空模様

わがまま老女の視野狭窄ときどき日記

田舎の事情

2009-10-20 15:53:11 | 日記
納骨をするのに、埋葬許可証を墓所の役員宅へ届けに行った。
我が家からは車で片道30分強のところだ。
母方の祖母の実家があるところで、私はそこで生まれたらしい。
今では幼いころの私を知っている叔母さんがただ一人住んでいるだけ。
けれど、その辺は戦後復興の頃に母と父が芋や麦、野菜などを植えて食料とした畑もあったようで
小学校へ通う頃はそこの家で道草をして遊んだ家でもあった。

その親戚の流れで我が家の墓所はそこにある。
それを毎年役員が交代しながらで管理してくれているのだ。
細い道を車で通るのはすごく怖い。どっかでこすりはしないか、対向車が来たら
何処で離合すればよいか等、不安の面持ちで恐る恐る運転する。
道路の環境は家の垣根や煉瓦の塀、段下の畑や整理された竹林に植林の森などに囲まれている。
道路幅はオデッセイ一台半くらいかなぁ。横を滑り落ちたら怖いよ~夜来なくてよかったと思う。

けど、通って見れたら意外にスムースで、細い道の両サイドにあるお宅の駐車場が広いのだ。
切り返しが十分に出来る幅で駐車場や庭が面している。
田舎のことだから多分知り人ばかりだから、誰が交差しようと誰が自分ちの敷地を利用しようと
平気なんだろう。信頼関係のあるなんだと実感した。

しかし、見れば見るほど大きな敷地と家が多い。
今時のハウスメーカー作りの家もアパートもあるにはあるけれど、それが安っぽく見えるのだ。

すごいとしきりに感心しながら今年の役員さんのお宅を見つける。
このお宅もすごいでっかくて豪華。
叔母さんが「分限者だからねぇあのお宅(地元では名刺でお金持ちって言う意味だろう)」って言っていたのがわかる。
叔母さんちだって私から見ればこの地では名士なんだけど・・・・・

ま、それはともかく、
車を入れて御挨拶と手土産のロールケーキを手渡し、納骨の日時を報告書類を手渡す。

すると、3年前の納骨を覚えておられた。
全部帳面に付けていて、そこの墓所が移動したり改装したりするとき必要になるかもしれないからとの事だった。
最近はそのお墓の事情も変わってきて、墓守りをする親族も減ってきているという。
それで、お墓を親族で統合したりして、のちの子孫が見守りやすいようにするのだとか。

そう言えば、墓所の中にポツポツと空き地になった墓跡があったな。
それで、うちも墓所狭いんで私たち子供や孫たちが入る場所がなくて改装しなくてはならないかと思っている。
もし出来ることなら前に空いている場所があるので合同墓を建てるために欲しいと思っていると告げたら
「ああ、そうだね。それならお宅の隣の○○さんちを前に移してもらって、横に一緒に
お宅の墓を合わせる良いよ」

「ええ~~~! それって出来るんですか?」
と聞くと
「話をして了承が得られれば、移設の費用はお宅持ちだけど、出来ると思うし。
空いているところがだんだん出たから良いですよ」
らしい(@@!

いつになるか、私の生前にやっておきたいと思うのでよろしくとしっかりお願いして帰った。

だって、ここはの地所だから、墓所の使用権利を買うだけなので、
2,5㍍×2,5㍍ くらいで数万円で使えるのだ。
年に2回、お彼岸の前と それからお盆前に草刈があって参加しなくちゃならないけど
参加出来なかったら2000円支払いで、年間費用が1000円だからものすごく格安だ。

何かすごく気に入った。
しかも続きの話として、跡継ぎが居なくなってと言うか、都会に出たりで帰ってこなくなって家が空くのだという。
廃墟になりそうな家が、だんだん出てき始めている。
今の住人はほとんどの家が高齢で60歳以上。80歳とかもざらだとか。

こんな立派な家が廃墟になるなんてどうにかならないのだろうかと思う。

これから若い者はどんどん給料も減ってきて生活が苦しく家が建てられない人が出てくるのと言うのに。
若者はどうしても自分であこがれの家を新築したいようだし、西欧みたいにアパートメントだって
古い建物を大事に中だけは現代風に改装して使い続けている。
日本もこんな昔からの家を大事に保存して使える法案でも出さない限り
家も消耗品になってしまう。

環境としては静かで田舎味あふれた良い場所なんだけど。
車が通りやすくなれば、変わるのかな。




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