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悪魔と踊ろう

犯人は警察幹部の親類だった。身内をかばう獣道で、犯人を割り出した警察官は、ミミズのように蒸し込まれた。ここは日本か?  

警察の腐敗・・「悪魔と踊ろう」   ~尋問の儀これあり~

2008年01月05日 04時25分48秒 | 悪魔と踊ろう  vol 2-5~6
            ●悪魔と踊ろう  vol 2-6         盗 聴







 
  それからすぐだった。我が家の電話機に異変が起きた。・・・女房が言うには

          「電話機が時々変な音をだす。ピーピピピピピーて、
                          受話器を取っても何にも言わない。発信音のような音よ」

 


 私が単身赴任になり、
我が家には女房と小学四年・五年生の女の子が2人残された。

みんな女だ、もしも夜中に何かあったら女ばかりでは大変だ。と言うわけで、
当時最新型のコードレス電話機を取り付けた。

もし何かあれば、寝ている布団の中からでも電話できるようにしたのだ。

この電話機から発信音が出るとは?
電話機購入の際、説明書を普段より念入りに読んだ。

というのは、家族が心配だったこともあるが、
当時私のオヤジが、何度目かの危篤状態だったから、

いつでも連絡できるように、最新の電話機をフルに活用しょうとした訳だ。

説明書の中に「留守番電話を外出先から聞く」と言うのがあった。

NTTに申し込んだ後、自分が決めた保秘番号を入力すれば外出先からでも
留守番電話の内容を聞き取ることができる。と言うものだった、

その際の発信音は、ピーピピピピピーとの不規則な連続音が発信された後、
留守番電話の録音内容を聞くことができる。と、説明書には書いている。

携帯電話が普及した現在なら、
特に際だった技術ではないが、当時としては画期的な手法だった

しかし、私には必要なく、手続きはとらなかった。
だから、たとえ間違い電話であろうが・発信音が出る訳がなかった。

申し込みが無い以上、音すら出るはずのない発信音が鳴り、

我が家の留守番電話の内容を取ろうとしている。・・・
確かな事を1つ1つ思い浮かべてみたが、相手は人ではない最新の機械だ。

技術的にはNTTしかできない。
間違いであろうが、何であろうが、とにかくNTT が絡んでいる事は間違いない。・・・

誰がNTTと絡めるか?・・・・・世の中に1つしかない。警察だ。他にどこが組める!
絶対にない。この一点だけは断言できる!

 私は,鑑識と捜査内勤を兼務していた。
誘拐事件などの重大事件が発生した場合、警察とNTT の協力体制は以前からできている。

警察がNTTに、お世話になっているわけで。

逆探知システムを警察の要請でNTTが実施するわけだが、テレビや映画に出てくる様な
スマートなものではなく、厳しい手続きを踏まえた上で、利用できるシステムである。

その為、NTTと警察の双方に・逆探知にたずさわる係官、5~6名をあらかじめ取り決め
責任者を警察なら署長、NTTなら支店長にした名簿を作成して、

毎年4月の転勤時期にNTTから警察へ、警察からNTTへ名簿を送り届け、
・・・それぞれが確認し合えるシステムを作りあげている。

我が家の電話機に、留守番電話の内容を聞き取る発信音がする様になった。とは?
この警察とNTT のシステムが作動した以外に考えられない。
   
~・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それなら確証は取れない

警察とNTTが共同で、警察官の家から無断で留守番電話を盗聴した。等と言うことは、
極秘中の極秘であろう。まず実態がつかめない、

次に「自分がやった」との供述は、
~絶対に無い!~今現在勝負しても勝てない

・・・・それなら、やりたい放題やらしておけ、~「こんな事があった」~との既成事実を
作っておくのだ。

・・・良かれ悪しかれ~動きがあるのは、いいことだ。


 今、現在の相手が作る表現が創造される。
まず3箇月が1区切り、~やりたい放題に、やらせばいい。


・・・・・・・・・・・・・・・・~したい放題~やりたい放題に、放置する。・・・・・・・・・  
 
   
 発信音は、朝に夕に鳴り続けたが、夜は鳴らなかった。

      NTTの中でも特定の人が操作しているはずだ、夜は帰宅する。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・3箇月たってから、女房に電話させた。

  ~・・・相手はNTT中村支店。
         抗議の電話ではない、

             使用者として・意味不明の「イタズラ」が、我が家の電話機に発生している。

           ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・「困りごと相談」である
  
 

 最初NTTの受付嬢に事情を話した後、次々と相手が変わり、最後は技術系の責任者まで
たどりついて、やっと話しが通じたらしいが、女性の「困りごと相談」に対し
             ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・NTTは、実に親切な応対をしてくれた。

そりゃあ、そうだろう?常識で考えたらいい。

留守番電話の内容を外から取る場合、まず目的の電話機に電話する。

電話すればNTTのシステムを通過して、架電した発信音がでる。

その後で、本人しか知らない・暗唱番号を再度入力しなければならない。

つまり、いずれにしても我が家に・一旦電話したうえで暗唱番号を入力するわけだが~しかし、

それも~NTTに申し込みして・いなければ発信音すら出ない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私は、何の手続きもとってない


 つまり、我が家に問題の発信音が出ると言う事は、誰かが我が家の電話番号を間違えて

NTTに申し込んだ以外に、問題の発信音が出る可能性はない。

つまりNTTのリストを見れば即座に、一目瞭然である。



・・・・・~ここは、高知県四万十市である。東京や大阪とはチャイマンネン。

人口3万人位の町で、しかもほとんど農業、林業、漁業で生活している人が多い中、

・・・・・・・・・・携帯電話を田舎では使う人がいない、平成3年。
   
留守番電話の内容を・外出先から取る“必要”のある人が、どれだけいたか?・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・いなかった・・ほとんど「いなかった」。
 
