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遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う

「遊行七恵の日々是遊行」の姉妹編です。
こちらもよろしくお願いします。
ツイッターのまとめもこちらに集めます。

豊国神社へゆきました。

2023-08-14 14:10:26 | 旅行


安土桃山から江戸初期の時代では秀吉が好きだ。
面白いし、にぎやかだし、ばかばかしいところが好きだが、のし上がり、位人臣を極めて以降の巨大な妄想と野望、その堕落ぶりから最後の最期の哀れさまで含めて秀吉はやっぱりスターだと思う。
辞世の句もいい。
露と落ち 露と消えにし 我が身かな 浪速のことは 夢のまた夢
そう、これだよなあ。そしてせっかく築いた夢も城も死後20年ももたずに瓦解し、消え去る。儚いが、いい夢を見せてくれた、そんな感じがある。
 
のっけからなんだが、そういう認識がある人は少なくないと思う。
信長より秀吉の方が夢があるし、家康のような憎たらしさはない。そう感じるのはわたしが大阪の人間だからかもしれない。
なんしか家康に対しては読売巨人軍と同程度のにくにくしさがあったりする。
個人への憎しみとか怒りではないのは無論よ。
でもトラ党からすればやっぱり巨人は悪の結社、そして家康の野郎、というのがある。
そうは言っても幕末になると、今度は幕府を守ろうと必死になり、賊軍の汚名を着せられる側が可哀想で仕方なくなる。
人間、矛盾だらけなのよ。

ところでこの京都の豊国神社というのは京都国立博物館と隣接している。なので三階の休憩室からは境内が結構よく見える。
これまで特に意識していなかったのだが、静かできれいだ。

 
京博では貝塚の豪商・廣海家の漆器類を眺めて目の保養をし、中世絵画で地獄の屏風や病草紙、是害房来日と三人の僧の力でぽかぽかやられ、ボロボロになるあたりまで。

監視員さんに道を尋ねる。
南門から出て大和大路七条北東角を曲がる。まっすぐ行くと到着。
ということなのでその通りに歩くと、石標があった。

この大和大路通りは広いわりに昔からあんまり渋滞を見ないのでけっこうのんびりと歩けるのが好きだ。
街路樹はこれは色様々な百日紅。
いいですねえ。

 

正面通りまで来た。左手には耳塚がある。そのまま右の豊国神社へ。
ああ、石の鳥居に立派な扁額。あとで知ったが、後陽成天皇のご宸筆だそう。




手水にはひょうたんのオブジェも。






秀吉像は陶器製

安土桃山時代からの唐門は国宝。

     

さすがの千成ひょうたん


敷地の隣というよりいけいけになっている先に鐘楼が見えた。

つまり方広寺のあれだ。
「国家安康君臣豊楽」
これにアヤつけるんだから徳川とそのブレーンはやっはり憎いよ。
これで戦争になって17世紀初頭の大阪ゲルニアになるわけだよ。
つまり「国家暗降君臣崩落」なわけさ。
鐘楼の屋根と天井画
 

話は前後するが、実はこの手前にお稲荷さんが鎮座まします。
まあええかなあでスルーしようとして、その場で足首ぐにっ。
お稲荷さんは見ていた。
すんませんすんません。
拝みに行きました。


宝物殿に行きたいので社務所に向かうと、まずはこちらへと社務所の奥の座敷へ。
ここには大日本印刷による精密な複製の豊国祭礼図屏風や刀剣などが展示。
楽しいわ。
ぱちぱち撮る。サムネイルはクリックすると拡大化します。
 右隻

可愛い稚児たちを見つけるわたしの目は鋭いぞ。
額にイチョウ型のくくりが垂れる。



むははははは

  

 左隻

この屏風の有名人・タケノコマン
珍しく空いてる清水寺の舞台と音羽の滝 

個人の方から奉納された洛中洛外図が初公開。
出所は福知山城らしい。こちらもぱちぱち。

今回わたしの誕生日のお返しにつかわせていただきました。


                   



                         



