相方と籍を入れてから1年が過ぎた。
本来であればとっくの昔に式やら披露宴やらをしなければいけなかったのだが、祖母が鬼籍に入ったこともあって今まで延びてしまっている。
先日祖母の納骨も済ませたので、式は来年にしようと考えているが、まずは先に新婚旅行に行こうということになった。
なるべく休みを長めにとって、のんびりとした旅をしなかったので、年末年始+有給休暇をとることを相方に打診するも、長すぎるとブーブー文句を言われたが、そこは譲れないと頑として主張し、無事全10日間の旅に落ち着いた。
そして行き先。
まあ、迷った迷った。
こんなに迷うのは、世界を旅していた時に、お金も日程もつまってきて、南米かアフリカかのどっちかを諦めないといけなかった時くらい。
日本で健全に(?)社会人としての生活を送っていると、休むと言ってもそんなに長いことは休めない。
まあ、僕のほうはもうこんなキャラなので、旅に出たいといえば会社のほうも呆れ顔で認めてくれるかもしれないが、相方は旅とは無縁の人間なので、1週間も旅行をするなんてことが大冒険になってしまうようだ。仕事柄、会社も休みにくいようだし。
ふたりで1週間以上のスケジュールで旅ができるのは、このままの生活を続けていく上では、もうほとんどないチャンスなので、その1回のチャンスをどこに行こうかと、迷った。
まず、国内は脚下。
海外でも、なるべくフライトに時間をかけたくなかったのと、予算的都合で、候補地はアジアに絞った。
いくら円高とはいえ、ヨーロッパで並の旅行をする予算は、アジアだったら極上の滞在ができるので、貧乏旅行の反動で、新婚旅行くらいはドーンと遊んできてやろうと思ったからだ。
相方の機嫌がいい時を狙って、お酒でいい気分になっている時にもちかけてみた。
「行きたいところある?」
「特にない」
「まあ、そう言わずに。行ってみたかった国とかないの?」
「そんなに知らへんからなあ」
「じゃあ、候補を出すから」
「たとえば?」
「バングラディシュは?」
「何があんの?」
「何もない!ただ人がうじゃうじゃいるだけ」
「嫌やわ、そんなん。魅力ゼロ」
「カレーはうまいらしいけど…」
「ほかは?」
「スリランカとかはいかがでしょう」
「どこにあんねん」
「インドの横っちょのほう。島国。仏教国だからお酒も飲めるし」
「で?」
「ほら、紅茶好きでしょ本場のセイロンティー飲めるし。アーユルヴェーダもできます」
「ふーん」
「アーユルヴェーダのコースとかに参加してデトックスするってのもいいんじゃない?」
「なるほどなあ」
「10日間、酒タバコ厳禁で菜食になるみたいだけど」
「なんで新婚旅行でそんな我慢せなあかんの。ほかは?」
「宝石も有名なんだけどなあ」
「興味なし。それに遠い」
「では、グッと日本に近づいて、フィリピンなんてのは?」
「オッサンのヤクザか」
「それはマニラのイメージやね。ビーチなんてきれいらしいよ。セブ島とかもフィリピンにあるんだけど…」
「泳がへんの知ってるやろ。日焼けも嫌やねん」
「泳がなくてもビーチリゾートで、きれいな海を見ながらリゾート気分で」
「海以外に何かあんの?」
「…ないかもしれません」
「10日間も海だけ見て過ごすん?漂流者か」
「だよねー。いろいろ見たいよねー」
「ないの?」
「そうだなー、じゃあインドネシアなんていかがでしょう」
「また海?」
「確かに島だから海はあるけど、それだけじゃないで。遺跡もあるし。バリ島ならショッピングとかも楽しめると思う」
「そこに行きたいん?」
「本当に行きたいのは、コモド島って言って、コモドドラゴンを見てみたいんやけど」(写真を見せる)
「恐竜やん!」
「空腹の時は人も襲うらしいよ。スリルあるやろー」
「危険すぎる」
「川口浩探検隊みたいでよくない? 秘境!恐竜の生き残りを発見!!みたいな」
「…」
「まあ嫌よなあ」
「……」
とまあこんな感じで話してみたが(ほぼ実話)、僕も相方も納得する場所は見つからず。
以上のようなやりとりが数ヶ月あり、ようやく決まった行き先がこちら。
ローカルの食堂は、こんな感じ。
はい、そうですよ。
こういう小汚いところもある国ですよ。
予想通りでしょ。
きれい、かわいいなんてとこには行かないに決まってる。
散々迷った挙句、ここは原点回帰なのではないかと思い、これまでは僕自身も行ったことのない場所ばかりを挙げていたが、もう一度行きたい、新婚旅行で楽しめる場所を考えた結果、
旅をしていた時に、もし新婚旅行に行くならば、ここしかないと思っていた国を思い出した。
それは、
ネパール。
眼前に広がる世界の屋根、ヒマラヤ山脈。
おだやかで親しみやすい国民。
日本語話す人も多く言葉の面でも問題なし。
ローカルフードだけでなく、世界の料理がハイレベルで安く食べられる。
きれいな宿。
仏教やヒンドゥー教の寺院群。
古都ならではの雰囲気ある住宅。
伝統文化の香り。
雑貨や土産ものも豊富。
アーユルヴェーダも受けられる。
酒も飲める。
なんだったら温泉もある。
ないのは、海くらい。
もう、ここしかない。
相方にネパールの魅力を延々を語り、しぶしぶ納得させた。
というわけで、今年の年末年始は、ネパールに行ってきます!
