プルサーマル計画を憂慮する有志の会

愛媛県伊方発電所3号機におけるプルサーマル発電の問題を考える有志の会です。

南西方向への放射能汚染の広がり

2011年07月15日 | 日記
 福島県浅川町の畜産農家の稲藁から基準(300ベクレル/k)の約73倍に当たる約2万2千ベクレルのセシウムを検出しました。同農家は、この稲藁を与えた肉牛を42頭出荷し、流通しているとのことで、放射能汚染した肉のさらなる流通が確認されたわけで、危惧されていた深刻な食物汚染の実態が、徐々に明らかになりつつあります。

 それでけでもかなり衝撃的な事実ですが、この浅川町が原発から約60キロ、稲藁を刈り取った白河市は約70キロ(奇しくも米国が80キロ圏内の米国民の避難を指示した妥当性が証明されました)であることと、北西だけでなく原発から南西方向、つまり関東圏に向かってかなりの放射性物質が飛散してきているという事実にショックを受けます。牛肉の汚染は稲藁の汚染を意味しますが、それは同時に、土壌の汚染を、飲料水の汚染を、そしてそこに居住する住民の被曝を意味します。長期に渡る生活によって、どれほどの内部被曝に晒されるのか、即座に綿密な放射線の測定を行い、避難地域とすべきかどうか検討を始めるべきです。

 放射能汚染が懸念される(特別避難勧奨地点の点在する)伊達市では、避難の対象となっていない住民の方々の自主的な避難が進行していますが、対象外の家でも2,2μSv/時(10mSv/年)、すぐ傍の家の茂みで4,8μSv/時(20mSv/年以上)の高放射線が計測されており、これは明らかに避難すべき値を超えています。一週間や10日、緊急時に避けようもなく被曝するのではなく、今後何年、何十年と浴び続けられる許容量を遥かに超えています。何故、政府がこうした地域全体を避難地域に指定しないのか、理解できません。本当にこれを放置し続けるならば、政府の意図的なコンプライアンス無視と言えるのではないかと思います・・・

P.S. 東電は第2次の賠償金補償を行ないましたが、その支払い状況を見ると、やはりどう考えても保険の1、200億以上は払うつもりはない、とはっきり分かります。もし次に第3次の支払いがあるとすれば、1、200億からこれまでに支払った額を引いた額(300億ぐらいでしょうか)となるでしょう。「誠実」に対応すると言いながら、」結局は保険から出る額を小出しにしているに過ぎません。後は国民に付けを回して、知らぬ存ぜぬを決め込むことは必至でしょう。何せ彼等にとっては、全てが天災で、自分たちこそ哀れな被害者なのでしょうから・・・

P.S.2 コンプライアンス無視といえば、九電のヤラセメール、148人が出していたそうです。運転再開反対も賛成になるはずです。社長自らが、「コンプライアンス意識が欠けていた」と記者会見されていましたが、「コンプライアンス意識が欠けて」いると公に認める会社に、原発など運転させて良いのですか?それで事故は起こらない、安全だと信じろと言うのでしょうか??いくらなんでもそれは無理な相談です。無茶苦茶です・・・

P.S.3 「1956年の結成以来、原子力の平和利用を否定しない方針を採って」(以下、『朝日新聞』)きた「広島、長崎の被爆者でつくる日本原水爆被害者団体協議会は・・・すべての原発の操業を順次停止し、廃炉にするよう国に求める今年度の運動方針を正式決定した」そうです。原爆と原発を差別(しゃべつ)する考えが今回のフクシマを生んだのだと、私などは思うのですが、それを被爆者の方々に求めるのは酷なことなのかもしれません・・・

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