夏音

「なつのね」ぶろぐ

“総理が語る”は実現するか?

2005年10月31日 20時25分22秒 | 政治・社会
"政府が「ネットテレビ」・首相の活動など動画で配信"

> 細田博之官房長官は28日の記者会見で、小泉純一郎首相や閣僚の
> 活動情報などをインターネット上で動画配信する「政府インター
> ネットテレビ」を11月10日に開設すると発表した。首相官邸の
> ホームページや小泉内閣メールマガジンと並ぶ小泉内閣の情報
> 発信手段と位置づけ「身近な小泉内閣を実感してもらえると
> 期待している」と狙いを説明した。

この記事を読んで思い出したのが,塩野七生が「ローマの街角から」
という本の中で書いていた「政治家たちへ」というエッセイ.

1996年11月に書かれたエッセイなのですが,その中で彼女は
投票率が60%弱しかないことを危惧し,毎週「総理が語る」と
いう番組をNHKで放送することを提言している.
提案の意図は政治が実生活に結びついていることを有権者に理解
して欲しい,ということ.

しかし,今回の動画配信はあくまで活動情報の配信がメインのようで,
総理自らが明確な意志をもって情報を発信していくということは
なさそう.その意味では塩野氏の提案の実現には至っていない.

1996年といえば,Windows95が登場し,一般家庭でもインターネットが
手軽に楽しめるようになっていた頃だと記憶している.
それから約10年,政治も少しずつネットの活用を意識し始めたかな?
「不偏不党」なんていう放送法にしばられた電波メディアではなく,
不偏不党なんて誰も気にしないネットというメディアをもう少し積極的に
活用して欲しいところ.

「総理が語る」なんて番組やってくれたら,絶対見るんだけどなぁ.