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遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う

「遊行七恵の日々是遊行」の姉妹編です。
こちらもよろしくお願いします。
ツイッターのまとめもこちらに集めます。

2021.10月の東京ハイカイ録

2021-10-19 00:02:14 | 記録
時勢と個人的事情とがリンクして、なかなか遠出が出来ない。
まあそれでもようよう首都圏へ向かった。
前回の8月末に見たもののまとめも出来てないままである。
己のこの衰退をどう見るか。
…はぁぁぁ
ため息ばかりなのであった。

まあとりあえず出かけた内容を記そう。
それで先に言うとくけど「東京ハイカイ録」というわりに今回の半分は埼玉での話で、「翔んで埼玉」「なぜか埼玉」がアタマの中をぐるぐるしたな。

京浜東北線で北浦和へ。
着いたらちょっと雨が降ってたわ。まあこんなものでしょうと傘を差しながら歩きます。
今回の主目的の一つがこれ「美男におわす」展@埼玉近代美術館


詳しくはまた後日記すつもりだけど、これはわたしの中では今年の展覧会ベスト3に入るね。
「あやしい絵」「華宵ジェンダーレスなまなざし」に並んで。
一枚絵の良さ、少女マンガの美少年たち、現代アートの中の美少年、美青年…
愉しうございましたわ。
中でもJUNE表紙絵の竹宮さんの作品群。まさしく本質を衝いた作品群だった。
即ち官能性を曝け出して見る者を誘惑するという…

ときめきながら美術館を出て近所の高名なケーキ屋さんにゆくものの、土日はイートインはなし。惜しい。
それで公園で食べることにしてモンブランなど購入。
…残念、合わない。メレンゲもいいけど、わたしは基盤というか底はスポンジの方が好きなの。
相性があるから仕方ない。

さてここから都内へ向かうわけですが、神田で乗り換えればよかったのに折り損ね、新橋もスルーして、とうとう原宿まで乗ってしまった。
そこから表参道。
MAXMARAを背中にてくてく…ビリケン商会へ到着。
近藤ようこさんの「高丘親王航海記」完結記念の個展「南方綺譚」を拝見に。

アナログ絵で、背景の闇は墨によるもの。そのためにそこに色調が生まれる。その色の諧調が南方の湿気を感じさせる。
親王の原画だけでなく「女の顔を持つ虎」「ジャカルタ辺りで暮らす日本人の女と西洋人の女の対話」「寄り集う人魚たち」の絵があり、それらは完売していた。めでたいことである。
今回の展覧会のタイトルはマルグリット・ユルスナール「東方綺譚」から。
あれはよい短編集でした。

「高丘親王」では一枚絵として眺めたいコマがいくつかあって、それらは天上から降る花を伴った情景であったりし、むしろこれを風呂敷などにすればよいのではないかと思った。
つまり人形手の更紗を思い起こさせたのだ。
…ということを近藤さんに話すと「えっ風呂敷」と笑われた。
いやいや、ええと思いますよ。
ホホホホホ

ご本は色々と手元に賜り物があるので今回は一筆箋を二種、それから見かけた植木金矢絵はがきセットも購入。
ここでタイムアップ。
さらばでござる。
またの再会を約束して、わたくしは日本橋へ。

地下鉄から上がったら丸善で綺麗な建築本の展示があるのを知って見に行く。
なんだかよいものを色々と見てからさくら通りへ出てぎょっ…えらく大きい区域が更地になっておった。
そうか…
新幹線に乗り大阪へ。

まだ府中市美術館、弥生美術館、汐留美術館、たばこと塩の博物館、東京オペラシティなどなど行くべきところがあるのでなんとか会社と病院の合間を縫って出かけたいと思います。
今回はここまで。

二月の東京ハイカイ録

2021-02-25 23:13:47 | 記録
久しぶりに東京で一泊した。
東京へ行ったのは年末以来だからほぼ二カ月ぶり。あの時は速攻日帰り。
今回はいただいたチケットを使いたいのでなにがなんでも一泊二日。
早朝母親が「行ってらっしゃい」というのでちょっと安心して出かける。
新幹線はのぞみでGO。
富士山はこんな感じ。

白日晴天で東京へつく。
いつものロッカーに荷物を放り込んで丸ノ内線の定期売り場へ向かうと、まさかの2/11を以て閉店。
駅員さんに尋ねるとKITTE内に移動したらしい。
地上へ。
東京駅とKITTEのよく見える位置からパチリ。