ほかにはこんなのもあった。
明代の螺鈿の刀掛け

廊下を越えて、今度は柵の向こうの茶室をチラ見したり、京博を見上げたり。


宝物館


これはいつの建物かな。近代和風建築 桃山風の豪勢さ。1925年か。


擬宝珠付き。

鉄燈篭 上下に分けて挙げる。
 
いい感じだなあ。これは釜師で有名な辻与次郎の作品。

天井にも五三の桐

宝物殿のレトロなガラス


ひずみ最高

木彫彩色飾鯛

この中に本物のおタイさんを入れて出したみたいですな。
鯛in鯛

こちらは縛の枕
首凝れへんかな…
曾祖母がずーっと日本髪の人で、母によると高い枕使ってたそうだが、昔の人の枕もいろいろあるからなあ。
平泉の秀衡公のミイラの枕には沈みが残ってたのが印象深かった。
そうそうだいぶ前に西宮大谷記念美術館か芦屋市立美術博物館で枕の展覧会があったわ。
江戸時代の旅の枕の多機能・多様性が楽しかった。

本物の豊国祭礼図屏風





やはり賑わいがいいよね


今回わたしがここへ行こうと決めた作品がこちら。
鉄斎の秀吉と利休(亡霊)


太閤になってしたい放題、昔の仲間も切って、誇大妄想を抱えて…

色彩豊かな生者
死者はモノクロの墨絵


こちらも鉄斎

まだ木下藤吉郎時代の結婚

器もいいのがあった。
道八風な雲林錦手のやひょうたんを描いた皿





またいつかね。

2022年2月の河内、東京、京都ハイカイ録

2023-02-28 16:54:11 | 旅行
もう二月も終わりなのだが、その二月にも都内へ出かけているので、覚えていることを書こう。
とはいうものの行ったのは一日、その前後には別なところへ出かけているので、それも含めての話になる。

2月10日に実に久しぶりに天見の南天苑に出かけた。
建物の見学のためである。
南海高野線の天見駅から徒歩一分、間違えようのない一軒宿である。
前回訪ねたのは2003年1月なので本当に20年ぶりになった。

この辺りの事情とその時に見た南天苑についてはこちらに挙げている。
http://yugyofromhere.blog8.fc2.com/blog-entry-4544.html?sp
ところで今気づいたが、上記の記事でわたしは「河内天美」とかいているが、それは間違い。
本当は天見駅である。河内長野のまだ向こうでついた時にはトンビの声がするし、空気もきれいというところ。

さて南天苑はあまり佇まいも変わらなかったが、前回訪ねた時の直後に別館が作られていて、こちらはご主人が世界中で集められた骨董品を実際に家具や調度品に使用して拵えられた空間だった。李朝の時代の装飾性の高い建具が転用されているので、それを見て歩くのも楽しい。

お庭もうろうろして大きな池に映る建物の良さも感じる。
実は前回、わたしの顔を見た古株の女中さん方がみんな集まって「この人絶対あの子の娘さんに違いない」と言い出された。
なんですかそれと思ったら、わたしの生まれた年の頃に、豪快なガイドさんが2階の窓からこの池へダイブしたらしい。
「あんな破天荒な娘さんは他に知らない、きっとそうに違いない」
いやいやいや、待て待て待て。
時間的にうちの母とは微妙にずれてるぞ。
それで帰宅後に尋ねるとやはり母ではなかったのだが、母には心当たりがあるというので、20年後の今、そのことを女将さんにはお伝えした。

見学の後、おいしいお茶とお菓子をいただいた。
ありがとうございます。



難波まで戻った後、心斎橋まで歩く。
この日から心斎橋PARCOで「プイプイモルカーDS編」の展覧会が始まったのだ。
嬉しかったわー。わたしもプイプイしたよ。モルカーのいる世界に行きたい。

気持ちもプイプイしたところで一息つけたくて大丸の向かいの宇治園の喫茶去へ。
去年から食べたかった抹茶のモンブランを。
これもモルカーを少し思わせますわ。


帰りにはもうご飯作る気力ないのでキノコあんかけうどんを食べてから帰宅。
これはおいしいなあ。今度作ってみよう。


というわけで翌日の東京行き。
今回は仁左衛門丈の「一世一代」の「霊験亀山鉾」を観に行くのが目的。
ただ、新幹線の時間がギリギリなのが怖い。しかもわたしは今回疲れるだろうからと久しぶりにポイント使って緑車だから乗り遅れたから自由席というのだけは絶対嫌だ。
実は「亀山鉾」を見るのは3回目。仁左衛門丈による復活狂言なので、もうこれで見納め。
前回の感想はこちら

