槍平小屋ニュース 

槍ヶ岳・飛騨側登山ルートの要衝、槍平小屋から日々の出来事や最新登山道情報をお届けします。

最新登山道情報20180711(南岳新道)

2018年07月11日 | 日記

2018年07月11日現在の南岳新道の状況をお知らせします。

南沢(標高2100m付近)の様子です。昨年までのルートが先日の豪雨でかなり荒れています。従来のルートは赤い点線部分。画像で「槍平小屋方面」とある場所から「南岳方面」とある対岸の登山道取り付き点までの標高差は70m程度。南沢を間違って登りすぎないようにして下さい。

 

「南沢」の表示がある大岩のすぐ上ですが、画像左手の大きな石も浮石です。

 

南岳側の登山道取り付き点へ向かう途中の沢内の様子。ブロック状に割れた雪渓や、先日の大雨で転がってきた大きな岩がたくさん見られます。

 

こちらは登山道よりも上部の南沢。雪渓の崩壊、クレバスの生成が進んでいます。間違って登ってしまわないようにして下さい。

 

標高2300m付近。一枚岩を10mほどトラバースする区間がありますが、3点で支持されていたクサリの中央が雪崩、もしくは先日の雨の土石流でピン飛びしてしまっています。

 

クサリが下へ垂れ下がっていますので、通行には注意して下さい。

 

老朽化したハシゴ、木道は各所に見られます。

 

標高2500m付近。やはり大雨による影響で、登山道上の大きな石も落石となる危険が高まっています。

 

標高2600m付近。救急箱を設置している場所のすぐそばですが、ツキノワグマの糞が見られました。鈴を鳴らして歩くなど、対策が必要です。

 

標高2700m付近。南岳西尾根から南沢へ一度下り、雪渓上をトラバースして南岳小屋へ向かいます。

 

現在の南岳新道は老朽化した木道、ハシゴなどが不安定である以外に、先日からの大雨で標高2100m付近の南沢をはじめとして登山道はかなり荒れている状態です。初心者の方、お子様、高齢の方の通行は登り、下りを問わずお勧めが出来ません。また、通行する際には槍平小屋から南岳方面への登りルートとしてのみ使用されることを提案いたします。これまでに死亡事故を含む南岳新道での重大事故は、すべて下山時に起きています。また、悪天候時には登りでの通行もお控え下さい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


最新の画像もっと見る