 だから~NTTのシステム装置にあるボタンを押す、わずか数秒の時間があれば、

~即座に全てが判明する。~が、NTTには保秘義務がある。相手の名前は言えない。
と言われたらそれまでだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・回答は、話す前から了知。それなら話すな。必要ない。
   

  ただ単に、・・無知な一主婦がNTTに「困りごと相談」をしただけだ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・女性の「困りごと相談」である。


 長い長い・ヤリトリの後NTTの技術系幹部は、私の女房に結論を出した。  



       音・「発信音」に関しては、たしかに「留守番電話」
             を外部から聞き取る発信音である。それなら、
              
              どこから流された発信音か調査してみよう。
                              ・・・・・・・・・・と言う結論が出された。



 それと、夜は発信音が出ないとの事に関して、今週いっぱい様子をみて

来週から逆探知装置を我が家に設置する。

との計画案も出された。 



  おもしろい現象がおきた。「夜は発信音がでない」との説明をした後。

・・・・2日目、夜の7時頃に発信音が出たのだ。

・・・・・・「夜はない」と言った2日後だ。

その後3回位、夜の発信音があったが、あまり遅くない紳士的な時間帯であった。



・・・・・ 昔々の~・・・、小学校当時の事が思い出された。

私の小学校の同級生に、どうにもならんワルがいた。ある日、先生におごられ逃げ出し、

体育用品をしまい込む倉庫に隠れた。

先生が捜しだし、倉庫の外から~「こりゃ、出てこい」と言うと、

・・・・・・・・・・・・中から~「おらんぞ~」と、大声が帰ってきた。

       「中に人がおらんなら、~返事があるか。出てこい」というわけですぐ見つかった。



  全く同じ現象だ。
~「夜は発信音がない」との説明をした2日後、

                    ~とたんに夜の発信音が出る様になった。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・~これだけのバカ~で、NTTと組めるヤツは、
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・地球上に・日本の警察・以外にはいない


「今週いっぱい様子を見て」と言う提案のあった期間の夜、

3回も発信音を出した挙げ句、我が家の電話機に逆探知装置が取り付けられた。


 以前、警察学校で「誘拐訓練」があった時に見た機械と同じ、ファックス型の装置だった。

相談したのは私の女房だ、一女性の電話相談で、いとも簡単に逆探知装置を一民家に設置
してくれるとは、まことにありがたく、~又、・・・~珍しいことでもある。普通はしない。

なかなか、ここまで~親切には~やってくれない。
もっと~ハッキリ言えば「絶対にしない」~これほど簡単に“逆探知”を着けるわけがない。

簡単に着けたワケは~NTTの都合でしょう???

さて、はて、この装置で犯人が判るか?・・・・・・・わ・か・る・わ・け・が・な・い・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まるでマンガだ。糞ボケ

 吉本新喜劇の世界である。あまりにオカシイので、この件に関しては全て女房に任せた。

この逆探知装置が置かれた期間、私はこの機械を「西田くん」と名付けた。

銀行員失踪事件を蒸し込んだ警察幹部、西田秀男の名前を拝借したのだ。
「西田くん」が我が家に来てから3・4日の間に2・3度、例の発信音が鳴った。

架電先がファックス系の電話機なら逆探知機に記録が残る。そうでなければ残らない。

今なら家庭にある普通の電話機にもある機能だが、この当時はまだ特別な技術だった。

 当然、記録は残ってない。

       だから「調査不能」との結論が出され、「西田くん」とお別れする事にあいなった。

・・・~おそらく、これで、この件に関する全ては終わる。
警察は~また新たな手法を取るだろう


おなごり惜しい「西田くん」を連れて帰るNTTの職員さんが、
私の女房にこう言って帰ったらしい。


             「奥さん、これは、誰かが電話番号を間違えて
                             登録したんでしょう。
             
                ・・・・・・それでお宅に、発信音が鳴る様になったんですよ」




・・・~バカが、ウソを付くときは、考えて喋れ。ボケぇ~。



        我が家に発信音が出るようになったのは、
         3箇月の長い期間である。

          かりに、誰かが間違えて登録したとしても、
               1・2回ぐらい間違えたらすぐに気づくはずだ。

          家庭の会話・声が違うだろう、~3箇月間違えたら
                ・・・・・・・ 間違いとは言わず「盗聴」と言うモンだ
       
                         ~それを言いたいが為に、3箇月待ったんだ。                               
                                        糞ボケ・少しは、考えて喋れ
  

        誰かが間違って申し込んでも・留守番電話が聞けるなら、
            誰が申し込んでも、他人の家庭の留守番電話に入り込むことが可能になる


         ・・・~と言う結論になるが、

             世界でもトップクラスのNTTの技術は、その程度のモノか?・・・   

                   これを公表したら、誰も利用しなくなるが・・・・・・


        間違えて申し込んだ電話番号が、我が家の電話番号なら、

        
          NTTで調査すれば直ぐ判るはずだ。

          逆探知装置なんか必要ないのだ。




私は初めから~何の期待もしてなかった。「既成事実」を創っただけだ。

NTTの職員が我が家に逆探知装置を設置して調査した。この事実だけで上等だ。

このことだけは「単なる事実」であり、今後いかなる事があろうがこの「既成事実」だけは

~絶対に否定できまい。


 NTTに電話相談したのは私の女房だ、女性に対する応対は、どこの職員も多少甘いモノだ。

結果、逆探知装置を取り付け、オモロイ回答をしながら帰った。声は女だが、やらせたのは私だ。

   「西田くん」を連れて帰るNTTの職員に、女房が追い打ちをかけたらしい。

  


          「誰がこんな事をしたか、相手は判っているけど、立場上言えないだけです。
                              ~それは、皆さんにも・よく判っているはずですが?」
       



