岡本キューブ4種めの紹介は2x2x3のタワー。
2x2の面あるいは中段は90度回転による変換が可能だが、
2x3の方は180度回転しか変換に寄与しない(当たり前か)。
ということは、上記2種類の回転の組み合わせで、完成形にもってゆける(当たり前か)。
2x2の面は対面同士の灰色と黒の組み合わせしかないから、この2面を合わせた後は、
隣のコーナーキューブ2つの入れ替えとエッジキューブ2つの入れ替えができれば完成させることができる。
で、ここからが本題だが、写真に示したように、
コーナーキューブ2つのみ、あるいはエッジキューブ2つのみを単独で入れ替えることができる。
かくなる変換はルービックキューブに慣れ親しんだ方には些か奇異かもしれない。でも以下のように考えると不思議ではない。
2x2x1の段の4つのキューブをABCDと表すと、2つの入れ替えは以下のように表すことができる。
BA
CD
これを90度左回転させると、
AD
BC
となる。これを見ると、Aは正位置なので、この後、BとCを入れ替え、その後BとDを入れ替えれば、すべてが正位置におさまることがわかる。
つまり、2x2x1においては、他のキューブの変換を伴わない条件で
「隣り合う2つのキューブの置換操作1回は、同じ操作2回と等価である」
と言うことができる。
これはルービックキューブに慣れた頭には驚きだが、
同時に、2回の組み合わせは、ルービックキューブでは馴染み深い変換操作であり、与しやすい。
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ついでなので、同じことが3x3x1で起きないことに言及しておきましょう。
エッジキューブを1234、センターキューブを#で表すと、
上と同様に、コーナーキューブ2つの入れ替えは
B1A
2#3
C4D
となるので、左90度回転後は、
A3D
1#4
B2C
で、コーナーキューブを2回1組の操作で合わせると、
A3B
1#4
C2D
となって、ABCDは正位置となる。
これからエッジキューブを合わせようとして、1と3の入れ替えと3と2の入れ替え(やはり2回で1組)を行うと、
A1B
2#4
C3D
となって、ここから3と4の入れ替えは単独で行うことは出来ず、つまりは完成させることができない。
このことは、コーナーキューブ2つのみの置換操作は、他のキューブ(この場合はエッジキューブ)の置換を伴うということであり、ボイドキューブの記事で述べた
「2つのコーナーキューブの入れ替えは、2つのエッジキューブの入れ替えと等価である」
と同じことを言っている。
と、ここまで書いてきて、ボイドキューブの特徴で書き忘れたことを思い出した。
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