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フィギュア劇場 第三回 ロバのパン・後編

2007-06-14 09:43:19 | フィギュア劇場


ここは、アメリカ北部の町シアトル。ネオはこの町にあるレイクビュー墓地に来ていました。
一体なんの目的で、ここに来たのでしょうか。




「おぉ!これだ!」
それは、アクションスターであり、同時に偉大な武術家ブルースリーの墓でした。



「偉大なるリー先生、お願いです。私に力を与えてください!」



自分の力のなさを知ったネオは、心の底から懇願しました。



それから、日本に戻ったネオは自宅の借家でにぎりめしを食べていました。



にぎりめしで、満腹になり横になると、つい、うとうととしていました。
それでは今日の その時 です!



「私を呼んだのは、君か?」
ネオはあわてて目を覚ましました。



なんとそこには、あのブルースリーが立っていました。
ネオは驚きのあまり、声も出ませんでしたが、ブルースリーはすべてを察知していました。



「驚いている暇はないぞ、さぁ行こう!」
ネオはリー先生の言うままに着いて行きました。



リー先生に連れてこられた場所は、香港の、とあるお寺に向かう参道でした。
そこで早速、レッスンが始まりました。



「私を蹴ってみろ、捉えられるかな!」



「エイヤ~」
ネオはとりあえず、蹴ってみました。



「なんだ、その蹴りは!気合をこめろ!」
ネオの蹴りは簡単によけられてしまいました。



続けて放った蹴りもまた、簡単によけられてしまいました。
ネオはムキになり、何度も試みましたが、やはりだめでした。



「怒りではない、気合だ!」
リー先生の厳しい言葉が飛びます。



「そうだ、それだ!」
それは、ネオの気合を込めた蹴りが認められた瞬間でした。



「どんな感じだった?」
リー先生の質問にネオはしばし、考えました。



「考えるんじゃない!感じるんだ!」



「それは、月を指差すようなものだ。」



「指先にとらわれていては、その先にある天の恵みはつかめない。」



ネオは、リー先生の言葉にただうなずくばかりでした。



「相手から目をはなすな、礼の時にもだ!」
それは、リー先生からの最後のアドバイスでした。



ふと気が付くと・・・ネオは自分の借家に引き戻されていました。
あれは、夢だったのでしょうか???



どうやら、夢ではなかったようです。
なぜなら、リー先生から贈られた功夫着を着ていたからです。



更に、次回完結編につづきます!





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