正直な、いい人だった職員さんは

                 「は~・・・ハイ」


と、困り果てた様な返事をして帰ったらしい。私はNTTを攻める気にはなれない。
 
 重大事件が発生した場合「盗聴」は必要である。人の生死に関わる問題である。
警察がNTTにお世話になっているのだ。
  
 ただNTTは誰と組んでいるのか、熟慮に熟慮を重ねた上で行動しなければ、
もし問題があった場合。即、矢面に立ち、逆に被害者となるのは“NTT本人だ”。

警察には~何の被害もない。

一眼国では「カラスは白い」と言われたら、
その通りの仕事をすれば出世する組織構造であるから、誰も被害者にはならない。

親分の言うことなら~ウソであろうが、何であろうが言う通りになり、
ウソが組織の中で、一人歩きしだす便利な構造である。

その為に普段から、組織が1つ目カラスを養っているのだ。

可愛がられた1つ目カラスは、トントン拍子で出世していき、
やがて自分が可愛がられたのと、同じ事を当然のようにやりだす。

民間企業なら、この時点でつぶれる。

が、親方日の丸の社会では・人件費の心配もなく、やりたい放題で2・3代世代交代すれば
完全に私物化した組織形態が完遂され、人事権・予算・その他あらゆる利権が掌握されるのだ。

この組織では、疑問を感じる個人は必要ない。
「カラスは白い」と言われたら「白い」カラスを出せばいい。それが優秀な警察官である。

組織の意向に逆らえば、たちどころにカットされる。

突然こんな事を言っても信じられないだろうが、この一眼国の1つ目カラスの言う事を、
そのままウ飲みにしていたら、将来大変な事態になることは間違いないのだ。

誰がNTTにやらせたか?
およその見当はついている。

まず女に会おう、銀行員失踪事件の犯人 田岡 大の情婦は、私が中村警察署から追い出された後。

この事件を担当する中村署の中田・今田刑事に乗り換えている。

安アパートでも名前は、○○マンションである。
夜暗くなって、女が住む一階の奥端の部屋に入った。

  この頃には、新しい男ができ・同棲していた。

・・新しいエサだ。

相変わらず愛想はよく、良く喋り・身振り手振りで、中村署の担当刑事について話し出した。

      「前に勤めていた病院は、刑事がアタシの事を聞き込みに来て以来
                ・・・・・・・・・・居づらくなって、結局辞めてしもうた。

           わたしが、銀行員を殺した犯人のように思われ、
                            みんなから変な目で見られるのよ、


                          ・・・・・・・・・・・・・・・・・・これも警察が変な事するからよ」



 相変わらず、仕事を辞めたのを警察のせいにしている。

女の職場に昼間聞き込みに行ったのは、幼稚でバカなミスだ、

ただし銀行員の事で聞き込みしたわけではない。「盗人」だ。

女を盗人と踏んで聞き込みに行ったのだが。まさか女性の職場に昼間行くバカがいるとは。
が、女は警察のミスを最大限に利用した。自分が職場を辞めたのは警察のせいだ。と言う、

確かに充分な説得力がある。

そして、説得力で、はずみをつけた同情心をフルに利用して、新しいエサ(男)も捕まえ、

男の仕事を手伝いながら生きている。

もしこの男がいなかったら、この女は町から消えていただろう。私はこの男に感謝している。

    「アタシが仕事から帰ってると、後ろから車が来て
              アタシの前で止まるのよ、ふと見ると中田・今田、
                                    刑事が2人乗ってる。

                          ・・・・・・・・・・・・・・・ 中田がね、車から顔出して

          『○○さん、飲みに行こう』
                   なんて誘うのよ、無視して何も言わず帰った。
 
                      この2人はいつもアタシの事、つけているみたい。
     

          この前スーパーで買い物していたとき、アタシの知り合いの人に会って挨拶しながら、
                               
           少しだけ立ち話して別れた後~
                            アタシと話した人が、別の場所で買い物を続けていると

            刑事が2人来て、警察手帳を見せてから
                        ・・・・・・・・・・・・・・・・・・『あの女と、どうゆう関係か?』

             なんて聞かれたらしい。あの女とは、アタシの事よ。
         
              買い物でそんな事をされたら、アタシの人格はどうなるの?

                警察がアタシの人生をボロボロにしているのよ。

                    このマンションの大家さんも、
                    
                        アタシの部屋には『銀行員の死体がある』て、噂しているの。
                    全部警察が作り上げたデマよ。

               こうなったら共産党の女性議員 北岡てるこ  
                                  ~に頼んで、なんとかしてもらうしかない。
        
                  四万十市の共産党の県会議員、田頭さんは、
   
                       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・よく知っているから頼んでみる」




 この女と話す時は、解析しながら、一旦話を胃袋に入れた後に、頭で充分考えてから、
口で喋る、と言う流れ作業をする必要がある。

女が話す内容を熟慮するに、まず仕事から帰宅中、刑事に声をかけられた。と言うのは
ホントだろう。が、その後「無視して黙って帰った」と言うのは、ウソだ。
   
女と話す前にウラは取っている。
“女道”にかけては、達人の域にある中田という男が、“女”相手にタダで終わるはずがない。

女は中田・今田、両刑事に乗り換えている。

私の事もアルコト、ナイコト両刑事に抜けているはずだ。それならそれ、ウソならウソを
~抜かせばいい。
    
 
 次に女が言う
    「マンションの大家さんが、銀行員の死体がアタシの部屋にある。~と、噂している」 とか~

          「スーパーで会った知り合いが、後で警察官に質問された」とか~


これは全部ウソ。

警察は事件として動いてない、逆に「蒸し込んでいる」蒸し込みに努力している者が、
世間に噂される様な事をするはずがない。
  
 又この時に世間が噂する様な種は、一粒もまいてないのだ。
全ては極秘で処理されていた。マンションの大家さんが噂するほど、話は発展してなかった。

・・・・・・・しかし、女は「銀行員の死体」を~一番気にしていた。
つまり、アホの嘘つきが、一生懸命ウソをつきながら~
最も大事な「銀行員の死体」を誤魔化している。

この女の脳細胞には「死体」が、鮮明に映し出されている証拠だ。
~しかも~自分に対するもので、田岡が出てこない。この女は、何かを見ている。
 

  

