく、行く手を阻む。
大潮の時期に、この現象が起きた場合、海に川の水がせき止められ、河口付近に淀みができる。

この淀みの中には、濁流と一緒に流れて来た~
四万十川流域で飼っている牛や豚のクソや 枯れ木など、

いわゆる藻屑(もくず)→(ゴミ)が、大量に含まれ浮遊し、
水にもまれながら、流れに身を任せている。

海の勢力が強い場合は河口付近に流れ着き、川が強い場合は、海の砂浜に打ち上げられる。

この台風では海が勝った。

しかも潮が引くのが遅く、色んな条件が重なり合い、
大量の藻屑(ゴミ)は、河口の下田港に流れ込んだ。

漁船を係留している下田港が、
港の水が見えない位に藻屑で埋もれている。漁船が動けない。
船のスクリューに藻屑が絡むからだ。いったん港に入った藻屑は~もう外には出ない。

仕方ないからパワーショベルで岸壁に掻き出している。

1つ目カラスは、この藻屑(ゴミ)に目を付けた
この中に、失踪した銀行員の品物があるかもしれない。

オートバイから取り外された金属製の荷箱は、まだ発見されてない。
~これを(藻屑)捜せ。
いかにも1つ目カラスらしい御命令が出た、・・~なんと私にだ。

  

  青い空が抜けるような~雲ひとつ無い日本晴れの上天気だった。
私は1人でパワーショベルが掻き分ける、人家三軒分位の膨大な量の藻屑を

真夏の暑い太陽に照らされながら、朝から晩まで~失踪した銀行員のモノと思われる「物」
を捜索する命を受け、藻屑と格闘した。

始めから何かを見つけよう~などと言う状態ではない。
くどいようだが~人家三軒分ぐらいの量だ、~どうして1人でできる。

~おそらく本部への~“報告用”だ。

~「藻屑」も全部見ました。抜かりはありません。~と報告する。

~その為の行為だ。
~やりました・~やっています・~抜かりはありません。~の「御報告」用
・・・・・・・・・・・・敵は「本能寺にあり」~味方の大将(警察本部)への貢ぎ物である。

現に一度だけ、刑事課長が車で様子を見に来た。

車から降りずに、冷房を入れた涼しい車内から外を・・~約20秒くらい見渡し、

~あっと言う間に帰った。

目で見た事に色を付け、本部に報告するだろう。~敵は本能寺にあり。
と、味方の大将をいかに満足さすか、

~仕事とは、いかにして?~親分を満足さすか?~それが問題だ。

 

 藻屑は1日以上の間、浮遊しながら水に “もまれ” ている。
~ただの水ではない。 大河が暴れ狂い、何もかも押し流し、
・・・・・・・太平洋の海原に攻め込んだ~強者に踏み固められた水だ。

紙なら水を吸い、下に沈む。

まして、金属製の器(オートバイの箱)が、藻屑の中にあるわけがない。
・・・・・・1つ目カラスの常識は、世間の常識とは違う。全て思い付きで動いている.

それもそのはず・・ ~!^¥^!~ 目的は、メカケが穴を出すごとく
~味方の大将を満足さすための 行為が、立派な御仕事である。

                           ・・・・・・・・・・・・・・頭なんか使う必要はない。



~これが延々と流れる日本病。
お役人が創造し~続ける
冤罪事件
の原動力である。