12月24日、京都市会経済総務委員会で、京都市産業技術研究所と京都高度技術研究所の実地視察を行いました。
両研究所とも京都市の産業技術の創造と発展、中小企業をはじめとする企業経営の支援、起業支援などを目的に産学公連携で活動を行っています。産業技術研究所は来年4月に京都市公設機関から独立地方行政法人へ移行する予定で、柔軟な運営により更なる活動の充実が期待されます。
私は、技術支援・経営支援にとどまらず、京都経済の活性化や雇用の拡大安定及び京都産業の展望など、これら拠点施設を活かした京都市の産業施策のプランと実行を議会で要望してきました。
両施設の概要をそれぞれのホームページから抜粋します。
【京都市産業技術研究所】
京都市産業技術研究所は,旧染織試験場(明治41年に西陣織同業組合が開設した西陣織物染織試験場を起源として大正5年設立)と旧工業試験場(大正9年に京都市工業研究所として設立)がそれぞれ繊維技術センターと工業技術センターに改称され,これらの組織統合によって平成15年4月に創設された京都市の公設試験研究機関です。京都市産業技術研究所の英語表記「Kyoto Municipal Institute of Industrial Technology and Culture」には「Culture」の一語が加えられており,京都を代表する伝統文化のひとつである「ものづくり」の試験研究を担う研究所として,そのアイデンティティと先進性を明示しています。
【京都高度技術研究所】
当財団は、設立から24年の間、科学技術の研究開発から新事業展開へ、さらには事業経営のマネジメントを含めた総合的な支援活動を通じて、京都域内はもとより、全国レベルにおいても、産業支援機関としての存在感を内外に示してきました。 今後とも、国、京都市、京都府、大学、企業、経済団体、産業支援機関と一層緊密な連携を図りつつ、効果的な産業支援に努めて参りたいと考えています。 [設立目的] ソフトウェア技術、システム技術等のICT(情報通信技術)を活用した先端科学技術の研究、開発、調査等を行い、科学技術の振興と地域社会の発展に寄与するとともに、中小企業に対する総合的な支援を行い、京都市内の中小企業の振興と地域経済の活性化を図る。
現代の産業革命と云われる3Dプリンタで制作されたカップや茶器です。産業技術研究所では以前から3Dプリンタ技術の研究を行っていたそうです。
京都市内の産学官が連携して開発したノンアルコール醸造飲料「白い銀明水」は、京都産米を100%使用した米麹の加工食品。清酒の製造は冬季限定なので、酒造の設備で夏季でも生産できる製品として開発されました。
他にも、めっき技術を使ったナノレベルの研究開発など、ものづくりはホント奥が深い...と感心しました。
ちょっと前に「一番でなきゃダメ?」という言葉がありましたが、研究には時間と人と設備とそして「知力」が必要で、研究を支える予算措置の必要性を、文系人間中心の議員がどう認識するかが大事だと実感しました。