ポケットトランペット ８

家に帰ってから、購入したポケットトランペットをトランペット、コルネットと吹き較べてみました。

ポケットトランペット＝トランペットと同じ音と思っている人もいるかも知れませんが、違います!!　 “楽器の構造が違う”から音も違ってきます。

構造的にバルブを押さない時、息が通る管で１８０度曲がっている管はトランペットで２箇所、コルネットで４箇所ですが、ポケットトランペットでは楽器を小さくするため６箇所曲がっています。これが音を変えている要因です。

ポケットトランペットの音の特徴は！

①トランペット程の力強さがない
②トランペットより音の輝かしさがない
③トランペットに較べて歯切れが悪い
④トランペットより運動性が良くコルネット風
⑤コルネットと較べるとトランペット風音色
（欠点は長所でもあります。）

ポケットトランペットの音を簡単に言うと
（トランペットの音＋コルネットの音）÷２＝ポケットトランペットの音　です。

トランペット、コルネットと較べるとこんな感じでしょうか。

良く、「初心者にはポケットトランペットが最適」として売られていますが、私は初心者にはポケットトランペットをお勧めできません！

ある程度、楽器の扱いに慣れた人でないと必ず楽器を“落下”させます。
（トランペットやコルネットより持ちにくいので、楽器の扱いに慣れた人の楽器です。）

外観は“ちっちゃくて、とてモカワイイです。”今ではお気に入りの１本です。

ポケットトランペット ７

銀メッキのポケットトランペットは片付けられ、ゴールドラッカーのポケットトランペットが新たに２本テーブルの上に用意されました。

３本のゴールドラッカーのポケットトランペットを試奏して、気に入った１本を選ぶのです。

最初の楽器を基準にして、新たに用意された１本目の楽器を吹きます。鳴り、音色ともいい楽器です。第三倍音のソ（実音ファ）の音が気を抜いて「ぼー」として吹くとほんのちょっと低いです。他の音程は問題ないです。

２本目の楽器を吹きます。鳴り、音色、音程とも他の楽器より劣りました。

なので、最初の楽器か、新たに用意された１本目の楽器のどちらかを選ぶのです。

最初の楽器は第三倍音のソの音程は気になりません。

鳴り、音色は新たに用意された１本目の楽器の方が良いです。

１５分後、私は新たに用意された１本目の楽器を選びました。

代金４１７９０円を支払い、購入したポケットトランペットを手に帰途へつきました。

電車の中で『とても良い買い物をした』と考えました。もしこの楽器が定価２０万円でも買ってしまったかも知れない！と思う程でした。

ポケットトランペット ６

御茶ノ水駅から歩いて１～２分の所に、下倉楽器があります。

３階の管楽器売り場に着くと、担当の人は電話中でした。

電話が終わるのを待って、ポケットトランペットの試奏を予約してある話をすると、すぐ試奏室に通されゴールドラッカーと銀メッキのポケットトランペット各１本が用意されました。

まず、ゴールドラッカーと銀メッキどちらかを選び、気に入った仕上げの楽器を後からまた出してくれるそうです。

私は、３０年愛用している古ぼけたバックの2Cのマウスピースを取り出し。音を出し始めました。

ゴールドラッカーの楽器を試奏。ちゃんとした『音』いい楽器です。次に銀メッキの楽器を試奏、これもいい楽器です。（売値、ゴールドラッカー４１７９０円、銀メッキ４９３５０円どちらも、とてもこの値段の楽器とは思えません。）ゴールドラッカー、銀メッキの楽器を交互に吹いて、どちらが良いか決めます。

私は５分後、“ゴールドラッカー”を選択しました。

ゴールドラッカーの楽器の方が「澄んだ明るい自然な音」に思えたからです。

ポケットトランペット ５

翌日、電車で“御茶ノ水駅”に向いました。

電車の中で再び考えます。

海外のインターネットでのポケットトランペットの評判を調べる前に、ジュピター、マルカートのポケットトランペットを所有している方にメールを送って、どのポケットトランペットがお勧めか？尋ねたところ、「マルカートのポケットトランペット」と言う答えが返ってきました。

私は、その時半信半疑でしたが、海外のインターネットでのポケットトランペットの評判を調べるとその通りだったのです。（アメリカでは　Colin Pocket Max Trumpet,LA Sax Pocket Trumpetの名前で発売されていて、値段はColin Pocket Max Trumpetのラッカーで６５０ドル、銀メッキ７５０ドルです。）

ベンジのポケットトランペットの評判はあまり良くないので、ポケットトランペットを選ぶ選択肢は、マルカートのポケットトランペット（４万～５万円）を選ぶか、カンスタルのポケットトランペット（２０～２４万円位？）を選ぶ他ないのですが（マーシンキュイッツは高すぎます。３６００ドル）、カンスタルの取次店（クロサワ楽器）の在庫を確認したところカンスタルのポケットトランペットの在庫はありませんでした。
試奏できない!（欲しかったら注文して、入荷した楽器を買うしかない。）

私の決断は、“マルカートのポケットトランペットを何本か試奏して、気に入った１本を選ぶ!!”のが最良の選択だと考えたのです。

“世界中で１番安く、良いポケットトランペットを手に入れることが出来る!!”かも？

ポケットトランペット ４

マルカートポケットトランペットはジュピターを作っている台湾の工場で作られているようです。

ホルトンポケットトランペットT-650、キャロルポケットトランペット、オーストリアのシャガールのポケットトランペットもジュピターで作られているようです。（正確には、オーストリアのシャガールのポケットトランペットは部材を台湾で作り、シャガールで組み立てられているようです。）

マルカートポケットトランペットはアメリカではColin Pocket Max Pocket TrumpetとLA Sax Pocket Trumpetの名前で発売されています。名前が違うだけで楽器自体はほとんど同じです。（ツバ抜きやケースがちょっと違う。値段も当然、日本より高いです。）

アメリカでは、これらの楽器　Colin Pocket Max Pocket TrumpetとLA Sax Pocket Trumpetの評判はとても良いものです。

私は下倉楽器に電話しました。

私、「ポケットトランペットの在庫は何本位あって、試奏出来ますか？」

答え、『ラッカー、銀メッキとも２～３本あり、試奏出来ます。』

予約を取り、翌日、下倉楽器へポケットトランペットを試奏に行きました。