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つしま(MSO-302)やえやま型掃海艦2番艦 海上自衛隊

2014-03-01 00:38:18 | 艦艇(自衛隊・保安庁・その他)

つしま(MSO-302)は、海上自衛隊の掃海艦。やえやま型掃海艦の2番艦。艦名は対馬に由来する。

やえやま型掃海艦は潜水艦隊のための航路啓開を主任務としており、従来の掃海艇では対処不可能な深深度に敷設された機雷への対処能力が付与されている。従来の海上自衛隊掃海艇と同様、磁気反応型機雷を避けるため木造であり、アメリカ海軍のアヴェンジャー級とともに、世界最大級の木造船舶となっている。

1970年代初期、優勢なアメリカ海軍原子力潜水艦に対抗して、ソビエト連邦軍は機雷の高性能化・深深度化を進めており、アンテナ機雷や短係止上昇式機雷のなかには水深2,000メートルまで敷設可能なものも出現してきた。このような深深度に敷設された機雷には、従来の掃海艇では対処困難であり、海中を航行する潜水艦にとって大きな脅威となった。
海上自衛隊においては、特に豊後水道・浦賀水道の2つのチョークポイントに機雷を設置された場合、それぞれ呉基地の第1潜水隊群、横須賀基地の第2潜水隊群の活動が大きく掣肘されることから、深深度の対潜機雷への対処能力の整備は非常に切迫したものとなった。このことから、61中期防においては、中深度域での機雷対処能力を備えた掃海艇(MSC)と、深深度機雷に対処するための1,000トン型掃海艦を整備することとされた。前者として整備されたのがうわじま型(63MSC)であり、後者として整備されたのが本型である。

本型の設計は、同様の目的でアメリカ海軍が1980年代に建造したアヴェンジャー級掃海艦に類似している。船首楼を全長の3/4以上に延伸して船首楼甲板を強度甲板とすることで、縦強度の保持および部材寸法の上昇を抑えている。また艦の大型化に伴う剪断応力の増加および板厚増に対処するため、外板構造は、内層板を互いに直交する斜め張りとしてこれに外層の縦張り板を張るという三層両矢羽根構造とされている。従来の掃海艇と同じ二重矢羽根構造を採用していた場合は内層板厚は47mmになったと考えられていたが、これによって20mmに抑えられている。使用樹種は下記の通りで、63MSCと同様である。
ベイマツ - キール・スケグ、船底縦通材、チャイン材、フレーム、外板・甲板
ケヤキ - キール摩材
タモ - 合板
主機関としては、63MSCの搭載機と同系列だがより大出力(1200PS/1000rpm)の三菱重工業製4サイクル非磁性ディーゼルエンジンである6NMU-TKIを、二重防振装置を介して搭載した。また初めてバウ・スラスターを装備すると共に、GPSを利用した精密航法装置・自動操艦装置を搭載し、艦位保持機能の向上を図っている。

センサ:機雷探知機としては、アヴェンジャー級と同じく、ハル・ソナーと可変深度ソナーを兼用するAN/SQQ-32を搭載した。これはアメリカのレイセオン社とフランスのトムソン・シントラ社により開発されたもので、機雷探知機能はレイセオン社の技術に基づいて35キロヘルツの周波数を使用しており、5本の垂直ビームによって全周にわたって海面から海底までを捜索できる。一方、機雷類別機能はトムソン・シントラ社の技術に基づいて445-650キロヘルツの周波数を使用しており、0.13度の分解能を誇っている。一方、対水上捜索レーダーとしては、63MSCと同系列のXバンドのOPS-39-Yが搭載される。

機雷掃討:63MSCで搭載された中深度対応の機雷処分具S-7 1形をもとに深深度に対応して発展させた機雷処分具S-7 2形を搭載する。これは有線式の遠隔操作無人探査機(ROV)で、円筒形の機体の後方には可動式のスラスターが、前方には上下動用のスラスターがトンネルを設けて設置されている。先端には精密走査用のイメージング・ソナー(超音波水中映像装置)、低光量ビデオカメラおよびサーチライトが装備されている。機雷処分用として、胴体下に処分爆雷1発を搭載しており、海底の機雷に向けて投下して破壊する。また2形では、1形にはなかった係維索切断用のカッターも備えている。

機雷掃海:係維掃海具として深深度機雷に対処できる新型機として89式係維掃海具S-8を搭載する。これはカッターのついた掃海索を深度数百メートルに下ろして、これを曳航しながら機雷の係維索を切断していくものであり、従来の係維掃海具よりも長大な掃海索を備えることから、両舷の掃海範囲の幅を一定に保つための展開器や深度を一定に保つ沈降装置も新規開発となった。感応掃海具:感応機雷に対する掃海具は63MSCと共通で、71式音響掃海具S-2改1と85式磁気掃海具S-6を搭載する。

やえやま型掃海艦は全艦とも横須賀基地の第51掃海隊に配備されている。

「つしま」は、中期防衛力整備計画に基づく平成元年度計画掃海艦302号艦として、日本鋼管鶴見造船所で建造され、1990年7月20日起工、1991年9月20日進水、1993年3月23日に就役の後に第2掃海隊群第51掃海隊に配属された。
2000年3月13日に掃海隊群第51掃海隊に配属された。
2011年9月8日、「MST-463 うらが」と共に横須賀を出港し、海自艦艇としては初めてベトナム・ダナン港に寄港し、インド洋アンダマン諸島のポートブレアに寄港、10月14日にバーレーン・ミナサルマンに寄港、同月15日から30日までバーレーン沖ペルシャ湾にてアメリカ合衆国とイギリス共催による多国間掃海訓練」に日本として初参加し、12月1日に帰国する。

兵装:機雷処分用として、前甲板にJM-61-M20mm多銃身機銃 1基を装備する。

建造者 日本鋼管 鶴見造船所
運用者 Flag of Japan.svg海上自衛隊
計画 平成元年度計画
発注 1989年
起工 1990年7月20日
進水 1991年9月20日
就役 1993年3月23日

艦種 掃海艦
艦級 やえやま型
排水量 基準 1,000トン
満載 1,150トン
全長 67.0m
全幅 11.8m
吃水 3.1m
機関 2軸推進
* 三菱6NMU-TK-1Cディーゼル × 2基
機関出力 2,400PS
速力 最大速 14ノット
乗員 63名
兵装 JM-61-M20mm多銃身機銃 × 1基
レーダー OPS-39水上
ソナー * QQ-32
* AQS-14サイドスキャンソナー
その他 * S-8深々度掃海具一式
* 85式磁気掃海具
* 71式音響掃海具
* S-7機雷処分具2型
所属 掃海隊群第51掃海隊(横須賀基地)


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