かずまんの日記

美味いモンをトコトン探求するかずまんの日記

かつ濱その1

2005-11-25 14:25:36 | 昔話
今日のお昼は一口カツでした。
トンカツソースが付いていなかったので、代わりに塩で食べたとき、ふと昔の思い出がよみがえってきました。

今の仕事を始める2年前、かつ濱というNYで唯一のとんかつ専門店で1年間マネージャーをしていました。

アメリカの大学を卒業すると1年間働けるビザを取得できます。
ほとんどの日本人の学生が大学を卒業すると、日本食レストランで日銭を稼ぎながら限られた1年間で就労ビザをサポートしてくれる仕事を探しています。

大半の人間は1年間だらだらバイトをしながら本当の目的であるビザサポートしてくれる会社を探すのをおろそかにしています。

そのうちズルズル1年経ってしまい、帰国の日が来てしまう・・・
そんな状況。

僕も軽い気持ちで「かつ濱」に面接に行き、翌日から働くことに。

なぜ沢山ある日本食レストランの中からかつ濱にしたかは以前そこにご飯を食べに行ったことがあり、結構美味しかったからコミダ(まかない)にカツが食べられる!という今から考えるとなんてアホな理由だったのだろうと思う。

大抵の日本食レストランでのウェイターの収入はお客さんからのチップです。NYではチップは食事の合計額の15%が基本で、たとえは$100食べると$15と$1000だと$150と同じサービスでも合計金額によってチップの額が違います。
高いすし屋とかで働くと1日多くて$2-300の収入があるそうです。
しかも、たとえお客さんが全く入らなくても店によっては$70は保証してくれるという制度もあります。

チップの分配方法は、お客さんが払ったチップの合計額をホールの人数分で割ってその人の能力で分配されるという仕組みです。
かつ濱では始め50%から始まり60-80までは10刻みでその後は5%ずつ増えて最後100%になります。
そのパーセンテージの評価判断は店のマネージャーに委ねられます。

客単価の低い「かつ濱」は、50%だった初めの頃はたまに半日働いてチップが$20のときもありました。

その時、かつ濱で働く日本人は僕とホールを担当していた女の子の2人。
その人も僕が入って1ヶ月位すると産休に入って日本人は1人だけになりました。
その他の人間は中国人、メキシコ人、ネパール人、バングラデッシュ人といかにも移民の街っぽい。

かつ濱は「地球の歩き方」や色々なガイドブックに乗っているような有名店。お客さんも大半は日本人の観光客の人で後は地元の日本人で客層は6割が日本人で2割が韓国人、アメリカ人も日本人に連れられて食べに来る。

そういう日本人がよく来るお店で接客をするのはよくインド人と間違われるバングラデッシュ人。

5人いるバングラの1人に、ジョンという日本語がめちゃくちゃ出来る者がいました。
ジョンは千葉の工場に2年間勤めたことがあるらしく読み書きは出来ないがしゃべりは普通の日本人並み。しかも早口。
かつ濱がオープン以来、ホール担当者でこの店の全てがわかっている人物。

ジョンの上に「リン」さんという中国人女性がマネージャーをしていましたが実際はジョンが実権を握っていました。

僕がかつ濱に入って2ヶ月位したとき、事件は起きました。

つづく。

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