goo blog サービス終了のお知らせ 

遊行七恵、道を尋ねて何かに出会う

「遊行七恵の日々是遊行」の姉妹編です。
こちらもよろしくお願いします。
ツイッターのまとめもこちらに集めます。

ある日の大阪歴博

2022-08-15 14:24:06 | 展覧会
ちょっと前に観た大阪歴博の常設の写真をまとめます。
とはいえ前過ぎてタイトルがわからんのが多数ですが、そこはそれ、このブログの主が普段からええ加減な人だから、堪忍したってください。

大阪歴博には色んなブツが収められてますが、中でもこの「のぞくからくり」は大好きで、佐倉の歴博のが動かないのに比べると、こちらは上演してくれるのがほんにありがたいことです。
というわけで行くたびについつい写してしまいますな。

地獄極楽ののぞきからくり。
天王寺界隈の名所案内も兼ねている。



三面のこのおどろおどろしい絵がよいのよ。




どうでもいいが、嘉門達夫のパロディ歌で「妖怪人間べム」を「フニクリフニクラ」でやったのがあるが、その出だしが
♪おどろおどろしいオープニング こわいぞ~こわいぞ~
だったのはよかった。



見世物小屋の看板、のぞき絡繰りの箱の絵はやはりこうでなくてはならん。

そういえば新潟の「幽霊の継子いじめ」ののぞき絡繰りはまだ見てないので、いつか見たい。
そうそう、小津安二郎「長屋紳士録」の劇中で笠智衆がのぞき絡繰りの口上をするシーンがあるそうだが、小津もさすがにエエ氏の子で母上に「そんなものみてはいけません」と戒められたからか、本当にのぞき絡繰りを知らなかったそうで、あれだけは小津の演出なしで笠智衆が好きにやったそうな。
かれは郷里の熊本での子供時代、たくさん見て覚えていたという。かれの自伝にある話。


大阪歴博は江戸時代の浪花の絵師の作品を展示するのだが、あんまりその辺りを宣伝もしないので、まさかこんな作品が!という驚きも少なくはない。
いうたらええやん、と思うがあんまり動かない。

屏風を見る。




色んな人が描かれている。








こっちは働いてるな。








四季折々





大坂二十二社双六


こういう版画が好きでね。


こっちは江戸の中村芝翫が大坂入りしたときの船乗り込みビラ

現代でも昭和の末頃に始まった関西・歌舞伎を育てる会、愛する会の中座、松竹座に出演する役者の船乗り込みがあるが、実にいいものです。
わたしは数年前の平日、偶然見かけてずーっっっと追いかけた。

さてこちらは今の大阪市東淀川区あたりから北摂界隈の地図


こちらは宝塚から西宮界隈。正直、今もこの辺りは阪神間と言うより同じ北摂仲間の感じがある。南摂。西宮の半分と伊丹、宝塚、尼崎の半分は。



団七の人形 首がないのは他意がない。タイはなくとも身体はある、というダジャレになるな。

団七と言えば「夏祭浪花鑑」がいちばん人気だが、「宿無団七時雨傘」の団七もいる。

トラの絵

コワモテ風だけど、妙に可愛いな。
解説を読んで納得。



猩々図


こっちはわんこ一家か。


建物の模型もあるよ。芝居小屋。

舞台には黒の着流し男、花道には簑笠つけた猟師の男。はいそうです、五段目ね。


中村仲蔵が雨の日に飯屋に駆け込んできた浪人のその姿の良さに「これだ!」となって工夫したというのは、もう伝説の域になったかね。
浪花の芝居では以前の山賊パージョンが多かったそうだけど。

