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遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う

「遊行七恵の日々是遊行」の姉妹編です。
こちらもよろしくお願いします。
ツイッターのまとめもこちらに集めます。

昔のコレクションが出てきたよ

2020-01-05 13:31:47 | 記録
古いものがこの箱から出てきた。

中には色んなマンガやアニメ関連のふろくなどが入っていた。

未来少年コナン




六神合体ゴッドマーズ




まんが日本昔ばなし 鶴女房


はみだしっ子 カード




ガンダム シャアとセイラ


なつかしい。


読んできたもの その1 高階良子「血まみれ観音」

2017-05-25 22:35:04 | 記録
小さい頃から読んできた本についておいおい記していこう。
きちんとした資料とか探しながらすればいいんだが、あくまでも適当でゆく。
編年体にしたいが、記憶が行ったり戻ったり、なんだかんだあると思う。
今回はマンガ。

1973年 「なかよし」をあるとき買ってもらった。
(後年わかったが11月号だった)
そこに高階良子「血まみれ観音」が掲載されていた。原作は横溝正史「夜光虫」である。

当時はそんなこと考えず、ただひたすらときめいた。
歳はまだヒトケタだが、前年の幼稚園の頃からかなり多くの本を読んでいたのと、小学校入学を機に三省堂の辞書(金田一春彦、見坊豪紀らの版)を貰ったので、わからないことは辞書で引いて読み込んでいった。
この「血まみれ観音」は今もたまに読み返すが、たいへん面白い。
面白すぎて横溝の原作より好きなくらい。
キャラクターの絵はまだちょっとあれだが、背景などもしっかりしている。
更に後年気づいたのだが、邸宅の階段に掛けられた絵が実はビアズリーの模写だったりする。

後年のわたしを形成するものたちがいっぱい鏤められた作品だった。
人面瘡、宝さがし、謎の言葉、誘拐、生き別れ、運命の出会い、親世代の悲恋、誤解、殺人、サーカス、時計塔、秘密の部屋、そして罪と罰、大団円。
面白すぎる要素がぶち込まれていた。
これは原作にあるものだからそれをマンガに置き換えてるだけ、という向きもあろうが、そんなことはない。マンガの表現でないと胸に来ないシーンがいくつもある。
たとえば終盤近くのクライマックスの表現が素晴らしい。

全ての真犯人がようやく人面瘡に隠しこまれた黄金の観音像を手に入れ、瀕死の少女を捨て置いて宝さがしに出る。
長い長い階段は時計塔の天井から地下へ地下へ続く。
奈落へ落ちてゆくようだと思いながら、ようやく目的の地下にたどりつくと、巨大な獅子頭があり、その開いた口に莫大な財宝が。
目のくらんだ真犯人はもう一つの観音像に記された戒めを知らぬままその獅子の顎へ駆け寄る。
そこに大きな字がかぶさる。
「されどわが子よ心せよ 獅子の顎に陥るな」
その時真犯人は獅子の顎を踏む。動き出す獅子の顎。
次コマでは真犯人を追いかけてきた刑事たちが描かれ、そこに凄まじい絶叫が響く。
視点は刑事に移る。
この仕掛けが書かれた観音像を保管している刑事は、惨劇の現場を前に、呆然と戒めの言葉を反芻する。

原作では文殊菩薩の押絵だが、少女向けに描かれた本作ではシンプルに観音像としている。
そして少女の肩に埋められたのが取り出されたため、「血まみれ観音」とタイトルがある。
とても巧いし、そしてインパクトがある。
この作品を読んだ少女たちは今も「血まみれ」と来ると「血まみれ観音」と口走るほど、脳裏に刻まれているはずだ。

わたしはこの作品から高階良子ファンになり、現在も変わらず読み続けている。
そして他の高階良子作品の面白さについては、また後日述べたいと思う。
なお「血まみれ観音」は現在も出版社を変えながらも販売され続けている。


新谷かおる作品で思い出すことなど

2017-04-27 23:06:45 | 記録
マンガ家の新谷かおるさんが66歳の誕生日を機に休筆宣言をされた。
ツイッターで知ったのだが「おつかれさまでした」とファンとしては言うほかはない。

いちばん熱心に読み耽ったのは80年代初頭から半ばだったと思う。
わたしが最初に読んだのは「ファントム無頼」、それから「エリア88」そして「ふたり鷹」だった。
その合間に「戦場ロマンシリーズ」も読んでいる。
当時中学・高校の頃で、作品に熱中する一方で、同人誌にも夢中だった。
あの当時のおおまかな分類としては、
大阪:ゴッドマーズ
名古屋:新谷系
東京:J9
こうした分かれ方をしていた。
原作に熱狂しつつ、だからこそ二次創作ものにも夢中になるわけで、わたしはゴッドマーズもいいが、それ以上に新谷作品、J9に強い愛を注いでいた。

現在のように週末に東京ハイカイ、名古屋にちょっと行ってくる、というわけではなく、ネット世界も存在していなかった時代、ただただ自分一人でせつなく焦がれていたのだ。
それで今のように出ていけなくてもネットが充実している世では、新谷マンガの魅力について語ったとすれば、知らない誰かが賛同することもあり、思いがけず盛り上がりもして幸福な心持にもなる。
だがあの80年代、そんなものは夢のまた夢の話だった。
仲間内で「今号のカンクリがどーの」「シンも好きだけどわたしは実はウォレンのファンで」などと話していた。
なので話題がとてもせまかった。

