早春の地の精

お晩でがんす
先日友人のＳさんの店に立ち寄ってみた
友人ではあるが大切な顧客でもある、道産子の御主人はスキーの名手だ
だから家族全員がスキーが上手い、とても羨ましいスポーツ一家だ
友人のＭさんは又詩人でもある、彼女の詩には真実の真心がベースにある、それは優しさであり、思いやりであり人の痛みが分かる心だと思う
普段はとても明るく多趣味であるから彼女も多分一日が３０時間あると幸せな口だろう
彼女は店のオーナーでもある、その店に毎月其の季節のテーマの窓絵を描いている
透明のガラスの中の絵は裏から見ても表から見ても同じ絵だ
今月は優しいお父さんと、女の子のがタンポポ取りをしているところだ
とても微笑ましい、詩人の心がそのまま出ている



そんな中偶偶スプリングエフェメラルの話が出た
節分草、福寿草、一華草、カタクリ等などと其の中でクロッカスの話の中で我が家の熊笹の中のクロッカスの話が出た
今、彼方此方から芽が出て咲いている
春サフラン、などと言う別名もあるようだが、とても可憐だが強い花だ
小熊笹の張りきっている根の塊りの中を押しあけて出てくる。しかも毎年増えている



クロッカスはまるで地の精霊である
春の未だ花が少ない、いや殆どない時期にいち早く咲く、　
長い冬の中で春を待つ心が有るから耐えていられる其の心に灯をともしてくれるのが
スプリングエフェメラルの花達だ、中でもクロッカスは其の花の大きさと言い、
春の日差しに敏感に反応する様と言い、さらに、さらに、その色合いの見事さと言い
春の魁の中でも一番の花であろう



どうも黄色と藍紫が一番丈夫らしい、
白や薄紫も咲いているが、だんだん少なくなるように思える
今年は３０株ほどのクロさんが咲いている、地の精霊は意外と強く少しくらい知らずに踏まれても大丈夫だ、ちゃんと起き上がって咲く
桜や、菜の花や、蓮華の花など、多くの艶やかな花が咲くころはもう役目を終えて静かに控えめに繁茂してやがて消えてしまう
其のでしゃばらないところが好きだ
最近はこんな人が少なくなった、強さばかりが目立つ,生きた花が世間を闊歩している
自分ではどれほど美しいと思っているのかしれないが、、、、、、
世の中には鏡と言う物が有る、よく見てみるのも必要なことではないだろうか

そんじゃあまた話すべえ
遊童子