 共産党の北岡てるこ~女は最初から警察の欠点を突くつもりだ、
その道具が共産党であるが、自分の妹のダンナは警察官。

自分が先頭に立って動けば「妹が困る」だから共産党の名前を出すのは、ただの威嚇だ。



   女の話は、延々と続いた。 が、話のテンポが急に遅くなり~


          「このマンションの前にある病院の駐車場から、
                           隠れる様にして見ている人がいるのよ。
      
               かと思うと50メートル位離れた左側の道から、
                             のぞく様に見てる人がいるけど、
 
           アレ見張っているのよ。

               このマンションの東側にボーリング場があるでしょう。

                               ・・・・・・・・・・・・・・・・・その手前の家からよ」




~ これが聞きたかった。

女には話してないが、このマンションの5軒東側に、警察官の家がある。
中村署の警備課にいる芝田という男だ。

警備課とは、公安警察のことでテロ・ゲリラ・密航・等に対処する専門官であるが、

田舎では、それ程たいしたモノではなく、主に共産主義対策や労働運動に関する情報収集
に当たっている。

戦後ならともかく、ソ連が崩壊してロシアになり、着々と工業化を進めている中国。

 この世界的な変革が、ゴウゴウと流れている平成4年。

アメリカが中国に注目しているのは、思想的な一面を超えた軍事的要因であるが、
日本警察にあっては、今だ思想警察が横行している。
    
 バカにつける薬はないが、警備課員の家が近くにある事は、黙っていた。

その警察官が動いているなら、我が家の電話からNTTを利用して


留守番電話を盗聴しょうと、したのもうなずける。

 つまり女のウソだ。女が言う「共産党の国会議員 北岡てるこ にお願いして・・・・」
等と言う。女の言動を全てウ飲みにし、あわてふためいたバカが、

自分達の所業を押し隠す為に、素早く行動した。女のウソを見抜く警察官はいなかった。
    
 テレビや映画では、カミソリの様な瞬腕刑事がよく出てくる。

確かに、いないことも無いだろうが?私は見たことがない。

世間でも、学校の先生と警察官は、世間的な常識に欠ける、との評価をする人が多い。

これは私が言うわけではない、世間全般の話だ。
 
 女が言うことは、そのまま2人の刑事を通じて一眼国へ、
結果「共産党に言われたら大変だ」と、あわてふためきNTTに大嘘をついて、

我が家の留守番電話に細工した。
    
共産党に直訴しているという~詐欺女のふれ込みを信じ切ってだ。まず間違いあるまい。

・・・「銀行員失踪事件」この事件を蒸し込む為には、
警察が女を取り込む事が必要不可欠な要素だ。

女が警察に反目すれば、蒸し込みは不可能。だから女殺しの中田刑事が大活躍したが、

中田の専門は、ジゴロ的な女の扱いだ。

・・・・・・ヒモになるのは、上手でも詐欺女を見抜くことはできまい。
 
 女のウソは一眼国の中枢に入り込み、1つ目カラスがクチバシで突っつきながら
~踊り出したのだ。

権力者・一眼国の1つ目カラスよ、君達が自分達を「偉い」と思っているのは、
~組織の中だけだ。

~・・バケツの中で、相撲を取っているのと同じだ。

そこから一歩でも外に出てみろ、
・・・~お前達はただのバカだ。バカが詐欺女と楽しそうに踊っている。


 この当時、県本部警備一課のトップは、銀行員失踪事件発生当時、
中村警察署で署長をしていたクソガキ。

つまり最初に事件を蒸し込んだ張本人である長谷川と、以前からよく知っている山田虎吉だった。

「虎」と言う名前が付いているが、
神経質で重箱の底を突っつく様なモノの言い方をするヤツで、
「虎」と言うより「猫」だ。

との風評が高く「ねこきち」と呼ばれていた。

ネコキチは、銀行員失踪事件を蒸し込んだ黒幕の西田秀男と同じ穴のムジナである。

噂ではネコキチの息子2人は、県会議員のお世話になって、
1人は県職員に~もう1人は、 銀行に就職したと言う噂だ。

田舎では、コネがないとなかなか難しい。
コネを逆さに読んだネコなら、何でも言うことを聞くだろう。

が、なにぶんにも一眼国の一番奥、上の端の極秘事項だ。確証を取ることはできなかった。

 私の仕事は、現場だけだ、警察本部のエライ人のすることは、全然見えない。

よく使うへりくだった上手な言葉に「雲の上の人達がすること」と、やたら雲上人を

強調し、上役を持ち上げ表現する言い方があるが、
           雲上人とは、人ではない神仏を総称して使う言葉だ。

たかが一眼国の1つ目カラスよ、何が雲上人か、クソ野郎が。


・・・・・ただ、確かに人ではない、 ~1つ目小僧よ。



警察の腐敗・・「悪魔と踊ろう」   ~尋問の儀これあり~

2008年01月03日 04時02分19秒 | 悪魔と踊ろう  vol 2-5~6
          ●悪魔と踊ろう  vol 2-5            一眼国の人脈








  田岡 大が逃げた1週間。

田岡の実父の弟が心配して、高知市から駆けつけていた。
実父の弟も元警察官、しかも警部まで出世して定年退職したらしい。

  この警部さんには子供が無かった。養子をほしがり、実兄の子の子供、
つまり 田岡 大に 男の子ができたら養子にしたい。
~との希望(約束済み)があったらしい。

強盗殺人の容疑を受け、取り調べられた挙げ句、逃げ出した。
逃げるとは、容疑を認めた。~ともとれる。

あわてて高知市から駆けつけ、家の周りをウロウロしていたから
~地元住民は益々噂を立てだした。






        「田岡の親類には、警察で出世したヤツがいる
               そいつは今、          
                 高知市からから帰り、心配そうに~うろついているが、
     
