アルテ・カペレ練習日記

ドイツ風小ブラスバンドの楽しみ

戦前日本の名行進曲2

2008-01-28 11:53:44 | 音楽
前回の書いた話のCDで最後の2曲は管弦楽によって演奏されています。

曲目は「敷島艦行進曲」と「軍艦行進曲」です。アロイス・メリハル編曲、指揮によりベルリンフィルハーモニーが演奏しているものです。

「敷島艦行進曲」と「軍艦行進曲」を吹奏楽と管弦楽で聞き比べてみると面白いです。(このCDには「敷島艦行進曲」と「軍艦行進曲」が吹奏楽版と管弦楽版、両方が録音されています。)

聞き比べると私は吹奏楽版(ヨゼフ・スナガ指揮、ドイツポリドール軍楽隊)の方が好きです。管弦楽版は演奏がスマートすぎる感じがします。

今日では戦前の行進曲が実際、演奏されることはほとんどないようです。これらの行進曲が作られた当時、日清、日露戦争の戦勝記念や式典のため作曲された物ですが、第二次世界大戦の時、戦意高揚のためプロパガンダ用の映画の音楽として使われたり、軍楽隊により数多く演奏されました。

ドイツでも第二次世界大戦の時、戦意高揚のためにプロパガンダ用の映画にワーグナーの音楽が使われました。そのため戦後しばらくの間ドイツではワーグナーの音楽が演奏されませんでした。(人や地域によっては、ようやく最近になって、やっとワーグナーの曲が演奏されるようになった。)

日本もドイツも第二次世界大戦を起こし、戦意高揚のために使った音楽を演奏するのが後ろめたかったからでしょう。

国旗、国歌を否定する人の話を耳にしますが、私はこれらの曲と同じように国旗、国歌自体には罪はないと考えています。(ただ、利用されただけです。)

戦前の名行進曲をこのまま演奏されずに、存在さえ忘れ去られてしまうのは、惜しいと思うのですが。


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戦前日本の名行進曲

2008-01-25 15:50:35 | 音楽
私の持っているCDの1枚に復刻版『戦前日本の名行進曲』があります。(注、私は右翼でも国粋主義者でもありません。ただの音楽好きです。)

1曲目は「君が代」で、昭和12年1月に来日したドイツ軍艦エムデン号軍楽隊の演奏するものです。(エムデン号は巡洋艦でこのプラモデルは今でも入手可能です。)

エムデン号は当時、インド洋セイロン島で日独防協定成立を聞き横浜に表敬訪問し、この時音羽のキングレコードスタジオで録音したものです。

音楽隊の編成は25人。録音風景の写真(楽隊の2/3位写っている)ではクラリネット4~5人あとは全部金管楽器と打楽器のようです。(当時のドイツ編成。サックスは入ってません。)

君が代の演奏は1回繰り返して、演奏しているのが興味深いです。

私がこのCDで好きな曲は「日本海海戦行進曲」と「黄海海戦行進曲」です。

日本海海戦行進曲は日露戦争の時、日本連合艦隊とロシアバルチック艦隊が対馬沖で戦った海戦を元に作られていて、トリオに君が代の旋律が使われています。

黄海海戦行進曲は日清戦争の時の黄海海戦を元に作られています。明治天皇が詠んだ歌に海軍軍楽隊長田中穂積が作曲した黄海の大捷と勇敢なる水兵を接続した曲です。

演奏しているのは、ヨセフ・スナガ指揮、ドイツポリドール軍楽隊です。録音は1928年と1930年です。

当時日本のレコード会社がドイツのレコード会社に発注して、日本の行進曲を演奏、録音して日本国内で発売していたようです。(演奏技術、録音技術がドイツの方が日本より高かったため。)

当時の演奏技術、楽器の音色が聞けて興味深いです。
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今年初めての練習

2008-01-21 14:24:26 | 音楽
昨日は今年初めての練習がありました。

クラリネット2人、アルトホルン、ピアノ、エレキベース2人(曲により交代で演奏)

うかつにも、トランペット吹きが来るものと信じ、私はアルトホルンしか持って行きませんでした。(練習日の連絡はしておいたのだが!)(旋律楽器のトランペットがないと演奏するのがつらいです。)

演奏した曲は!
①Unterlanders Heimweh(望郷の歌)
②Der Zirkus März(サーカス行進曲)
③Trink,trink,Brüderlein trink(飲め 兄弟よ)
④Die wildgewordene Maus Polka(野ねずみのポルカ)
⑤Freut euch des Lebens(人生を楽しめ)
⑥Weißt du,wieviel Sternlein stehen(お空にいくつお星様があるか知ってるかい)
⑦Seniorenwalzer(老人ワルツ)
⑧Muss I denn?(別れ)
⑨Radetzky-March(ラデッキー行進曲)
⑩一人ぼっちの山羊飼い

トランペット、ドラムがいないと演奏するのがきついです。
次回練習は、3月2日です。(残念なことに2月は練習室がとれませんでした。)



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ポストホルン(コーチホルン) 製作中4

2008-01-17 11:49:24 | 楽器
結局、組み上がった楽器を分解して、作り直しました。

ベル胴部を糸鋸で短くし、そこにチューニング外管を付けました。前回の写真と比較すると、どこを変更したか違いがわかると思います。

さっそく試奏。今度は以前程、吹くのがきつくありません。やはり『ボーう』とした音です。

しばらく吹いてみないと、この楽器が良いのか悪いのか分かりません。

私は楽器やマウスピースをすぐに、「良い悪い」を判断するのはなかなかむつかしいと思っています。(明らかに駄目なのはすぐ分かるが)

食べ物と同じで、一口食べて美味しいと感じても、全部食べてみると味が濃かったり。

日本人なら毎日食べているお米も、もし自己主張する味の強さがあったら「毎日食べることが出来るでしょうか?」

しばらく、試してみるつもりです。
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ポストホルン(コーチホルン) 製作中3

2008-01-14 11:33:53 | 楽器
前回試奏してピッチが低かったので、楽器の長さを15ミリ程度短くしてみました。(楽器はA♭管です。)

吹いてみると、音色は『ぼーっと』した感じです。ピッチは良さそうですが、ちょっと、吹き心地がきついです。

特に第四倍音のA♭の音を出すのがきつくて、出にくく上手く当たりません。

これは、チューニングの仕方を通常のマウスパイプから、リバースタイプ風にしたことに伴う重量増加が原因のようです。(最初に作ったポストホルンより5グラム重い。)

今回使用したコルネットのベルは、前回使用したベルより大きく(ベル直径131.5ミリ。最初に作ったポストホルンのベルは115ミリ。)ベル胴も太いため、チューニング外管にベルを上手く合わせるためムダ管を多く使ったのが原因と思います。(楽器自体が振動しにくくなる。)

また分解して、作り直そうかと考えています。

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