つれづれ小平

忙中閑あり。
徒然のひとときに、自分探しの旅へ。

W杯 日本の戦いを振り返る

2010年07月02日 06時25分39秒 | Weblog
関西空港に降り立ったイレブンに、にわかファンが殺到したという。
こういう国民性にはうんざりだが、単なる人気だけでなく、これで一部の選手の株が上がったのも確かで、ビッグクラブへの移籍の話も出てるという。

振り返ると、総じてよくやった。
が、世界レベルでは、流れの中でなかなか点をとれない、という現実も見えた。

その観点でいえば、カメルーン戦がもっとも評価に値する試合だった。
流れの中での松井からのパスが得点を生んだ。

以前、松井のフランスでの様子を扱った番組があった。フランスの一部リーグの下位に甘んじたグルノーブルで、なかなか来ない自分の出番を信じて真摯にプレーし、プライベートでは(自炊など)ひとり自活するという姿に心を打たれた。
彼は、攻撃を捨て、守備的MFとしてクラブで自分の居場所を見つけたのだが、攻撃のポテンシャルが落ちた訳ではない。昔の日本の職人気質を思わせる厳しい環境で、滅私奉公を学び、自分のポテンシャルを高めたのが真実だ。ところが、「松井大輔」の攻撃力をしばらく日本は忘れていた。

そして、カメルーン戦。アフリカ人も多いフランスリーグで揉まれた松井は、見事にその結果を出した。この起用こそが、日本の得点の可能性を上げたポイントだった。一方で、失点が無かったのは評価できるが(長友らがエトオを完封)、得点が無ければ、勝ち点3は得られない。

オランダ戦。引き分け狙いに行った後半の戦いには疑問が残ったが、結果的には、最少失点で済んだ。もし、前がかった結果、オランダに追加点を許したら、勝ち点の上で、デンマークとは逆の立場になっていた。

かくして、デンマーク戦で、勝ち点で有利に立った日本。その戦いは、W杯出場全チームの中でファールをもっとも多くもらうというデータからも明らかなように、泥臭いものだった。
ファールによって得たもの、言わずもがな、FKであり、FKによるゴールだった。引き分けが許されないデンマーク相手に先制したことは極めて有利に働いた。3点目は、攻めるしかないデンマークからのプレゼントである。

決勝T。0-0。やはり流れの中での得点はかなわなかった。

結局、長友、川島ら、世界の予想以上の守備力は証明できたが、世界に通用する日本の得点パターンの確立にはまだ遠い。
近い将来、本田が本職のMFに戻れる時は来るのだろうか。

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