               みんなそいつが 
                     働きかけて事件をつぶしたんだろう
  
            地方の公務員は、何でもコネで成り立っているものよ。
                  
            市役所、教師、警察、県の職員、なんだって同じようなもんで、
    
                高知県のような企業のない田舎じゃあ

                公務員で出世するのが、大きな財産よ。
          
                  どこかの一族郎党が、みんな教師になったり、
                   全員市役所には入ったりで、みな、

                    それぞれの筋を
                       引き合って動きよる。

             綱引きで社会が成り立っている。
                 一人で頑張る奴は、ただ馬鹿な思いをするだけや、
            
                 警察は特にそうだろう。
                    組織とケンカして、勝ったモンは独りもおらん。
             
                           ・・・・・・・・馬鹿なことは、やめとけ~・・・・・」



亀の甲より年の功と言う。
  
 警察社会を知り抜いた長老から説教された。が、反骨精神は厳然と残っていた。
説教の傍ら、必要なことはキチンと含まれていた。

日本全国、田舎という田舎は、全て人の筋で生きている。
筋と筋が、損と得を絡み合わせ
   ・・・・・・・・・・・・・・・・・~みな体制側に流れ打つ。

これまで全国で起きた「冤罪」と呼ばれる事件で、
テレビで報道される現場の映像を思い起こすに、
都会の~ど真ん中で起きた冤罪事件は~何件あったのだろうか?
   
 人の口に戸締まりはできない。
ただ警察風をふかしていたのでは、人は何も喋らないが、
情理を尽くし、頭を下げれば、なにがしかの話が入ってくるものである。

土佐には酒があり、反骨精神も根強く残っている。
この時期、暇さえあれば土佐清水から四万十市に帰り飲みまくった。

 一眼国の迷路がしだいに見えてきた。銀行員失踪事件の容疑者、田岡を中心に
警察社会の1つ目カラスが、蜘蛛の巣の様に入り組み、もつれ合っていた。

一族郎党、それぞれの生い立ちをさかのぼれば、四万十市の近くにある小さな集落に
行き着き、そこからは、蜘蛛の子を飛ばした様に高知県西部の各地で公務員や

政治家として活躍する人材の里がある。
   
 なかでも警察官の人脈はすざましく、私が知っているだけで定年退職した者を含め、
かなりな数の警察官がいるが、全員警部以上の階級である。
 
  いわずもがな のお話である。一眼国には人材の里があり、
この里と縁戚関係にある者は、定年まで優遇される。

地縁、血縁、金の縁、3つの縁が揃った。三役そろい踏みの里に
容疑者と、その彼女は、縁戚関係にある。

頂点には、高知県議会議員、そして高知県警ではトップクラスの西田一男。
   
これを要に、扇を広げたごとく県警の至る所に巣造りをし、1つ目カラスを養っている。
私が 田岡 大と言う容疑者を割り出した時点で、全て筒抜けになっていた。

 銀行員失踪事件後、借金地獄で逆さにしても鼻血も出ないクソガキが、
平成2年8月24日~当日から突然金回りがよくなった。

それら1つ1つを調べ上げ、裏を取り最後の仕上げに
田岡 大の彼女の預金口座を調べる為に出した。

一国銀行への銀行紹介だけが、私の手元に帰ってこなかった。
この時、刑事課の架橋、山原、2人の刑事は、私が出した銀行紹介を握りつぶした。
と、考える。

 田岡の彼女と山原刑事の妻は、子供の頃から兄弟同様に育った仲である。

架橋刑事の妻の出身は、田岡と同じである。

私が情報を取った女の職場(病院)に白昼堂々と乗り込んだ宮田刑事は
黒幕、西田一男の親類である。
   
勿論当時の刑事課長は、西田の子分である。全てつながっていた。さらに愕然とする事は、
私が情報を取った女は、これらのつながりを全て承知していた。

女は
   「銀行員のお父さんが、探偵を雇って調べたのを・アタシがお父さんから教えてもらった」と、

ウソを言っていたが、

 この時、女は佐田さんとは、一面識もない。
では誰から聞いた?~犯人の田岡しかおるまい。女は事件後も田岡 大と逢っていた。

~私は、そう信じている。

   
 女は田岡に、田岡は警察幹部に、幹部は中村署の刑事に、ぐるりと1回り。
詐欺女は~その都度・自分のいいようにウソをついた。また更なるつながりもあった。

 この女の妹の夫、榎本と言う男も警察官で、やはり黒幕・西田の傘下にある。
銀行員失踪事件以来、この榎本は、ことさら警察組織の中で優遇された。

例えば、家を新築した時点で女房・子供だけ先に移転させ、
翌年3月には、御本人が新築した家から直接通勤できる管内に転勤している。

~警察官としては、極めてまれな異動である。

 新築した家の隣に、テキ屋が土地を買った時は、
刑事課員の護衛付きで、隣人を追い出したと聞く。

この時、榎本と一緒に勤務していた者から聞くに

          「今日、家に帰るけど、誰が行ってくれるろう」と言う問い合わせの電話が

当直中の警察官にかかってきたらしい。

一時期、帰宅するにも刑事課員の護衛が付いていたのは確かだ。

組織力で追い出されたテキ屋さんは、噂では、ただ粋がっているだけで、

それほど悪い男じゃなかったらしいが、もし逢うことができるなら一度話しを聞いてみたい。

 それほどまでに優遇された背景に何があるのか?女の妹、警察官の奥さんは、
たびたび女に圧力をかけていたらしい

             「アンタ(女)が、警察の悪さを世間に公表し、
                   銀行員失踪事件を、警察が蒸し込んだ事を言いふらしたら、
          

                 私ら警察で暮らしている家族は、どうなるが?・・・
                 滅茶苦茶になる。警察におれんようになる。
                               ・・・・・・・・・・・・・・アンタ責任取ってくれる」


