4年前の浅草、レッサーパンダ帽を被った男が通りすがりの女子大生を刺殺した事件はその特異なディティールから記憶に残っていた。この事件の裁判を追ったルポルタージュ。実はこの事件の犯人は高等養護学校の卒業生であり、自閉症であったが、そのことはマスメディアにはほとんど取り上げられることはなかった。
ちょっと感想をうまくまとめられないので、とりあえず本を読むきっかけとなった書評へリンク。
asahi.com書評
なお、ここに書かれているほど被告側寄りではなかった。むしろ、被害者側への丁寧な取材や感情への配慮に筆者の誠意や視点の確かさが感じられた
ちょっと感想をうまくまとめられないので、とりあえず本を読むきっかけとなった書評へリンク。
asahi.com書評
なお、ここに書かれているほど被告側寄りではなかった。むしろ、被害者側への丁寧な取材や感情への配慮に筆者の誠意や視点の確かさが感じられた
特に「物的証拠」が出ない状況下では自供がカギになるんだけど、知的障害者だと「自供の信憑性」が問われることは間違いないので逮捕に至らない例もある、とか。
その意味でこの事件は逮捕まで至った希有な例なんではないでしょうか。
加害者側と被害者側遺族との関係、って難しいよね。何故、被害者は露出して良くて、加害者はあまり露出してはいけないのか?
(被害者は亡くなったことを世間に通知する意味もある、加害者は長年に渡る裁判が終わらない限りは容疑者に過ぎないから、というが。)
少年事件は20才まで本当に「少年」で良いのか。
障害者は「仕方ない」で済んでしまって良いのか。
こういう本は大切だと思うけど、あまり部数が出ず読まれないのが残念です。
本貸しますのでぜひ読んでみて下さい。
それから、加害者青年の家族にも目が向けられていました。
彼は障害があったこと以上に、家庭での生育環境も大きく影響したように感じました。
障害者の就労支援の仕事をしていますが、軽度障害ほど問題の重さが大きく思います。