作日は佐賀市のエスプラッツで第6回夢木香セミナーを開催しました。
お忙しい中をおよそ20名の方々に参加いただきました。
講師の先生は、小林建築設計工房の小林利武氏です。
先年には 第2回佐賀の木・家・まちづくり賞 知事賞を受賞されました。
常に真摯にものごとに取り組まれ、誠実という形容がぴったりの方です。
木組みの住まいづくりを追求しながら、意匠と構造の両立を目指しておられます。水平の線を重視しながら、雁行という折り返しの多面的な平面を取り入れてゆく
設計手法には奥深さを感じました。
講演の後、テーブルを囲んでコーヒーとお菓子の懇親会を開きました。
参加者お一人お一人の方々の感想と質問をいただきました。
その質問にも、小林氏は丁寧に回答いただき、
和やかな中にも有意義なる懇親会だったと嬉しく感じました。
それに、木には詳しいつもりでいましたが、人工乾燥木材は、
乾燥の工程の中で、導管のなかのにある調整弁の機能を無くしてしまい、
木の性質なかで最も重要である、調湿作用の低下がいちじるしいと
いうことを知りました。
また、懇親会の感想なかで、いつも夢木香セミナーや見学会に
参加いただいている、若いOさんの言葉に共感いたしました。
「伝統的住まいはあつみがあるように感じる」という言葉です。
私が感じているのは、機械設備を効率よく使うためには、高断熱のうえに
高気密にしたら簡単な工法でできます。
しかし、夏・冬にエアコンをできるだけ使わない住まいにするには
あつみが必要だと考えます。
停電で機械設備が使えないときに、
耐えられない住まいが多すぎるように感じます。
Oさんの若い感性を素晴らしいと感じました。
もうひとつ感謝したのは、いつも夢木香セミナーや
見学会に参加いただいている、Eさんの御家族です。
いつも子どもたちと一緒にご参加いただきます。
これは大切なことだと考えます。
なぜなら、私が小さい時の経験を今も鮮やかに 思い出として残しているからです。 夢木香がある通称浅浦という地区に、“おひまち”という行事があります。 この日はお日様を休ませる日だから、洗濯物などを干してはいけないと 祖母言っていました。 8戸か10戸ぐらいの家族全員が当番の家に集まり、餅をつき、 その後大人たちは酒を飲み、子どもたちは餅を腹いっぱい食べ、 そこで遊ぶのです。それが楽しかったいう記憶だけが残っています。 たとえ大人の集まりでも、小さい子どもたちも一緒に参加できるような 集まりを数多くつくってゆくべきだと考えます。 小林氏がセミナーの中でおっしゃられていたように、 ふるえるような感動を与えるような住まいづくりや セミナー等のふれあいの場を、 生み出してゆかなければならないと強く感じました。 非常に有意義なセミナーだったと感謝いたします。 講師の小林先生はじめ参加いただいた皆様に御礼申しあげます。 有難うございました。
代表 松尾