AOXOMOXOA

極私的日々忘備録ーみたものきいたものよんだもの

崎山克彦「何もなくて豊かな島?南海の小島カオハガンに暮らす」

2004-10-28 22:10:59 | Books
ずいぶん前に買ったまま読んでなかった一冊。
読む前は「住民がいる南の島を買う」という感覚にやや違和感を感じていたのだが
実は住民は不法居住者であり、それでもあえて彼らをそのままにし共に暮らしてい
くという選択をとったことがわかり、印象が変わった。
島民の、まずしいけれどおおらかで内面の豊かな暮らしを讃える論調は、ともすれば
金銭的に豊かな人間の勝手な思いとなりがちだが、著者が島民のそのようなライフス
タイルを維持しつつよい方向に向かわせていくために島民とともに行動をおこしている
ところが、ありがちなこの手の主張と違うところか。

"MOOMIN VOICES"

2004-10-26 23:41:20 | Music
かつて「ムーミン」が劇場で上演された際の音楽などを編曲したものだとか。
原作者トーベ・ヤンソンがすべての作詞を手がけている。
かわいらしいジャケットに惹かれて購入。ジャンル分けするとすればJAZZ VOCALものか。
北欧っぽい透明感のある演奏と歌声は秋から冬にちょうどよい感じだ。

moominvoices.com

ガルシア・マルケス「百年の孤独」

2004-10-17 00:45:31 | Books
これも有名だけど読んだことのなかった一冊。ラテンアメリカのマジックリアリズム作品。
原著は1967年。ブエンディア一族と、彼らの興した街マコンドの盛衰を百年にわたり描く。
登場人物は次々と生まれ、そして死んでいく。個々への感情移入を許さない叙事詩的記述の
せいか、読了直後は、長い物語を読み終えた後によくあるような感慨は抱かなかったが、
時間がたつにつれ、本全体のなかに封じ込められた長い時間の圧倒感や寂寥感がじわじわと
迫ってきた。物語の主役は何よりもこの長い歳月なのだろう。

百年の孤独

曽我部恵一「STRAWBERRY」

2004-10-16 16:16:31 | Music
ソロ3作目にしてようやく何か突き抜けた印象。サニーデイサービス時代を含めても
傑作の部類に入るのではないか。音楽自体はだいぶ異なるが、小沢健二が「犬は吠え
るがキャラバンは進む」を経て「LIFE」を出した時の突抜け感に似ている。
曽我部は自分と同学年であり、インタビューや彼の書く文章を読むと、音楽や音楽以
外のサブカルチャー遍歴も行動エリアもかなりかぶっている。そんなことから、サニー
デイサービスの「若者たち」の頃から目のはなせない存在であった。
ここのところの彼の活動をみていると音楽に対する誠実で真摯な姿勢が非常にはっき
りと現れており、同世代として支持していきたい気持ちにさせる。


sokabekeiici.com

レイモンド・チャンドラー「長いお別れ」

2004-10-12 00:03:05 | Books
ハードボイルドの古典。知っているけど読んでいなかった一冊。
最後の一文「警官にさよならをいう方法はいまだに発見されていない」で
中学校のときの後輩を思い出した。当時属していた登山部(のようなもの)の
紀行文集にのっていた彼の紀行文にこれが引用されていたのだった。
いったいいまどこでなにをしているだろうか。

Brian Wilson "SMiLE"

2004-10-09 15:51:44 | Music
1967年にBeach Boysのニューアルバムとして発表されるはずだった幻の作品が、
Brian Wilsonのソロ名義ではあるが37年の歳月を経てついに完成した。
SMiLEの存在を知ったのは10年以上前。その後のアルバムに断片的に収録された
一部の曲やブートレグ、CDのボーナストラックの断片からその完成型を思い描
き、正式なリリースを漠然と願ってはいたが、まさか本当に完成されるとは。。。
音の質感や録音が、ブートレグやその後のアルバムに収録された曲と変わらない
ように気を遣われているようなのが嬉しい。
それにしても、24~25歳の頃につくりかけていたものを60代になって完成
させるというのはどんな気持ちなのだろう。想像がつかない。
SMiLE DAYS

AOXOMOXOA

2004-10-09 00:00:00 | About
1995年9月20日午後、大学の図書館の一角にあった学生用コンピュータ端末にて、自分の
ホームページを立ち上げた。UNIXのX-Window端末で直接サーバーにログインし、自分の
ホームディレクトリにpublic_htmlというフォルダをつくり、その中にhtmlという簡単な言
語でつくったファイルを置けば、誰にでも見られるホームページとなる、ということを理系
の友達にききながら、その場でmuleというエディタで直接ファイルを書き上げた。Mosaic
というブラウザを立ち上げ、アドレスを入力すると、自分のHPの姿が現れたのだった。
そして、そのときたまたま聴いていたGrateful Deadの1969年のアルバムのタイトルが、そ
のままホームページのタイトルとなったのであった。

あれから9年。現在のインターネットの世界がこうなっているとは、当時は全く思いもよら
なかった。

Grateful Dead "AOXOMOXOA"

AOXOMOXOA(自分のホームページ)