と決めたのはよかったが、時すでに遅い感じで、安い航空券もほとんどなく。
宿も、人気のところは案外埋まっている状況。
でも、なんとかなると思う。
飛行機は、ビジネスクラスで行く人もいる新婚旅行なのに、まさかのエア・アジア。
クアラルンプール経由でカトマンズだぜ!
マレーシア立ち寄りついでに、マラッカの夕陽を拝んでくるぜ!!
本来であればとっくの昔に式やら披露宴やらをしなければいけなかったのだが、祖母が鬼籍に入ったこともあって今まで延びてしまっている。
先日祖母の納骨も済ませたので、式は来年にしようと考えているが、まずは先に新婚旅行に行こうということになった。
なるべく休みを長めにとって、のんびりとした旅をしなかったので、年末年始+有給休暇をとることを相方に打診するも、長すぎるとブーブー文句を言われたが、そこは譲れないと頑として主張し、無事全10日間の旅に落ち着いた。
そして行き先。
まあ、迷った迷った。
こんなに迷うのは、世界を旅していた時に、お金も日程もつまってきて、南米かアフリカかのどっちかを諦めないといけなかった時くらい。
日本で健全に(?)社会人としての生活を送っていると、休むと言ってもそんなに長いことは休めない。
まあ、僕のほうはもうこんなキャラなので、旅に出たいといえば会社のほうも呆れ顔で認めてくれるかもしれないが、相方は旅とは無縁の人間なので、1週間も旅行をするなんてことが大冒険になってしまうようだ。仕事柄、会社も休みにくいようだし。
ふたりで1週間以上のスケジュールで旅ができるのは、このままの生活を続けていく上では、もうほとんどないチャンスなので、その1回のチャンスをどこに行こうかと、迷った。
まず、国内は脚下。
海外でも、なるべくフライトに時間をかけたくなかったのと、予算的都合で、候補地はアジアに絞った。
いくら円高とはいえ、ヨーロッパで並の旅行をする予算は、アジアだったら極上の滞在ができるので、貧乏旅行の反動で、新婚旅行くらいはドーンと遊んできてやろうと思ったからだ。
相方の機嫌がいい時を狙って、お酒でいい気分になっている時にもちかけてみた。
「行きたいところある?」
「特にない」
「まあ、そう言わずに。行ってみたかった国とかないの?」
「そんなに知らへんからなあ」
「じゃあ、候補を出すから」
「たとえば?」
「バングラディシュは?」
「何があんの?」
「何もない!ただ人がうじゃうじゃいるだけ」
「嫌やわ、そんなん。魅力ゼロ」
「カレーはうまいらしいけど…」
「ほかは?」
「スリランカとかはいかがでしょう」
「どこにあんねん」
「インドの横っちょのほう。島国。仏教国だからお酒も飲めるし」
「で?」
「ほら、紅茶好きでしょ本場のセイロンティー飲めるし。アーユルヴェーダもできます」
「ふーん」
「アーユルヴェーダのコースとかに参加してデトックスするってのもいいんじゃない?」
「なるほどなあ」
「10日間、酒タバコ厳禁で菜食になるみたいだけど」
「なんで新婚旅行でそんな我慢せなあかんの。ほかは?」
「宝石も有名なんだけどなあ」
「興味なし。それに遠い」
「では、グッと日本に近づいて、フィリピンなんてのは?」
「オッサンのヤクザか」
「それはマニラのイメージやね。ビーチなんてきれいらしいよ。セブ島とかもフィリピンにあるんだけど…」
「泳がへんの知ってるやろ。日焼けも嫌やねん」
「泳がなくてもビーチリゾートで、きれいな海を見ながらリゾート気分で」
「海以外に何かあんの?」
「…ないかもしれません」
「10日間も海だけ見て過ごすん?漂流者か」
「だよねー。いろいろ見たいよねー」
