『クレイジーヘヴン』 垣根涼介著
読始は、愉快な展開の連続でストーリーに引き込まれる。
主人公恭一は、中国人窃盗団に車上荒しをされ、犯人アジトアパートに復讐に乗り込む。
ただのサラリーマンの裏の顔が非常に怖く奇妙。
次第に本書にクギ付けになってゆく。
展開もスピーディで文章も読みやすいのにもかかわらず、なぜか後半からテンションが下がってゆく。
何故だろう?
たぶん、今までの作品と比べてあまりにも薄っぺらい内容だからかもしれない。
旅行会社に勤め、ありふれた日常への疑問を抱えて日々を送る坂脇恭一。
冴えない中年ヤクザと同棲し、美人局の片棒をかつぐ田所圭子。
ある時、圭子が恭一の同僚をカモろうとしたことから、二人は出会い絶望の底なし沼へと転がり堕ちていく。
揺れる心、立ち塞がる枠―やがて、境界線を跳び越えて走り出した二人が掴んだ自由とは。
と本書内容に書いてあったけど、二人が飛び越えた境界は実にくだらないものだったなぁ。
ていうか、後半は恋愛小説というよりも官能小説に近かった。
実際にこのような内容が著者の質を下げてしまったのかもしれない。
僕自身、著者の大ファンであるから、本書のような作品はちょっといただけなかった。残念。
おそらく、本書では、平凡なサラリーマンにおこる自己の崩壊・あるいは解放というようなことを書きたかったのだろうが、登場人物のキャラが非常に薄いから感情移入できず、作品に気持ちが入り込めなかった。
舞台装置を小さくして、登場人物の心情の変化に的を絞りたかったのかもしれないが、スケールの小ささのみが心に残った。
でもかなりエロいよ! 18禁作品なんだって。
読んでミソ? 興奮して眠れなくなるはず。
読始は、愉快な展開の連続でストーリーに引き込まれる。
主人公恭一は、中国人窃盗団に車上荒しをされ、犯人アジトアパートに復讐に乗り込む。
ただのサラリーマンの裏の顔が非常に怖く奇妙。
次第に本書にクギ付けになってゆく。
展開もスピーディで文章も読みやすいのにもかかわらず、なぜか後半からテンションが下がってゆく。
何故だろう?
たぶん、今までの作品と比べてあまりにも薄っぺらい内容だからかもしれない。
旅行会社に勤め、ありふれた日常への疑問を抱えて日々を送る坂脇恭一。
冴えない中年ヤクザと同棲し、美人局の片棒をかつぐ田所圭子。
ある時、圭子が恭一の同僚をカモろうとしたことから、二人は出会い絶望の底なし沼へと転がり堕ちていく。
揺れる心、立ち塞がる枠―やがて、境界線を跳び越えて走り出した二人が掴んだ自由とは。
と本書内容に書いてあったけど、二人が飛び越えた境界は実にくだらないものだったなぁ。
ていうか、後半は恋愛小説というよりも官能小説に近かった。
実際にこのような内容が著者の質を下げてしまったのかもしれない。
僕自身、著者の大ファンであるから、本書のような作品はちょっといただけなかった。残念。
おそらく、本書では、平凡なサラリーマンにおこる自己の崩壊・あるいは解放というようなことを書きたかったのだろうが、登場人物のキャラが非常に薄いから感情移入できず、作品に気持ちが入り込めなかった。
舞台装置を小さくして、登場人物の心情の変化に的を絞りたかったのかもしれないが、スケールの小ささのみが心に残った。
でもかなりエロいよ! 18禁作品なんだって。
読んでミソ? 興奮して眠れなくなるはず。