【ツカナ制作所】きまぐれ日誌

ガラス・金工・樹脂アクセサリー作家です。絵も描いております。制作過程や日常の話、イベント告知等。

【自作台本】夢の中事件(前半)

2018-07-11 07:58:12 | 自作台本
おっす!お久しぶりです!

今週末の日曜月曜にオープンキャンパスがあり、友人と出店することになっております。ってなわけで、準備に大忙しです(^^;)
今年は屋内なので去年ほど人が来るかどうか・・・去年ずっと屋外だったので暑くて大変だったんですけど、お客さんはどんどん来てくれて楽しかったんですよ~今年もうまくいくといいなぁ。ガラス科は吹きガラス体験もやってますぜ!

あと課題が一気にドバァしてますからね~ヤヴァイですね。ポートフォリオがそこそこいいかんじなので(自画自賛)いずれ掲載します。

それと、ジョルジュ・ブラック展に行った話とか吹きガラスの話とか、ネタがわりかし溜まってるのでそちらもいずれ。今日は秒で上がる台本で勘弁してくだされ(´・ω・`)



今回の台本は去年の12月頭に書いたものです。演劇(声劇)で推理モノって、ごちゃごちゃさせるとすぐ見る側も訳わからなくなる気がします。実際ぶっつけで7人プラス自分で演じたところ、演者から「途中で分かんなくなった・・・」と正直に言われましたw

ただこういうの、単純にしすぎると面白くなくなっちゃうし難しいなと。ちなみに「好きってすてき」と同じく当て書きです。実際やってみたよって方ぜひコメントください(ノ^^)ノ










『夢の中事件』殺人ミステリー

友永暁人(小説家)
白樺貴和子(友永のアシスタント)
仙台御影(家主)
飯田哲(警官)
北条明美(大学生)叫びセリフあり
山田和樹(大学生)
柴田純一(会社員?)
富士見明里(俳優)


友永「驚いたね、また事件に遭遇してしまったよ」
白樺「各新聞社は友永先生が事件を起こしているなどと噂しています」
友永「馬鹿の意見には耳を貸さないことだよ」
白樺「私もあなたが犯人なのではと時々思うことがあります」
友永「ジョークを言うときくらい、笑って見せたらどうなんだい?僕は殺人なんて面倒なことはしないよ」
白樺「面倒でなければやりかねない口調ですね」
友永「・・・。」

御影「(ドアをばーん)友永さん!」
友永「なんだね」
御影「あの、ああ、ごめんなさい、あたし、誰かといないと・・・恐怖に押しつぶされそうなのよ」
友永「殺されたのは君じゃないんだろう?なぜ怖がる」
御影「ほんとに、あなたって何考えてるか分からないわね・・・夫が殺されたのよ!しかもナイフでひとつきなんて・・・」
友永「君は清と仲がよくなかったじゃないか」
御影「・・・あたし、あなたのことも嫌いになりそう」
友永「どうしてだい?」

御影、無視して部屋を去る

友永「変な人だな」
白樺「今のは全面的に友永さんに非があります。」
友永「そうなのか。」
警官「こんこん、失礼します~」
友永「なんだね」
白樺「ノックを口でするなんて礼儀が無いですね」
警官「いや参ったなハハハ・・・すみません、ドアはすでに開いてたもんで、エアノック。」
友永「要件を端的に頼むよ」
警官「むう冷たいな二人とも・・・もうぼくこの仕事やめよっかな。交番勤務の時の方が平和で良かった。それが今や殺人事件の捜査なんて・・・おっと、申し遅れましたが、自分の名前は飯田哲!この事件の捜査を任されました」
白樺「心配しか無いですね」
警官「容赦ないなぁ・・・お二方、お名前ご職業と、なぜこの家にいらっしゃったのか理由をお伺いします」
友永「理由なら他の誰かが話したんじゃないかね。面倒なことはしたくないんだが」
警官「いえその、一応マニュアルってものがありまして」
白樺「お役所仕事ですね」
警官「うう・・・ぼく、あなた苦手です。美人なのに性格きついなぁ。そんなんじゃ男が逃げていきますよ」
白樺「・・・。」
友永「白樺君、殺気が出てるよ。」
白樺「デリカシーの無い男性は嫌いです」
友永「なんで僕まで睨むんだ」
警官「ちょっとちょっと、これ一応捜査なんですから・・・早く名前と職ぎょ」
白樺「白樺貴和子。友永先生のアシスタントをしています」
友永「友永暁人。探偵小説を書いている」
警官「と、友永暁人!すごい!ほんもんだ!ぼかぁ、あなたの大ファンなんですよ!わあーサイン下さいん!」
友永「なぜ?」
警官「へっ?」
友永「サインなんて何の役にも立たないじゃないか。僕としては印税が入る分、本を買ってもらえたほうがありがたいな」
警官「あ・・・そっすか」
友永「僕と白樺君がここに来た理由だったな。ここの家主の仙台御影さんの夫、仙台清君・・・つまり被害者は、いわば私の同窓だった。今日、同窓生と清君の教え子が集まって懇親会をする予定だったんだ。僕は自宅が遠いから、昨晩からここに泊まっている。」
警官「ほうほう、つまり被害者仙台清さんは先生?」
友永「僕と清君の卒業した大学で教鞭を取っている」
警官「なるほど・・・じゃあお友達が亡くなられたと」
友永「そうなるね」
警官「ぜぇんぜん悲しそうじゃないんですね・・・怪しい」
友永「人はいつか死ぬし、死んだらただの物だろう?仕方ないことだよ」
警官「ドライだなぁ・・・本官そういう、しびあな考え方苦手です。まぁいいや。ねぇ友永さん・・・いえ、友永先生、よかったら捜査ご協力願えませんか。探偵小説を書かせたら随一の友永先生がいたら心強いや」
友永「構わない」
白樺「ちょっと先生、また面倒なことに首を・・・」
友永「面倒?これは面倒なことじゃないだろう。真実を闇から探り当てる崇高な行為に、似つかわしくない形容表現だな。」
白樺「こういう時だけ、無駄に行動的になりますね」
友永「真実を知りたいという欲求は、誰もが持つ根源的なものだ。だからこそ探偵小説が売れる」
白樺「まあ、私が何を言ったところで聞きはしないでしょうから・・・好きにしてください。出版社には私から締め切り延長断りを入れておきます。」
友永「ありがとう白樺君」