高知県では、公務員としての警察官の生活は悪くない。その生活が根こそぎ破滅する。

と言う意味である。


恐喝と同じだ。片方で警察官(榎本)を優遇しながら、

その女房を使い、事件の証人を恫喝するとは、いかにも一眼国のやり方らしい。

全てがぐるぐる回りながら、互いに事件をツブシあっていた。

が、こんな事をいくら話してもキリはないし、又ぜんぶ言えば井戸端会議のような話になり、

支離滅裂になるのは間違いない。~これが田舎の実態である。

 私としては、ハラワタが煮えくり返る様な思いの12年間だったが、
社会全体が同じリズムで~同じ方向へ動いている。

~これに異論をとなえる者が“変人”だろうヵ~
 
 そんな感傷にふけるのも、頂点に達する出来事が中村署で起きていた。
田岡 大を任意で取り調べてから、4~5箇月位たってからだった。

・・・・・・・・麻雀博打で、中村署が2人の男を逮捕したのだ

しかも1年位前の博打でだ。麻雀は引きネタだ。目的は銀行員失踪事件にある。
引きネタの麻雀博打の取り調べは2日位で終わり、勾留請求を取った後10日間。

銀行員失踪事件について取り調べた。

逮捕した2人は、ヤクザではないが侠客風の筋が通った者だった。

この2人なら、失踪事件直後から調べている。

 喫茶「よってや」の客として出入りし、
また容疑者 田岡 大が麻雀をしていた関係で調べたが、
田岡の麻雀は、素人麻雀で掛け金は極めて少額だった。

逮捕した2人は、田舎では屈指の博打打ちだ。

全く格が違う、確かに田岡とは面識はあったが、喫茶「よってや」に出入りする以外、
田岡とも銀行員ともつながりは無かった。何の関係もない、と断言できる。

むしろ逆に協力者として使うべき人物だ。
と言うのは、失踪した銀行員は、
銀行の仕事、つまり職務で喫茶「よってや」に出入りしていた。

~それを客として、博打打ちが見ている。目撃者だ

しかも容疑者 田岡は、手を握る格好をする通称~「にぎり」。
花札博打をしていた可能性が高い、と言う情報もあった。

これがホントであれば、逮捕した博打打ちなら詳細に知っているだろう、

私が協力者として捜していた1人だ。~・・・が、12年後、この博打打ちは首つり自殺している。
・・・何のための逮捕か

1つだけ、思い当たる事がある~
    ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・この博打打ちの実弟は“強盗殺人事件”で刑務所の中にいた

まさか?とは思うが~実弟が強盗殺人をヤル人間だから~その実兄に目を付けたのか

まさか??それほど~短絡的な?とも思うが~一眼国ならヤリかねん。
いくらでも言い分はあるが、実質的には、事件をつぶす一手段としか思えない。

それとも、田岡 大を任意で取り調べ、本人を犯人でないと~無理矢理結論付けた後、
捜査の手法を立体化するため~別の人間を逮捕し、~これも取り調べた、~アレも取り調べた。

~・・・容疑者は、複数で~いくらでもいた。
~とのゼスチャーを誇示する為の方便か?~他に考えられない・・・


~いかにも一眼国らしいやり方ではある。
 



 しかも、この先が一眼国の真骨頂であった。

一連の銀行員失踪事件の蒸し込みに功労があった者は、その都度。

その時点で昇任させたのだ。
警察官が出世するには、一生懸命に勉強して、昇任試験に合格しなければならない。

警察社会の業界誌には、まるで大学受験の予備校のような「昇任試験対策」とか
「マル秘,昇任試験合格対策」等と銘打った

受験参考書や通信講座・添削指導が行われる出版社がある。

コネのないヤツは、試験直前ともなると、夜中までお勉強。
翌日は居眠りしながら、お仕事するわけだ。

コッケイな例として、試験1箇月前に「柔道の練習中、首の骨を痛めた」とウソをつき
病院に入院して、勉強し合格した馬鹿がいた。

それでも合格すれば出世するわけだ。
コネのあるヤツは、昇任試験に出題される試験問題が、いくらでも入ってくる。

中には、出題される問題の模範解答まで手に入る結構なお人もいる。


・・・・・・・・・・・・・・ある時・漫才のような出来事が起きた。

 警察の昇任試験は、大きな署の会議室で行われるが、
この部屋は、一般の人々の運転免許証更新の際に、

くだらん安全運転の講義を受ける教室としても利用される。

受講しなければ、運転免許の更新手続きができないから、
何の意味が無くても仕方なく受けて金を払う。




     ~ある日、・・・警察官の昇任試験の翌日、
                 運転免許の更新手続きが、同じ部屋で行われた。



 その時~前日、受験に来ていた警察官の
              “忘れ物” ・・・“昇任試験の問題と模範解答”を
                         ~ビッシリ書き込んでいたノートが見つかり、

~「忘れ物」として、運転免許の更新手続きを実施中の警察官に手渡された。

・・・・・つまり、昨日~昇任試験を受験に来た警察官の内で~
                ・・・・・・・・あるコネがある賢いヤツは!

