『化合』 今野敏著
警察犯罪のプロ今野敏の最新作。
事件そのものよりも警察内部の捜査を掘り下げてゆく不思議な小説。
今回初めて今野作品読んけど、これに慣れなきゃならないのかなぁ。
たしかに警察内部は興味深い。
でも犯人逮捕は二の次で警察内部の事務的処理や縄張り争いが主だとしたら日本警察に未来はないでしょう。
板橋区内の公園でイベントサークル主宰者が刺殺された。乱れた男女関係、バブル期の借金を取り立てる金融屋、男が執着して通った六本木のキャバクラ嬢。スピード解決を目指すエリート検事は容疑者を固めた。検事主導の捜査本部に、若き警視庁捜査一課刑事は抗えるのか。時は1990年、科学捜査の夜明けを迎えようとしていたが…。
捜査を行う刑事コンビが主体で物語が始まるのだが、年配の相棒のいい加減さにイラつき捜査に戸惑う若手刑事はおもしろくスカッとする。
だが年配刑事のいい加減さは実は「的を得た努力」だったのだ。ベテラン刑事の行動で証明する姿はカッコイイ。
検事と刑事の対立も見ごろ。これは永遠のテーマだね。
もっともこれが本国の裁判が円滑に行われない悪だともいえる。
文章は読みやすく東野圭吾を思わせるリズムもあるから清々しい。
警察犯罪本はミステリーとはかなりかけ離れていて犯人探しや犯罪動機がポイントではなく、わりと簡単な事件をどのくらい複雑であるかを想像する警察思考に重要点があるのだ。
だから話の仮定を超越した想像力が必要。登場人物も読手も両方ね。
しかし危険だ。著者は危険だ。
一歩間違えれば直木賞もとれるかも。
もっとも著者の作品全部読んでから判断するけどね。
警察犯罪のプロ今野敏の最新作。
事件そのものよりも警察内部の捜査を掘り下げてゆく不思議な小説。
今回初めて今野作品読んけど、これに慣れなきゃならないのかなぁ。
たしかに警察内部は興味深い。
でも犯人逮捕は二の次で警察内部の事務的処理や縄張り争いが主だとしたら日本警察に未来はないでしょう。
板橋区内の公園でイベントサークル主宰者が刺殺された。乱れた男女関係、バブル期の借金を取り立てる金融屋、男が執着して通った六本木のキャバクラ嬢。スピード解決を目指すエリート検事は容疑者を固めた。検事主導の捜査本部に、若き警視庁捜査一課刑事は抗えるのか。時は1990年、科学捜査の夜明けを迎えようとしていたが…。
捜査を行う刑事コンビが主体で物語が始まるのだが、年配の相棒のいい加減さにイラつき捜査に戸惑う若手刑事はおもしろくスカッとする。
だが年配刑事のいい加減さは実は「的を得た努力」だったのだ。ベテラン刑事の行動で証明する姿はカッコイイ。
検事と刑事の対立も見ごろ。これは永遠のテーマだね。
もっともこれが本国の裁判が円滑に行われない悪だともいえる。
文章は読みやすく東野圭吾を思わせるリズムもあるから清々しい。
警察犯罪本はミステリーとはかなりかけ離れていて犯人探しや犯罪動機がポイントではなく、わりと簡単な事件をどのくらい複雑であるかを想像する警察思考に重要点があるのだ。
だから話の仮定を超越した想像力が必要。登場人物も読手も両方ね。
しかし危険だ。著者は危険だ。
一歩間違えれば直木賞もとれるかも。
もっとも著者の作品全部読んでから判断するけどね。