前回のお話はこちら呉服屋の女たち~前編~
さて、ネオくんとシマ、この二人の密会現場に突如現れたネオくんの妻レイコ。
二人はそこで、一体何をやろうとしていたのでしょうか?!
「あんた、うちの人と一体なにコソコソしてはるんどすか?!」
「レイコ、聞いてくれ、僕たちは、とある秘密の組織に属してるんだ。」
と言って、先ほどシマのふところから取り出した巻物を見せました。
「おぉ!これは裏社会に伝わるという、パン別帖!
こんなに種類があったなんて知らなかったわ!」
その巻物には、パンの種類が列記されていました。ネオくんとシマは、そこに列記されているパンをひとつひとつ吟味しようとしていたのでした。
「さあ、わかったんなら、パンでも食うてとっととお引取りやす!」
「じゃかしわい!わてを仲間はずれにしよってからに」
「レイコ、やめておくれ!」
「アンタも、隠れてこんなしょーもない事、やめなはれ!」
「しょうもないとは、聞き捨てなりまへんな
こうなったら、わてがケリつけさせてもらいます!」
それでは、今日のその時!
その瞬間、白刃の刃とともに閃光が走りました!
するとどうでしょう、パンが見事に三分割に切られていました!
「三人で仲良く食べましょ、ほなら文句あらしまへんやろ?」
一つのパンを三つに分け、仲良く食べた三人はその後、丸く納まったといわれています。
呉服屋の女たち~後編~ おしまい。