これは丸の内南口かな、そこから近いわけです。
地下ではアイヌ文化の紹介とゴールデンカムイの看板等あり。
大好きな作品だが、こちらも終幕へ向かって疾走中なんよねえ。


東京subwayチケット48時間を購入。
ここからすぐの二重橋駅から明治神宮前まで。
…あ、まさかのあの角の千疋屋の隣の店がなくなってるーっっ
コロナ、ほんまにとんでもないな…
気を取り直し、浮世絵太田記念美術館で笠松紫浪展をみる。

感想については後日また詳しく書くけど、91年の回顧展に行き損ねた身としては嬉しすぎる展覧会。図録は一般図書扱いで、ここで買うなら税金分はなし。
清方の弟子からは二人の版画家が出ているが、巴水とはまた違う面白さのある紫浪。
とてもよかった。本は次回だな。

さてそこからわたしは渋谷に出て道玄坂の方の出口へゆく。
ありました。鬼滅の刃の壁面展示。
最愛の縁壱がいたーーーーっ
きゃーっ❣好きすぎてつらい…
ほんと、好きなの。縁壱と目が合ってドキドキしたわ。

地上へ上がると東宝シネマの前で、丁度昼過ぎだからそのまま五右衛門のパスタを食べに行く。しかしあれだ、わたしの食べたかったメニューがなくて、結局明太子と湯葉とシソの入ったのにした。ちょい塩辛いな。
サラダの人参ドレッシングがなかなかよくてこれは、となったよ。

地下鉄で次は乃木坂へ。
サントリー美術館に向かう。
金曜の午後なのでどうかなと思ったらこれがなかなか混んでますがな。
今回の「美を結ぶ、美を開く」展は撮影可能&SNS挙げようという展覧会で、皆さんお気に入りをぱちぱち。わたしもぱちぱち。
Twitterで色々挙げたけど、またブログでまとめよう。
…まとめ待ちめっちゃ多いねんけどね…

さて六本木から霞が関へ向かいます。
日比谷公園。ここはほんと、都会のオアシス、都会の社会人のための公園だなあ。
池をちょっと眺める。
日比谷文化館では真田幸治さんのコレクションによる小村雪岱の作品群を拝見。
膨大な資料をありがたくも撮影バチバチ可能。うをををををををっ
ものすごく嬉しかったです。ありがとう。
雪岱を見るとどうしても今は亡き畏友lapisさんを想う。
泣ける。
こちらもまた後日まとめます。

かなり長居して楽しんでから、丸の内オアゾへ走る。
五階の古奈屋のカレーうどん食べる。食べながらこれはゴマ豆乳でも入ってるのかなと思ったらミルクがベースなのね。なるほどなあ。これは美味しかった。

機嫌よくホテルへ向かう前に家へ電話して、一転地底を這いまわる心地になる。
やっぱり一泊は難しいかなあ、婆さんの妄言が凄かった。
隣家のオジ一家に後を頼む。暗澹たる気持ちになる。

定宿へ向かう。以前は送迎バスが出ていたがコロナのせいで休止。しょぼん。
仕方ない。自力で行くことは可能なのでてくてく。
久しぶりの宿は色々変わってたが、これはこれで仕方ない。
一日目終わり。

朝ちょっとゆっくり目に起きて一階へ降りると以前のようなビュッフェではなく弁当形式の朝食に。
味噌汁やコーヒーの都合上、自室へ持ってゆくのはやめて誰もいないしそこで食べる。

一旦東京へ出て、いつものロッカーにまたもや荷物を放り込んで、銀座線で上野へ。
近年わたしは9番出口から地上へ出てパンダ橋経由で上野公園というパターンの人になったのさ。

まずは都美で吉田博をみる。
こないだ京都高島屋で見たけど、やはり良いよねえ。
図録は京都で見たのと同じのがあった。それは買ってる。
一番欲しいのは名古屋ボストン美術館から出ていた6千円の図録。あれが一番すごかった。
今回は若い頃の水彩画も出ていた。
油彩もあり、「三四郎」に登場した旅する絵描き兄妹の姿がここにあるのだわ。
後日また詳しく挙げるけど、個人的にはインド辺りの作品が物凄く好きだな。

