お気に入りの、席です。
船の外の席が好き。中はゆれるのが気持ち悪いけど、外は風も景色も最高。
いすというかベンチみたいなところに座り、約1時間の船旅。まだ、台風の影響もまったく出ていない。
ドシンドシンと波にのっかる振動だけで、酔うような波ではない。
イルカを探してみたけど、出なかったなあ。
波照間港、到着・・。
いつものみのる荘別館。お迎えはまた、初めて見るヘルパーさんだった。
いかにも島の青年風だったけど、北海道出身らしい。
そして案の定・・・。
おじいに会いたくてみのる荘にしたのに、またおじいは石垣に行ってていなかった。
台風が来てる。
港のあの様子だと、波照間行きをキャンセルした人も多いはず。そして、むしゃーまが終わったばかりの島は、観光客が、すれちがえば「あ、さっきの人」と顔見知りになるほど少なかった。
あたたかい、強い風。さとうきび畑が揺れて、ばさばさ音がする。
まずやりたいことがあった。
Yさんは、幻の泡盛、泡波を探すこと。
私は、3年前お世話になったA田さんに挨拶にいくこと。
てくてくと歩いて、東の集落まで行く。A田さんは、自分で民宿を一から手作りなさっている。
きっと近くまで行けばわかると思ったのに、波照間は相変わらずの建設ラッシュ。あちこちに民宿や、お店などが建てられている。
その工事をしている人に聞いてみた。
「あの・・A田さんのおうちは・・。」
丁寧に教えてくださった。
すぐそこだった。
うれしくて駆けていく。「A田さーーーん!!」
うぉぉぉぉぉ
予想をはるかに超えた巨大なおうち。
2階で作業してらしたA田さんはビーサン。落ちたらこわい・・・・。
久しぶりにお会いできてとてもうれしかった。
庭に、たくさんの材木が置いてある。それをまたぐように、おうちにおじゃまする。
波照間の野生のグァバや、お米を発酵させたジュースなどをいただく。
すっごいおいしい!!
前も、しめたてのヤギの刺身とか、長命草のサラダとかを食べさせていただいた。
分厚い野草の本が置いてあったが、なんと3分の2は頭に入っているそう。
家を自分で作る・・・・????
建築現場におられたのですか?
そう思うのが普通だろう。
だけど。
「いや」
小さいころから、みんなで家を作ってるのを見てるから、「自然と」作れるようになったそう。
「自然と」作れるもんっすか!!
驚いたのは、その計画力。
どこに木を置いて足場を作って、どこの木をどれに使って・・・。というのが、
全部頭に入っていて、作業しながら次の作業の準備が同時にできあがっていくような。
(その後どでかい台風がやってきたが、「丈夫に作ったからびくともしなかった」そうです。)
計画力は、それだけではなかった。
人生の波ってあるじゃないですか。
この時期はじっとしてたほうがいいからこうしよう、チャレンジしたほうがいいときだから思い切ってやってみよう、とか。
そういうのもチェックして、この民宿というかプログラムを成功させるために、いつ、何をするのか?という、何年にも渡っての大きな見通しと、具体的にこの民宿でどんなことをやっていくかという事細かなプランまで、きちんと練られている。
なんというバイタリティ。
人生を、200%ぐらい謳歌されているようだ。
おうち作りを、Yさんがお手伝い。
そして・・・。
「さ、屋根に登ろうか」
そろそろ日が沈み始めている。
ニシ浜からの夕日も素敵だけど、屋根の上から見る夕日・・
落ちそうで怖かったけど、すばらしい景色が広がっていた。
・・・びっくりしたでしょう?
あの巨大なおうち。
それを自分で設計して自分で建てるという・・・。
わたしもびっくりしました!
今回は、ほんとに入れ違いだったねー。
またいつか、島で会いましょう!
その前に、こっちでも会いましょうね♪
旅での話したいですね?ぜひまた近いうちに会いたいです。