 試験当日・出題される“試験問題”と、
                  ~問題に対する“模範解答持参”の上で~“お受験”に来ていた事が

明確に実証されたわけだ。

~そんなのは、まだ序の口だ。

・・・警察の試験なんてものは、ハナッから合格者が決まっているようなもので、

参加者は、警察がいかにも厳正に試験を実施した、と言う事を装うためのダミーにすぎん。

   ひどい場合の例として、
         「おまえは、全く違ったことを書くかもしれないから、いっそのこと白紙で出だせ」


と言われ警部になった猛者がいるし、





 高知県副知事を務めた人の息子さんが、警部補になったときは、


~合格発表の前日~に

          「おめでとうございます、おたくの息子さんは、ご昇任なさいました」と

ゴマスリのため、県政の実力者である~警察官のオヤジに電話連絡した馬鹿もいる。

全てがアホらしくなって~私は、将来役立つ国家試験「社会保険労務士」を取ったが、
目的はなかった。

ただ別の試験に挑戦しただけだ。が、これらは一般昇任試験である。
世間にはあまり、知られてない別の出世コースがある。
 
 選考(推薦)・選抜試験制度というもので~はやい話が、無試験の昇任制度である。

この制度の目的は、多忙で勉強ができず昇任できないでいる優秀な警察官を現場の中から

掘り起こし昇任さすことにより、現場と事件に強い警察を作ろうというモノであるが。
     
現実には形骸化し、試験制度そのものが私物化している。

とくに銀行員失踪事件という大事件を、いとも簡単に握りつぶすだけの実力者ともなれば、

赤子を踏み潰すがごとく、私設警察の人事権を掌握しているようである。

そうでなければ、この12年間におきた・銀行員失踪事件蒸し込み工作の節目・節目において、

その都度、
功労者が選抜・選考又は一般昇任試験で、昇任していった理由を説明できまい。

 最も、いくら説明を受けても、それなりに~いい加減な回答しかあるまいし、

また一眼国内部の人事を、どう言ったところで、外部から確証を取れるわけがないが、

少なくとも重大事件を蒸し込んだ功労者が、そろいも揃って全員・ご出世したことは

間違いない事実であり、しかも昇任時期が蒸し込み時期の・それぞれの節目と、

あまりにタイミングが合致するのも~単なる1つの事実である。

 一眼国の悪魔のステップは、あまりに単純すぎて、一緒に踊っていても時々飽きが来るが、

悪魔君は、自分が県政の「大物」ぐらいに思っているのだから、

何ともコッケイな奴ではある。

 

  銀行員失踪事件において、まず最初にこの恩恵を掌中に納めたのは、

やはり私を追い出した後、この事件を担当した2人。中田・今田刑事である、

容疑者 田岡 大を任意で取り調べ、さらに何の関係もない 博打打ちを逮捕して取り調べ。

完全に偽装工作が終了した後、警察官になってまだ10年にもなってない、

今田刑事が突如、選抜・選考で巡査部長に昇任。

昇任後は、警察学校に入校し初級幹部として教育を受けるわけだが、

その入校中、中田刑事はオーストラリアを旅行していた。

 海外旅行だ、

あの遊び人に~海外へ行ける旅費があったとは思えないが、

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これも永遠のナゾで終わるだろう。

ナゾはともかく、この時点で中村警察署の刑事課では、
強行係の2人の刑事が~2人とも 留守だった。

~とても常識では考えられない。

2人のうち、どちらかは、必ず有事に備え残すのだが「外国旅行」と「昇任」で

2人とも留守とは、今だかつて聞いたことがない。

このことも、それぞれ・もっともらしい言い分があるだろう。が、一眼国内部の人事を
詮索しても何にもならず、確証は取れない。ただ事実のみ記録する。

 私の記憶は、間違いない。なぜかと言うと、この時期。
私の父親が、あの世に逝ったからだ。
長い間パーキンソン病で寝たっきりになっていた

オヤジは、銀行員失踪事件当初から、老い先は長くなかった。
食事が取れなくなり、ノドを切開して管を通し、流動食を流し込んでなんとか生きていた。

その日その日、いつ突然容態が変わり「お父さんが、危ない」との連絡を受け車で走った事が
何回あったか・・・その都度遠慮しながら自分の持ち場を離れ、

上司にお断りをして病院まで走った。
その様な状態の中で、中村署の銀行員失踪事件の進捗具合を見守ってきた。

親の生き死にを眼前にしながら、煮えくり返る腹立たしさを飲み込み黙って見続けた。
だから忘れる事も、間違う事もない。

親爺が死にそうになった後で・転勤になったのだ、どうしてこんな時期にと、

・・・・・いやがらせの転勤か?・・・

コネのある奴は、定年まで思い通りの異動ができるのに比べ、
ない者はイヤでも上の言う通りになる。
 
 しかし銀行員失踪事件の確たる情報筋をつかんだ私としては、
まさか、今年は転勤しないと信じていたが、一眼国でコネのない奴は、

一人前の人間とは、認められてないらしい。

私が転勤になってから~9箇月後の1月7日、親爺は逝った。

おかしな事に、親爺とお袋の結婚記念日に死んだ。

 オフクロが死んだ時も死に目に会えなかったが、これで両方の親の死に目に会わずじまいだ。

一眼国で、ほんとの仕事ができるならソレもよかろう、が、現実は全く違う。

いくら真剣勝負をしても、結果をみた幹部の思惑と都合で、蒸し込む事件があれば
日の目をみる事件もある。

それぞれの場合に、いかにも最もらしいツラをして、従順に忙しく立ち振る舞っている奴が
優秀な警察官であり、疑問を感じたり物事の真理をまっすぐ通す奴は、

・・・・腐ったリンゴと同じだ。

こんなクダラン組織のなかで、両親の死に目にも会えず、
ただ闇雲に生きてきた。何という愚かな生き様か。

 一眼国は競争相手のない独占企業、独禁法にも触れない唯一の独立国家である。
しかも日本中が、それぞれのエリアに区切られ、独立に人事権を掌握している。

しかも、その上に有名大学を卒業して、上級職国家試験に合格したキャリヤ組がいる。

奴らは、ろくな経験も積まず・警部補から出発し30歳で警視になる馬鹿もいる。

出世のために組織を構築する輩だ、世間の風がわかるはずがない。

死体に触ったこともない奴が、えらそげに捜査の指揮をとるピエロだ。
このピエロを騙すことなんか、赤子を泣かすより簡単な事だろう。

 日本中、ピエロとは言わず・キャリヤ組の本部長が頂点に君臨する。
そのピエロの周りに、地縁・血縁・金の縁で出世した、地元出身の1つ目カラスが

幹部として群がり、さらに1つ目カラスが、自分達の言う事だけを従順に聞き分け、
上手に踊れるカラスを集め・一眼国の突撃隊を編成している。


 親爺の遺体を棺に入れた。イヤに軽かった。
子供の頃から何度も聞かされた、親爺の唯一の自慢話を思い出す。

土佐藩の馬廻り役(殿様が乗っている馬のまわりを警護する。今で言う親衛隊)
をしていた先祖が、幕末に会津藩を攻めた時、土佐藩斬り込み隊として先陣をきった。・・・・・