前回の感想とほぼ同じ内容のことを書くのもどうかと思うので挙げないが、仁左衛門丈の色悪の素晴らしさというものは無二のものなりよ。
本当に魅了される。
なんて素晴らしいのか。しかも当年の実齢を思うと、やはり今回で演じ納めというのも納得がゆく。これ以上の良さをもう出せないかもしれないからだ。
ああ、なんと素晴らしき仁左衛門丈。

まあそれは夜の話で、朝は日比谷図書文化館で夢二の絵を堪能。前後期ともども大いに楽しめました。ありがとう。

ここから実は浜松町に出て小さい即売会に行ったのよ。
それで色々とお話したり新刊購入したり、絵葉書いただいたり。
早めに出て今度は大門駅近くの炭火焼の店に行ったが、これがハズレ。
田町というか三田の駅前にある店のはいつもいいんだけど、これはどうもなあ。
がっかりした。
大根おろしもよくなかったし。

次に高島屋へ向かい、史料館でデパートの歴史展をみる。
いや実に面白かったよ。大阪のデパートがその表では便宜上最下位に置かれているのだけイラっとしたけど。
23区内の繁華街の青地図をもらい、妄想を深めようと思う。
崎陽軒の松花堂弁当を購入。
いつもはシウマイ弁当だけど、お芝居だし、舞台から近いお席だしと季節限定のキンメダイ弁当に。これがとてもよかった。

しかし久しぶりにお席でよばれたけど、今はこういうなかなかよいお席でも折詰とかではなく、パンとかおにぎりという人も多いんだなあ。いや、個人の自由なんだけど。
ちょっとしんどかったから歌舞伎座食堂はやめたけど、そちらでもよかったかな。
そうだ、明治座の公演中止のあおりを食って、いまだにわたしは明治座名物の西京漬け食べてへんぞぉぉぉ

お芝居は前述のようにまことに素晴らしく、40年以上彼のファンでいる自分を褒めたたえたくなったくらいよ。
尤も、隠亡の場の陰陰滅滅で陰惨な様相には本気でゾォォとしたわ。
こういうのがまあ南北の芝居らしいんだけどね。
そう、孝夫の頃から仁左衛門丈は南北の芝居の人なのよ。
白塗りに青黛の美しくも忌々しい男。なんでこんなに色悪が似合うのだろうか。本当に魅力的。
南北のドライさに比べると黙阿弥は因果応報のじめじめ感があり、そこがまたよい。
どちらも好きだが、ニンから言うとやはり仁左衛門丈では南北の悪人が見ていたい。

やがて大詰め。タイムアップを気にしつつも陶酔。
前から3番目なのでオペラグラスなしで細かな表情がよーーーーく見えますのさ。
ああなんという官能的な男か。

8時45分に芝居がハネたので予定通りに東京駅へ。
いい気分でお席に座り、新大阪までゆらゆら。
その後はけっこう忙しく動き、終電手前で帰宅したよ。
行きは地下鉄がよく、帰りはJRが動きやすいんだな。
ぐったり。


さて日曜日。午後からまいまいツアーで京都大学へ向かうのだが、朝からとんだトラブルが舞い込む。とにかく隣家の叔父夫婦はよいが、駅向こうの下の叔父夫婦はトラブルを持ち込むので困る。
わたしは旅行疲れ以上におかしいことになって、まいまいさんにも遅刻してしまい迷惑をかけて申し訳ないことになった。ちょっと間違えたらシャレにならん事態になるところだったので、本当に怖い…

京大の様々な建物を外観から眺める。実によろしい。
とてもたくさんありますからなあ。
細部に神は宿り給う…

今回は北白川のあれも見に行った。むろん外からですがね。
それもとてもよかったよ。
そしてその途中で見かけたのがこちら。


次いつまいまいツアーに参加できるかわからないが(なにしろ抽選がなかなか大変)また良いところへ行きたいものです。

写した建物や見た展覧会についてはまた後日なんとかまとめたいと思っている。
3日間の流浪の旅は終わり。ハイカイ師はまた3月に東京を目指す。


比叡山は涼しかった スマホ版

2022-08-31 21:38:02 | 旅行
去年の初夏に比叡山のケーブル界隈うろうろしてたので、それをちょっとばかり。
というのはこれはスマホで撮ったものばかりを集めていて、カメラで撮ったのはまた別にあるのだが、全然挙げないまま一年以上経過してたのよ。
ああ…例によって例の如く、時間の隙間に活きてます。