お昼は新しくなったJR上野駅の外の二階、森半プロデュースの店でうどん食べたよ。
味自体は京都風なので助かる。
意外とおなか一杯になったが、わざわざほうじ茶はたのまずともいいよ。

日本橋高島屋へ。
日本橋界隈の建物の装飾についての展示。とても面白かった。青幻社から刊行されてるみたい。

最後は三井記念美術館で清水三年坂美術館の小村雪岱の作品群+所蔵の工芸品をみる。
これに関しては以前かなり詳しく書いた感想があるので、それと同じかな。
ただ、この展示では三井所蔵の春信の浮世絵なども出ていて、「昭和の春信」を味わうことが出来た。

ここでタイムアップ。そのまま東京駅へ向かう。
わ゛っっまさかの駅弁ほぼ完売。まだ四時前やで!びっくりしたわ。
新幹線ではぐにゃぐにゃとしていた。

七時前に帰宅して隣家にゆくと母親がいたが正常ではなかった。
楽しいツアーもこういうオチが最後に来るようになったなあ。
でも来月もまた東京へ行く予定。

昔見たドラマのことなど

2021-02-07 18:43:53 | 記録
むかし、佐藤佑介という美少年俳優がいた。
わたしが見たのは昼ドラの「冬の旅」、単発ドラマ「鉄鎖殺人事件」、時代劇「大岡越前」、CM「カンコー学生服」などだった。
昭和50年代の話で、小学生のわたしは毎日昼ドラの「冬の旅」を見たかったが水、金は五時間目があって見ることが出来なかった。
当時はまだビデオは普及せず、その日は帰宅するやいなや隣家のおばちゃんの所へ行ってその日のドラマの展開を聞くのが楽しみで仕方なかった。
現在のわたしはほぼTVドラマも見ないのでえらい違いだが、その頃のくせでか、ネタバレは完全に平気になった。
物語は以前にもブログで書いたが、立原正秋の小説のドラマ化で、非常に人気が高かった。
わたしはこの作品から少年院なるものを知ったが、後に立原作品「恋人たち」「いそしぎ」でも少年院を聖堂として表現することが多く、観念的な憧れがそこに生じるくらいだった。


この表紙は現行のもの。
わたしの所蔵する本は抽象的なものだった。
この表紙絵は作中のカモメたちへの想いを取り上げたもの

主人公の行助の最期についてはもうここで繰り返さない。
数多の小説の中でもそれは特に感銘を受けたが、ドラマではただただ可哀想だった。
その哀れさを感じるのはやはり佐藤佑介が美少年だったからだと思う。

次に昭和56年に浜尾四郎「鉄鎖殺人事件」をモチーフにした単発ドラマがあった。
これは『昭和7年の血縁殺人鬼・呪われた流氷』という副題のついたもので、藤枝探偵を片岡孝夫が演じていたが、このときがわたしの孝夫初見で、完全な一目惚れをしてしまった。
それ以前は草刈正雄、三國連太郎がわたしの中ではトキメキの対象だったが、そこに片岡孝夫が加わったのだ。
今も仁左衛門となったかれを応援し続けているが、本当にこの頃は関西で歌舞伎が廃れていたため、かれはドラマに良く出ていたのだ。

思い出せる限りこのドラマについて記す。
冒頭、網走監獄から脱獄したと思しき鎖を引きずったままの中年男と、その妻らしき女とが官憲が迫る中、流氷の海へ自分たちの身体を鎖でぐるぐるに巻いてそのまま飛び込む。

昭和七年小樽。小樽は北のウォール街と呼ばれる繁栄を見せる土地。
そこでとある資産家の女(松尾佳代)がパーティで自分の養女が歌うのを満足げに眺める。歌は「慌て床屋」。
彼女は東京の音大に行きたいと思うが養母の溺愛から逃れることが出来ない。

そんなある日、彼女はルバシカを着た美青年(佐藤佑介)が屋外で油彩を描くを見る。仲良くなる二人。
かれは啄木の詩を朗読する。
「こころよく我に働く仕事あれ それを成し遂げ死なんと思ふ」
何かしら強い意思の力がかれにきらめく。

やがて資産家の松尾佳代が誰かと姦通していることが会話からわかる。彼女はその秘密を逆に強みにしている。
ところがそれから数日後彼女は鉄鎖でぐるぐる巻きにされた死体となる。
そこで名探偵藤枝(片岡孝夫)と助手(岡本信人)登場。