金のないヤツは、昔のことをいいたがるものだ。
 
 土佐藩斬り込み隊。生か死か、猛烈な生き様をした土佐藩斬り込み隊には、
何の恩賞もなかった。その後、明治になり徳川の葵が菊に変わっただけだ。葵が菊になり、
日本各地で、世の中に対する期待感が増大する中、百姓一揆が続発した。

 葬式には家紋がついた提灯や幕を用意するものだが、葬儀屋が持ってきた分厚い本に
我が家の家紋はなかった。本にないとは、少なくとも四国によくある家紋ではない。

私は以前からから思っていた。我が家の家紋は◇のなかに□がある。

歌舞伎の「しばらく」、正式には何と言うのか知らないが、やたら大見得を切る場面で

  役者が「しばぁ~らーくー」と言う場面がある。

この役者の着物にある家紋と、我が家の家紋はよく似てる。それなら名古屋地方のものだ。

おそらく・・と思う。土佐は豊臣秀吉の時代から徳川になった際、土佐の権力者は、
岐阜から山之内家が徳川の命で入ってきた。

高知城を管理・維持しているのは岐阜の職人だと聞く。
ひょっとしたら、我が家のルーツは岐阜じゃないか? こんな疑問があった。

徳川時代に岐阜からやって来た、としたら説明は付く。
が、折角の親爺の唯一の自慢話に、水を差す様で黙っていた。

  土佐藩斬り込み隊が唯一の誇りである・明治生まれの親爺は、
赤貧洗うがごとし貧しい家庭に生まれ、

昔の尋常小学校を卒業するとすぐ、大阪の散髪屋に丁稚奉公に出された。

一銭・二銭の小銭を実家に仕送りしたらしい。

やがて大阪に店を持ったが、戦争でアメリカのB29爆撃機による空襲に3度
丸焼けにされ、土佐に逃げ帰ったと聞いている。

もし戦争がなかったら、私は大阪で生まれていた。その方が良かった。

 親爺の棺を霊柩車に乗せた。

家の外にはたくさんの人が、散髪屋のオヤジに最後のお別れを言いに来てくれていた。

私は、同じ職場の清水警察署から来てくれた人に、挨拶しながら周りを見渡した。

中村警察署から何人来たか、じっくり確かめたのだ。

期待はしてなかったし、来てほしくもなかった。ただ、確かめただけだ。

私が銀行員失踪事件の犯人を割り出した、地元中村警察署から何人来たか?・・2名だった。

一眼国では、署長やその他幹部の御家族に御不幸がお有りの際は、どの様な僻地であろうが、

何時間かかろうが、高知県各署から無数のカラスが御葬式に飛んでくる。
   
   地縁・血縁・金の縁・縁と園が完全に一体化している。

縁で縁を結べば園が楽園になるのだ。
私のオヤジの葬式には、
徒歩でわずか5分で行ける我が家に、中村警察署から2名だった。

・・・・・・・・・・・・・・・・・こんなモンだ、いっそすっきりしてよかった。

が、無念の涙は地面には落とさず、一滴ずつ口から飲み込んだ。
    
         いまに見ちょれ、一眼国の1つ目カラス。
            ぶち殺し、焼き鳥にして食ってやる。
         
              土佐藩斬り込み隊の慚愧がどれ程のモノか、
                   オドレらにじっくり見せちゃるけん。
        
                       ツラ洗うて待っちょれ。・・・・・押忍。

 金も力もないヤツ、愚か者・・・ろくでなしは、ただただ精神論を噛み締め
「押忍」教の信者になるしか方法がなかった。

  

 親爺が死んでから49日を終え、2箇月ぐらい立ってからだった。

当時わずかばかりの財産を、
広島市に住んでる兄と私とで分割するための準備をしているときだった。

親が残した土地家屋、現金等わずかであっても財産には違いない。

広島の兄と、電話や手紙のやりとりがあった時期だ。

その日、四万十市の高知地方検察庁中村支部に清水警察署から書類を運んだ帰り、
午後2時頃だった。

まだ時間的に余裕があり、ふと我が家に立ち寄ったが、もともと予定外の帰宅で、

家のカギは持っておらず、中には入れなかった。

しかたないので郵便受けを見ると、中には広島の兄からの手紙と一緒に

商品のパンフテット等が入った手紙など5通が入っていた。

その内、手書きの郵便物は、広島からの手紙だけで、以前から電話連絡を受けていた、
財産の詳細を書き込んだ手紙に違いなかった。

 そのままにしておけば、あと数時間後に女房が帰って読むはずだ。

そのままにして清水署に帰り、夜を待ち広島から手紙が来た事を女房に電話連絡すると

            「そんなモノは無い」と言う。

   

  無いはずがない

   確かに私が見た手にとって確かめたソレがないと言う


そんなら盗まれたそれ以外に考えられない。

しかし、何の価値もない手紙を誰が盗むか?
これまで警察の仕事でも~手紙が盗まれたと言う被害は、聞いたことがない。

価値のない物を盗む~ドロボーはいない。

・・・・・・・・・・・・・・・・・盗まれたのは、手書きの手紙一通。

商品のパンフレットなどが入った手紙は
活字印刷で住所地が記入されている。~これはある。

・・・・・・・・・・・・~なくなっているのは、手書きのみ。

~・・・ 盗む以上、その人にとって価値があるから盗むんだ。

誰にとって価値がある?
考えられることは、私の動き、動向を注視し~・・常に見張っている者なら

            「手紙の価値観」があるだろう。


 盗んでまで、ほしい人。一眼国の1つ目カラスなら、ほしがるだろう。