中国で見つけた珍しい???

中国在住の管理人が、中国で見つけた珍しいものを紹介していきます。

現地採用と駐在員

2012年02月21日 07時19分08秒 | 日記
 私は2009年から2011年の2月ごろまで、上海で現地採用者として働いていました。はじめの職場は月給が8000元と最低ラインでしたが、オフィスにこもりパソコンと睨み合うだけの仕事でしたので、ストレスは感じませんでした。また日本人の現地採用者が約80人いる職場でしたので、気の合う仲間がたくさんいました。会社も現地採用者に優しく、いろいろ気を使ってもらえました。気軽に海外ぐらしを楽しみたい人には、丁度よい職場だったと言えます。私も有給休暇をもらい、一週間ほど旅に出ました。

 しかし収入の少なさ、そして専門の中国語を活かせる仕事ではなかったので、思い切って転職しました。今度の職場は工場で、私は総経理の秘書というポストにつきました。ところが私は人と話をしたり、他の人間の道具になり通訳を行うことが大嫌いなので、次第に翻訳専門になっていきました。他の中国人社員と話をするのも嫌で、仕事に対しても興味が持てなかったので、この職場も1年ちょっとで辞めてしまいました。

 2011年3月ごろより、フリーランスの翻訳家として仕事をしています。時々、昔の自分や職場を振り返ることがあります。特に現地採用者と駐在員の違いは、つねづね痛感させられます。

 まずは待遇の差です。現地採用者は特別な能力がなければ月給8000元以下、中国語専門くらいでは1万元が限界です。しかも円高になると、8000元=12万円であったのが、10万円以下になったりします。現地の物価は上がるばかり、給料は下がるばかりです。一方で駐在員は日本円で給料をもらい、かつ現地でも特別手当が支給されます。住宅は都心の一等地にあり、部長クラスならば、数人の家族が住めるよう150ヘーベーの部屋があてがわれます。郊外の工場に通うため、送迎サービスもついています。駐在員一人にかかる費用は、出稼ぎ労働者の年収(約20万円)の100倍近くに達するのではないでしょうか。

 待遇の差もそうですが、意識の差もあります。現地採用者はまさに飛んで火にいる夏の虫で、好きこのんで中国にやってくるので、8000元という待遇でも文句は言えません。現地採用者の多くは何らかの理由で中国と縁があり、中国の何かをこよなく愛しています。中国文化に興味があり、会社を休んででも旅に出ます。総じて言えば、給料が安い分、自由を求めます。それだけが現地採用の取り柄なのですから。ところが駐在員となると違います。彼らは別に好きで中国に来るわけではなく、会社の命令で仕方なくよこされる能力者たちです。彼らの一部は中国に興味がなく、劣悪な生活環境を嫌いますので、それなりの環境を用意してやらなければなりません。家族も住める都心の広いマンション(月々の賃貸料が農民工の年収に相当)、子供たちの外国語教育サービス、生活サポートなど何でもありです。その代わり、会社には徹底的にしばられます。残業や休日出勤は当たり前です。

 どちらの生き方がよいかは、人それぞれでしょう。私はいくら待遇が良くても、駐在員にはなれないと感じています。せっかく中国にいるのですから、中国を満喫し自由に生活するべきです。少なくとも精神的な解放が必要です。

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