「独り善がりの記」・吉祥点

うつ病発症十余年。
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「白い恋人」石屋製菓問題を考える

2007-08-16 23:49:40 | Weblog

北海道土産のエース「白い恋人」の賞味期限偽装問題が、マスコミに大きく
取り上げられています。「雪印乳業問題」から始まった食品関係偽装事件は
内部告発を中心に次々と明らかになり、今やマスコミが注目する大きなテーマの
一つになりました。

人の口に入る物ですから、食品関係の法令は厳守されなければなりません。
健康、時として人命に関わる事ですから当たり前です。しかし、視点を変えると
次のようにも考えられないでしょうか。

根本は賞味期限の問題です。誰が何を根拠に決定しているのでしょうか。
賞味期限を過ぎた食品はどの程度、健康や生命に影響を与えるのでしょうか。
石屋製菓は社長はじめ会社ぐるみで、偽装行為を10年程前から行っていた、
と本日の夕刊の第一面にありました。違法行為であり決して許されるものではありませんが、「白い恋人を食べて食中毒になった。」等の健康被害はこの10年間に何件あったのでしょうか。具体的な被害がもしも殆ど無かったとしたら、偽装行為のみを理由とする「販売中止」等の対応の現状は本当に妥当なものなのでしょうか。

私は一連の食品偽装事件を決して肯定するものではありません。しかし、直接人命を奪う殺人でさえ「実行犯」と「未遂」では量刑が異なるように、食品関係事件についてもその影響の大小によりマスコミの取り上げ方に違いが有るべきだし、何でもかんでも最悪「廃業」「倒産」に追い込む可能性のある事件に対する社会の現在の対応、動きに疑問があるのです。

会社サイドとすれば、現実には食べても何ともない商品を法令を遵守して処分しなかった心情も分からぬでもありません。時によっては廃棄処分が会社の存続、従業員の雇用に関わる問題になる場合もある事でしょう。会社は潰せない、従業員を路頭に迷わせたくない、という社長の思いがそこには有るのだと思います。

重要な事はポイントの賞味期限が本当に意味をなす正当なものか否かである点です。技術は日進月歩していて本来は賞味期限が延長されるべきところなのに、制度・法律改正がそれに追いつかないという事は全然ないのでしょうか。この点についての見直しは食品業界の安定のためにも急務であります。

「狂牛病」に端を発したアメリカからの牛肉の輸入規制問題と比較してみて下さい。アメリカの強力な圧力は、人命に関わる輸入許可基準をいわばなし崩し的に日本に緩和させたのです。その根拠は決して万人が納得できるものでは無かったと考えます。

このままでは食品会社の混乱は更にエスカレートしていくでしょう。景気は回復傾向にあるものの、過去のリストラの恨みが内部告発の形で連鎖する危機的状況なのです。

重ねて申し上げます。政府関係省庁は早急な法令・制度の見直し、特に現実に合致した賞味期限洗い直しに直ちに着手していただきたい。よろしくお願い致します。

余談ですが、石屋製菓はご存じのとおりJ2札幌コンサドーレのメインスポンサーです。地元北海道のサッカー振興のためにも「倒産」という最悪の結果は是が非でも回避して欲しい、願って止みません。

少々固い話で疲れました。暑さ疲れの身には情けなくも思考さえ漸くです。
「思い煩う事なかれ、生きてるだけで丸儲け。」

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