「ないの?」
「そうだなー、じゃあインドネシアなんていかがでしょう」
「また海?」
「確かに島だから海はあるけど、それだけじゃないで。遺跡もあるし。バリ島ならショッピングとかも楽しめると思う」
「そこに行きたいん?」
「本当に行きたいのは、コモド島って言って、コモドドラゴンを見てみたいんやけど」(写真を見せる)
「恐竜やん!」
「空腹の時は人も襲うらしいよ。スリルあるやろー」
「危険すぎる」
「川口浩探検隊みたいでよくない? 秘境!恐竜の生き残りを発見!!みたいな」
「…」
「まあ嫌よなあ」
「……」
とまあこんな感じで話してみたが(ほぼ実話)、僕も相方も納得する場所は見つからず。
以上のようなやりとりが数ヶ月あり、ようやく決まった行き先がこちら。
ローカルの食堂は、こんな感じ。
はい、そうですよ。
こういう小汚いところもある国ですよ。
予想通りでしょ。
きれい、かわいいなんてとこには行かないに決まってる。
散々迷った挙句、ここは原点回帰なのではないかと思い、これまでは僕自身も行ったことのない場所ばかりを挙げていたが、もう一度行きたい、新婚旅行で楽しめる場所を考えた結果、
旅をしていた時に、もし新婚旅行に行くならば、ここしかないと思っていた国を思い出した。
それは、
ネパール。
眼前に広がる世界の屋根、ヒマラヤ山脈。
おだやかで親しみやすい国民。
日本語話す人も多く言葉の面でも問題なし。
ローカルフードだけでなく、世界の料理がハイレベルで安く食べられる。
きれいな宿。
仏教やヒンドゥー教の寺院群。
古都ならではの雰囲気ある住宅。
伝統文化の香り。
雑貨や土産ものも豊富。
アーユルヴェーダも受けられる。
酒も飲める。
なんだったら温泉もある。
ないのは、海くらい。
もう、ここしかない。
相方にネパールの魅力を延々を語り、しぶしぶ納得させた。
というわけで、今年の年末年始は、ネパールに行ってきます!
と決めたのはよかったが、時すでに遅い感じで、安い航空券もほとんどなく。
宿も、人気のところは案外埋まっている状況。
でも、なんとかなると思う。
飛行機は、ビジネスクラスで行く人もいる新婚旅行なのに、まさかのエア・アジア。
クアラルンプール経由でカトマンズだぜ!
マレーシア立ち寄りついでに、マラッカの夕陽を拝んでくるぜ!!
そうか~もう1年経つのね。早い早い
そういえば・・
世界旅行に出かけたのは2005年のこの時期でしたね。
えらい昔の話みたい!
にいやとの出会いは旅行に出かける時だたからもう7年たつんですか!
そりゃぁ・・私も年取りますよねぇ
そして新婚旅行いいですね
私は新婚旅行で何が何でもシンガポールがいい!と言い切り、シンガポールに行きましたがもうだんなとは海外旅行(国内旅行も)はしたくないです
旅行は気心知れた同性と行くのが一番いい!!
いぁいぁ・・こんなこと言ったら新婚旅行に行く人に悪いね。
楽しい旅行にしてください
藤さんのブログに貼られたリンクから来ました。
このブログのリンクに貼られたホットメールのアドレスにメールを送らせて頂いたので確認して頂ければ幸いです。
ご無沙汰してます。
ひとり旅を始めようとした頃から始めたブログで、まさか新婚旅行の話を書くとは予想もしませんでした。よくもまあ、これだけ続いたなあと感慨ひとしおですが、長い間読んでいただきありがとうございます。まだまだ続いていくと思いますので、これからもどうぞよろしくお願いします。
ところで、シンガポールで何があったんでしょうか(笑)。
ゅさん>
メール拝見しました。近日中にお返事しますので、よろしくお願いします。