叡電に乗る、と言うこと自体が楽しいのよな。


わたしは今出川通にときめくけど、賀茂川挟んでまた雰囲気が違うのが面白いよね。
同大と京大のなわばりの違いと言うか…
堀川から西がまた雰囲気も違って、やっぱり今出川通は楽しいわ。
さて普段は中京区をふらふら歩いてますが、ちょっと遠出のつもりで叡電に乗る。

カフェもあったり、ずらっとガチャガチャが並んでたり。


駅名表示板

今回は八瀬比叡山口まで向かいます。


来た来た。

車内の駅名表示板

名所案内でもある。

色々と工夫が凝らされてるのよ。


シートの文様が素敵。

小さく紅葉もデザイン。

こちらは鞍馬の天狗をイメージ。
思えば牛若丸は洛中からあの山の奥までやられたわけだねえ…



さて到着。ここから八瀬駅へ向かいます。
途中の川がまたキラキラ。


レトロな八瀬駅


八瀬童子や赦免地踊りのことを思う。
八瀬が隣接する比叡山や高野(たかの)と境界線を廻って色々あったことを京都市歴史資料館、京都文化博物館などでみているが、本当に静かな処で駅から集落までの距離も知らないので何とも言えないが、それでも今は保養所やホテルやコンビニが出来ていることを知る。


少し歩いてケーブル八瀬駅へ着く。


わたしは路面電車とケーブルが大好きなのだよ。














ひたすら楽しい。







到着。


比叡山山頂

なんか丸い輪があるよ。

比叡山頂から見る京都市街地。意外に山があるのよ。



この駅がまたいいよね。




細部が可愛い。


床もいいな。

待合室





再現展示もある。







外に転がる。

写真も展示されていた。
叡山阿闍梨
わたしのイメージでは叡山阿闍梨と言えば諸星大二郎「暗黒神話」ですな。
なお、わたしの手元にあるのは最初期の単行本と、それに加筆された88年版。
完全版およびそれを更に加筆修正した愛蔵版は未読。

山頂には記念撮影場所も。
何故かローマ字表記


向こうに広がる景色の中で、客家風なのは宝ヶ池のホテルですな。村野藤吾のあれ。

数年前、お隣の国際会館は見学したけど、ホテルにはまだ未踏。

山頂をうろうろ。
タンポポだ。

こっちは何かな。

山上遊園地の廃墟にも向かう。
昔は山頂周辺に別荘や遊戯施設が作られていたそうだが、今は全滅。
取り壊しと言うか自然崩壊と言うか、しかし下界へ降ろせないままとか。






ロケットの残骸

…かつて難波のロケット広場にあったロケットはどこへ飛んで行ったのだろう…




さて下山しよう。
ケーブルカー、やっぱりいいなあ。



窓の外も楽しい。







来た来た。来ましたよ。


到着。


いい色やなあ。


天井も素敵。


またね。



ラジオ塔ありましたわ。
前に徳島で見たけど、わたしは他では見ていないなあ。

2021.3月の東京ハイカイ録 その1

2021-03-23 16:15:06 | 旅行
三月もいつの間にか彼岸に入り、春本番になってきた。
大体むかしから春を呼ぶのは
お水取り
比良八荒
センバツ
この三つが関西に春を呼ぶ。

しかし実は関西より関東の方が春は早く来る。
そこでわたしも日帰りで春を探しに東京へ出た。

久しぶりに品川で乗り換えて目黒へ。権之助坂を降りる。目黒川に差し掛かると、早くも桜が咲き始めているではないか。
ちょっとだけぱちぱち。

公園に入るとクサイチゴなる白い花もあればダンデライオンも地に広がり、ちょっと早すぎるツツジのつぼみもあった。そして大柄な椿さんが咲いてたり散ってたり。

目黒区美術館で前田育徳会のお宝を拝見して楽しい気分になり、お得な図録も購入して、ありがたやと再び公園に出たのは2時間後でした。
こちらの感想はまた後日。

橋を少し行ったところのバス停に来た時、丁度バスが来たので乗る。この坂を上るには膝の具合がよくないので丁度いいんだよ。
それから近くのてんやに入り、桜エビのかき揚げ天丼を食べたね。
鰆やタケノコも食べたかったが、まあいいさ。

今度は原宿へ。工事後の原宿にはこれが初めていつも地下鉄ばかりだったから久しぶり。
人波の仕分けにはこれがいいのだろうけど、それでもあの駅舎は残念ではある。
真向いがディズニーショップじゃなくなってるのも今回知った。
あの千疋屋の過度の三角のところのかばん屋さんもなくなって、次に入るところがないまま…