観客も夢中。


民家の模型



屋根にいるのは…


猫でした。

さて近代の大阪へ。
東洋のマンチェスターから大大阪時代へ向かうわけです。
素晴らしき大阪の時代。
お芝居も華やか。






古写真も素敵。



なんか悲しいわんこのような…


宇治電ビルディングの欠片たち




史料も色々








昔の行楽地のmap、好きよ。いえば明るい境内図のようなものだし。



「この中にミッキーマウスがおる。おまえやろ」
「違いマウス」
くらい言いそうですな。元ネタは嘉門達夫。




最後は阿倍野公設市場のお正月の双六でした。

特別展だけでなく常設展示もちょいちょい変わるので、楽しんでください。

手塚治虫記念館で見たもの・手塚治虫のスターシステム

2022-04-24 14:38:48 | 展覧会
パチパチと機嫌よくとるだけ撮って隠匿してても陰徳を積むことにもならず、スペースでin toakというのもどうかなので、そろそろ挙げます。
(ダジャレのネタも尽きたし)

少し前に開催された手塚治虫のスターシステム展から。

手塚治虫はキャラを俳優として扱い、かれらに様々な役柄を与えました。
このスターシステムは永井豪も継承し、木原敏江、大和和紀といった少女マンガ家も一部のキャラに何役もの仕事を与えて作品を彩りました。
物語の面白さだけでなく「あっあいつが出るのか」「この役ならあのキャラだな」「あーぴったり」または「えっあのキャラがこんな役を!」などと予想を裏切られたり満足したりと、作者とファンの内輪受けかもしれないけれど、楽しい気分になる方式なのでした。

さてその手塚治虫キャラたちの紹介をみましょう。




最初に登場したのはヒゲオヤジ

このキャラも実に仕事が多く、色んな役をしてましたなあ。
「ジャングル大帝」のレオの最期にいたのがかれでよかったとつくづく思いますね。
あと写楽くんの下宿先のラーメン屋もよかった。
気の毒なのは「MW」で犬に噛み千切られてましたね…


フィギュアやジオラマも展示されていた。


アセチレン・ランプ 重厚な悪役として最高なのが「アドルフに告ぐ」。あれは本当によかった。
そこにいるユダヤ人=ヒットラーを消去する指令を受けての上司との対話と実行と。
そしてヒットラーの遺体を自死に見せかける工作は贐でもある。



ロック・ホーム。間久部緑郎。
かなり好きなキャラですな。大体わたしは手塚作品はピカレスクロマンが好きなの。



大概わるいんだけど、そうでないこともある。カッコいいし。ダークなヒーロー。
ただ、全く同情・共感できない役もある。最低なのは「アラバスタ―」。でもあの役は彼にしか出来ない。
その意味ではやはり得難い。

ロックと違い真っ直ぐな心だけのキャラの代表はケン一くん

しかしそれだけに手塚も使いにくかったようで、歳月が降るごとに出演がなくなりましたな…
ただケン一くんへの愛情は生涯持ち続けていたそうです。公式サイトのキャラ紹介に記されてます。

こちらはミッチィ


ミイちゃん


リイコ


描き分け・使い分けも色々。





実にたくさんのキャラがいますな。


突然こういうコマがあるのが本当、好き。













群像劇と言うのはやはり色んなキャラがいないと成り立たない。
どのキャラにも個性があり、過去や現在がある。
それがキャラの魅力と強み、時には弱点にもなる。

知らぬ者とてないキャラたち。



 この四人に関して言えば、あまりに本役の印象が強すぎて、他の役をしても「ああ、がんばって」という感じになのだよなあ。特にサファイアは。
写楽君はブッダでおいしい役だが、捨身飼虎だから虎にはおいしい…ウッウッウッ(手塚作品では嗚咽はカタカナが多い)
BJはそのままBJ役でよく働いてます。
そうだ、アトムと言えばアニメ「マリンエクスプレス」の役は非常に良かった。