警官「お集まりいただき感謝します皆さん。本官は飯田哲。この事件を担当しています。まず状況を整理させて頂きますね。うーんと、まずですが、亡くなったのは仙台清さん、大学の教授。ナイフにより、一撃で頸動脈を刺されて失血死しています。鑑識による正式な鑑定はまだですが。
それから、なぜこの家に昨日多くの方が泊まっていたか。本当は今日、仙台清先生の同窓生と教え子との懇親会のはずで、四十余名がここにいるはずだった。もちろん仙台先生が亡くなったので懇親会は中止になりました。ここにいる6名は、自宅が遠いなどの理由で昨晩この家に宿泊していた方々で間違いないですよね。
ええと、それじゃ皆さん、自己紹介をお願いできますか。一応」
御影「仙台御影です・・・亡くなった仙台清の妻で・・・ぐすっ・・・うぅ・・・」
警官「あっ、あっ、大丈夫ですか(ポケットからハンカチを出そうとするが万国旗が出てくる)あらま」
友永「(無言でハンカチを差し出す)」
御影「うぅ・・・ありがとうございます・・・」
警官「ええと、げふん。そちらは?」
山田「俺ですか。山田和樹って言います。仙台先生の教え子です。家が遠いので泊めてもらいました」
北条「私は北条明美です。同じく先生の教え子で、山田君と同期です」
友永「友永暁人。清君の同窓生だ」
白樺「私は友永先生のアシスタントです」
柴田「柴田。柴田純一です。会社員で、清の同窓生」
富士見「富士見明里で~す。まだひよっこだけど女優やってますゥ。」
警官「ありがとうございました。えー、早速申し訳ないですが、今日から犯人が見つかるまで、皆さんにはここで共同生活してもらいます」
富士見「え、私撮影が」
柴田「俺だって仕事だぞ。大体殺人犯人がいるかもしれない家に泊まれるか!」
御影「ちょっとあなた、ここあたしの家よ!?」

わいわいがやがや

警官「静かに!しーずーかーにいいいいい」
白樺「・・・うるさい」
警官「じ、じゃあ!今日中に捜査が終わればいいんだ!皆さんのご協力で!」
柴田「あんた警察だろ?なんで人頼みなんだよ」
警官「本官マジな捜査は初めてなのでありまして!」
柴田「威張るとこじゃねーし・・・やだなもう、担当代えてほしい」
富士見「えー、犯人さん見つからなかったらぁ、あけみ帰るゥ」
警官「えー!駄目ですってば!助けて友永先生!」
友永「面倒くさい」
警官「ひどーい!」
山田「と、とにかく皆さん、なにか証拠が無いか調べてみましょうよ・・・」
警官「そそそ!本官もそう思ってた!」
友永「警察に関係ない人間がそれをやっていいのか」
警官「え、だ、ダメかな・・・」
山田「あの、各自の部屋を別の誰かが捜査するとかどうですか」
警官「やるな君!じゃあ本官は富士見さんの部屋を・・・」
富士見「え、キモい」
警官「・・・ぐすん。じゃあ女性同士、男性同士でくじ引きしてお互いの部屋を捜査してください」
柴田「現場は当然、あんたが見るんだろ?」
警官「え・・・やだなああの部屋入るの・・・本官自分の血を見ただけでヒェッてなるのに。と、友永先生ェ~」
友永「僕は現場に行くぞ」
白樺「ふぅ」
警官「よかった・・・じゃ、そゆことで!」

暗転




後半につづく

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