最近本当に書けなくなって困っている。
美術ブロガーさんだと言われたのは過去の話、もぉダメだ。
いや、もともとあれだ自分の「記録と記憶」のためのブログだから読み手さんのこと考慮してないか。
だから遅くても平気なんだが、それにしても「書けない」は困る。
リハビリとして書きやすいのを挙げよう。
こういうときにコレクション展はいいなあ。優しくしてくれる。
とはいえあれだ。
「例によって終了した展覧会だが」
これで始まるのでした。
今日は大阪市立美術館のコレクション展「ラブリー!ジャパン」展の感想ね。
特別展のおフランスの感想も半分あげたところでリタイアしたなあ…
大阪市立美術館はもともと市民からの寄贈で成り立っている。
まことに大大阪の時代の大阪市民というのは偉かった。
文化への愛情が深い。それで美術館を造成するのなら、とお宝をどんどこどんと寄贈してくれはったのです。
実際、わたしの知人のお宅も寄贈してはった。
持ち堪えることのできたところはそれが出来、没落したところは売るしかない…
作品名称などはリストを引っ張ってきてます。こちら pdfです。
猫図 Cat 原 在正 筆 四辻公説 賛 1幅 江戸時代 18—19世紀 本館 (田万コレクション)
この眠る猫も久しぶりの再会。可愛くて可愛くて。
2015年の田万コレクション展以来かな。
白地に黒ぶちの可愛い猫で耳の辺り、口元のリアルさ。尻尾も前足も内側に。そしておしりのあたりにそっと咲く花がまた可愛いのですな。
原在中の息子で長生きはしなかった。文化七年に京都で亡くなっている。
この人の孔雀の絵が三井下鴨別邸にある。
小野小町図 Ono no Komachi (One of The Six Immortal Poets)清原雪信 筆 1幅 江戸時代 17世紀 個人
雪信は例のへちま棚の下でくつろぐ一家を描いた久隅守景の娘で、母親の許しを得ずに好きな人と一緒になったそうだ。江戸時代でしかも大叔父は探幽、それでも尼崎で好きに暮らし、よい絵を描いて生きたというのはいいなあ。
この小町も品よく綺麗。
扇面流図屏風 Fans Floating on a Stream8曲1隻江戸時代 17—18世紀 個人
これまた派手にド派手にいいねえ(宇髄天元ぽく言いました)。
金地に色んな絵柄の扇面。唐子もいれば五条橋の二人もいる。
伝 江口君像 Standing Beauty, Attributed to Eguchi Courtesan (Eguchi no kimi)1幅 江戸時代 17世紀 大阪・寂光寺
これはもう近世風俗画に現れる美人図の範疇に入るね。このお寺がいわゆる江口君堂ね。
舞楽図屏風 People Dancing Bugaku狩野永納 筆 6曲1双 江戸時代 17世紀 個人
色んな舞楽を描くあれだ。右は安摩からはじまり、左は青海波から納曾利まで。例のお遊戯みたいなのがやっぱり可愛い。胡蝶の少年が妖しい…
絵入り幸若舞曲 『敦盛』『八島』 Illustrated Texts for Kowaka Dance <Atsumori> <Yashima>2冊 江戸時代 17世紀 本館(細見良氏寄贈)
横長本。
・敦盛の遺体が船に流れ着いた。熊谷から「供養する」という意味の文が添えられている。
・能登守との戦い、佐藤兄弟の活躍などを回想する。
細見良さんて細見美術館の?ありがたいことやなあ。
七福神図 Seven Deities of Good Fortune 狩野休圓 筆 1幅 江戸時代 17世紀 本館
(ウンゲルンコレクション)
ほのぼの。
ところで英文訳みると色々興味深いよな。
伏見常盤絵巻 Tokiwa and her Children in Fushimi 1巻 室町時代 16世紀 本館 (田万コレクション)
これは前掲の猫やんと一緒で田万コレクション展で見たが、ページが違う。
素朴な奈良絵本な描画。色は明るい。常盤母子の流浪と逃亡。たいへん。親切な処もあるのでよかったが…
しかし常盤自身はこの後清盛の寵愛を受けて娘を生み、更には一条大蔵卿の北の方になる。
案外平穏を手に入れてるよね。
化物草紙 Tale of Ghosts 1巻 江戸時代 17世紀本館 (田万コレクション)
「今昔物語」から採ったのを描いているシーンもある。
20巻第七話「染殿后為天狗被嬈乱語」これな。
現代語訳はこちらhttps://hon-yak.net/20-7/。
他にも三善清行の引っ越し先の化け物屋敷の話の絵。ちゃんと障子全部に目があるのが芸の細かさ。おばけたちがなかなか個性あるしね。
今の醒泉小学校内に碑もある。あの辺りらしい。
あと「起世経」とやらの中の、閻魔大王が屈強な鬼の獄卒から毎日蹴り上げられたり突き上げられたりするのもあった。
とんだ「鬼灯の冷徹」である。
着物も二領
浅葱縮緬地雪輪模様友禅染小袖 Kosode(Garment with Small Wrist Openings) with Snowflake Patterns scattered on the Light Blue Silk Crape 1領 江戸時代 18世紀 本館
紅綸子地松竹模様匹田絞小袖 Kosode(Garment with Small Wrist Openings) with Pine-tree and Bamboo on Red Satin 1領
江戸時代 17-18世紀 本館
どちらも綺麗。
それにしても面白いのは漢字の羅列と英訳と。この二つの文字列から中身を想像するのも面白い。