こういうキャラが作品の味わいを更によくする。

真面目なブッダの死因がこのヒョウタンツギを食べたせいだというのには、こっちまでおなか痛くなるほどだった。

ノートも展示






物語を構成するのはキャラと展開なのだよなあ。

キャラ勢揃い

こういうのも楽しい。


やってますね。






やはりキャラが立ってないとこうは出来ない。

最後に表現のカッコいいのを。




迫力がすごいよねえ。

間もなく開館30年。いつまでも健在で。


尼信世界の貯金箱博物館

2022-04-14 16:49:35 | 展覧会
世界中の貯金箱を集めた博物館。
それが尼信世界の貯金箱博物館。
久しぶりに見学に行った。
やっぱり楽しいところだった。
ところで2006年に日々是遊行の方で記事を挙げているが、いま読み返しても感想はほぼ同じなので、ちょっと引用することにした。
元記事はこちら

尼信・世界の貯金箱博物館。

ここには世界中のあらゆる素材・あらゆる形・あらゆる仕掛けの貯金箱がずらーーーっと並んでいる。
ただ並ぶだけではなく、きちんと分類わけされているので、各国の事情や嗜好や、時代の変遷も見えて面白くて仕方ない。
動物やキャラクターや建物型ばかりではなく、ちょっとしたからくり人形もある。
 

 



昭和ガメラは子供の味方です。



 

 

色んなキャラがいる。悪徳役人のや、ウィリアム・テルとかも。
そしてSTARWARSのフィギュアのもあり、ボタンを押すとダース・モールを相手にオビ・ワンとクワイ・ガン・ジンが戦ったり、ダース・ヴェーダーが動いたりするものもあった。
嬉しくて仕方がない。
陶器の物の中には綺麗な染付もあり、美術工芸品のようなものも多かった。
また信仰心を形にしたようなのもあった。(宝は天に積むものなんですけどね)
ビルの一階二階を会場にして、二階ではジオラマまで作られていた。
感心する。本当に面白い。とても楽しい。
やっぱり人間、おカネを貯めよう。

しかし何万点あるのだろうか。
立派なコレクションだが、本当に楽しいコレクションでもある。


阪神タイガースとの深いエニシも。




 

ゾウさんもいる。

中国製のはブタが多い。めでたいブタさん。





これはこの建物のマケット貯金箱

 

 


箱根細工

二階にも貯金箱の世界が広がる。




元金庫室だったところは日本の郷土玩具風のものを集めている。
 









お蔵の形の貯金箱。




某銀行の世界の民族




達磨もぞろぞろ


圧巻


















キャラ貯金箱。わたしの所蔵するミラーマンもここにいる。


楽しいなあ。




 

日銀マケット




尼信の仕事の紹介


下に並ぶトロフィー類は阪神タイガース由来ではなく、尼信の社員さんが大会に出て得たもの。




尼信のある地域の鳥観図








建物紹介 

小松益喜も描いていた。

実際の支店状況

今後も繫栄あれ。

薄井憲二バレエ・コレクションにときめく その3

2022-04-08 00:38:12 | 展覧会
バレエを描いた絵の面白さを堪能する。

左上が舞台中央からジャンプして袖に消えるまで中空に居続けたニジンスキーのバラの精
…なんやけど、手付きがどおくまん作品に出てくるキャラっぽいな。

これですね。





ここでその年の秋にか公演予定のあるバレエ団のチラシや実際に舞台で使用されるコスチュームなどの紹介があった。





とても綺麗。







再びバレエ絵


 

 

 

 

 テニスらしいです。

バレエ・リュスの後身たち


資料の複製を見るコーナーもありました。



またいつの日かじっくりとむきあいたいものです。
素晴らしいコレクションを見せてもらえて本当に良かった…

薄井憲二バレエ・コレクションにときめく その2

2022-04-04 12:25:32 | 展覧会
薄井コレクション、今度はバラの精から。


 



この作品のラストで中空を飛んで行ったしまったニジンスキー。

ル・カルナヴァル


デザイン画も本当に素敵。





 






 
こんなポーズ一つでも人を魅了する。


  






 

ペトルーシュカ


舞台装置のデザイン画
色彩感覚が素敵。






キャラデザは本当に大切。


 



 

絵を見るだけでときめく。 
 

 

 

 



 

 

薄井コレクションは本当に素晴らしい。

続く