養女と青年の恋は捗らない。彼女は養母の死の後始末に追われ、探偵ともいろいろ話し合う。
そして二人めの犠牲者が出るが、こちらも鉄鎖ぐるぐる巻き。
探偵の調査からあの脱獄囚とのかかわりがわかる。脱獄囚は夫婦で心中したが、二人には一人の子があることが判明。
その子供による何らかの復讐ではないかと探偵は考察する。

ついに過去の惨劇が明らかにされる。
資産家の女は今の養女の前に一人の女児を養女にしていた。
ある日その市松人形のような子供が着物姿のまま必死で階段を駆け下りる。
それを鬼のような形相で捕まえる。
「何よこれ!」
その子どもの着物の裾をまくりあげて怒鳴りつける。
子どもの世話をしていた女中の婆さんが小さくなる。
女児に見せかけた男児だったのだ。
婆さんは貧しい夫婦から買ったこの愛らしい子どもをここへ送り込んだのだが、女児しかいらない女主人が遂にそれを知ったのだ。
激昂した女主人は剃刀をそこへふるう。

回想していたルバシカの美青年はよろめく。
子どもの受けた非情な禍を知ったものの両親に為す術はなかった。
そして心中した両親と自身の恨みを晴らすため、関係者たちを鉄鎖で縛って殺していたのだった。
逮捕された青年に養女があなたを待つという。
謎が解けても誰も幸せにはならないが、養女の優しい気持ちだけがそこに残る。

細部はさすがに忘れたが、過去に二度だけこのドラマを見て覚えていることを記した。
わたしはこのドラマで
・佐藤佑介との再会
・片岡孝夫に一目惚れ
・昭和初期の小樽の街並みの素晴らしさをしる
・昭和初期の歌曲の良さをしる
・女装男児の受けた惨劇
などなど、今に至る嗜好の道がついたのだった。


2020年3月の東京ハイカイ録

2020-03-24 16:49:25 | 記録
どこぞのチジが大阪と兵庫の往来を制限してきたので、それならばと東へ出た。
川を挟んで兵庫に接した市に住まうだけでなく、市の水も猪名川から供給されている。
どうしろというのか。(後からしれたが読み間違いだったそうだ)
淀川を越え、瀬田川を越え、天竜川を越え、多摩川を越え、東京へ着いた。
車内は人が少なく、そしてわたし以外の誰もものを食べなかった。
これは考えていなかったので、ちょっと驚いた。
そうか、そういうことかという感じ。

とりあえずそのまま新宿経由で東府中に行った。
調布からは京王線の普通車両に乗り換えたが、わたしのほかは誰もいない。
すごいなあ。
しばらくして乗ってくる人があったが、こういうことを都内で経験するとは思わなかった。

スーパーでランチを購入して府中市美術館へ向かう。道々桜が満開。東京はいつも桜が早い。
府中の桜を堪能する。


府中市美術館、恒例の春の江戸絵画祭り。
今年は敦賀市博物館コレクションでの「ふつうの系譜」展。

予想外のがキタが、関西人のわたしにはむしろ普段の親しみがあるものが展開していて、楽しい。楽しいが、これを<この>府中市美術館でやるのが意表をついている。
府中市美術館、板橋区美術館は共に「え゛゛゛っ」が多いからなあ。
だからこの展示は首都圏の人からすれば「あ゛」だったのではないかな。
オノマトペの多い関西人の観測。

18-19世紀京都画壇のよいのを楽しむ。特に応挙先生のわんこは可愛らしすぎて困る。
虎のぬり絵も楽しい。水墨画のぬり絵。
わたしは手本を離れて目を逆ぬりしたので長崎派の虎みたいになった。
上手い下手をこえて、こういうところが学校教師の癇に障るのだろうな。

一旦退出して買ってきたお弁当食べながらお花見。桜は二種ある。ソメイヨシノとエドヒガンかな。白と薄紅の競艶。
連翹もタンポポも可愛い。

今度はコレクション展。これがまたよろしい。動物画もよいし牛島憲之もいい。ほのぼのふんわり。現代の好きな作品も出ていたのが嬉しい。

再び桜の道を行き、普通電車で芦花公園へ。車窓にも桜がのぞく。
芦花公園の世田谷文学館への道すがら桜を見る。ここも満開。


世田谷文学館では六世中村歌右衛門展が開催中なので、桜が満開なのはぴったり。
歌右衛門が襲名したときに久保田万太郎が詠んだのがこの一句
春風や まことに 六世歌右衛門

