Art&Photo/Critic&Clinic

写真、美術に関するエッセーを掲載。

写真と無意識・追記

2007年10月24日 | Weblog
ここで私たちは、写真における観察の機能について考察することをうながされます。客観的イメージを生み出す観察の機能と、過剰なイメージを生み出す観察の機能です。写真における観察の機能とは何か。それは決して、客観的イメージを生み出すものではないということです。むしろ写真における観察の機能は、過剰なイメージを生み出す点にあるのではないか。では、現実の事物を過剰なイメージとして再生する写真における観察とは何か。それこそが物の状態にも、観察者の主観性にも還元できない、写真というイメージによって対象化されたものに違いありません。

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