美術ブロガーさんだと言われたのは過去の話、もぉダメだ。
いや、もともとあれだ自分の「記録と記憶」のためのブログだから読み手さんのこと考慮してないか。
だから遅くても平気なんだが、それにしても「書けない」は困る。
リハビリとして書きやすいのを挙げよう。
こういうときにコレクション展はいいなあ。優しくしてくれる。
とはいえあれだ。
「例によって終了した展覧会だが」
これで始まるのでした。
今日は大阪市立美術館のコレクション展「ラブリー!ジャパン」展の感想ね。
特別展のおフランスの感想も半分あげたところでリタイアしたなあ…
大阪市立美術館はもともと市民からの寄贈で成り立っている。
まことに大大阪の時代の大阪市民というのは偉かった。
文化への愛情が深い。それで美術館を造成するのなら、とお宝をどんどこどんと寄贈してくれはったのです。
実際、わたしの知人のお宅も寄贈してはった。
持ち堪えることのできたところはそれが出来、没落したところは売るしかない…
作品名称などはリストを引っ張ってきてます。こちら pdfです。
猫図 Cat 原 在正 筆 四辻公説 賛 1幅 江戸時代 18—19世紀 本館 (田万コレクション)
この眠る猫も久しぶりの再会。可愛くて可愛くて。
2015年の田万コレクション展以来かな。
白地に黒ぶちの可愛い猫で耳の辺り、口元のリアルさ。尻尾も前足も内側に。そしておしりのあたりにそっと咲く花がまた可愛いのですな。
原在中の息子で長生きはしなかった。文化七年に京都で亡くなっている。
この人の孔雀の絵が三井下鴨別邸にある。
小野小町図 Ono no Komachi (One of The Six Immortal Poets)清原雪信 筆 1幅 江戸時代 17世紀 個人
雪信は例のへちま棚の下でくつろぐ一家を描いた久隅守景の娘で、母親の許しを得ずに好きな人と一緒になったそうだ。江戸時代でしかも大叔父は探幽、それでも尼崎で好きに暮らし、よい絵を描いて生きたというのはいいなあ。
この小町も品よく綺麗。
扇面流図屏風 Fans Floating on a Stream8曲1隻江戸時代 17—18世紀 個人
これまた派手にド派手にいいねえ(宇髄天元ぽく言いました)。
金地に色んな絵柄の扇面。唐子もいれば五条橋の二人もいる。
伝 江口君像 Standing Beauty, Attributed to Eguchi Courtesan (Eguchi no kimi)1幅 江戸時代 17世紀 大阪・寂光寺
これはもう近世風俗画に現れる美人図の範疇に入るね。このお寺がいわゆる江口君堂ね。
舞楽図屏風 People Dancing Bugaku狩野永納 筆 6曲1双 江戸時代 17世紀 個人
色んな舞楽を描くあれだ。右は安摩からはじまり、左は青海波から納曾利まで。例のお遊戯みたいなのがやっぱり可愛い。胡蝶の少年が妖しい…
絵入り幸若舞曲 『敦盛』『八島』 Illustrated Texts for Kowaka Dance <Atsumori> <Yashima>2冊 江戸時代 17世紀 本館(細見良氏寄贈)
横長本。
・敦盛の遺体が船に流れ着いた。熊谷から「供養する」という意味の文が添えられている。
・能登守との戦い、佐藤兄弟の活躍などを回想する。
細見良さんて細見美術館の?ありがたいことやなあ。
七福神図 Seven Deities of Good Fortune 狩野休圓 筆 1幅 江戸時代 17世紀 本館
(ウンゲルンコレクション)
ほのぼの。
ところで英文訳みると色々興味深いよな。
伏見常盤絵巻 Tokiwa and her Children in Fushimi 1巻 室町時代 16世紀 本館 (田万コレクション)
これは前掲の猫やんと一緒で田万コレクション展で見たが、ページが違う。
素朴な奈良絵本な描画。色は明るい。常盤母子の流浪と逃亡。たいへん。親切な処もあるのでよかったが…
しかし常盤自身はこの後清盛の寵愛を受けて娘を生み、更には一条大蔵卿の北の方になる。
案外平穏を手に入れてるよね。
化物草紙 Tale of Ghosts 1巻 江戸時代 17世紀本館 (田万コレクション)
「今昔物語」から採ったのを描いているシーンもある。
20巻第七話「染殿后為天狗被嬈乱語」これな。
現代語訳はこちらhttps://hon-yak.net/20-7/。
他にも三善清行の引っ越し先の化け物屋敷の話の絵。ちゃんと障子全部に目があるのが芸の細かさ。おばけたちがなかなか個性あるしね。
今の醒泉小学校内に碑もある。あの辺りらしい。
あと「起世経」とやらの中の、閻魔大王が屈強な鬼の獄卒から毎日蹴り上げられたり突き上げられたりするのもあった。
とんだ「鬼灯の冷徹」である。
着物も二領
浅葱縮緬地雪輪模様友禅染小袖 Kosode(Garment with Small Wrist Openings) with Snowflake Patterns scattered on the Light Blue Silk Crape 1領 江戸時代 18世紀 本館
紅綸子地松竹模様匹田絞小袖 Kosode(Garment with Small Wrist Openings) with Pine-tree and Bamboo on Red Satin 1領
江戸時代 17-18世紀 本館
どちらも綺麗。
それにしても面白いのは漢字の羅列と英訳と。この二つの文字列から中身を想像するのも面白い。