わたしは歌右衛門の晩年しか生の舞台を見ていないが、写真集や昔の資料で全盛を偲ぶことは出来る。
わたしが見たのは「伊勢音頭」の万野、「建礼門院」などだけど、まあなんというか大変良かったな。年齢を経ているからこその味わいがあって。
写真で好きなのは班女の前や定高や玉手なのだが、いずれも「わたしがせねば」的な孤の強さを感じたな。そう、この方はそうね。
また詳しくは別途挙げるけれど、たいへん良かった。
お父上の五世歌右衛門の千駄ヶ谷御殿の映像まで見れるとは思わなかったのでたいへん嬉しい。

コレクション展ではムットーニの「蜘蛛の糸」が新入り。これは知らなんだ。
途中から見たので今度はじっくり見よう。毎時30分から。
そして「新青年」の展示。いやいや、これだけでもたいへんな中身ですよ。ドキドキしたわ。
松野一夫の表紙絵と「黒死館」の挿絵もあったし。

時間的に長居しすぎてまずくなったので一時間帰りを遅らせる。
そして京橋に移転したスパンアートギャラリーに。
三原順の原画展示。五年前の明大の展示以来、再びファンの情愛が大いに発揮されているのが嬉しい。今回は生原稿6種8ページずつ展示。
はみだしっ子「動物園のオリの中」冒頭、「山の上に吹く風は」での人々との葛藤、「ルーとソロモン」第一話、「SONS」などがある。
いろんな想いや情報がここにあり、涙がにじむ。
カラーワークスもあった。
わたしの手元にはまだ届かない。地元の本屋さん応援案件なので待っている。
本は基本、本屋で買う。

東京駅へ。なんだかんだ言うて1990年以来ずっと毎月東京に来ている。いつまで続くかわからないが、弥生美術館の会員である限りは絶対に行く。
今回は行ってないけどね。
帰りの新幹線もすいてた。やっぱり誰もものを食べないが、あまりかしこくないわたしは食べる。帰阪して阪急に乗り換えると、かなり混んでいた。そしてマスクなしの若い連中が多いうえにくしゃみエチケットが出来ていない。
大本営発表もだんだんやばくなってゆくだろうなあ。
とりあえず三月の東京ハイカイ終了。

2020年最初の東京ハイカイ録。

2020-01-27 17:18:23 | 記録
2020年最初の東京ハイカイ録。
ハイカイと言えぬほどこの二日間の行動範囲は狭い。
理由は色々あるがまあやっぱり最初に公共交通機関にそっぽ向かれたことだな。
当分の間、三月までは都バスに乗らんぞ。まだ腹が立つ。
そしてMOTにも行かねえぞ。MOTって何ですかと言われたらあれだけど、以前はMOTと呼んでほしいとそこがいうていたが、佐藤栄作の昔から自称したものは地味に定着しないという決まりがある。
まあそれは別にどうでもいい。

今回はいつもの定宿ではなく、セカンド定宿。そこへ行くのに地下鉄で向かったが、これがまた色々とやらかしてしまう。
足が痛いのにわたしは一体何をしているのか。
目が回ってきたよ。

とりあえずたどり着いて荷物だけおいて仕切り直し。
それで人形町へ向かったのだが、途中の甘酒横丁で謎なビルを発見。
みたことがあるだけでなく名前が「美術館ビル」…
これ、今は茨城県か栃木県かに行ってもた栗田美術館の跡地のビルやないかな。
行ったのは1996年2月。早いなあ、もう随分前だよな。
その時いった展覧会はこれだけ。

リカちゃんとバービー フジタTOY
版画 太田記念浮世絵美術館
浮世絵 DO!FAMILY美術館
オルセー美術館 東京都美術館
華宵・未公開挿し絵 弥生美術館
常設 深川江戸資料館
女性に寄する展覧会・女性を捉えた美人画・小物 弥生美術館
線の芸 鏑木清方 目黒雅叙園
八島太郎 いわさきちひろ美術館
ちひろの赤ちゃん いわさきちひろ美術館
伊万里焼と色鍋島 栗田美術館

