それでも、僕は応援し続ける

視聴率が50％近くまで跳ね上がった、昨夜のワールドカップ　日本vsカメルーン。
試合直前に書いた記事のように、日本代表イレブンは、南アフリカのピッチを駆け続け、奇跡のような1勝をあげた。
試合直前には本当にドキドキし、またしても4年前と同じになるのではないかという気持ちを抱えながら、それでも応援をしていこうと決めていた。

アウェーでのワールドカップの初勝利。
日本サッカー界の歴史的な1歩を刻んだ夜だった。
試合の内容について、昨日まで岡田監督を批判し続けていたマスコミは、掌を返したように賞賛の声を垂れ流している。
国民が望む声を流し続けるのがマスコミだとしたら、それは北朝鮮の国営放送と一緒だ。
これでオランダ戦に大敗すれば、またもやバッシングが起こるのだろう。

もうそんなのはどうでもいい。
なかには、解説者が「結局退屈な試合だった」なんて言っていたけれど、では、どういう試合が退屈じゃないというんだ。
日本がボロ勝ちする試合なのか？　カメルーンがその実力を存分に発揮して日本がこてんぱんにされる試合なのか？
僕は、退屈な試合でいいと思っている。カメルーンの連携が悪く、個人ばかりの動きになってしまい、前線が孤立し、エトオの動きが制限され、ゲームとしてまったく「おもしろくなくなった」からこそ、日本に勝機があったわけだし、そのワンチャンスを活かすことができたからこそ、勝つことができたんだ。
ワールドカップは、試合であり、国家を背負いフットボールをするという代理戦争でもある。
それゆえ、勝ち負けに、おもしろいもつまらないもないと思う。
勝つことで結果的に次の相手も本気になっていき、「おもしろい」ゲームが見られるのであって、そもそも最初から「おもしろい」ものを見たいと思っているのであれば、それこそチャリティーマッチでも見に行っていたらいいのではないだろうか。

僕は、なんと言われようが、今でも岡田監督の采配を支持する気はない。でも、ここまで来た以上、チームにはがんばってほしいと思う。自分の国の国旗を背負って、「代表」として戦う以上は。
慣れないポジションでも踏ん張り続けた本田。サイドから攻撃だけではなく、必死に守備をしていた松井と大久保。あらゆる攻撃の目をつぶし続けてくれた遠藤、長谷部、阿部。攻撃を一切捨てて守備に徹した長友と駒野。最後まで集中力をきらさずに守り続けた中澤とトゥーリオ。そして、スーパーセーブを見せてくれた川島。
本当によくがんばってくれたと思う。つまらない試合でも、僕にとってはいい試合だった。
ありがとう。
まだまだ不安が残るチームではあるけれど、次の試合に多少でも期待できる、そんな試合を見せてくれたことに感謝したいと思う。

オランダ戦、楽しみにしている。
僕たちのワールドッカップは始まったばかりだ。