新谷作品はキャラの魅力が大きかった。
だからか短編のコメディ作品で新谷キャラ出演ものは楽しかった。
師匠の松本零士とはまた違う明るさがあり、それがよかったが、思えば新谷さんは大阪出身なのだ。
わたしの住まう市から出ている。先達に手塚治虫もいた市。
キャラの魅力が大きいからアニメのキャラ設定もしている。
「宇宙大帝ゴッドシグマ」がそれだが、実は一度も見ていない。見ていないがキャラにだけはときめいている。
これは実は二次創作の同人誌のおかげだった。
今も手元にある同人誌、要するに名古屋で活躍されていた作家さん方が作られた本で、大方がファントムかエリ8がネタなのに一本だけゴッドシグマがあり、それが知らないだけにそそられるのだ。

話を新谷作品本編に戻す。

「エリア88」の創作の秘密について新谷さんは宝島社の「いきなり最終回」でのインタビューで語っておられた。
かつてクラリオンのコマーシャルで異国にいたアメリカ青年が母国の音楽を聴いて涙をこぼすというものがあったが、それが日本青年で聴いたのが「さくらさくら」なら、ということから発想が湧いたということだった。
あのコマーシャルはわたしもせつなさにかまれたものだが、読んでからそうだったのかと納得した。
主人公の風間真は親友に騙されて外人部隊に売り飛ばされたのだ。
違約金が払えないのでとうとうエリア88へいき、そこで戦闘を通じ様々な人間関係が生まれてゆく中で、ついに恋人の元へ帰還することが叶う。しかし…

当時高1だったわたしは既に外人部隊の存在は知っていた。
新谷さんの師匠の松本零士作品の初期のものに外人部隊に行った男の話もあるし、それ以前に小学生の時に女外人部隊を描いた「サハラ」を読んでいたので、逆に「エリア88」を読むまでは外人部隊の主力が男性だとは知らなかったのだ。

エリア88はラストへ向かって収斂してゆく中で、多くのキャラが死んでゆく。それはもう容赦なく死んでゆく。生き残るのはほんの数人。しかし生き残った人々は何らかの未来を掴む。素晴らしい未来でなくとも、生き抜こうとする意志がある。
だが死んでいったキャラたちもまた軽く死んだ者は誰もいない。今に至るまで忘れがたい死を遂げたキャラばかりがいる。
そうした描写が本当に素晴らしい。

「ファントム無頼」は原作が史村翔だが、世界観はやはり新谷作品のそれだった。
神田・栗原のバディも素敵だが、周囲の人々がまたよかった。
わたしなどは完全にフジョシなので、この二人を見るといつもときめいて困った。
今も思い出すだけどにんまりしてしまう。
こちらは同時期の「エリア88」と違い、連作短編ものなので時々素晴らしい名品がある。
最終回へ向かう辺りは連続した物語になっているが、任意の巻を開くのも楽しい。
この物語については書こうとすればするほど、フジョシ目線でしか書けないことになるので、さすがにそれは控えておこう。
ただ、わたしのベスト新谷作品のキャラは、やっぱりこの二人なのだ。
書くことは無限にありすぎるので、逆に書かない。

「ふたり鷹」についても少し書く。
連載中リアルタイムに読んでいたが、途中ちょっと離れてしまった。
しかし近年になり通読すると、やはりとても面白い。物語の構成の巧さもさることながら、やっぱりキャラがいい。
このマンガは二人の「鷹」の物語なのだが、それ以上に魅力的なのが美容師の母なのだ。
彼女がいなくてはこのマンガの魅力は半減する。昭和20年生まれということまで覚えている。

ふたりの鷹はわたしと同年なのだが、この設定のキャラと言うと他に「リングにかけろ」の主人公、「ヤヌスの鏡」のヒロインがいる。
その意味ではとても親しいものを感じていた。
そして本のラストで、この物語が映画仕立てで俳優が演じた、という設定のおまけを新谷さんはみせてくれた。
それはそれで楽しかった。
連載では確か結婚式で終わった気がする。息子の結婚式におかーさんがやっぱりウェディング着て乱入するのだ。

他の作品にいてもいろいろ書くこともあるが、やはりこの三本がいちばん心に残っている。

新谷さん、またいつの日にか復活を願っています。
今はごゆっくりなさってください。
お疲れ様でした。





2017.1月の記録

2017-02-21 22:41:05 | 記録
記録を挙げます。


20170101 マルチクリエイター 松本かつぢの世界 手塚治虫記念館
20170108 白描の美 図像・歌仙・物語 大和文華館
20170108 万葉に詠う 「額田女王」挿絵原画を中心に 松伯美術館
20170109 日本画にみる 四季のうつろい 西宮大谷美術館
20170112 綿業会館 建築探訪
20170112 台北国立故宮博物院北宋汝窯青磁水仙盆 東洋陶磁美術館
20170114 観光乙訓事始part2 向日市文化資料館
20170114 仏教の思想と文化 インドから日本へ 第二期 龍谷ミュージアム
20170114 九條武子 追慕抄 龍谷ミュージアム
20170114 描かれた茶の湯  茶道資料館
20170114 ガレとドーム 美しき至高のガラスたち 京都高島屋
20170120 「柳生もの」の系譜―時代小説へのいざない 石神井公園ふるさと文化館


20170120 日本の伝統芸能 後期 三井記念美術館
20170120 博物館に初詣 東京国立博物館
20170120 新東京風景 90年前の東京 東京都美術館
20170120 世界遺産 ラスコー 科学博物館
20170121 ガラス絵 幻惑の二百年史 府中市美術館
   

20170121 絵双六 新宿歴史博物館
 

20170121 セラミックス・ジャパン 松濤美術館
    

20170121 マリメッコ ブンカムラ
20170122 寿ぎの品々を読み解く 三の丸尚蔵館
20170122 東西ドイツ映画ポスター フィルムセンター
20170128 艶美の競演 東西の美しき女性 木原文庫より 明石市立文化博物館
20170129 仙洞御料 旧西尾家住宅 建築探訪