ちょっと泣く。今も存続・繁栄しているところはよいけれどなくなったところが…

甘酒横丁、おばちゃんむけの服が安くてたくさんあるなあ。みんなにぎやかで何より。
わたしが買うにはまだちょい早いか。
まっすぐ行ったら玉ひでの出口についた。
そうそう、昔ここに初めて行ったとき、まさかの現物が…飛んで逃げたがな。
ひーーー
あっ今半がある。そうか、ここか。あとまつむらでカレーパン買う。
派手なパンはないが総菜パンが多い。ピーナツバターとアンのツインのも買う。
さてわたしはとりあえず地下鉄で上野に出ました。
最近はパンダ橋から公園入りするのがストレスフリーなのだ。

西洋美術館からと思ったがめっちゃ並んではるし。
先に東博へ。
都美のハマスホイ、12年前の展覧会に溺れた人々からは不評とまではいわんがあれだったな…まぁさよならだ。

東博に入りました。冬枯れの庭園もわるくない。たまにこういうわびしい風景をみるのもいい。わびさび。冬の楽しみかな。
ほんで戻ってテラスでまつむらのパンをランチにする。
長らくこういう「手作りパン」を食べないので、こんなもんかなあと思ったり。
どうもわたしはもうちょっと派手なパンが食べたくなってきたぞ。
派手なパンてなんやと言われたら困るが、今わたしのアタマに浮かぶのは神戸のイスズパンなのだった。
尤もそうそう派手というわけでもないが。
そうか、要するに関西の味付けのパンでないと淋しいのだな、わたしは。

東洋館で長居。やっぱり事前情報仕入れてたのはよかった。
卞相壁の猫絵な。これだよこれ。



こんなん見たり企画展みたり本館楽しんだりで時間が無くなり、来月に出雲展持ち越し。
そのまま西洋美術館に参りますとこれまた行列が。
でもハプスブルク展に行くのはこの日しかない。

遺伝学というのはヴィクトリア女王の血友病のことしか考えてなかったけど、マリア・テレジアのところの遺伝子ってすごいな。
パパそっくりの娘ちゃんとかいろいろな…
絵かと思ったら石などで出来たのがなかなかよく、工芸品のよいのが来ていたのは楽しかった。

この後久しぶりに池袋に出た。
タカセでサバランをいただく。初めて9階へ上がり、アールグレイとサバラン。
ほかにプチタルトやブランデーケーキを購入。昭和の味わいが素敵なタカセ。

少しばかり買い物をしたが、まさかのもしかの探し物が見つかり喜ぶ。
やはり探さないとだめだな。

送迎バスで宿へ帰る。ナウシカ歌舞伎の裏側密着番組見て怨毒に焼かれる。←継国兄弟にハマりすぎ。
ここまで。

翌日わたしは竹橋に行くのにこれまたいろいろとトラブる。
なんだろうな、二日続けて東京駅でしょーむないトラブルがあるとはなあ。

とりあえず先に工芸館へ。もう最後なので外観も内装も撮れるだけ撮る。
またまとめなくては。

展示品もぱちぱち。なんかタグ付けしたらトートバッグくれるそうでぱちぱち。
もともと挙げるつもりだったからうれしいよ。
金沢は遠いんだけどなあ。

さてわたくしは始まったばかりの公文書館の「江戸の初物尽くし」をみる。
ここでいろいろと面白い知識を得たり資料を楽しんだり。
今までなかなかここに入らなかったのがもったいないくらいよ。
ここでもタグ付けで…絵葉書もらいました。ありがとう。

ようよう近代美術館。窓展。まさかの撮影可能。えー知らんかった。
ぱちぱち。あれだ、茂田井武がわりとあったのがうれしい。

本当はさらに別なところへ行く予定だったが、むつかしくなりやめる。
それでリクシルへ。京橋だから新幹線も近い。
北陸の方の仕口いろいろとみる。
勉強になる。なるがわたしの場合それはただの「知る」だけで使えるわけではないのだ。

予定よりかなり早い新幹線で帰阪。
ホームからまさかの3分で阪急バスに乗り込む。
我ながら素早い。走ってもいないがあそこからここまで3分は早い。
えらいぞ、わたし。

また来月までさらば。