先月に続き太田浮世絵記念美術館へ。笠松紫浪展の後期展示。今回は図録も購入。
近年こうして川瀬巴水を皮切りに、吉田博、笠松紫浪らの再評価がなされて本当に嬉しい。
前期後期まとめて感想をあげたい。

今回ここで大転換があった。
すっかり忘れていたのだが、国立演芸場や国立劇場の情報文化センターだったかな、あの正式名覚えられない、あそこで見世物展なんよ。飛んでいこう。
半蔵門の6出口はエスカレーターで楽々。
ここが開発されて本当に良かった。横浜の元町・中華街駅の6出口と同じくらい助かる。
おや、銭湯バンデューシュだったかな、休業中か。ジョガーの人に人気のお風呂屋さん。
日本全国のお風呂屋さんを制覇する!の友人が国立劇場の芝居がハネた後に必ず浸かってたなあ。

先に演芸場で明治の見世物・雑技・奇術などのチラシをみる。やはり面白い。今回図録が出ている。2700円。川添裕さんの監修本。みんぱくの「大見世物」展の図録もあるし、幻燈絵がないのでちょっと一旦保留。
わたしが見世物、活人形に熱狂したのはINAXでの細工見世物展とここで見たものたちからなのよな。他にも京都造形大の見世物小屋の展覧会、兵庫県立近代美での「サーカスがやってきた」あとは山脇学園での展示も懐かしい。
そしてセンターに入ると、奥の映像コーナーからまさかの「どんどん節」が流れてきた。
飛んで行ったよ。

駕籠で行くのはお軽じゃないか わたしゃ売られてゆくわいな
ととさんご無事でまたかかささんも ともに達者で折々は便り来たり…

日本の大道芸、として昭和末の録画。
わたしもこれを知ったのはその頃で沢村藤十郎がジョッキーの邦楽番組で録音したのだった。そうそう「蘭蝶」もここから。「明烏」はジュサブローと「生きてゐる小平次」から。
他に七味売りの口上もあって、日本の話芸の面白さを堪能。

ぱちぱちと浮世絵を撮影。これもまとめていずれ。
気分も明るくなって、劇場の前庭へ向かうと、思った通り桜が綺麗。
神代曙という種類の桜や椿もあって華やかでとてもよかった。
本当に往けて良かったわ。

再び半蔵門に戻り今度は日本橋へ。出たらすぐのところで用事終えられてこれも助かる。
そこから地上へ出て歩き出すと、さくら通りもけっこうよく咲いていた。
エドグラン前のスパンアートギャラリーへ向かう。
三原順原画展。
そのエレベーターでご一緒した女性に話しかけるわたくし。
そう、ネットでは自分から話しかけるのは殆どない内気なわたくしですけど、リアルでは全然知らない人といきなり話し出したり、道を聞かれて案内したりとか、すごくよくある人なの。
そしたらその方が柴咲さんだったのでご挨拶を。そして初めてごだまさん、立野さんにも紹介していただいた。
いやもうほんと、ネットで内気で無口でも、リアルではしゃべるシャベル喋る…コロナは怖いのでいい加減にしろ、遊行。
今回も新発見の作品がいくつもあった。それにこの日は三原順命日。初日のこの日に来られた方々のキモチは一つ。
やっぱりちょっと泣く。

タイムアップで皆さんとお別れし、東京駅へ。
なんかもうやっぱりこっち来るのは楽しいわ。
早く前のようになってほしい。
「ああ、早く昔になればいい」
ほんと、その通り。
次の東京ハイカイは26日。四月はわからないのでとりあえずここまで。

久しぶりの東京ハイカイ録 2020.10

2020-10-16 00:21:11 | 旅行
実に久しぶりに東京へ出かけた。
いわゆるGoToトラベルに乗って、新幹線とスカイツリー展望などついて1万円ちょいである。
日帰りにしたのは前日の土曜が多忙で、この日くらいしかなかったから。
というか、弥生美術館の日時指定が10/11しか空いてなかったという事情がある。
そもそもわたしが東京へ行きだしたのは90年頃からで、理由は「弥生美術館の会員になったから」。
それに付随して色んな展覧会に行くようになり、92年から2019年まで連続毎月東京へ出向き続けたのでした。
時には一カ月に二回行ったりもしたなあ。
しかしながら個人的事情とコロナのせいでそういうことが出来なくなった。
展覧会もなかなか行けなくなり、多分これからもこういう衰退が続くと思う。もっとダメになる可能性もある。
まあとりあえず東京へは三月以来か。
のぞみ号で富士山の見えないA席に座りながら機嫌よく出かけたのね。

富士山をディスるわけではないんだが、六甲連山を見て育ったものとしては、富士山の裾野の周辺にも山々があるのはわかるのだが、なだらかさがなく、唐突に巨大な富士が現れるのは、やはりびっくりするわけよ。
なんだろうな、不思議な感じがする。
それであれだ、武田泰淳「富士」をはじめ白井喬二「富士に立つ影」、国枝史郎「神州纐纈城」、諸星大二郎「孔子暗黒伝」を思い出すのよ。
まあこういうので読書の傾向があらわになるわね。


とか言ううちに久しぶりに丸の内の出口へ。
ついたのが8時半過ぎだから早いの。指定新幹線だから仕方ない。
それでのたのたと向かうと、丁度三の丸尚蔵館の開館に合うわけです。
第87回展 「名作を伝える-明治天皇と美術」
これな。どうでもいいけど、わたしの誕生日が8/7なのでいい数字や…と思ったりする。
展覧会の中身についてはまた後日挙げれたら挙げます。

セダンに擬態する植物


凄い技術の作品群を見てから次に本丸へ向かう。
本丸の模型をみる。けっこう楽しいが、斜めから見ると「江戸城開城」の勝安房守の心持になるね。あとアニメ「珍豪ムチャ兵衛」の歌を思い出す。←実はサビしか知らんし、見たことないんだが。『江戸城をにらむ』というところな。Wikiで見たら豊臣家の遺臣らしい。


十月桜とススキの同居を見たりしながら駅に戻る。
ここで一つミスってしまったが、切り替えて根津へ向かう。
実はこの日の一番のポカは既にやらかした後なのだよ。
この日、久しぶりに有明でイベントがあるので出向こうかと思ったら、これまた事前にパソのメールで受け付けしないとダメだったのだ。スマホのメールでは受け付けてくれない。
あああああ。車内で気づき諦めた。
それで元の指定時間の10時半に弥生へ向かう。
向かう前に大手町でちょっと間違えて水天宮から戻ったのだ。

弥生美術館では久しぶりの水森亜土展。
楽しいわ、やはりいいねえ。
亜土さんは本物の日本橋っ子なのでまだ残っていた帝国製麻やその他の近代建築と一緒に写すスナップもあり、建築ファンとしても楽しく眺めた。
可愛いグッズも「あるある、あったあった、もってるー」ですがな。
楽しい喃。


夢二の恋愛模様という指南というか、見ててだんだん「ああ、あかんな」という気になる。
そう、わたしは恋愛とは無縁で生きているので、関心がわかないのよ。
フジョシなのとリンクしてるわけではないと思うけど、今に至るまでこれだ。
別アカで好きなカプリングの話書いてるのでそれでいいのだよ。
華宵はやはり綺麗でよかった。

根津駅へ戻る道すがら気になってた「ご飯のススム食堂」へ入ると、サバのフライを幽庵にしたのが美味しかった。
今度から根津ではここでランチにしよう。
いいサバだった。サバ、いいよなあサバ。


さてそこからスカイツリーへ。

初めて展望デッキへ行ったよ。
ああ、可愛いな。小学校はみんな屋上に名前が出ている。
知ってるところをチェック。自分の定宿も見えた。
また行きたいね。


上から見たたばこと塩の博物館を今度は前から眺める。
中にも入る。


おもちゃ絵が楽しい。好きなんよ。
ぱちぱち撮る。

こんな感じ。オバケ可愛い。


照明当てるのもある。


この後はサントリー美術館へ。
けっこう時間かかるな。大門経由で六本木。
撮影可能と言うことでばちばち。


フジョシ向け


かるかや道心に対しては色々言いたいことがある。


はい、ここまで。
東京駅へ向かう。
GoToキャンペーンので2000円分のクーポンがついてるので、舟和の芋羊羹などを購入。
遅い時間の新幹線で帰る。

やっぱり楽しいし、刺激があって、東京はいいわ。
といいながら、大阪で機嫌よく暮らすわけです。
またいずれ。